シャーレの清掃員やってます。   作:Raitoning storm

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もしも、ゲヘナ生徒だったら。

「…すみません、フウカさん。味、見てくれませんか?」

 

 

「え?ああ…うん。わかった」

 

 

そう言って僕は、作っているお味噌汁をお玉で軽く掬い、小皿に移しフウカさんに渡す。

 

 

「あ、熱いので…注意してください」

 

 

「うん。ありがと」

 

 

火傷しないように注意しながら、フウカさんに小皿を渡すと、ふーふーとお味噌汁を冷ましながら口に運ばれます。

 

 

「ど、どうですか…?」

 

 

「いい感じだよ?しょっぱくもないし…」

 

 

「そうですか?よかった…」

 

 

フウカさんの了承を貰えたことに安心し、思わず顔が綻んでしまう。

 

 

(…やっぱり料理の腕はいいよね。始めたての頃はまだミスとか怪我も多かったけど…物覚えがいいし素直だし、同じゲヘナ生徒とは思えないな)

 

 

「………さん?」

 

 

(…そ、それに…さっきみたいに成功したり褒めたりしたときの笑顔もか、かわいいし…不安そうになってる表情も、失敗したときのシュンとした表情も、かわいいし…)

 

 

「………フウカさん?」

 

 

(い、いつもの何考えてるかわかんない顔もミステリアスでいいと思うし、朝起きたばっかりのときのちょっとボーッとしてる表情もちょっと抜けてていいと思うし…)

 

 

 

「…フウカさん?前見えてます?」

 

 

(食材を取引してるときの頑張ってる感じの顔もいいと思うし、後ろから見るバイクに乗ってるときの顔もかっこいいと思うし、深夜の眠くなっちゃって物にぶつかっちゃうところも、か、かわいい…!)

 

 

「…!フウカさん!」

 

「ぴゃい!な、なに!?どうかした?」

 

(顔…!ちか…!!)

 

 

何度声をかけても返事のないフウカさんに痺れを切らしてしまったのか、もしくはその手元のフライパンの様子に焦りを感じたのか、つい声を上げてしまう。

 

 

「…火、消しますね」

 

 

「え?あっ!ありがと…」

 

(…え?私、今、考え事、してて…!あ、危なかった…!というか顔、近かった…!)

 

 

「…大丈夫ですか?どこか悪かったり…」

 

 

火の前でボーッとするなんて、フウカさんらしくない…。

 

 

「い、いや!なんでもないから!ちょっとボーッとしちゃっただけだから!」

 

 

「そうですか?それにしては顔が赤いような…」

 

 

「そ、そんなことないってば!あれだよ!さっきまで火の近くにいたからじゃないかな!?ほ、ほら!そんなことより、早く作業に戻って!間に合わなくなっちゃう!」

 

 

「…でも、火はもう消えてるのに顔はどんどん赤くなってますよ?」

 

 

「そ、それは…」

 

 

「…ちょっとそのままにしてください。熱を測ります」

 

 

「え?あっ。うん…って、え!?」

 

 

「…熱は無さそうですね。おかしいな…顔はこんなに赤いのに…」

 

 

「…お、おでこで…」

 

 

「ああ、すみません。手が塞がってたので…体調は、大丈夫そうですね。まあ、気をつけてください…何かあったらすぐ行ってくださいね。」

 

 

「…う、うん…」

 

 

(…今日、落ち着いて作業できない…!)

 

 

結局その日は、少しボーッとしたままのフウカさんと一緒に作業をして1日を終えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

それから、3ヶ月ほどして。

 

 

「…予算、報告ですか?」

 

 

「うん。今月使ったお金を、万魔殿に報告しなくちゃいけなくって…」

 

 

「…なるほど」

 

 

「それでね?私は、今日の分の食材の仕込みをしなくちゃいけないからさ…代わりに行ってきてほしい…かなって。お願い、頼んでもいいかな?」

 

 

「…別に、いいですが」

 

 

「ありがと!じゃあ、これが報告書ね」

 

 

「…じゃあ、早速行ってきます。」

 

 

「うん。美味しい晩ご飯作って待ってるから」

 

 

「…はい」

 

 

 

 

 

 

 




便利屋セイソウイン君と迷ったぜ…!

白亜の予告状(清掃員君入り)見たい?

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