シャーレの清掃員やってます。   作:Raitoning storm

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So kind

シャーレの部室を目指して通路を駆ける。

 

 

階段も、廊下も、扉も、全て駆け抜けて。

 

 

 

 

 

「…先生!」

 

 

 

 

 

 

扉を開け放ち、先生を発見する。

 

 

 

″…!来てくれたんだね″

 

 

 

「はい…先生を助けに」

 

 

 

 

 

 

 

そして…

 

 

 

 

 

 

「…遅かったなぁ?清掃員くんよぉ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

おそらくこの事件の発端、主犯格である、

 

この組織のボス、オートマタが現れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

だが清掃員は怯えた様子もなく、警戒心をマックスにしたまま、

 

 

 

 

 

 

「…先生を解放しろ。」

 

 

 

 

 

 

「おーおー。いきなり嫌われてんなぁ…俺」

 

 

 

 

 

 

「当たり前だろう。こんなことをしておいて!ただで済むと思ってるのか?」

 

 

 

 

 

「もちろん思ってなんかないさぁ…まあ、万が一にもそんなことは起きねぇけどな。」

 

 

 

 

 

「…先生を解放しろ。今ならまだ酌量の余地がある」

 

 

 

 

 

 

「そいつは出来ねぇ相談だなぁ…俺たちにも事情ってもんがある」

 

 

 

 

 

「…なら力ずくで取り戻す。」

 

 

 

 

 

 

「おぉ…いいねぇ、そういうの……面白ぇ。じゃあ、

 

 

 

 

 

 

やるか」

 

 

 

 

 

瞬間、二人は走り出す。

 

 

 

 

両者ともにハンドガンを取り出し、縦横無尽に走りながら撃ち合いを始める。

 

 

 

銃弾の破片や書類が舞い、一瞬で地獄絵図へと変わる。

 

 

 

(このままじゃ先生が危ない…!早くシッテムの箱を先生のもとへ…そこか!)

 

 

先生の安全を確保するため、タブレットを先生のもとへ届けようとする清掃員。いつも使っているデスクの上に乗っていることに気づく。

 

 

 

(距離的にはあいつの方が近い…こっちにおびき寄せるしかない!)

 

 

 

「おらおらどうした!?防戦一方か!?さっきまでの威勢はどうした!?」

 

 

 

こちらの狙いに気づいているのか。今いるところを動こうとしないオートマタ。

 

 

 

(くそ…どうにかあいつを引き剥がさないと…こうなったら!)

 

 

 

少年は意志を固め、回り込みながらオートマタへと突進する。

 

 

 

「ぐっ…」

 

 

 

体勢を崩すオートマタ。その隙に腹へと思いっきり蹴りを喰らわせる。

 

 

 

「先生!」

 

 

 

少し飛びながら地面へと激突するオートマタ。その隙にタブレットを先生のもとへと投擲する。

 

 

 

″ありがとう。そっちも無理はしないで!″

 

 

 

「はい!」

 

 

 

 

無事に先生のもとへと向かったことを確認した清掃員。だが、

 

 

 

 

 

「…ふへへ。結構やるじゃねぇかよ。清掃員くんよぉ…」

 

 

 

 

 

画面が割れたオートマタが立ち上がる。

 

 

 

 

 

 

「面白くなってきたなぁ…こんなに楽しいのは久しぶりだぁ。お前もそう思わないかぁ?」

 

 

 

 

 

 

「…あいにく、そこまで趣味は悪くない。」

 

 

 

 

 

 

「嘘をつけよ…じゃなきゃあんな動きできねぇはずだぜ。」

 

 

 

 

 

 

「…それは」

 

 

 

 

「忘れちまったのかもなぁ…まあ、今はこんなことどうでもいい。続きをやろうかぁ!」

 

 

 

 

 

瞬間、火花が散る。

 

 

 

 

(さっきよりも速い…!)

 

 

 

 

「どうしたどうした!守んなきゃいけねぇもんがなくなって、さっきよりも強くなってるはずだぜ!」

 

 

 

(先生がいるから、加減してたのか!くそ…!)

 

 

 

 

 

 

先程よりも動きがよくなったオートマタに、苦戦を強いられる清掃員。

 

 

 

ついに片足に一発くらってしまう。

 

 

 

 

「ぐっ…」

 

 

 

 

「弱すぎるぜお前!さっきまでの勢いはどうしたぁ!」

 

 

 

 

「くっ…!」

 

 

 

もとより弾丸に耐性などない彼は、銃弾一発でも致命傷になりかねない。

 

 

 

 

「…もう終わりかぁ?つまらないぜ」

 

 

「…くっ…」

 

 

 

片足を引きずりながら、それでも戦いの姿勢はやめない清掃員。

 

 

 

 

 

 

「残念だったなぁ…俺にヒビを入れるまではよかったんだがなぁ。変えられなかったなぁ、結果。」

 

 

 

 

 

 

 

「…まだだ…」

 

 

 

 

 

 

 

「…ほう?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まだ終わってない…!」

 

 

 

 

 

 

 

 

少年は駆け出す。オートマタへと向かって。

 

 

 

 

 

 

「いいねぇ…!」

 

 

 

 

 

 

 

 

オートマタも笑っている…ような顔をして彼と対峙する。

 

 

(痛いけど…やるしかない!)

 

 

瞬間、敵の頭にショットガンを向ける。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バァァァン…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…へっ、やるじゃねぇか…」

 

 

 

 

 

 

「はぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ…」

 

 

 

 

オートマタの顔面を割った清掃員は、その場に崩れ落ちる。

 

 

 

「ろくに戦闘経験のねぇやつに俺が負けるなんてなぁ…へへっ。これで俺も豚箱行きかよ…」

 

 

「…なんか、ごめん」

 

 

「何謝ってんだよ…勝ったのはお前だろう?」

 

 

「…一つ聞かせて。なんでこんなことをしたの?」

 

 

「…」

 

 

 

「…な、なんで黙ってるの?」

 

 

 

「…いやぁ、お前ってそんなキャラだったか?」

 

 

 

「…えっと、あれは…」

 

 

 

「まあいい、話遮って悪かったな。えっと?俺がこんなことした理由か?…くだらねぇ理由だよ。会社がよ、経営不振になっちまったんだ。だから社員全員でこんなことやっちまったんだよ…ほんと、落ちることまで落ちちまったなぁ…」

 

 

 

 

「…そんなことない。」

 

 

 

「…あ?」

 

 

 

「くだらなくないよ…それにまだやり直せる。」

 

 

 

 

 

「…へぇ?じゃあ、それも悪くねぇかもしれねぇな…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

″今日は助けてくれてありがとね。″

 

 

 

「い、いえ…当然のことをしようとしただけです。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

″それはそれとして、お説教はさせてね?怪我が治ったら。″

 

 

 

「は、はいぃぃ…」

白亜の予告状(清掃員君入り)見たい?

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