ソードアート・オンライン〜旭日の防人達〜 作:霧のイージス艦
零
で、使用する武器、どうする?できれば弾薬は西側で統一してくれ。補給の問題がある。西側弾薬を使う銃なら東側のAK19とかでもいい。
これは俺、千束、たきな、清隆達の今の武器だ。
緋村零
H&kSFP9、20式自動小銃、バレットM107
錦木千束
デトニクスコンバットマスター、Hk416D(CQBカスタム仕様)
井ノ上たきな
S&WM&P9、AR15(狙撃カスタム仕様)
潮田渚
【サイドアーム】H&K SFP9(9mmパラベラム弾:現在の自衛隊制式拳銃。隠匿性と信頼性はピカイチ)
【メインアーム】H&K MP7A2(4.6mm×30mm弾:専用弾だが、自衛隊の特殊作戦群も採用しているため紺碧会のルートなら補給は完璧。暗殺・近接戦闘の最高峰)
神崎有希子
【サイドアーム】H&K SFP9(9mmパラベラム弾)
【メインアーム】H&K MSG90(7.62mmNATO弾:名銃PSG1の軍用軽量化モデル。渚の後方から高精度な狙撃支援が可能)
■ 幻影小隊(ファントム)
司波達也
【サイドアーム】H&K USP9(9mmパラベラム弾:世界中の特殊部隊が愛用する、極めて頑強なコンバットピストル)
【メインアーム】H&K HK416D(5.56mmNATO弾:特殊部隊アサルトライフルの世界標準。達也のあらゆる戦術に対応できる万能銃)
司波深雪
【サイドアーム】H&K USP9(9mmパラベラム弾)
【メインアーム】レミントン ACR(5.56mmNATO弾:優れたモジュール性と高い環境耐性を誇る最新鋭ライフル。深雪の可憐な体格でも扱いやすい)
■ 白雪小隊(スノー)
綾小路清隆
【サイドアーム】SIG SAUER P226(9mmパラベラム弾:ネイビーシールズも愛用した高い防錆性と驚異の命中精度を持つ傑作)
【メインアーム】AK-19(5.56mmNATO弾:最新のAK-12をベースに、西側の5.56mm弾を使用できるようにした輸出用最新モデル。AKのタフさと西側の補給の容易さを両立した、実利主義の清隆に最適な狂暴な獲物)
椎名ひより
【サイドアーム】SIG SAUER P226(9mmパラベラム弾)
【メインアーム】チェイ・タック M200[独自軽量化仕様](.408 CheyTac弾:本来は超重量級の長距離狙撃銃だが、紺碧会と戦術人形の技術でひよりの体格に合わせてフレームを極限まで軽量化。弾薬も特例で最優先補給。超天才的な彼女の才能を開花させるための“ワンショット・ワンキル”の最高峰)
零
まず桐ヶ谷和人。前世のGGOで使ってた武器の元ネタ銃でもいい。流石に剣は無理だが
キリトは少し懐かしむように、そして現実の戦場という厳しさに僅かながらの苦笑を浮かべながら、自分の両手を見つめた。
キリト
前世のGGOの時か……。あの時の相棒なら、FN社の**『Five-seveN(ファイブセブン)』**だな。……流石にあの時みたいに、左手に光剣(カゲミツ)を持って迫り来る銃弾を叩き落とす、なんて芸当はリアルじゃ無理だけどさ
零
当たり前だ。ここは現実だからな。銃弾を剣で斬ろうとした瞬間に蜂の巣にされるぞ。……で、サイドアームはそのFive-seveNにするとして、弾薬は5.7mm×28mm弾だな。ベルギーのFN社製(西側)だし、渚のMP7(4.6mm弾)と一緒に紺碧会の補給ルートに乗せられる。メインアームはどうする?
キリト
そうだな……。俺、どうしても銃撃戦の間合いでじっとしてるのが性に合わないっていうか、身体が勝手に前に突っ込んじゃうんだよな。だから、銃身が長くて重いアサルトライフルは避けたい。できるだけ短くて軽くて、取り回しのいいやつがいい。……最悪、超近接格闘(インファイト)になっても振り回せるくらい頑丈なやつなら、なお最高だ
零
はは、相変わらずの突撃バカだな。ゲームのプレイスタイルがリアルでも抜けないわけか。……なら、5.56mmNATO弾仕様の**『SIG MCX Rattler』**はどうだ?
キリト
ラトラー……?
零
特殊部隊向けに開発された超コンパクトなアサルトライフル(PDW)だ。折りたたみストックを縮めればサブマシンガン並みのサイズになるが、中身はれっきとした5.56mmライフルだから火力も申し分ない。ガタつきも一切ない高剛性ボディだ。お前の機動力を一切殺さずに、前線で暴れ回れるぞ
キリト
サブマシンガンサイズのアサルトライフルか……うん、すっごく俺好みだ! あ、それと零、一つ我が儘を言っていいか?
零
なんだ?
キリト
もし可能なら……フレームからバレルまで、全部『黒一色(ブラックアウト)』に塗装してカスタムしてもらえると、一番しっくりくるんだけど
零
ふっ、そこはやっぱり『黒の剣士』か。了解だ、お前専用の漆黒仕様(ブラック・カスタム)で手配してやるよ。まぁ特殊部隊ってのは大体武器塗装真っ黒だけどな。よし、次はアスナだ。
アスナ
私……? 正直、私はキリトくんやシノンみたいに、銃の世界(GGO)を経験してるわけじゃないから、知識は全然ないんだけど……
零
構わないさ。お前がSAOで培った『戦い方のイメージ』を教えてくれれば、それに一番合った獲物を俺が選ぶ
アスナ
私の戦い方……。やっぱり、あの世界でずっと使ってきたレイピア――細剣のような、鋭くて速い動きがしたいな。重い銃を構えてじっと待つよりは、キリトくんと一緒に前線に飛び出して、誰よりも速く、正確に狙った場所を撃ち抜けるような……そういう銃って、あるのかな?
零
なるほどな。『閃光』の異名は伊達じゃないってわけか。スピード、俊敏なフットワーク、そして一瞬の隙を突く高精度な突進力……。それなら、この銃が最適だ
「SIG社製の最新鋭モデル、『SIG MCX Spear-LT(スピア・エルティー)』の11.5インチ仕様だ
アスナ
あ、キリトくんの銃とちょっと似てる?
零
察しがいいな。キリトのラトラーと同じMCXファミリーだ。レシーバーは頑丈なアルミ削り出しだから熱変形とは無縁。それでいて極限まで肉抜きされているから軽い。操作系もキリトの銃と全く同じだから、戦場で万が一お互いの銃を交換するような事態になっても、違和感なく撃てる。お前たちの連携(コンビネーション)を考えれば、これ以上の選択肢はない
アスナ
お揃い、か……うん! 頑丈で軽くて、キリトくんと同じ系統の銃なら、それが一番いいな。安心感が違うよ
零
「よし。じゃあこれでメインアームはよし。で、サイドアームだが、俺や渚、有希子と同じ**『H&K SFP9』**にしてくれ
アスナ
零たちと同じ銃?
零
ああ。現在の自衛隊の制式拳銃だ。ポリマーフレームで軽くて扱いやすいし、何よりストライカー式ピストルの中でもトップクラスに安全対策が徹底されていて暴発の危険がない。それに、俺たちと完全に同じ銃にしておけば、紺碧会ルートでの補給もパーツ共有も一番楽だからな
アスナ
ふふっ、ありがとう零。現実の戦いって、ゲームみたいにスペックだけじゃダメなんだね。すごく勉強になったわ。
零
あ、待って。ユイちゃんの武器を先に決めておこう。これを使ってくれ。**『SIG SAUER P230の.32ACP仕様』**だ
不意に飛び出した「ユイ」の名前に、キリトとアスナがガタッと椅子を鳴らして立ち上がった。
キリト
おい零! 冗談だろ!? ユイにまで銃を持たせる気かよ!
アスナ
そうよ! ユイちゃんはまだこんなに小さいのに……! いくら自衛のためとはいえ、戦わせるなんて絶対にダメ!
親としての本能から、色をなして零に詰め寄る二人。だが、零は至って冷静に手のひらを向けて二人をなだめた。
零
落ち着けって。別にユイちゃんを前線に出して、銃撃戦をやらせようってわけじゃない。彼女の役割は、その圧倒的な演算能力を活かした電子戦や、みんなのバックアップ、情報支援がメインだ
キリト
だったら、なおさら銃なんて必要ないだろ……!
零
いや、必要だ。相手は国家であり、手段を選ばない腐った大人たちだ。万が一、俺たちの裏をかかれてユイちゃんのいる司令部やバックアップ拠点が強襲されたらどうする? その時、完全に無抵抗でいろと言うのか? ほんの僅かな時間でも、俺たちが駆けつけるまでの時間を稼ぐための『絶対的な最後の自衛手段』だよ
たきな
……零の言う通りです。戦場に『絶対安全な後方』なんて存在しません。最低限の護身用具を持たせるのは、冷酷ではなく、むしろ彼女を守るための現実的な優しさです
たきなが冷静に、しかし重みのある声で零を援護する。
二人が言葉に詰まっていると、キリトの傍らから、ホログラム、あるいは高度な自律機械の体を持ったユイが、トコトコと二人の前に歩み出てきた。
ユイ
パパ、ママ。私は大丈夫です。……私も、零さんの言う通りだと思います。ただ守られるだけの存在でいて、もし私のせいでパパやママ、みんなが傷つくことになったら、私は一生自分を許せません
アスナ
ユイちゃん……
ユイ
自分の身は、自分で守ります。それに、零さんが選んでくれたこの銃なら、私にもちゃんと扱えますから
小さな、けれど明確な意志が宿ったユイの瞳を見て、キリトとアスナは顔を見合わせ、最後は諦めたように肩を落として頷いた。
キリト
…分かったよ。零、その銃について教えてくれ
零
ああ。SIG社の『P230』。日本の警察のSP(要人警護官)や、かつての自衛隊の警務隊でも採用されていたコンパクトな自動拳銃だ。だから日本の銃器社会の中でも秘匿性が高く、調達も容易だ。何より、使用する**.32ACP弾**は西側の標準的な護身用弾薬で、通常の9mm弾に比べてガクンと反動がマイルドになる
たきな
ええ。威力が控えめな分、手の小さな女性や、ユイちゃんのような小柄な体格でも、銃の跳ね上がりに振り回されることなく正確に連射が可能です。まさに『護身用ピストル』の最高傑作の一つですね
零
そういうことだ。ユイちゃんの小さな手でもしっかりグリップを握り込めるし、服の下に隠しても全く目立たない。ユイちゃん、これでいいか?
ユイ
はい! ありがとうございます、零さん! パパ、ママ、心配しないで。これを使うような状況にならないように、電子戦でバッチリ敵を翻弄してみせますから!
零
一応、日本警察仕様の『JP仕様』だ
キリト
JP仕様……? 普通のP230と何が違うんだ?
キリトが不思議そうに首を傾げると、零はタブレットの画面に銃の細部を拡大して見せた。
零
市販のベースモデルにはない、マニュアルセーフティ(手動安全装置)がスライドの左側に追加されてる。それと、グリップの底にランヤードリング……つまり、紛失や脱落を防ぐための紐を取り付ける金具がついているのが特徴だ。ユイちゃんが万が一の事態でパニックになって銃を落としたり、敵にひったくられたりするリスクを極力減らすための一工夫さ
たきな
なるほど、P230JPですか。日本の警察がSP(要人警護官)や機動捜査隊、航空公安官などに支給しているものと全く同じですね。ただでさえ安全性の高い銃ですが、手動の安全装置が追加されているなら、ユイちゃんに持たせる護身用としてはこれ以上ない選択です
銃器のプロであるたきなも、零の徹底したリスク管理に深く納得して頷く。
ユイ
わぁ、紐を繋いでおけるんですね! それなら私、絶対に落としたり無くしたりしません! パパ、ママ、これなら安心でしょ?
ユイが嬉しそうにキリトとアスナの顔を見上げると、二人はようやく緊張を解き、優しい笑みを浮かべてユイの頭を撫でた。
アスナ
ええ、そうね。零くん、細かいところまで配慮してくれてありがとう
キリト
ああ。これなら俺たちも安心して前線に行けるよ
零
気にするな。身内の安全を確保するのはリーダーの絶対条件だ。
健気に胸を張るユイの姿に、食堂の空気は少しだけ和んだが、同時に「誰もが当事者として戦うのだ」という現実の重みが、改めて全員の胸に刻まれた。
キリト
SIG MCX Rattler
FN Five-seveN
アスナ
SIG MCX Spear-LT 11.5インチ仕様
H&K SFP9
ユイ
SIGSAUERP230JP