シャーレの清掃員やってます。 作:Raitoning storm
「…いたんだ。」
「は、はい…いました」
久しぶりにシャーレに戻ってきて、部室に入るなりカヨコさんにそんなことを言われました…シャーレにいる時間なら僕の方が長いのに。
「怪我して長い間来てなかったんだってね。身体は大丈夫?」
「は、はい…おかげさまで包帯も取れて…まだ大きな運動は出来ないんですけど。」
「…そう、よかった。先生も心配してたよ。」
えっと、言ったとおり包帯は取れました。月一で病院には通ってるんですけど。
リハビリを頑張ったおかげですかね?それとも病院の方々のおかげですかね…。おそらく後者である可能性が高いですけど。
アリウスの方たちにもお礼を言って自分たちの家に帰っていただいたんですけど…みなさんの抵抗がすごくて、
『週一なら来てもいいよね?』と押し切られてしまって…そんなに居心地がよかったんでしょうか。
アリスさんにもひとまず安心していただけたようでよかったです。あれからミレニアムに行くときは毎回ついてきてくださって…とてもありがたいです。ただゲーム開発部に入れてこようとするのはちょっとやめてほしいです…モモイさんもそんなに乗り気にならないでほしいです…
「…大丈夫?ボーッとしてたけど。」
「あっ、すみません…大丈夫です」
少し考え事をしすぎていたようです…
「ならいいけど…気をつけてね?心配するから…」
「ご、ごめんなさい…ところで、今日はどういったご要件でいらっしゃったんですか?」
…そういえば、なんで僕はカヨコさんが来てることに気づかなかったんでしょう?予定表をみれば誰が来るかはわかるはずなのに…
「別に用があってきたわけじゃないよ。先生と会って話でもしようかなって…」
「そ、そうだったんですね…すみません、お飲み物はコーヒーでもいいですか?あいにく茶葉を切らしてまして…」
「別に気にしないで。すぐに出ていくつもりだし。」
「そ、そうですか…」
「…ふふっ」
な、なんで笑ってるんでしょう…?今の会話におかしいところでもありましたか?
「…あ、ごめんね。なんか友達の子に似てるなって思って。」
「に、似てますか…?」
「うん。ビクビクしてるところとかね。伊草ハルカって子なんだけど…知ってる?」
「い、いえ…存じ上げないです」
「そうなんだ。じゃあ今度合わせてあげるよ」
「あ、ありがとうございます…?」
な、なんだか今日のカヨコさん…
「楽しそうですね…?」
「…そう?」
「あっ、すみません…声に出てました」
「気にしないで。別に怒ったりしてないから。」
声に出てたなんて…不覚ですね。
「…ねぇ。もっとあなたのこと教えてよ。ちょっと興味出てきちゃった。」
「…ぼ、僕にですか?」
「うん。いいよね?」
「は、はい…」
「…それでね?そのとき社長が…って」
…寝てる。まあしょうがないか。怪我が治ってばっかりだったし、体力もないからね。
「…にしても…」
…いい寝顔。少し凛々しいかんじもするけど、幼さが残ってるというか…写真くらいなら、撮っても怒らないよね?
「…髪の毛が邪魔だな…結構長いよね。切ったりとかしてないんだろうな…」
…っていうか。ここで寝ちゃったら身体痛めちゃうよね…ベッド連れてこっか。
「…って、軽い…ちゃんと食べてるのかな。」
ほんとに軽い…同世代の男の子とは思えない。
「ベッドなら、髪の毛は邪魔じゃないよね…」
…ふふっ、いい写真撮れた…。
「便利屋のみんなに紹介してもいいけど…」
…もうちょっとだけ、もうちょっとだけなら、教えなくてもいいよね?
白亜の予告状(清掃員君入り)見たい?
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見たい
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それより今の感じを続けてほしい