「急になんなのって顔してるな、セリカ」
「急になんなの??」
「皆様が汗水流して登校し、さぁ自習だバイトだ活動だって時にわざわざ保健室へ呼び止めた理由をお答えしましょう!」
お立ち台に立った気分で、座ったまま皆から受け取った『アンケート』を指でなぞるスバル。
首を傾げ黒髪を揺らし、この馬鹿丸出しの男が始めた交換会を終わらせるべきか否かをセリカは悩んでいた。
朝はやる事が多いのだ、教室の清掃から始まってなんやらかんやら。
スバルの気質は分かっている、というか交換するのはスバルと自分達、その双方だけなのでは───。
「相互理解、してみませんか?アンケートのコピー配るからさ、全員で見てみようぜ」
「───」
「みんなの友情は分かってる、ボンドで繋がれた素晴らしき絆。両手を振り上げて万々歳」
「でもでも!──ホシノがそうだったみてぇに、分かってない、理解出来てない事で大切な相手が何処かに行った時…悲しみを通り越してどうしようも無い」
「隣同士で手を繋ぎ合ってたのに、一度離れただけで二度と届かない。俺達はそれをもう知ってる筈だ」
スバルの言葉に、先程までの浅はかそうな笑みの印象は既に朝露が如く消え失せていた。
真剣な眼差しは頬を膨らませていたセリカを萎ませて、ホシノは温かい目をしながら「そうだね」と呟く。
それは全員が全員、喪失の危機を味わい尽くしたからこそ、スバルが掲げる『相互理解』とどう対面するかの難題さを分かっている。
その難題をこんな形で解いていく姿勢に、ホシノやノノミは感心を抱いた。
「ってのは建前で、みんなのアンケートを公開したいだけだけど」
「最後までカッコつけなさいよそこは!?」
「最近俺は暇、面白い事したい、寝たまま一番面白い事なーんだ。そう、コレです」
「割と最低な考え方ですね☆」
「わ、私…その、プライベートな事も書いちゃってて…」
「ノンノン!そのプライベートって奴が今回の醍醐味って奴。まっ、ちゃんと事前に俺と交換するってのは知ってたから…大丈夫だとは思う、本気で触れられたく無い所あったら先に塗りつぶしとくけど?」
「……………塗りつぶす……程の事は…無い…ですけど…」
「なら早速行こうぜ、交換開始だ!」
スバルは皆のアンケートには一通り目を通している。目を通したからこそ、これらをスバルが独り占めしてしまうのは如何なものかと悩んだ末、企画を変更した。
だって──あんまりにも感動したものだから。感涙と感動が止まらない言葉の数々は、スバルが閉じ込めるには惜しすぎる。
頑なに過去を晒さなかったホシノが、後悔と懺悔を押し止めていたノノミが、心の壁を排して変化を語る。
過労で過酷な環境が口を閉ざさせてくるセリカが、失敗の許されない長い時間を過ごしたアヤネが、億劫さを乗り越えて自分を表す。
シロコは──感謝の言葉が沢山綴られていた、スバルに、ホシノにノノミにセリカにアヤネに。
まぁ、つまり、勿体ない。
セナとカンナのはまだ来てないし、みんなの分をばら撒くには丁度いい。
重要なのは全てをさらけ出すことではなく、秘めている美しくも輝かしい宝物達を埋もれたままにしない事。
「──俺の事も、存分に楽しんでくれ」
■
──紙に連なる黒色。
真っ白だった筈のA4用紙にはご丁寧に下線が引かれていて、無秩序だった紙面の世界はその線によって統率されていた。
この真面目さはアヤネらしさを感じる、が、ある箇所を見ればすぐ別の人物が書いたものだとわかる。
そもそも、今持っているのはホシノとシロコの二人のアンケート、彼女のものである訳が無い。
「…………」
後輩と言うものは先輩の背中を見て育つものだ。
とすればコレは、本来のホシノが持っている生真面目さで、もしかするとアヤネの真面目堅物委員長感はホシノ元来のものが移ったのか、なんて妄想する。
思い返せばあの夢の中でも、スバルを起こしに来て怒って帰ったらしいホシノのセリフもソレっぽかった。
「───…」
文字には一部、くすんでいたり皺になってしまっていたりする場所がある。
先程述べたある箇所、多分、涙が落ちた場所。
丸くくしゃんだ涙の跡を指でなぞる、零れ落ちた涙の残滓を味わい尽くして書き始めへ目を配った。
──『お題は、昔の私の話にしておくよ。スバル』
ホシノのとめはねはらいが整った字で、アンケートというよりは告解の様な雰囲気を持った文が述べられている。
文章全体を一旦見渡しても記号らしきものは使われておらず、ホシノの性格が出ていた。
ここに居ないホシノへ向けて、「拝読、失礼」と目を瞑り、一拍の間を置いた後に口に出して読み始める。
「……いたずらに───」
──悪戯に以前と今の自分がどう変わったのか、それを書いていくのも良いかと思ったけど、スバルが私を変えてくれたんだからソレはもう分かってるって思ったので、少し別の事を書きます。
自己分析の内容は、他のみんなので楽しんで。
「…ああ、そうしとくよ」
まず、私は信じられない位石頭。昔も今も、変わらず…というより、性根というかなんというか。
誰かとの約束を守っていないと、自分を結び付けるものが何も無くなって消えてしまいそうです。
スバルとシロコちゃんと戦った時も頭硬すぎて負けちゃったし、今思えばシロコちゃんの事無視して校舎に居座り続けた時点で馬鹿だったんだなって。
「いや遅せーよ!?…まっ、あの時は誰だって周りも自分も、何考えてたのか訳が分からないわな」
スバルも、細い身体に張り付けたクマ、ずっと怯えた顔をしてたし、何より最初から人を利用する腹積もりな腹黒の策略家。まるで複数の別々の人間をくっつけたようなチグハグな存在だった。
それが気が付けば、誰もがその背中に縋りたくなるような男の子になっちゃってさ。
その理由も、この紙の交換のしあいで分かると嬉しいな。
「───流石」
──見破られていた。スバルがホシノを理解する為に数千回手数を踏んだとして、スバルをホシノが理解するのに必要な情報はそう多くない。
死に戻りを繰り返したナツキ・スバルは、いわば違和感の塊だ。右を向きながら左を向いて、目を瞑りながら真っ直ぐ歩く、それを間近で見せられて気持ち悪がらない筈がないのに、ちゃんと飲み込んでいてくれたのだろう。
そうだな、確かに、これではホシノがスバルへ『自己分析アンケート』を交換し合ったとして意味が薄い。
この結末に至るまでに、互いの全てをさらけ出して来たのだから。ホシノからすればスバルの新情報の数々は目新しく映っても、ホシノからスバルは既に実食済み。
それからの文も、この一週間で起きた出来事への反省とスバルの行動に対しての言及がされていた。
「…察しが良すぎるのも悩みもんか?」
《スバル様が選ぶ最善の選択故の事です、不自然さの露呈は仕方のない事かと》
「んまぁそう言って貰えるなら有難いけどさぁ」
《しかし、それぞれの状況に対応するために、私とスバル様の分担行動がこのような形で…》
「全部何とかアロナの力ってことにできない?ぱぱぱーっと手品みたいなの披露すれば、何とかかんとか」
《ホシノさんの観察眼を欺くことは難しいかと》
「分かってたけど、あの最強能力が日常的に使えるのヤバすぎだろ」
山盛りの、文句とも言える指摘の数々を乗り越えて、スバルの目線の先には涙の跡が入り込む。
ホシノが堂々と、自分の自戒や後悔を述べていた時点で泣きそうだったのに、この涙で皺になった箇所を見る度涙腺が沸騰した様な気分になる。
「っ、泣かない泣かない。まだ早すぎるって、一枚目でわんわん泣いてたら最後辺りカラッカラになっちまう」
意を決して、スバルは既に水音を立てかけてる鼻を擦り、心拍のテンポを上げて字を見やった。
「……よし、漢ナツキ・スバル。覚悟を決めろ!」
「決め……──っ……」
沢山謎は残ってるけど。
「……」
シロコちゃんから余り突っつかないであげてと言われたからこれぐらいにして、本題、そしてここに書き留めておきたい事実を君に。
──ユメ先輩の死に、私が一切関わりは無い、なんて事は無いんだ。
それは変わらない、考え方が変わっても受け継ぎ方が変わっても、私がどれだけ前を向いて変わっても、そこは変えられない。
みんなのお陰で受け止める事が出来るようになっただけ、今までユメ先輩の夢を、意思を私が殺していたのが変わっただけ。
でも運命は否定しない。私は、ユメ先輩に出会う運命で、ユメ先輩と一緒に居れて幸せで、私にとっての一度目の生まれ変わり。
先輩と積み重ねてきた奇跡が、ここに来て実ったと私は信じてる。
本当に幸せだった、幸せでした。私は、今も幸せで、みんなが私の幸せです。こう言えるのもきっと変わらない石頭が、少しは柔らかくなったからだと思います。
スバルには、ユメ先輩がどんな人だったか知っていて欲しい。私が感じたユメ先輩を、スバルに伝えられたらいいな。前に言ってたよね、私を通してユメ先輩を見てるって、だから今回はちゃんと言葉にしたいんだ。
「……ホシノ」
ユメ先輩は、優しい人です。アヤネちゃんみたいに、困っている人を凄く自然に助けてあげるんだ。
毎日ビラ配りをして、一人一生懸命にアビドスの復興を祈ってました。必死になって頑張ってたあの姿を見てなかったら、私は今頃アビドスに居ないと思う。
ユメ先輩は、おバカな人です。純粋って言うのかな、悪意に鈍感な癖してシロコちゃんみたいに行動力があって、私も先輩に悪ノリしてたけど、大変な事態になる事も多かった。
知ってる?昔の生徒会が大オアシスに宝物を埋めたからって、宝探しだー!って二人して水着に着替えて乾いた砂漠に飛び出して──。
なんっにもなかったんだー。ほんと、楽しかっただけの、思い出。
後は、とても癒される存在だったりします。毎日生きて頑張ってる姿を見るだけで、元気になれる。もしかすると私も誰かに元気をあげられてたら……良かったんだけど、その役割はセリカちゃんに渡っちゃった。
最後に、相手の事をよく視てるんです。私の目を見て話してくれる、私に何が欠けてて、何がダメか、先輩として私を導いてくれる。
こういう所、なんにも出来てなかったなぁ。ノノミちゃんみたいに、どの道を向いて進むのか、その覚悟と決断もできてなかった。
「違う。そんな事ない──」
──って読んだら言うと思うんだけど、大丈夫だよ、スバル。
昔の私はそうだったな〜って話。最初に言ったでしょ、昔の私の話だって。誰の手も掴まない、誰も私の背中を追わない、力だけを持った機械が人のフリしてた。
どう?今の私は、スバルからちゃんと違うって言われるだけの人間?
アヤネちゃんが、セリカちゃんが、シロコちゃんがノノミちゃんが、私が私を否定した時に違うって言ってくれる人間?
答えはまだ出ないけど、紙に書いた一つでも満たせるといいな。
私は、私が優しい人になりたいと願う。
私は、私が愛嬌があるおバカさを持った人間になりたい。
私は、君がそうだったように後ろを向いてる人を導きたい。
私は、自分だけの望みを持って自分の為に未来を望みたい。
もう、誰かの願いに取り付くだけの人間にはならない。大好きな後輩達の為にも私は私の意思で、先輩から受け継いだものをみんなに伝えていく。
セリカちゃんが大好きで大切だから、アヤネちゃんが大好きで大切だから、シロコちゃんが大好きで大切だから、ノノミちゃんが大好きで大切だから、前に進むよ。
だからありがと、スバル。
簡単な事を、簡単に出来ない世界で、傷だらけになって私を助けてくれて。
君のせいで泣いてる子なんて誰もいない、スバルは誰かの涙を拭える子で、ナツキ・スバルのエゴは私を、アビドスを救ってくれた。
スバルのエゴも、私は受け継いでいくよ。諦めないし、自分へのイラつきは解消するし、何より柴関ラーメン、まだみんなで食べてないもんね?
最後にもう一度───ありがとう、スバル。
私の、大切な人。
■
「俺は、漢だから!涙ぁ堪えきったんだ!」
「ごら゛え゛ぎれでないわよっ゛!鏡見なさいアンタ゛っ!!」
──鼻水と大粒の涙を零す二人の間で、保健室の床にて横になるホシノ。両手で顔を隠そうとしても茹で上がった頬の熱は自分が今どんな顔をしてるのかを想起させてしまう。
鼻水と涙の五重奏、公開処刑されたホシノの告解はホシノ自身の成長を自ら認めるものだ、簡単な事だがそれが出来なかったからこそああなった。
用紙を握りしめ、くしゃりとさせてしまう程にセリカは力を篭めて読み返す。隣で真っ赤になり恥ずか死にかけているホシノを追撃するかのように、独白の部分を声に出して読む。
「もうっ、ストップ!ストップストップ、みんな一旦読むのやめて!おじさんおかしくなっちゃうから!」
「うへぇ〜もおじさんも抜きのさ、凄く丁寧に書いてんのよ。なのにセリカ、ほら見ろよここ、感極まり過ぎて字太くなってる」
「ホシノ先輩がこんなっ、うう゛っ…」
「う、うへぇ……あの、二人とも…」
「ん、『大好きで大切』って所、良かったよ先輩。嬉しい」
「──私も、ホシノ先輩の事が大好きです!私にとっても、大切な大切な先輩なんですっ!」
「……先輩、また…梔子ユメさんのこと、沢山話して欲しいです☆」
「シロコちゃん…アヤネちゃん…ノノミちゃんまで……」
既に皆の顔を直視出来ないほど出来上がってしまったホシノは、よろけながら何とか椅子に座り込む。
火照って仕方の無い頭を手で仰いでもどうにもならず、目を瞑り顔を背ける事でしか胸の高鳴りを抑えられない。
一足先にホシノの逃げ場を無くしたのはノノミで、ホシノの身体を豊かな身体で覆い尽くすハグをする。
顔も身体も心も逸らせない、何処にも逃げ場を失ったホシノ。「うへぇ…」と呟くばかりのホシノは、熱い感触を頭に感じた。
ノノミの涙だ、ポロポロと零れる彼女の涙。
僅かに残っていた一抹の不安を涙に乗せて押し流す様に、じんわりと浮かんでは落ちていく涙の受け皿になるホシノ。
スバルがアヤネの背中を押し「わ、私も!」と、ホシノに抱きつくのだが、ノノミだけでも押し潰されかけていた小さな身体は二人目の抱擁ですっかり見えなくなってしまう。二人の身体の隙間から「うへぇ〜…」と聞こえるばかりだ。
「なんかこう…改めて、日常が帰ってきた感あるな…」
「…ア、アンタの…スバルのお陰なんだから、他人事みたいに言わずシャキッとしててよ」
「おっ、なら俺もアビドスファミリアの一員って事でいいのか?」
「今更過ぎじゃない…!?」
両腕を組み、親指を立てた右手を自分に向けるスバルに対し、自覚が無さすぎだとデコピンを見舞うセリカ。
だが、自覚が無い訳じゃないと言わんばかりに眉を八の字に、
「だってほら、俺…所属的にはシャーレだろ?調子が戻ったら連邦生徒会に帰んなきゃだし、そんな奴がファミリーヅラは流石に…」
「───帰る。帰る?あ、うん、帰るのよねそうよね、アンタはシャーレの人間なんだもんね…そっか」
想定外、意識外。
そうだ。スバルは別にアビドスの生徒でも無ければ、今はただ保健室で病養しているだけの外部の人間だ。
「失念してたわ……ずっとここに居るわけじゃないのよ、勘違いしてた」
しょげるセリカを元気づけたいが、事実スバルは『これから』が待っている。
これから、漸くこの異世界学園都市キヴォトスでスバルはマトモに活動出来る。事前準備の事前準備が、こんなに過酷になってしまった。
「ん、でもこれからも顔は見せてくれるんでしょ?」
「そう。なんならこっちから積極的に顔見せに行くさ」
「ならいい、もし連邦生徒会が拘束してきたら連絡して。潰しに行く」
「────」
──そろそろ次に行こう。
このまま話し続けてると危ない気がしてならない、いや危ない、絶対危ない。その内、誘拐されるのが確定してしまいそう。
「よ、よし!そこの抱き合ってる三人もお席にお戻りくだせぇ!次はシロコ選手のご入場だ!」
「シロコ先輩の……──凄く気になる。どんな事書いてたの?」
「んと、シロコのは結構サッパリ…つーか、ザッパり?」
「ザッパり??」
スバルから受け取った次の用紙、シロコが記入したであろうアンケートには───デカデカと、『特に変わってない』。そうやって威風堂々とした一言が載せられていた。
「…………」
「…………え、コレだけ?」
「ん」
「確かに……変わりません…ね…」
「ん」
「シロコちゃんはこれでいいんですよ☆」
「ん!」
「よいしょっ…と。そうだね、シロコちゃんは変わってないよ、あの時からずっと正しかった…。私一人暴走しちゃってごめんね」
「ん──変わってないって言っても、ちゃんと確認は出来たよ。みんなが私にとってどのくらい大切なのか、私がアビドスをどれだけ大切にしてたのか」
「後恋愛ってどんな感じなのかも知れたから…変わった、というか、新しく知った事が沢山ある。ホシノ先輩の心の中もね」
最初から──シロコの根本は変わらなかった。
一人ではどうしようも無い出来事や、スバルの来訪によって新しい経験と知識は増えたものの、だからといって指針にしていたものが変わったでも無く。
アビドス全員が大切な家族、だから守りたい。ソレが変わらない彼女にとっては、『特に変わってない』のだろう。スバルがその想いにツッコミや口を挟める事はなく、シロコらしいと絆の証に見惚れていた。
「先輩らしいって言えば、先輩らしい…」
「シロコらしさ爆発って感じ。俺も大体予想してたし」
さぁ次だ、と三人目、アヤネのアンケートを配ろうとするスバルを直前で、顔を赤らめたアヤネが制止をかける。
「──あ、あの!私ナツキさんのアンケート内容が気になってしまいまして…!」
「それは…まぁ、まぁまぁまぁ、順番に──」
「あ、それ私も気になる。アヤネちゃんとノノミ先輩のはともかく、私のはあんまり大した事書いてないし後回しでいいけど?」
「いやさ、やっぱり物事には順番が…!」
「なら…☆。多数決を取りませんか?ナツキさんのアンケートが見たい人は挙手してくださ〜い♤!」
「おいそれずりぃって!?つーかアヤネは自分のが見られるの嫌なだけだろ!」
赤い頬を膨らませるアヤネは、スバルの指摘に対し断固無視を貫いて、必死に手を真上へと上げていた。
投票結果は勿論、堂々の5対1。
裁判長も弁護士もここには居ない、残念ながらスバルの訴えに耳を貸すものはおらず、嘆きながらもスバルの手から紙が滑り取られ───。
「……暗くなるから、俺のは最後にしたかったんだよなぁ…」
──そこに綴られた内容に、ホシノ達は生唾を飲み込んだ。
『異世界転移以前の、不登校児菜月昴について』
次はみんなと柴関にでもラーメン食べに行こうかな〜、便利屋も連れて、みんなでパーティーです!それから退院して、風紀委員との約束の消化をして……。
あ、???の内容、一話分は決まってますが……その他どうするべきか決めてないので、アンケートするかも?