シャーレの清掃員やってます。 作:Raitoning storm
「契約してください!」
「…」
「僕と契約して魔法少年になってください。お願いします!」
「…いきなりそう言われましても」
…ぼ、僕の目の前には今、どこかのゆるキャラとゆるキャラを足して二で割った、ゆるキャラの相加平均の様な生物が宙を漂っています…
…そして厄介なセールスマンのように契約を強請ってきます…早く帰って欲しいですね…
「お願いします…!天界からの指令なんです…!この契約が取れなかったら僕が…!」
「…ど、どうなるんですか?」
「…滅殺されちゃう…!魂のかけらも残さずに…!」
「…ぶ、ブラックですね…。天界って…」
「そうなんですよ!神様たちってば僕に無茶振りばっかりしてきて…!この前だってカフェラテ買ってこいってパシッてきたくせに買ってきたらお茶の気分って言ってきて…!」
「そ、それは…お気の毒さまですね…」
「なのでお願いします…!僕と契約してください…!」
「…ち、ちなみに…魔法少年って何をするんですか…?ぎ、業務形態くらいは聞いておきたくて…」
「え?ああうん…えっと…詳しくはこっちの資料に載ってるんだけど…ざっくり言うと、魔法少年の基本業務は街に現れる怪人『アーク』を倒すことだよ。」
「そ、そうなんですね…そ、その『アーク』っていうのはどういうものなんですか?」
「彼らは人々の不満やストレスの集合体なんだけど…基本的に実体はない。それらの人々のストレスが一定量集まると圧力によって気体から固体へと昇華されて、実体のある怪人になる。個性的な怪人も多いけど、僕がサポートするから大丈夫だよ!」
「…な、なるほど…ち、ちなみに…給与形態とかって聞けたりしますか…?」
「ああ。えっと、魔法少年でいてくれさえすれば、毎月給与が発生するよ。毎月…人間の通貨で30万円くらいかな?うん。円高や円安になっても人間の通貨ベースで払うから、社会情勢によって給料が上下することはないから安心してね!」
「…な、なるほど…」
…き、給与が一定っていうのはいいかもしれませんね…
「…あ、あと、聞きたかったことがあるんですけど…」
「どうかした?」
「ぼ、僕以外の誰かじゃダメだったんですか…?みなさん僕より身体が丈夫ですし…せ、戦闘能力が高いと思われるんですが…」
「…うーん。少年が君しかいなかったからかなぁ…」
「じ、女性の方じゃダメなんですか…?」
「うん。あっもちろんジェンダー的な問題があるわけじゃないよ?天界は色んなところが古臭くてめんどくさいけどそこだけはしっかりしてるから!女性の神様もたくさんいるからね…。あっごめん、話が逸れたね。でもね、『アーク』を狩るのは魔法少年じゃなきゃ絶対にダメなんだ。こへは太古の昔、今の絶対神が生まれるよりも先にあったルール。」
「…な、なるほど…混み合った理由がありそうですね」
「多分ね…僕も詳しいことは分からないけど。それで?僕と契約してくれる気持ちになった?」
「…正直、まだ踏ん切りがついてなくて。でも、僕にしかできないことなら、が、頑張りたいです…」
「…ありがとう。それでね、少し言いにくいんだけど…今街中にアークがいます!」
「…え?」
「じゃあ行こっか!記念すべきデビュー戦!詳しいことはあっちで話すね!」
「ち、ちょっと待ってください!き、気持ちの準備が…」
「じゃあ飛びまーす!」
「…は、吐くかと思った…」
「悪いけど崩れてる暇なんてないよ!すぐ目の前にいるんだから!」
「こちら側のどこからでも切れますで…キレろ!」
「…あっ、あれは?」
「あれは…こちら側のどこからでも切れますで上手く切れなかった人々の不満が集まった、言わば『キレルアーク』!」
「…は、はぁ」
「ほら、早く変身して!これ使って!敵を倒して!世界を救って!」
「…つ、使い方は?」
「危機が来たら勝手に変身してくれるから!」
「えっ?…」
「…ということがあって。ま、魔法少年になりました…」
”流石に嘘だよね!?”
白亜の予告状(清掃員君入り)見たい?
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見たい
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それより今の感じを続けてほしい