Re:ゼロから始める青春物語   作:カピバラバラ

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『私たちの七日間戦争』

 

 

糖分が足りなくなってきた脳ミソに、今は我慢してくれと、エネルギーの供給無しの回転を求める。

 

啖呵を切るだけ、カッコイイセリフを叫ぶだけなら、青春真っ盛り感染病者なら誰でも出来る事だ。未来の予定図を作り出すとき、人は知れずと理想を盛り込み失敗してしまう。

 

それが何と今回は、スーパーUDX盛り合わせセットで注文が入った。

脳内の社畜スバルも思わず台パン、休日返上で予定図を作成する羽目になっているせいで、割と冷や汗をかいていた。

 

スバルの、スバルだけが扱える、スバル専用の特権である死に戻り。それにより記録し、校舎に辿り着くまでに行っていた『マッピング』の事を思い出す。

アロナに頼み、黒板へと直接アビドス全地域の情報を映し出してもらった、今更ながらこれだけの規模と広さをよくもまぁ、ネズミも逃さない様な丁寧さでマップを作り上げたものだ。

 

まぁ何故かガラケーがプロジェクターの役目を果たせていたり、何故かガラケーとは思えない高性能3Dプロジェクションマッピングが行われているのは置いといて。

 

 

「ーー何これ」

 

「リアルタイムでアビドスの状態を表示し続けてるマップだ」

 

「…なるほどねぇ、君の強さの秘訣はコレ?」

 

「強さって訳でも無いけど……危険を避けて来れたのは、この最高の相棒であるアロナ様のお陰だな」

 

「ん、相棒は凄いよ、言う通りに動いたら、『言う通り』になる、もしかしてその相棒、噂の連邦生徒会長の遺産?」

 

「そのとーり、万能天才ラブリーな俺専用の相棒だぜ、羨ましいだろ」

 

「んーー、狡い」

 

本当の犬の様にスバルへと頭を押し付けるシロコ、僅かながら心に生まれた理由のない蟠りを解消する為、スバルの脇腹をつつきまくる。

 

「んひ、んへ、や、やめて!シロコさまぁ!?」

 

「ん」

 

じゃれ合う2人を見て、「こほん」と咳払いをして一喝。

 

「ーーそれで、何を話したいのかな」

 

「んひひ、ひぃ…ーーおっとっと、すまんすまん…まずは、俺らが解決しなきゃいけない問題を挙げてこうって思ってな」

 

教卓へと戻り、映し出されている映像へ指をさすと、アロナが映像を操りスバルの指の動き通り映像資料を拡大する。

スバルがここに辿り着くまでに手に入れた全ての情報は、無駄過ぎるモノから詳し過ぎるモノまで幅広い。

 

「その1、テロ組織になったカイザーPMCの撃破」

 

「その2、セイント・ネフティスの癒着を暴いて、ノノミって子を取り戻す」

 

「その3、ホシノの契約先、黒服から何とかしてアヤネとセリカを取り返す」

 

「その4、借金返済!!」

 

 

バンッ、と黒板を叩くスバル。

 

指をスワイプさせ、3D映像で表示されたアビドス市街の廃棄されたビルを拡大させた。

アナウンスが指すには、やけにゲームっぽい『BOSS』というアイコンが刺さっている。

 

 

「俺が病院でねんねんころりしてる間にも、俺を殺そうとしてきた奴らが居る、勿論カイザーの野郎共なんだけど……」

 

「アイツらだよね、襲撃しに来てた…ーーアレもスバルのツレだったんだ」

 

「世界一嫌なツレだなおい、まぁそれで、だ、殺されない為にも色々工夫して、何処からやって来てどの道を通るのかってのを記録してたんだよ」

 

 

それは病院から抜け出す為に必須の事で、100を超える死に戻りの半分は奴らに殺されない為の対策を取ってきた。

言わば今のスバルは、小鳥遊ホシノ以外を既に『攻略済み』の状態、ホシノの為に遠回りをし続けた結果……その間にあった道を全て開拓してしまっている。

 

表示されるビルは、ヤツらの本拠地、出発地点であり……恐らくは本拠地と呼べるもの、アビドス市街に存在するこのビルに親玉が居座っていると考えていい。

 

 

「OK?」

 

「ーー本当に凄いね、情報戦でリアルタイムの動向を一方的に把握されるなんて……私でも勝ち目が見えない」

 

(……アロナが予測不可って出した張本人が言えることか??)

 

「ホシノ先輩はその程度で負けないでしょ」

 

「よく言ったシロコ、今後も心のツッコミ代行宜しく」

 

 

方法は問わない、『アビドスを滅ぼす』と明言したテロ組織をぶっ潰す為にも、この親玉を捕まえる必要があった。

4日後にアビドスへ襲撃するカイザーを、何とかして制圧する。

 

 

「でもホシノとシロコは後輩を人質にとられてる、それに4日後までちんたらしてたらノノミって子も取り戻せねぇ、なるはやで後輩も取り戻してぇし」

 

「ーーじゃあ、どうするか?」

 

 

その言葉の答えを待ち望むかのように、ホシノがスバルの顔を覗き込んだ。

シロコもワクワクと発表を待つ、彼の手を取った人間として、どんな素っ頓狂な答えが返ってきてもおかしくはないが、信用出来ると。

 

 

「まず、戦争を起こします」

 

 

「「えーー?」」

 

 

「アビドスだけじゃない、キヴォトス全部を巻き込んだ『カイザー対キヴォトス』を作り上げる、カイザー自体はキヴォトスにほっぽり投げて、俺らはウチの相棒頼りにアビドス全員を取り戻す」

 

 

「俺は黒服に、2人はネフティスに、それぞれ対面するってのが大まかな流れで、詳細は明日までに決めとく、だけど宣戦布告は今日だ!ーー異論あるか?」

 

 

「「……ーー」」

 

 

「ずっとおかしくないかって思ってたんだ、何でアビドス以外の奴らはまるで自分達の事じゃない、対岸の火事だっつってアビドスを無視してんのか」

 

 

「そりゃ俺が知る限りの奴らは皆んな心配してる、色々事情が重なってどうにもならない奴らも居る、でもテロ組織になってるカイザーは…今まで無視してる奴らにも酷ぇ事するんだからさ」

 

 

「ーー責任、分け合おうぜ?別に、ホシノ達が前からイザコザがあったとしても、アイツらはもうテロ組織だし」

 

 

「…それはーー…」

 

 

「…異論、あるに決まってるよ、ナツキ・スバル」

 

 

それは、今まで自分達の問題だって、ずっと向き合ってきたのに、今更アビドスを見放した奴らを頼れって、こんな無茶苦茶な提案受ける訳がーー、

 

 

「ホシノ先輩」

 

 

「……」

 

 

「私も同じ気持ちだよ、でもまだスバルの話を聞いてあげて」

 

 

「…うん」

 

 

「ありがとよ、シロコ…ふー…今はな、どれだけ頭こねくり回しても、やっぱり手が足りてねぇんだ」

 

だからって、アビドスが助けて貰うために、2人にどうにかしろって言う訳でもない。

 

 

「助ける助けないで変わらなきゃいけないのは、

アビドス(ホシノ達)じゃない」

 

「俺らだ」

 

 

ーー俺がいる。

 

俺が手を伸ばす、スバルが使える全てを使って助けを求めるんだ。

頭なら幾らでも下げるし、代償はシャーレのツケにでもしておく、キヴォトスの危機に動かねぇ頑固頭共を全員ケツ蹴り飛ばして、『責任』を共有してもらう。

 

ーー仕方がねぇけど、この世界には大人が居ないんだ、子供5人が背負うにはちと重苦しすぎるからさ。少しは分けさせてくれ。

 

 

「ホシノはアビドスの問題はアビドスのせいだっつってたけど……ーー俺は、それだけが原因とも思わねぇ」

 

 

「何処かで、誰かが、どんな些細な事でも……」

 

 

「手を…、差し伸べられた瞬間があると思う」

 

 

「ーーー」

 

 

「目の前で子供が転んだら、手を差し伸べるだろ?目の前で困ってる人がいたら、少しは助けようかなって思う筈だろ?」

 

 

「それが、少し距離が離れただけで消えちまって」

 

 

ーー世界ってのは、1人で成り立ってる訳じゃねぇ。ましてや目の届く範囲で成り立ってる訳でもねぇ。

地球の裏側で起きてる些細な善意の集積が、いつかは俺らに届くように、忘れちゃいけない善意が世界を作り上げてる。

 

 

「俺ってここに来る前は引きこもりのニートだったんだ」

 

「俺にとっての『世界』は狭い数畳の空間で、俺が認識できる精一杯の世界はそれだけ、ネットに触れても偶に外に出ても、俺の居場所はそこなんだよ」

 

「でもな、その世界を作ってたのは俺じゃなくて、俺の母さんと親父だ、親不孝の俺を見放さずに、俺の居場所が無くならないように、ずっと支えてくれた」

 

「親の責任っていうのかな、大人ってな、背負うものが多いらしい、子供の俺らじゃ想像もできない、『世界』ってのを背負ってる」

 

 

スバルは、このキヴォトスという世界に対してずっと思っている事があった。

ーー『大人』は何処だ、と。

少なくとも、スバルの知っている大人とは、子供を食い物にしないし、青春を送る子供達から青春を奪う事もしない。

 

そんな悪意の果てに待っているモノが何かなんて、分かる筈だろ、そう思っていた。

 

ーー大人には責任がつきもので、大人は『世界』を背負っているというのなら、大人は世界を背負う責任がある。

そしてそれは、子供達が背負うものでは無い。だがそれを理解していながら、それでも尚『悪意の果て』の世界を目指すというのなら、

 

ーー子供だからといって、指くわえて見てる訳にもいけねぇよな。

 

 

「マトモな大人が居ない、なら、俺がまずは下地を作らなきゃな」

 

「いつか見た映画には、大人があんまりにも厳しいから子供が工場に立て篭ったりしてた」

 

 

スバルの青春の価値観を揺らがした作品を思い出す、今まさに大人は子供を我が物の様に扱い、世界を大人だけのものにしている。

 

 

「子供同士が手を取り合って、目の前でコケてる奴を助けてもいいかなって、そんな下地を作るには、今の大人が作ってる世界をぶっ壊さなきゃ」

 

 

「ーーだからさ、ホシノ、見放されるのはこれで終わり」

 

 

「俺が…助けてもいいか?」

 

 

ーースバルはまだ了承を得ていない。

 

スバルはホシノに助けられたい、ホシノはスバルに助けられたいか?という問いに、答えは出ていない。

 

そしてここに来て、話を聞いてーー、

 

やっぱり、誰かが助けられる時があったと思う。

 

 

「ーー君が」

 

 

「…」

 

 

「…君が、アビドスを」

 

 

「君が、アビドス高校を、後輩を、私を」

 

 

「救ってくれるの?」

 

 

「ああ」

 

 

「…ーーナツキ・スバル」

 

 

()()

 

 

「私達を、救うの?」

 

 

「ーーそうだ、でも、ちょっと違う」

 

 

「俺とホシノと、シロコも、俺を助けてくれる全員で、だよ」

 

 

「………」

 

 

「ーー助けて欲しいな、助けて…くれる?スバル」

 

 

「ああーー、勿論」

 

 

「ホシノが助けて欲しいってなら、俺は神にだって噛み付いてやる」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…ーー失敗した、では済まされんのだ馬鹿者共がッ!!」

 

ある男、いや、ふくよかなガタイをした機械人間が、偉そうな椅子に座りながら偉そうなビルの頂上で声を荒らげる。

 

「申し訳ございません、ですが最低限、小鳥遊ホシノをナツキ・スバルから引き剥がさなければ我々に勝ち目は無いかと」

 

 

「…“アレ”を使ってもか?」

 

 

「それは議会の承認を得なければ」

 

 

「…………何故未だ本社に縛られねばならぬのだ、全く」

 

 

怒りながらも冷静に、失望しながらも諦めず、今の現状について振り返る。

カイザー元PMC理事長、現テロ組織の長である彼は、降って出てきた謎の存在『ナツキ・スバル』に対して頭を悩ませていた。

 

 

「プレジデントも“アレ”の使用許可さえ出してくれれば、幾ら小鳥遊ホシノだと言えど校舎ごと蒸発させられるものを……!」

 

 

「恐らくは破損のリスクを一切背負いたく無いのでしょう、“アレ”は超級の兵器だとしても所詮遺産、直せる者も正常に動いているかどうかを理解出来る者も居ません」

 

 

「分かりきった事をペラペラ話すな、それぐらい理解している…ーーだが、だからこそだ、“アレ”の火力は未知の敵を一撃で粉砕できる!ゲマトリアすら相手に出来るものを、ゲマトリア以上の難敵に何故使用許可を出さぬのだ…!!」

 

 

高まる激昂は抑えられていくどころか、膨れ上がっていく。

今までどんな相手でも、己の手腕で長所を発揮させず、この席までのし上がって来たというのに、ナツキ・スバルの存在1つでテロ組織に足切りされた現状。

 

ーー勝ちきらねば、滅ぶのは明日の我が身だ。

 

こともあろうにナツキ・スバルは、予言の通り前触れも前情報も無く何処からかやって来て、予言の通りサンクトゥムタワーを奪取すると、何故かカイザーを目の敵にしていた。

 

プレジデントもその程度で揺らぐ御方では無い、ナツキ・スバルの宣言全てが真実では無いと理解してはいたが、それでも尚消極的な行動を取ったのには納得がいかなかった。

 

キヴォトスは既に我々のモノだと言っていい程に、あらゆるモノを掌握してきた、物品の流通、ライフライン、武器の生産。

あの様な小僧1人捻り潰すのにさして労力は要らない、一手、一手を押し進めるだけでキヴォトスは手中に落ちていたのだ。

 

 

「…………」

 

 

その一手を打たなかったせいで、ナツキ・スバルは更なる躍進を遂げてしまう。

ーーカイザーコーポレーションのあらゆる探索、包囲網から抜け出して、我々の前哨基地を単独で破壊。

 

 

「………………クソッ」

 

 

そんな事は、あの小鳥遊ホシノ(バケモノ)ですらなし得ない。

 

結果だけ見れば、我々はあの存在に対して何の手立ても、何の対策も取っていなかった慢心と怠惰を貪る『マヌケな』集団。

 

ーーだがそうでは無い、そうでは無いのだ。

 

防衛室長の失態から始まった『奇妙な失敗』。

我々は先立って病床に伏せるナツキ・スバルを殺害する為に、二日目の夜であらゆる手立てをし、あの病院を『詰みの舞台』へと仕立てあげた筈。

 

防衛室長を通して連邦生徒会の動きを監視し、周囲の交通網を全て封鎖、電波妨害によって外部との繋がりを断ち、最精鋭を向かわせた。

殺害成功の報せを心待ちにしていた私を待ち受けていたのは、『ナツキ・スバルの二度目の宣言』。

 

 

「腸が煮えくり返る…!殺す、必ず殺してやるぞナツキ・スバル…」

 

 

生意気な声、生意気なセリフ、生意気な顔。どれもこれも『弱者』しか持ち得ない全てをあの男は持っていた、弱者だ、今まで踏み潰してきた奴らと同じ弱者なのに。

 

何故全て上手くいかない、何故全て弱者の思い通りになる、私が望んでいた世界の、強者が強者である理由が存在し、弱者は強者に『弱者の理由を以て』利用される平等な世界の…。

ーー外側から来た、マヌケで、己の利益を優先出来ない、英雄症候群の、愚か者に、何故、何故……何故、何故だ、何故だッーー、

 

 

ーーコンコンコン。

 

 

「む」

 

 

「誰だ、この時間はまだ面談中だと言った筈だろう」

 

 

ガチャリ、と扉が開く。暗闇の向こう側には、暗闇そのものが浮かんでいて、開いたはずの張本人が居なかった。

 

ーー否。

 

暗く、暗く、そのまた暗く。

闇の中に、揺れ動く白く黒い矛盾した炎が浮かぶ。

 

 

「クックックッーー、お忙しい中、申し訳ございません」

 

 

「ですが…ーーククッ、またの契約を必要とされるのでは、とお思いまして、元カイザーPMC理事長」

 

 

「…貴、様」

 

 

「ーー何の用だ、黒服」

 

 

「何の用……おや、我々の間には『契約』以外の関係は無い筈ですが」

 

 

「…もう一度、貴様の手を借りろ、と?」

 

 

そう問うと、意外そうな反応をして「クックックッ」と何の感情が篭っているのか一切分からない笑みを零し、その言葉を否定する。

 

 

「いえいえ、今回は私が貴方の手を借りに来たのです、カイザー元理事、先ほどの前置きは…今の貴方の現状をお伺いしたまでです」

 

 

「……ーー」

 

 

ナツキ・スバル(デウス・エクス・マキナ)に、相対する敵(舞台装置)として」

 

 

「私は…そうですね、ええ、最期を見届ける傍観者になるべく、貴方との再契約を、如何でしょう、検討なさいませんか?」

 

 

暗闇の魔の手が伸びる。

得体のしれない存在、未知なる究明者、神に近づく者たち。

 

ーーゲマトリア。

 

神秘の究明は神への信仰、神性の解明は神の墜落、世界の探求は真実の露呈。

かつて神は人を作った、かつて人は神に作られた。

かつて人は神を作り上げた、かつて神は人に作り上げられた。

 

故に探求者が手を伸ばす崇高に映し出されるのは、人間性であり、神秘では無い。

ーーもっとも人が人であるための、人らしい行動で神に近づいて、無垢な黒に映りこむのは自分であるから。

 

ゲマトリア、それは最も神秘に近づき、最も神性に歩み寄る者達。

 

ゲマトリア、それは最も神秘から遠のき、最も神性に見放された者達。

 

 

「さぁーー是非とも、よい返事をお待ちーーー」

 

 

《あー!マイクテストマイクテスト、時間に余裕があるのでもいっちょマイクテスト!今日も始まりました!チキチキ毎日ナツキ・スバルのラジオ放送第三回~!!》

 

 

「「……ーー」」

 

 

「こ…れは!?馬鹿な、市内全域の通信系統がーー!理事長、今すぐ社内の電力をーー」

 

 

「黙れ、声が聞こえん」

 

 

暗闇が広がる場に余りにも似つかわしくない物言いと声が広がる。

その声を聴いて、黒服は含み笑いを、カイザー元理事は機械の顔に立てられもしない青筋を浮かべようとしていた。

 

 

《恒例になってきましたこの放送も、カイザーの方々にはくどくなってきたんじゃないかって心配してーーませーん!はい、それでは読み上げていきまーす》

 

 

《拝啓テロ組織こと元カイザーの下っ端下請け企業様、この度は俺、『シャーレの部長』に就任したナツキ・スバルに宣戦布告してる三下テロ組織が存在しているらしく》

 

 

《そのお返しとしてこっちからも宣戦布告させていただきます》

 

 

《前置きとしましてはーー、このしゃべり方止めるか、えっとさ、ベッドの下の怪物はイメージできるだろ?俺もな……小せぇ頃に、ベッドの下だけじゃなくて真っ暗闇とかにさ、化け物がいるんじゃないかって、怖くて怖くて仕方がなかった》

 

 

《ーーお前らに今足りてないのはな、そんな子供みたいな恐怖心だ、暗闇なんか照らせばいいって、克服もしてねぇのに怪物を追い出せた気でいる、覚悟完了してもねぇのに、覚悟完了してる奴と同じ土俵に立ってるって勘違いして》

 

 

《よく聞け、3日後、アビドス砂漠に居座ってるお前らを根こそぎ一人残らずぶっ飛ばすッ!全面戦争上等だ!!お前らの宣言なんて待ってやるかよバーーカ!!首洗って待っとけよ〜!!!待ち合わせ場所は破壊した基地辺りでよろしく〜♡、後一番偉そうにしてる元理事も居場所割れてるから震えて眠れ》

 

 

《最後に、『黒服』…お前とも話がある、何処で聞いてるかは分かんねぇが、絶対ツラ見せろよ、以上》

 

 

「……」

 

 

「クックック、ククッ、クククッ、さて、如何なさいますか?」

 

 

「ーーだろう」

 

 

「いいだろうッ!!!お望み通りPMC全勢力を以て!完膚なきまでに!!叩きのめしてやるッ!!!!!!」

 

 

「黒服!貴様も手を貸せッ、奴に、ナツキ・スバルに……」

 

 

「身の程を知らぬ弱者だという事を、思い知らせてやろうではないかーー!」

 

 

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