マギアレコード~CROSSOVER/BRIGHTS RIDER!~   作:カナミーかなみー

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めちゃくちゃお久しぶりです、かなみーです。
なんとか試験は合格しましたので、投稿再開していきます。
展開の都合上、早く第一部完成させないとガヴが終わっちゃうので……


第17話・Attenzione/逆襲が止まらない

「兎にも角にも、本当に俺達の知ってるいろはちゃんだね」

 

「ヒナタさん、やちよさん…ありがとうございます!黒江さんも、本当にありがとう!」

 

「う、うん。全然…」

 

「いろは、本当にどこか異常はない?ちょっとソウルジェムを「もう、心配し過ぎですよ…3人のおかげでこんなに元気なんですから!そういえば……ここ、どこなんですか?」

 

万年桜まんねんざくらってウワサの結界、みたい」

 

「やっぱりウワサファイルには載ってないウワサみたいね。」

 

「私……このウワサ…どこかで……」

 

その時、突如として景色が揺らぎ始める。

 

 

『/待っていますよ、環いろは。いつかあなた達4人が……私を訪ねてくる時を。

 

 

たとえ全ての物語が終わっても、私はあなた達を待っていますよ……/』

 

 

何者かの声が聞こえたとも思うと、桜吹雪と共に結界は消え去り元いたシャッター街に戻っていた。

 

「ウワサには逃げられたみたいね…」

 

〜〜〜

 

「ただいま!」「お、お邪魔します……」

 

いろはにとっては久しぶりのみかづき荘。

 

黒江にとっては初めてのみかづき荘。

 

「やっぱり……みんなはまだ帰ってきてないみたいですね…」

 

「そうね、記憶ミュージアムに行ったきりよ…マギウスに捕まっているのかもしれないわ。黒江さん、マギウスの翼の黒羽根として何か知らないかしら。」

 

「マギウスの翼の中では見たことないです……」

 

「く、黒江さんマギウスの翼に入ってるんですか!?」

 

「黒江さんがいろはちゃんを探してたのも、マギウスの幹部、えっと何だっけ…節分のときに玄関に飾る…」「ねむちゃん……?」

 

「そう!“モミの木ねむ”です!!そしてモミの木はクリスマスです!!」は、はい…すんません……要はその子からの命令で探してたみたいだよ」

 

「命令って言うか、『いろはお姉さんを探して欲しい』ってお願いされた感じだったけど…」

 

「それでねむちゃんは…ねむちゃんは元気でした!?私、ずっとねむちゃんに会ってなくて」

 

「柊ねむ……もうすぐ死ぬって「どう言うことですか!?死ぬって、一体何で…!」ちょ、ちょっと環さん…!」

 

突然出てきた死ぬという言葉に動揺し、詰め寄るいろは。

 

「柊ねむはウワサを作り、里見灯花はドッペルを作ったと言っていたわ…マギウスは一体何をするつもりなのかしら、柊ねむが死ぬこととも関係あるの?」

 

「ごめんなさい!私、本当に入りたての下っ端だから全然詳しくなくて……」

 

「だったら、マギウスの翼の本拠地に連れて行ってください!」

 

「そういえば、マギウスの翼のシンボルを持っている人だけが入れるらしいけど、黒江さんなら持ってる筈だよね。」

 

「それだったら……あ」黒江はスカートのポケットからマギウスの翼のシンボルを取り出すも、砕けてしまっていた。

 

「もしかしてウワサの結界の中で…」

 

思い返せば、万年桜の結界の中でいろはの“沈黙のドッペル”に襲われた時に壊れてしまったのだった。

 

「そんな……」「ごめんなさい、本当に私鈍臭くって……」

 

「いや、まだできることはある。」

 

「でもシンボルがないと」「今まで通り、片っ端からウワサを消して回る。そうやってシンボルを奪う。」

 

「前の集会で、里見灯花が『計画は最終段階に入った』って言ってました」

 

「何を仕出かすか知らないけど、今少しでも多くウワサを消すことで計画を乱せるかもしれないね。」

 

「なら決まりね。黒江さんも明日から手伝いなさい。」

 

「わ、私もですか!?」「当たり前じゃない」

 

「わかり…ました」

 

 

〜〜〜

 

『ウワサ撲滅!神浜観光ツアー!!』イェーイ!!」

 

「「「………」」」「イェーイ!」「「「………」」」

 

「イェーイ……」「「「………」」」「ノリ悪いなぁ……」「ずいぶん張り切ってるじゃない、マイクに旅のしおりまで用意して」

 

「せっかくいろはちゃんが帰ってきたんだし楽しくやらないと」「そうね」

 

「とりあえず今から倒すのは…これ、鉄火塚てっかづかのウワサ”。」

 

ーーー

ホラ、もう聞いた?誰から聞いた?

鉄火塚てっかづか”のそのウワサ!

水名区にある鉄火塚、かつて村を守るために、真っ赤に焼けた鉄を握る神明裁判しんめいさいばんに挑んで死んだ、元賀げんが 左之丞さのじょうが眠ってる!

もしも命散らした彼の事を、毀損しようものならば!焼けて爛れた手が現れて、

私達も贄の仲間入りしちゃうの!!

「あなたのおかげで村が救われました」ってお礼を言うと少し救われた様に帰ってくれるって、

水名区歴史資料館ではもっぱらのウワサ!

シズマリタマヘ〜!

ーーー

 

「決まりね。ヒナタ、何か言いなさい」

 

「はい。え〜、あなたの死は無駄じ「それは私に向けての言葉ですか?」!?」

 

聞き覚えのある誰かの声がし、振り返るも誰もいない。

 

「ヒナタ?」「い、いや、なんでも「あなたは狡猾ですねぇそうやって誰かを利用し続けて」黙れ!誰なんだお前は

 

「もういいわ。他に頼むから。」

 

「は、い…」「もしかして記憶に関する何かが」「多分、そうだと」

 

「歴史にヒナタさんの記憶に繋がるヒントがある……?」

 

「そんな突拍子もない…」

 

「いろは、言いなさい」「嫌ですよ!ウワサを倒しても絶対祟られます!!」

 

「黒江さんは……」

 

黒江は何も言わずに素早く首を横に振る。

 

「はぁ………いくわよ」

 

やちよはマイクを取り上げる。

 

「すぅ………ピーーーーー!(自主規制)」

 

「やちよさん!?」「えぇ………!?」

 

「ピーーーーー!(自主規制)のピーー!(自主規制)ついでにあなた達の子孫も「もういいですからやちよさん!!やめましょう?ね?」そ、そうね、言い過ぎたわ…」

 

「やちよさん…なんと言うかその…」「語彙力凄い……」「聞かなかったことにしなさい」「あっ!ああっ!!あれはーっ!!!」

 

周囲がウワサの結界に包まれ、塚から焼け爛れた手が飛び出してくる。

 

「いくわよ、みんな!!」やちよは魔法少女の姿に変わり槍を振り回して手を切り刻み進んで行く。

 

「あ、ああ。変身!」『TRANSFORM!』ヒナタもブライツへと変身して立ち向かう。

 

いろは、黒江も変身して伸びてくる手を攻撃する。

 

「手が出るのは速いし炎が邪魔ね…」

 

「炎は俺がなんとかする、やちよさんは手の方を!」「わかったわ。」

 

ブライツはカードホルダーからカードを取り出す。白いロケットの様な戦士“フォーゼ”のカードだ。

 

「火消しにはこれだ!」『フォームライド!フォーゼ!ファイアー!』『ファイアー!』

 

もう一枚取り出してスキャナーに読み込ませる。

 

をブライツが潜り“ブライツフォーゼ・ファイアーステイツ”へと姿を変える。

 

「さらにこれで!」

 

『アタックライド!ウォーターモジュール!フリーズモジュール!』

 

『ウ・ォ・ー・タ・ー/フ・リ・ー・ズ・O・N』

 

右足には冷凍庫を模した“フリーズ・モジュール”が、

 

左足には蛇口を模した“ウォーター・モジュール”が生成・装着される。

 

『ファイナルアタックライド!フォ・フォ・フォ・フォーゼ!』

 

『LIMIT BLAKE!』「放水開始!」

 

武器の“ブライツザンシューター”がファイアーステイツ専用の銃“ヒーハックガン”に変化させてノズルを伸ばし、周囲に消火剤を撒く。両足のモジュールからも水と冷気を放出してウワサの炎を消していく。

 

「なるほどね、はあっ!!」

 

やちよが感心しながら槍を掲げ、雨のように槍を降らせる。槍はウワサの手に突き刺さり地面に固定される。

 

「トドメは私が!“ストラーダ・フトゥーロ”!!!」

 

いろはがクロスボウから空に向けて光の矢を放つ。矢はウワサの上で弾け、無数の光の矢となってウワサに降り注ぎ、爆発した。

 

そしてウワサと共に結界も消え去る。

 

「ところでやちよさんヒナタさん」「どうしたの?」「何かあった?」

 

「どうしてこのウワサが最初なんですか!?あんなのただのホラーですよ、ホラー!!」

 

「なんで?って近場だからよ。」「いろはちゃんこういうの苦手なんだね。なんかこう、鋼メンタル!怖いもの無し!どんな困難も打ち砕いていける!って感じだから意外だよ。」

 

「黒江さんは平気なんですか!?」「いや、平気ってわけじゃないけど……映画とか漫画でちょこちょこ見てるから…」

 

「よし次行ってみよう!!」

 

ーーー

アレ?もう聞いた?誰から聞いた?

“覗き見城下町”のそのウワサ!

水名の城下をぐるっと左に一回り、

階段上がって柏手打って、足の間に城下を覗きゃ、古き町並みこんにちわ。

あんまり見惚れてぼうっとしちゃあ、そのまま向こうへ引き込まれちゃうって、

水名の歴史ファンの間ではもっぱらのウワサ!

オイデマセー!

ーーー

 

城下町の様な結界。頭部に華美な簪をつけた、花魁の後頭部の様な姿の“覗き見城下町のウワサ”と戦う4人。

 

「城下町ならこいつだな」

 

『フォームライド!ゴースト!闘魂ゴエモン!』『闘魂カイガン!ゴエモン!』

 

ブライツの姿が炎に包まれ紅い“トランジェント”へと変わる。そして石川五右衛門の力を宿す“パーカーゴースト”を着込み“ブライツゴースト・闘魂ゴエモン魂”へと変身する。

 

「あ、絶景かな〜絶景かな!!」見張り台の上で歌舞伎の見得を切る。

 

ウワサがブライツの方を向き髪をを触手の様に放つ。

 

『ファイナルアタックライド!ゴ・ゴ・ゴ・ゴースト!』「“オメガシャイン”!スラッシュ!」

 

『闘魂ダイカイガン!!メガ!オメガシャイン!!』

 

ザンシューターをサングラスの装飾がついた剣“サングラスラッシャー”に変化させ、燃える刃で髪を切り刻む。

 

「やちよさん!」「ええ!“アブソリュート・レイン”!!!」

 

赤黒いオーラを纏った槍を携えウワサに向かって突撃し、刺し貫く。槍に魔力が込められ大爆発を起こしウワサを消し去った。

 

 

 

「まさか19歳にもなって往来で自分の足の間を覗くなんて……」

 

「恥ずかしかったですやちよさん……」

 

「その調子で次行ってみよう!」

 

ーーー

ならもう聞いた?あなたは聞いた?

“パズルタイルロック”のそのウワサ!

神浜市役所裏手通りのマンホールとタイルの地面。よーく見たらあべこべ模様。

そんなそんな変わったおかしなフタを、ちょっとずつ地道にずらしてみたらアーラ不思議!

秘密の宝物庫に繋がるの!でもでもだけどもご用心!

宝物庫につながる道は罠だらけで、罠によっては二度と帰ってこられないって、

中央区の男子小学生の間ではもっぱらのウワサ!

ヒラケゴマー!

ーーー

 

今度のウワサの結界はファンタジーものの作品に出てくるような地下迷宮。

 

壺から体を出す、八つの頭を持つ金色の蛇の姿をした“パズルタイルモンバンのウワサ”が立ちはだかる。

 

宝物庫ここに至るまでの長い道のり!」

 

「罠は想像していたものよりくだらないものだらけだったわね!」

 

「ここはわたしが!“カラミダス・ガーラ”!!

 

黒江がクラブを地面に突き刺し、掘り起こすように振り上げる。衝撃波が地面を伝い、壁を伝い、天井を伝い、炸裂。天井が崩落しウワサを押し潰した。

 

「すごいよ黒江さん!」「お、思ったよりあっけなく倒せちゃった…」

 

「小学生の頃、クラスの男子がよくそういう噂話をしてたわね。懐かしいわ…」

 

「男の子ってのはいつの時代もそういう生き物なのさ」「えっと次は…」

 

ーーー

 

チョイ、もう聞いた?あなたは聞いた?

“クビナシ珍走団”のそのウワサ!

参京区の国道沿い、人通りが途絶えたタイミングにて、爆音で走る珍走団を確認されたし!

その速さは取締機でも検知不能!誰にも見えないのに音だけ聞こえるその一団、姿を見せないのは頭のない自分たちの姿を見られたくないからだとか!

もしも彼らの姿を見てしまったならば、有無を言わさず珍走団に加えられてしまうって、

参京区のバイク好きの間ではもっぱらのウワサ!

イチジテイシー!

ーーー

 

「とりあえず、これで最後「待てっ!」」

 

ヒナタ達の進路を遮るように、黒羽根達が変身した“仮面ライダーブライツVT”が並び立つ。

 

「次々とウワサが消されていると聞いてきてみれば…」「やはりお前たちの仕業か!」

 

「ようやく釣れたわね、鶴乃達はどこなの!」

 

「鶴…?誰だ?」「多分七海やちよの仲間じゃ…」「知らない…」

 

「彼女達も他の羽根と同じ反応…」「本当に知らない感じですね…」

 

「とにかく、これ以上ウワサに手出しさせるわけにはいかない!我々の解放のために!」

 

VT達は各々の武器を構える。

 

「羽根は私達がが引き受ける!」「黒江さんはヒナタさんと!」「わ、私が!?」

 

「黒江さん、乗って!」ヒナタは黒江にヘルメットを投げ渡す。「ぁ………は、はい」

 

2人はバイク“ブライツアラー”に乗り込む。

 

《color:#F30100》《b》『イグニッション!』「変身!」『TRANSFORM!ブライツ!』

 

ヒナタは光に包まれブライツへと姿を変える。

 

そしてスロットルグリップを捻りエンジンを吹かせウワサの結界へ突入する。

 

結界の景色は深夜の国道。寝静まった住宅街、明かりが漏れだす深夜営業のコンビニ。

 

そんな中に激しいエンジン音が轟く。

 

ロケットカウルに旭日旗の塗装のボディー、竹槍マフラーに三段シートと違法改造マシマシの族車を駆る“クビナシ珍走団のウワサ”達。

 

爆音でコールを響かせ、近所迷惑上等の暴走行為を繰り広げるウワサ達を、ブライツと黒江は追いかける。

 

「黒江さん、パズルタイルロックの時のあの技やってよ!」「え、えぇ…?」

 

「あいつらを足止めするのさ!」「わかりました、“カラミダス・ガーラ”!!

 

クラブに魔力を込めて投げる。クラブが地面に突き刺さり魔力が爆発しウワサ達を宙に打ち上げる。

 

『プルー I/Gアイジー!』

 

武器の“ブライツザンシューター”を取り出し、プルスターターを模したパーツ“ヒッパプルースターター”を引っ張り銃口を向ける。

 

「シュート!」『ブライツィードシューター!』

 

ズキュキュキュキュン!

 

耳をつんざくレーザー音と共にウワサを撃ち抜き爆散させていく。

 

「あと一人!」『イグニッション!イグニッション!イグニッション!』

 

スターターを3回回しエネルギーを臨界までため込む。

 

「とりゃあぁぁぁぁぁっ!!!」バイクから飛び降りベルトのスロットルグリップを捻る。

 

『レブイングブライツィードフィニッシュ!!』

 

速さと威力を増したライダーキックでウワサのリーダーを蹴り飛ばし、結界と共に砕け散った。

 

「マズいウワサがやられた!」

 

「これ以上の戦いは無駄だ、撤退する!!」

 

ウワサの敗北を悟るや否や、VT達は一目散に逃げ出した。

 

ーーー

 

みかづき荘に帰った四人は倒したウワサの事をまとめている。

 

「結局大した成果は得られませんでしたね……」

 

「でも全くなかったわけではないよ」

 

ヒナタは神浜市の地図にウワサが居た位置に印をつけていく。

 

東側にのとある位置から放射状にウワサが広がっていた。

 

「もしかして、ここから広がってるってことですか」「そうなるね」「でも東側って、たしかあまりいい関係じゃないって」

 

「そう……“彼女”を頼るしかなさそうね」

 

「彼女…?」「和泉いずみ 十七夜かなぎ、神浜の“東”を統べるリーダーさ。」

 

 

ーーー

その頃、件の和泉いずみ 十七夜かなぎは彼女が預かる区の一つ“大東区”にて黒羽根達と争っていた。

 

「十七夜さんどういうつもりですか!」「ウワサを消すことに、あなたには何のメリットもないのに!」

 

「メリットか?あるさ、ウワサを倒すのはただの腹いせだからな。」

 

「まだ、怒ってるんですか…」「何も言わずにあなたの元を離れたこと…」

 

「まあな、マギウスなどという怪しげな集団に属し、ウワサで関係のない人を傷つけ、オマケにライダーを真似た紛い物の力を我が物顔で振るう始末………その腐った根性、今一度叩き直してやろう!!」

 

十七夜は武器の馬上鞭に魔力を込め、振るおうとした時「む?すまん電話だ。」スマホを取り出し電話に出る。

 

『久しぶりね、七海やちよよ』

 

「これは……!久しいな七海、旧敵からの電話に思わず胸が弾んだぞ。」『あなたに相談したいことがあるのよ』「相談?」『マギウスの翼の事でね…』

 

「な、仲間にならないと言うのなら……」「ごめんなさい、十七夜さん!」戦いそっちのけで電話する十七夜に黒羽根達は一斉に襲い掛かった。

 

~~~

『だから直接会って話をしたいのよ……って聴こえてる?さっきから雑音まみれでそっちからの音が聞き取りづらいのだけど…』

 

「ああ、すまないちゃんと聴こえているとも。ちょうど用も済んだところだしな。」

 

「た、束になってもダメなんて…」羽根達はブライツVTに変身して挑むも健闘むなしくアッサリ返り討ちに合った。

 

「それで、共闘の話だったな。快く承諾しよう。魔女も増え過ぎて争っている情勢でもない。かつての敵との共闘……まるでドラマだな!」

 

「……うむ、すまない明日は少し用事があってな…急を要するか、ならば少し待たせることになるが、私の指定する店で待っていてもらえるか?……ああ、楽しみにしている。」

 

そう言って十七夜は電話を切った。「……それで君の方の用事はなんだ?月咲君」「一つ…忠告をさせてください」

~~~

翌日…

 

「本当にここが待ち合わせるお店ですか…?」「ええ、その筈よ。」「でもここって……」「メイド喫茶だね」

 

約束の場所はメイド喫茶。「大丈夫だよ、ほらもっと堂々と入る!」

 

ヒナタが先頭に立ちメイド喫茶のドアを開ける。

 

「し、失礼しま~す……」「あらぁ~ヒナタくんいらっしゃい!最近来てくれないから心配してたのよ~元気にしてた?」

 

店から出てきたのはオカマ口調の男性。「この人が和泉十七夜さんなんですか……?」「違うわよ、絶対」

 

おネェ様お久しぶりです!いや~最近忙しくってね……」「そちらのお嬢様方はなあに?まさか彼女!?んもぅ隅に置けないわね!」「そんな関係じゃないですってハハハ」

 

「ヒナタ、その人は」「ここの店長さん」「そうなのよ!気軽におネェ様って呼んでね?」

 

「今日は和泉十七夜さんに用があって」「あらそうなの?ごめんね長話しちゃって……なぎた~ん!ご氏名よ~!」

 

「承知した、お帰りご主人…おお、来たか七海」おネェ様に呼ばれて出てきたのは、メイドの衣装を着た和泉十七夜だった。

 

「十七夜……なのよね?」「ああ、いや、今は“なぎたん”だな。もう少しでシフトが終わるから待っていてほしい」

 

4人はテーブル席に通され注文を聞かれる。

 

「じゃあパフェを…」「私はオムライスで」「俺はいつも通りパンケーキのラズベリーソース多め」「私は…お好み焼き」「承知した」

 

十七夜は注文を伝票にをまとめると厨房へと持って行った。

 

「あの、十七夜さんってどんな人なんですか?」「まあ、見ての通りちょっと変わった人よ」

 

「あと東のボスなだけあって相当強いよ。昔東側で魔女を倒し過ぎた時に目を付けられてボコボコにされたなぁ…」

 

「昔はかなり殺伐としてたからね…ただ対立が激化して仲間が負傷するのはお互い本位じゃないから折を見て相談してたのよ。

 

でもまさか協力することになるとは思わなかったけどね。」

 

「それはそうと店長さんの態度と言い“いつも通り”だったり、あなたしょっちゅうここに通ってるの?」「まあ…うん。十七夜さんかなり苦労してるみたいだから少しでもお金落としてあげないと」

 

「お待たせした、甘々ふわもこパフェ、はーとふるオムライス、夢みごこちパンケーキのラズベリーソース多め、ご主人のことが一番お好み焼きだ。」

 

「わぁ美味しそう!」「オムライスに何か書くか?」「いいんですか!?」「ああ、リクエストがあれば聞くが」

 

「なら…猫ちゃんをお願いしてもいいですか?」「承知した」十七夜はケチャップを手に取ると、あっという間にかわいい猫のイラストを描き上げた。

 

「かわいいです……!ありがとうございます、十七夜さん!」「気に入ってくれたなら何よりだ。」「いろは、あなた猫好きなの?」

 

「いえ、さなちゃんたちが帰ってきたら見せてあげようかなって」「もう少しでシフトが終わるから、ごゆっくり」

 

ーーー

「お待たせした、急いでいるようだったので待っていてもらうのが早いと思ったんだが」「いえ、助かったわ」

 

シフトを終え普段着に着替えた十七夜が席に着く。

 

「早速用件を聞こう」「それがかくかくしかじか……*1

 

「……成程、由比君に新しい仲間達がか…それは七海にとっては痛手だろう……」

 

「ええ……鶴乃達はこちらで連れ戻す。その後でいいから一緒にマギウスの翼と戦ってもらえないかしら?」

 

「うむ、マギウスの翼が相手なら喜んで力を貸そう。」

 

「よかった…なんとかなったねやちよさん」「少し安心したわ」

 

「あの…喜んで手を貸すって和泉さんもマギウスの被害に…?」

 

おずおずと手を上げ質問する黒江。

 

「君は黒江君だったな。工匠区の仲間を皮切りに随分と連れていかれたんだ。」

 

「………」「一人でいかがしたものかと考えあぐねていたところにこの提案……渡りに船だ」

 

「そんなにも連れていかれたんですか……」「ああ、東の魔法少女の多くが白羽根や黒羽根に混ざっている。」

 

「そうだったんですね…」「……元マギウスの黒羽根だということは聞いているが、どうこうするつもりはないから緊張しなくてもいいぞ。

 

「は、はい」「それで早速だが自分は何を手伝えばいい、情報も惜しみなく与えるぞ。」「ありがとう、十七夜はウワサについて調べてるかしら」

 

「もちろんだ、彼女達の泣き所だからな。」「それならその情報が欲しいの」「それはまたなんでだ?」

 

「この地図を見てほしい」ヒナタがウワサの位置を書き込んだ地図を見せる。

 

「ほう…これは興味深いな。工匠区にポッカリ穴が開いている」

 

「それに十七夜が倒したウワサの位置も書き込めば、恐らくその一帯を囲む円ができるはずなのよ」

 

「うむ、数は多くないがメモに纏めている分だけでも書き記してみよう。」十七夜はペンを手に取り地図に書き加えていく。

 

「これはまた見事だな……」「ヒナタの言ったとおりね」十七夜が倒したウワサの位置も加えると、工匠区のある一カ所を囲むようにウワサが発生しているようだった。

 

「あの十七夜さん、この円の中心にマギウスの翼の拠点になり得そうなものってありますか?」

 

「君は……環君といったか?鋭いな、この周辺には旧車両基地がある。」「やちよさん、ヒナタさん!」

 

「ここまで手の込んだことをしてくれるんだ、幹部級の羽根がいてもおかしくないだろうね。」

 

「ふむ……実にいいな」「……何が?」「奴らの拠点を見つけたところで自分だけでは手に余るからな…

 

 

 

正に僥倖ぎょうこう、捻り潰してやることができる

 

 

ーーー

時は進んで夕暮れ時、4人は十七夜を交えて旧車両基地へ向かった。

 

「ここが旧車両基地…」「テレビで見るのよりも迫力がちがいますね」

 

「今となっては老朽化した車両が放置されている、子供達の危険な遊び場となっているだけだがな」

 

「それでみんな、ジェムに反応はあった?」「………ありました!1人、2人………5人、いやそれ以上!?」

 

「静かに燃える魔力の炎、飛び込んだのは五月蝿い羽虫」

 

「もしも燃えてくれぬなら、我らの音色で散らしましょう」

 

廃車両の上に白羽根の天音月夜天音月咲が降り立つ。

 

それに続いてブライツVTに変身した羽根達も現れる。

 

「出たな“スイカとさくらんぼ”!」

 

「さくらんぼ……あ」「スイカ……そういうことでございますか……!だからあなたは人の“どこ”を見てそのような発言をなさるのでございますか!」

 

「ヒナタさん…」「これがあの仮面ライダーの中身……うわぁ」「十七夜、セクハラされてないわよね」「ああ、今のところはな」

 

「ヒナタさん、反省してください」「すんません…」

 

「やっぱり最低だよこの男!」「やはりこの場で消しておくべき危険因子!マギウス直々に授けられた力で、今度という今度という今度こそは!」

 

「汚名返上でございます!!」「汚名返上だよ!!」

 

『『RUMORE DRIVER!』』

 

天音姉妹は変身ベルト“ルモールドライバー”を取り出し腰に巻き付ける。

 

「あれはみふゆと同じ…!」

 

『『IGNITIONイグニッション…!』』「「変身!!」」『PRESSプレス RELEASEリリース!』

 

二人はドライバー天面の“ライドI/Gアイジースターター”を回し、右側面の“ライドリリースグリップ”を押し込む。

 

『『RESOLUTIONレゾリューション WINGSウィングスVTブイティー!』』

 

紫の光の粒子が二人の身体に吸着してアンダースーツと装甲を形成し、目が赤紫に輝くと共に頭部装甲が形成され、“仮面ライダーブライツVT Aグレード”へと変身を遂げた。

 

「白羽根黒羽根が持ってるんだ、幹部クラスなら専用チューンの一つや二つ施されててもおかしくない…油断するな!」

 

「ここはウワサを知り過ぎた者が引きずり込まれる蟻地獄……」「ウチらの拠点が知りたかったんだろうけど、不正解だよ。これ以上ウチらの解放を邪魔させないために…」

 

「静か冥府への道を辿るでございます!!」

 

『『フラワースピーカー!』』

 

『『RELEASEリリースRUMOREDルモールド CUSTOMIZINGカスタマイジング!!』』

 

「「コネクト!!笛花共鳴てきかきょうめい」」

 

 

ピイィィィィィィィィィ!!!

 

コネクトで互いの魔力を循環し、互いの“音波操作”の魔法の力を高めた技笛花共鳴てきかきょうめいを繰り出す。

 

「うあぁぁっ………!!」「何ですか…これ…!」

 

「頭に直接音が、響く…!」「またこの技を……」

 

横笛から繰り出される攻撃的な音波は“フラワースピーカーのウワサ”のカードで更に強化され、効果を発する範囲がさらに広がっている。

 

「これで残るは環いろはと裏切り者の黒江とおっしゃいましたか…」「辛酸を嘗めさせられてきた相手も、みんなで掛かれば楽勝だね!」

 

「やちよさんヒナタさん!」「ごめんなさい、うまく動けそうにないわ…」

 

「私たち二人でこの数…」「でもやらなきゃ、逃げるなんてできない!」

 

「うむ、良い心がけだ」天音姉妹がいる車両の反対側に、魔法少女の姿に変わった十七夜がいた。

 

「十七夜さんっ!よかった、手を貸してください!」「……すまないな環君に黒江君、少々見守らせていただく。」

 

「そんなどうし……がっ!!」「環さっ!?」羽根達が二人に攻撃を加える。

 

「きゃあ!」「痛っ!」「いろは、黒江さん…!くぅっ…!」「こんな……音一つでぇっ…!ああっ…!」

 

「こんな…こんなところで……!うぅっ!」「環さん!うわっ!」

 

鎖や刃物による攻撃を受け続けるいろはと黒江。避けられそうなものは避け反撃こそするものの、決定打にはならない。

 

「(負けられない……!鶴乃ちゃんを、フェリシアちゃんを、さなちゃんを、絶対助けなきゃいけないのに!!!)」

 

 

 

 

「なるほど、それが環君の本心か」ビシュッ!バシッ!

 

十七夜の馬上鞭でVTが蹴散らされる。

 

「十七夜さん!」「どうやら本当に由比君と仲間の救出だったようだな」

 

「そんな十七夜さん…」「どうして…」天音姉妹は状況が吞めずに動揺する。

 

「悪いがおおむね予想はついていたが、相手が悪かったな月咲」

~~~

それは昨日の夜の時点で、腹の内は全て知られていた。

 

「一つ、忠告をさせてください。七海やちよが東の混乱に乗じて十七夜さんの縄張りを狙っています。」

 

「そうか、留意しておこう」

 

「(噓の情報で十七夜さんの協力を仰いで七海やちよとライダー一派を倒してもらう作戦……上手くいきそう)」

~~~

「この時勢にテリトリーを狙うなどおかしいと思ったが……自分を相手に嘘をつくなら、心の底まで嘘をつけ!!

 

「一体どういうことなんですか…?」「自分の魔法は“読心”の魔法。制約こそあれど、心を読むなど朝飯前だ。」

 

VT・A天音姉妹に飛び掛かり、馬上鞭を振るって横笛を叩き落とす。

 

「しまった!」「技が解ける!」「っ!音が止んだ…」「随分とやってくれたわね…覚悟はできてるかしら」

 

「すまなかった環君、試すような真似をして。代わりに行動で返そう。はぁっ!」馬上鞭を振り回し羽根達を次々蹴散らす。

 

「俺も!今のブライツは一味も二味も違う!」『イグニッション!TRANSFORM!』「変身!

 

ヒナタはブライツの姿に変わりカードホルダーからカードを二枚取り出す。そしてドライバーから“ライドスロットルグリップ”を引き抜き、“仮面ライダーギーツ”のカードを装填してドライバーに入れなおす。

 

そしてもう一枚のカードを、ドライバー左側の“ライドコマンドスキャナー”に通し、右手で狐を作って向き合い、狐を敵に向けて指を鳴らす。

 

「変身!」『フォームライド!ギーツ!ビートブースト!』

 

『BEAT!&BOOST!』

 

ブライツは白いカプセルのようなものが腰を囲むように現れ、上下に分割して黒い素体になり、

 

左右に現れた『BEAT』『BOOST!』のロゴが走行に変化し、

 

マスクが装着されアームが装甲を引き寄せ装着され“ブライツギーツ・ビートブーストフォーム”への変身を完了する。

 

「天音姉妹!音楽を嗜んでいるなら分かる筈だ。音楽は攻撃だけじゃない、心を揺さぶり、仲間を鼓舞することもできるってことを!!」

 

『アタックライド!ブレイバービート!』

 

両肩の装甲に搭載されたスピーカーからビートが響く。その音は聴く者を鼓舞する“勇気のメロディ”

 

「身体が…軽い!」「今なら何でもできる…そんな気がする!」やちよと黒江もそれぞれの武器で羽根達を倒していく。

 

「仲間が次々と……」「なんかこの音楽…聴いてて楽しいね、つい踊りたくなっちゃう。」「それはそうだけど……」

 

「お前らー!ノッてるかーーい?」

 

「「「「「イェーーーーイ!!!!!」」」」」

 

心揺さぶるビートに乗って、羽根達は踊りだす。

 

「い、いぇーい…」「もう流されるがままでございます…」

 

天音姉妹も意思に反して体が勝手に踊りだす。

 

「それじゃあ本日最後のナンバー!歪んだ救済を求めるお前達へのチェッカーだ!」

 

『ファイナルアタックライド!ギ・ギ・ギ・ギーツ!』

 

METALメタル THUNDERサンダー

 

ブライツの手元にエレキギターを模した斧型武器“ビートアックス”が生成される。

 

「さぁそのペンライト武器を掲げな!!!」

 

ブライツの周囲に電流が迸り、黒雲が車両基地内に立ち込める

 

「「「「「イェーーーーイ!!!!!」」」」」

 

そんなものを気にも留めない羽根達は、歓声を上げながら武器を掲げた。

 

「“タクティカルサンダー”!スパーーク!!!」

 

「月夜ちゃ~ん……」「あぁ、今回も汚名返上ならずでございます……」

 

TACTICALタクティカル THUNDERサンダー

 

 

ズドン!

 

「「「「「きゃぁぁぁぁぁぁっ!!!!」」」」」

 

ビートアックスを掻き鳴らすと落雷となって掲げた武器に落ち、オーバーダメージによってVTへの変身が解除される。

 

「(あ、あれは!)」倒れた黒羽根の元に黒江が駆け寄る。

 

「(マギウスのシンボル…これでフェントホープに入れる!)」マギウスのシンボルをこっそり拾いいろは達の元に戻る。

 

「今度という今度という今度という今度こそは!!」「絶対に勝って見せるんだから!!」「「ねー!!」」

 

天音姉妹は羽根達を率いて逃げていった。

 

「まったく、逃げ足だけは速いな……」

 

ーーー

旧車両基地から帰路につく五人。

 

「結局ウワサのことに関してはマギウスの方が一枚上手、骨折り損のくたびれ儲けだったか……」

 

「だが成果が無かったわけではないぞ。」「何か読めたのね」「ああ。詳細こそ知らないようだが由比君の状況と居場所は把握していたようだ。」

 

「それで一体どこに!?」「ホテル・フェントホープなる場所で、ウワサと一つになる実験をしているらしい」

 

「ウワサと一つに!?」「巴マミだっけ、あの子と同じような事をされてるのか…」

 

「問題はフェントホープへの行き方ですよね…」「あの、これで……」黒江は盗んだシンボルを差し出す。

 

「それは…?」「フェントホープ、マギウスの本拠地に入る為の鍵みたいなものだったよね…え?」「黒江さんあなた……」

 

「あ、あのこれさっき黒羽根から盗んだもので「すごいよ黒江さん!これでみんなを助けに行けるよ!!」あ、うん…」

 

「これで乗り込むのか、いつにする?手伝うぞ七海。」「気持ちは嬉しいけど、先ずは私達だけで行って鶴乃達を連れ戻す。」

 

「そうか…なら絶対無事で帰ってこい」「ええ。近いうちに乗り込むわよ、何があっても良いよう準備しておきなさい。」

 

「は、はい!」「わかりました」「もちろん。だったら“アレ”の完成も急がないとな……」

 

「アレ…って?」「ブライツの強化ユニット。解析したドライバーのデータに設計図があったから作ってみる。まだまだ性能面の不足は否めないからね…」

 

 

ーーー

由比鶴乃、君はどう思う?魔法少女は……

 

「救われちゃいけないのかな…?」

 

そんなわけがないよ

 

「でも……私達は…」

 

僕達は救われないといけない。

 

「……」

 

僕達はみんな……解放を必要としているんだ

*1
ここに至るまでの出来事を説明してるつもり




いかがでしたか。
今尻に火が付いた思いで執筆中です。
ここで第3回・誰得スペック紹介のコーナー!

今回はブライツVT・Eグレード/Eグレードプラス、Aグレード編!

Eグレード/Eグレードプラスから!

身長・体重 変身者によって変動する

パンチ力 4.1t/5.6t

キック力 6.2t/7.5t

ジャンプ力 ひと跳び18m/22m

走力 100mを5.2秒/4.9秒


Aグレード(月夜/月咲共通)

身長 153.2cm

体重 50kg

パンチ力 6.3t

キック力 8.2t

ジャンプ力 ひと跳び22m

走力 100mを4.7秒

こんな感じです!何としても8月までには第一部を完結させて、冬映画的な特別編に入って見せますので、何卒宜しくお願い致します!!

お手すきでしたら、感想・評価もおねがいします!
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