シャーレの清掃員やってます。 作:Raitoning storm
「…あの」
「…ん。なに?」
「いや…その…」
「…ちゃんと言って。わかんない。」
「…そ、その…
離して、ほしいです…ちょっと、この体勢は…」
今現在、私…シャーレの清掃員は、突如として、目の前にいるシロコさんらしき方に連れて行かれてしまって…そのご本人様の膝で丸まっています…どうして、こうなってしまったんでしょう…。
連れて行かれる前のことを、思い返して見ましょう…。
『…ど、どうかしましたか?』
あれは…そうでしたね。何やら真剣な顔持ちのこの方が…ゆっくりと僕の方へと近づいてきて…
『…な、何か用ですか?もしくは、僕が何か気に障るようなことを…?』
恐る恐る聞いて見たときに…
『…ん。私のうちに連れて帰る。』
“あ、やばい“
先生の…何かおっしゃってる言葉を最後に…気を失って…気づいたらこんな感じに…
…どうしましょう。思い返してみても…こうなってしまった原因も、この状況を打破する解決策も思いつきません…
「…何か不満でもあるの?」
「あ、えっと…あります…」
不満というより、焦りと恐れがMAXです…。
「じゃあ、教えて。叶えられる範囲なら叶えてあげる。」
某社の…オレンジの球を複数個集める漫画みたいなことをおっしゃられても…
「じ、じゃあ…膝から降ろしてほしい、です…」
「…それは駄目。このままでいて。」
「え、えぇ…」
膝から降りることは…叶えられる範囲には、含まれないみたいです…。
「…他のお願いは?出来る範囲ならやってあげる。」
「な、なら…せめて…手は、離してほしいです…僕の、手汗が…」
手汗も、顔の汗もダラダラです…絶対にいい匂いしないです…。
「…私は気にしてないけど…わかった。離してあげる。」
「…よ、よかった…」
少しばかりの精神の安寧が…
「…でも、代わりにこうする。」
「…え?ひゃっ…」
う、腕が…僕のお腹の辺りで組まされて…!
「…これで、動けない。私から、逃げられない。」
み、耳元で言われても…!
「…あ、あなたは…」
「…クロコって呼んで。」
「え、あ、はい…すみません…。えっと…クロコさんは…」
「…?」
「なんで…ここまで…僕に、こだわるんですか?」
「…」
「えっと…会ったときにものすごい粗相があったとかならわかるんですけど…そうじゃなければ…
僕の記憶の限りだと…僕たち、会ったことも、話したことも…」
「…」
い、息の音が…聞こえない…!怖い…!
「…えっと…何か…人肌さみしいとかなら、大丈夫なんですけど…」
「…あなたが欲しいから。それじゃダメ?」
「そ、そんなわけないです…!」
「…なんでそう思ったの?」
「…だって、
あなたの…表情が、寂しそうだったので…」
「…君は、こうされるのは、嫌?」
「…好きではない…ですけど…これで、あなたの寂しさが、少しでも薄れる…なら…
我慢、出来ます…!怖くなんて…ないです…!」
「…そういうところ。」
「…え?」
「そういうところが…一番、嫌い…」
「…」
「…だけど、一番好きなところ。」
「え…?」
「…いい。今日のところは許してあげる。」
ゆ、許された…!何で怒られてたかもわからないけど…!
「お、降ろしてもらっても…いいですか?」
「…いいけど、またたまにこうさせて。じゃないと定期的に怒る。」
「は、はいぃ…」
ま、またやらなきゃいけないことが…、
「…じゃあ、シャーレまで送ってく。先生にも謝らないといけないし。」
「そ、そんな…お手数をおかけするわけには…!」
「いい。わたしがしたいからするの。」
「す、すみません…」
「…じゃ、行こ。」
「は、はい…」
「…」
…あれ?手を差し出されたので、取ったら…クロコさんが固まって…
「…ど、どうかしましたか?」
「…ううん。
なんでもない。」
白亜の予告状(清掃員君入り)見たい?
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見たい
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それより今の感じを続けてほしい