マギアレコード~CROSSOVER/BRIGHTS RIDER!~ 作:カナミーかなみー
伝え損ねていましたが、17話で十七夜を出したのは今後に向けてです。
アニメ版は殆どモブキャラみたいな扱いなので……
ホテル・フェントホープの調理室。
記憶ミュージアムの一件の後、マギウスの翼の黒羽根となった深月フェリシアと二葉さなは料理をしながら話している。
「ねぇフェリシアさん、やっぱりみかづき荘に帰った方が良いのでは……」
「だから言ったろ…?魔女にならねーで済む方法が見つかるまで、オレは帰れらねぇって」
館内放送が始まった。
ついについに!わたくし達のドッペル・システムを神浜だけでなく、世界中に広げる為の大作戦が始まるの!!』
「こんな作戦知ってた?」「知らない…急すぎない?」「てかエンブリオ・イブ”って何?」
フェントホープ中で困惑の声が広がる。
神浜市内でも何が起こるかわからないから、今日中にウワサの中に避難させておいてね!!」
館内放送をしている灯花を見ていたみふゆの近くを、鶴乃が通り過ぎる。
「鶴乃さん!どこに行ってたんですか」
生気のない虚な目で歩く鶴乃。
鶴乃が通った場所からはカラフルな風船が湧き出る。
鶴乃の姿が、一瞬だけブライツと似た姿に変わる。取り返しのつかない程に壊れた、虚ろな鶴乃に恐怖を覚えるみふゆだった………
ーーー
その頃ドッペル症患者隔離病棟、ももこ達は決戦に向けて仮眠を取っている。
ドッペルに取り込まれ、怪物のようになっな魔法少女が元の姿に戻り、魔法陣が現れ、その中からブライツが出てきた。
ブライツの身体からスパークが起き、火花が散る。
仮面の中でそんなアナウンスが流れ、変身が強制解除され元のヒナタの姿に戻った。
「なんだ………ヒナタさん!?大丈夫か……ってあっつ!!!何だこれ!?」
ももこが近づこうとするも、身体から高熱を発するヒナタに近づけない。
「おい起きろみんな!誰か氷水!!!」「はいはい」みたまがどこからか氷水の入ったバケツを持ってきてヒナタにぶちまける。
かかった氷水が蒸発し、水蒸気に変わる。
「ふぅぅぅぅぅぅぅ…………」
「驚いた……まさかここまでの5時間で病棟の魔法少女みんな元に戻してみせるなんて、ね」
ーーー
「環さん!」その頃いろはと黒江は、病棟からフェントホープの奥へ向かおうとしていた。
「黒江さん?」「ひとりで行くの?」「黙って出てきちゃってごめんね、やっぱりみんなのこと……これ以上巻き込めない」
「私も行く、役に立てないし、いるだけになっちゃうけど」「そんなことないよ、でも危ないし…」
「私、本当はどうしたらいいかわからない。でも少しの間だけ、夢の中で環さんと友達でいられて嬉しかったの、夢の中だったけど、嬉しかったから……」
「ありがとう、黒江さん。私も嬉しい!黒江さんがいてくれた方がずっと強くなれるもん!!」
「そ、そうかな?」「うん!」
2人は手を取り合って走り出した。
ーーー
二葉さなはマギウスの翼の家族のための避難所として作られた“無限病床のウワサ”での作業をしていた。
入ってきた人々は眠らされ、頭に機械を取り付けられて何かを吸われる。
「これは…何を抜き取っているんですか…?」
「魔女を育てる為の感情エネルギーを回収させてもらってるだけだよ」
近くにいた白羽根が答えた。
さなの脳裏に名無し人工知能のウワサ」の発言が蘇る。
「……私は、こんなこと知りませんでした…」
「魔法少女の為に、普通の人にも少しだけ我慢してもらってるだけさ…深く考えない方がいいよ」
ーーー
「みなさん苦しそうでした、ああするしか方法はなかったんでしょうか…」
作業を終えて、さなはフェリシアと別の場所に向かっていた。
「知らね」「羽根の人達の家族だって、ウワサの結界の中に集められているのに…」
「そんなこと言ったってどうしろってんだよ……いって!あぶねーな、気をつけろよ!」
フェリシアに白羽根がぶつかる。白羽根は袋いっぱいのグリーフシードを落とした。
「チッ!」白羽根は赤い槍をさなに向ける。
「おいやめろよ!」フェリシアがその白羽根の顔を見ると……
「オマエ!幸運水の時の赤いねーちゃん!」「お前…確か傭兵のガキじゃんか!」
フクロウ幸運水のウワサで共に戦った魔法少女“佐倉杏子”だ。
「なぁんだ、結局お前マギウスの翼に入ってたのか」
「い、いいだろ別に!」「ま、ちょうど良かった。面倒なのに追いかけられててさ。」
そう言ってグリーフシードを2人に渡す。「礼はするから手伝えよ」
「いたぞ!!」「泥棒を見つけました、仲間もいるみたいです!」「「きゃあっ!」」
報告をした羽根2人を弾き飛ばし、フェントホープの雑務を担当する“働きグマのウワサ”が現れる。
「ほらサッサと逃げんぞ!!」
「私達もですか!?」
何匹も湧いてくる働きグマ達から逃げる。
「そういやそっちの緑の子は初めましてだな!あたしは“佐倉杏子”。風見野市の魔法少女っ」
「私は……二葉さなですっ!」
盾を生成して攻撃を防ぎ、盾から振り子ギロチンを発射して働きグマを攻撃しながら答える。
「このねーちゃん!前にウワサと戦った時に世話になったんだ!」
フェリシアもハンマーでウワサを殴り飛ばす。
「佐倉さんもウワサを退治して回ってるんですか?」
「違う違う、そんなことわざわざしないって。ここの奴らのグリーフシードをちょ〜っと拝借したら追っかけられちゃってさ」「それって……泥棒なのではっ!!」
盾から鉄球を出してクマ達を阻む。
「うるさいなぁもう……にしてもキリがねぇな…ん?」
窓の下を見ると汽車が走っている。
「おい二人とも!」
杏子は槍で壁を壊し2人の胸倉を掴んで
汽車に向かって飛び降りた。
ーーー
その頃、イキガミの魔女達を相手に戦い続けていた七海やちよは、ちょうど全て倒し終えたところだった。
「はぁ……ようやく全て片付いたわ…天音姉妹には逃げられたけど、どうしたものかしら……」
マギウスのシンボルを、入り口があった場所に近づけるも何も起きない。
「やっぱりダメね、あら?あなた達は…」
気を取り直して残ったグリーフシードを拾い集めていると、
「あの~、お久しぶりです。覚えてますか?」「あら?確かあなたは………」
誰かが近づいてきたようだ。
ーーー
「赤いねーちゃんさ…飛び降りるなら先言えよな……」
場面を戻して汽車の上のフェリシア達。
「死ぬかと……」「悪りぃ悪りぃ、にしてもバカデカい列車だなぁこりゃ」
汽車に積まれているのはガラス瓶。ガラス瓶には魔女が詰められていた。
「おお〜、これがお前らの言う“魔女プラント”ってやつかまるで動く養鶏場だな!グリーフシードをたっぷり持ってるハズだわな。」
「魔女を育ててるとは聞いてましたが、まさかこんなに」「………」「お前、まだ魔女が憎いか?」「オレは……!」
ーーー
「灯花ちゃんの声!?」
館内放送が始まる。いろはと黒江は足を止めて聞くことに。
半径約200km圏内の魔女達を、ぜ〜んぶ呼び寄せて!
私達が創り出した人工魔女“エンブリオ・イブ”を目覚めさせること!!』
ーーー
「半径200キロの魔女を全部呼ぶって……みんな作戦のこと知ってるの!?」
「知らないと思う……多分、みんなギリギリまで知らされてないはず」
「人工魔女って…灯花ちゃんが作ったの……?それもって言うのもドッペルと関係あるのかな…ドッペル・システムは灯花ちゃんが作ったんだよね?」
「ごめん……私知らないの……一つも、わからない………」
ーーー
放送は隔離病棟のももこやヒナタ達も、シンボルを介してやちよ達も聞いていた。
『わたくしの計算では圏内に呼び込んだ魔女の全ての魔力を吸収すれば、エンブリオ・イブは大大、だ〜い成長し!地球全土にまでドッペル・システムを広げることができるようになるんだよ!!』
ーーー
フェントホープの中にいるフェリシア達も、当然聞いていた。
「こんな計画、本当に上手くいくのでしょうか……」
「要は来るまでぶっ潰したらいいんだろ?」
「あんだけ魔女飼っといてまだ足りねぇのか……大体人工魔女ってのは何なんだよ?」
「それが私達にもよく分からなくて…周りにも知ってる人はいない感じで…」
「はぁ!?お前らマギウスの翼に入ってんじゃないの?」
「そいつのことは知らねえ、神浜に魔女がいっぱい来るなら、ねーちゃんも一緒に戦ってくれよ!」
「悪いけど、あたしには関係ない話だろ?」
「はぁ!?戦えよ!」「あたしはあたしの為にしかこの力を使わねぇ、ここに来たのもグリーフシードやら何ならを勝手に分けてもらいにきたんだから「ちょっと待ってください!この列車の行き先って、もしかしたら!!」」
ーーー
これがホントのホントに最後の決戦!!明日には、わたくし達の決断が全てをひっくり返す!!この地球上全ての魔法少女は、魔女化の恐怖を克服し、運命から解放されるの!!!』
「「「「「マギウスに忠誠を!!!!」」」」」
館内放送が終わると共に、羽根達はシンボルを掲げて忠誠を叫んだ。目指した解放は目の前だ。
ーーー
アナウンスが流れ、3人がたどり着いたのは、巨大なカイコガのような姿の魔女がいる部屋だった。
「あれが人工魔女…“エンブリオ・イブ”!」「デケェ………」
エンブリオ・イヴの腹に大きな口が現れ、前を走っていた車両ごと瓶詰めにされた魔女を食べる。
「育ててた魔女って、共食いの為の餌用かよ!?冗談じゃねぇ……」
杏子はそのまま列車から飛び降りる。
「オレは魔女が憎い……」「フェリシアさん何を!?」フェリシアはハンマーを生成して構える。
「フェリシアさん!!!」
車両から飛び降りハンマーを振り下ろすも、さなが止める。車両は喰われてガラスの破片が雨のように降り注ぐ。
「コイツらだって……オレ達と同じだったんだ……」
「ふっふふ……その通りですよ〜、コレはきっと、いつかの私達の残骸、成れの果て……」
近くでみふゆが椅子に寝そべり、ウィスキーを飲んでいた。
「白いねーちゃん、やちよとかヒナタと同い年なんだろ?酒飲んでいいのかよ」
「もーどーでもいいんです、何もかも。だからお酒くらい飲ませなさいな。」
「みふゆさん!さっきの放送は本当なんですか……?神浜に魔女を呼ぶって…」
「さーどうなんでしょ……私が教えて貰いたいくらい」「私達、本当に何も知らされてないんです!」
「私はいつだって蚊帳の外……」「お願いします、教えてください!」
「そーそー、行方不明になっていたいろはさん、見つかったそうですよ?よかったですねー死なせてしまったかと」
ヘラヘラ笑いながらウィスキーのボトルに直接口を付けて飲む。
「いろはさんが行方不明?死なせたって、なんの話をしているんですか……!?」
ボトルの中のウィスキーが揺れる。いや、地面が揺れている。
「おい!なんだよこれ地震か!?」「いや………まさか」
ーーー
フェントホープ最上階では
「これよりホテル・フェントホープは、大東区遊園地跡地へ移転。現地にて“キレーションランドのウワサ”と合体する。」
柊ねむが本を開き、フェントホープの地面に巨大な魔法陣を生成して、遊園地跡地にフェントホープを転移させる。
「さぁ巴マミ、由比鶴乃!合体させよう!!」
二人は腰に変身ベルト“ルモールドライバー”を巻き付け、
ウワサの力が封じ込められた“ルモールドカード:フェントホープ”と“ルモールドカード:キレーションランド”をベルト左側の“ライドコマンドスキャナー”に読み込ませる。
そして右側の“ライドリリースグリップ”を押し込む。
フェントホープに遊園地のウワサ“キレーションランド”が重なり、
巨大な城のある遊園地、“迎撃遊園要塞・キレーションフェントホープ”へと変わった。
「失礼します灯花様ねむ様、反逆者数名の処罰は」黒羽根を拘束した白羽根が2人の部屋に入り指示を仰ぐ。
「今更言う事が聞けない翼の子達はまとめて瓶詰めにしておいてね」「かしこまりました」白羽根達は部屋を去る。
「灯花、なにもそんな仕打ちをしなくてもいいんじゃないか……?」
「何?わたくしは自分で選んだクセに、その魂すら正しく使えない様な子達も見捨てたりしないよ?後でわたくしがちゃ〜んと有効に使ってあげる!」「………」灯花のやり方に頭を抱えるも、気持ちを切り替えどこからか砂時計を
取り出す。
「そうか……灯花、最後の砂が落ちる。」
「いよいよ始まるね!わたくし達は、わたくし達じゃない全ての人達にこの怒りを訴える為に産まれたんだよ!!」
灯花が手の甲を叩くと“解放”と書かれた札が現れて、城の頂上で一つに集まり巨大なパラボラアンテナ型の“魔女誘導装置のウワサ”を形作った。
「わたくし達はもう……誰も許さない!!」
灯花が傘を掲げたのを合図に誘導装置が作動する。装置が放った特殊な電波を受けて、あらゆる地域のあらゆる魔女が神浜に向けて歩み始めた。
ーーー
その様子はフェントホープ内でも中継されていた。
「神浜に魔女が溢れてる!」「このままじゃ大勢の人が魔女に……!」
「…あの子達はこうなる事がわかってやってるの…?私が知ってる2人じゃない、灯花ちゃんもねむちゃんもこんなことするわけない……!」
「まだ、会いたい?」「信じたくないけど…ちゃんと会って確かめたい!そうじゃないと、私が納得できない!!」
いろはは覚悟を決めて、黒江と共に駆け出す。
そしてフェントホープ城のエントランスホールへたどり着いた。
「環さん、これで外に出られるね!」「うん!行こう!!」
出入り口に近づくと……
ルモールドライバー、またはマギウスシンボルをご提示下さ〜い!!」
ウワサを広める“ウワサさん”の絵が待ったをかける。
「えっと……これ」黒江がシンボルを見せる。絵はそれをまじまじと見つめた後…
サイレンが鳴り響いた。
他人様名義のシンボルじゃ通れないって、世間の常識ご存知かしら?』
「いたぞ!!侵入者達だ!!」ブライツVTに変身した羽根がエントランスに集まってくると共に、扉が閉じてしまう。
「ごめん環さん!!」黒江はソウルジェムの輝きを纏う。輝きがパズルのピースの様に剥がれ落ち、魔法少女の姿に変わる。
「“カラミダス・ガーラ”!!」2本のクラブを生成して地面に突き刺し、テコの原理の様に床を持ち上げ壁にする。そしてクラブの先端を射出し扉を破壊した。
「環さんは先に行って!」「なんで…ダメだよ!」「七海さんだって同じことしたじゃない」黒江はいろはの手を握り微笑む。
「そうだけど……」「環さん、柊ねむに会うんでしょ?後から私も追いつくから!!」
「……!」「私、必ず環さんに追いついてみせる!追いつきたいの!!」
「モキュ!」小さいキュゥべえが壊れた扉が再生し始めた事を伝える。
「黒江さん……待ってるからね、絶対に!」
「うん!」いろはは小さいキュゥべえと共に扉の外へと出ていった。
同時に扉は元通りに治る。
「みんな離れな!」『VARIABLE DELUSION!』「そぉら!!」1人のVT・E+(白羽根)がバズーカから砲撃を放ち壁を壊す。
「私も環さんや七海さん、それとヒナタさん……は別にいいか*1私もなれるかな……
一瞬ツッコまれた気がするも無視してソウルジェムに触れ、“逃避のドッペル”を発動させる。黒江の背中から黒くドロドロしたものが現れ翼となる。
「私も……そうなりたい!!」それを羽根達に叩きつけ、立ち向かった。
ーーー
ウワサの力で呼びつけりゃ、地上は更地にお空は空に、
文明を未明の振り出しへ戻しちゃうってことは、マギウスの間ではトゥルーな事実!
全ての希望はこの日殺され新たな希望はこの日産まれる!
絶望はこの魔女のために!魔法少女は運命を変えるために!
ーーー
「灯花、成功だ。本命が釣れた。」「ついに来たんだね!歴史に名を残す最悪の魔女!!」
魔女誘導装置の内容を話すウワサさんを横目に話す灯花とねむ。
史上最悪の魔女はすぐそこだ……
特に語るべきことはなかったはずですので、あとがきは早々に切り上げます。
お手すきでしたら、感想・評価もおねがいします!