シャーレの清掃員やってます。 作:Raitoning storm
えっと…みなさんこんにちは。シャーレの清掃員やってます…僕です…。
今日もいつも通りに清掃の仕事を終えて、家に帰れると思ったんですけど…
えっと…。
「…ぐすっ。」
…初対面の人に胸の中で泣かれてるときってどうしたらいいんですかね?
初めは何も考えずに、清掃員としての仕事を始めていたんです…。
ただ今日は、来客の方が多くいらっしゃったので、部室の掃除を最後に残しておいたんです…。
階段や廊下の掃除を終えて…来客の方がいなくなったのを確認してシャーレの部室に入ったら…その…背が高くなったシロコさんみたいな人がいらっしゃって…
お名前も存じ上げておらず…外を眺めていらっしゃったので…話しかけるのも悪いかと思って…そのまま掃除を始めていたんです…。
5分ほどして…その、彼女の近くを掃除しようと思い…
「すみません…」
と声をかけたんです…そうしたら…
「…え?…」
驚いたような顔をされてしまって…
当然このような反応をされるのは初めてだったので…
「えっと…どうかしましたか…?」
と、声をかけてみたら…
「生きてる…!」
…突然抱きしめられて、身動きがとれなくなってしまいました…。
"…なるほどね。'"
その後…戻ってきた先生によって発見され、今起こったことを先生に話したんですが…
「…あの…そろそろ離していただけると…」
「…ダメ」
さっきからクロコさんが離していただけなくて…腕の中で僕が丸まっている感じになってます…。正直恥ずかしいです…。
"うーん…そうだなぁ…シ、クロコ。ちょっとこっち来てくれない?"
「…わかった。」
や、やっと解放された…。なにか先生とクロコさんが話してますね…。
とりあえず今のうちに掃除を終わらせないと…。途中でほっぽっちゃいましたからね…。
…思わず抱きしめてしまった。本当に無自覚だった。だってまた会えるとは思いもしなかったから。
いや、いることは前々から知っていた。知ってはいたけど、気持ちが抑えきれられなかった。
"クロコの言いたいことはわかったよ。でもね、彼もいきなり抱きつかれたらビックリしちゃうよ"
「それはわかってる。今回は気持ちが抑えきれなかっただけ…」
"…まあ、もうしないように気をつけるならいいよ。彼も気にしていないようだし…"
「…うん」
彼を見て思い出すのは前の世界のこと。
先生を庇ってボロボロになった彼のこと。
血反吐を吐きながら、背中に先生を背負ってみんなの前に現れた彼のこと。
先生を届けた瞬間、糸が切れたように倒れた彼のこと。
「…ど、どうかしましたか?」
あのとき、何もできなかったことが、悔やんでも悔やみ切れない。
「…な、何か用ですか?もしくは、僕が何か気に障るようなことを…?」
沢山ある心残りのうちの一つ。
だから、これはしょうがないことなんだ。
「…ん。私のうちに連れて帰る。」
白亜の予告状(清掃員君入り)見たい?
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見たい
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それより今の感じを続けてほしい