マギアレコード~CROSSOVER/BRIGHTS RIDER!~   作:カナミーかなみー

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お待たせしました、第三話です。

直ぐに4、5話にとりかかります。


第3話・Friendship/友情、ながく

〜〜〜

ある日の『里見メディカルセンター・小児病棟』での思い出

 

“灯花”ちゃんこれなあに?」

 

環ういが同じ病室の少女“里見灯花”に聞く。

 

「“アルキメデスの無限螺旋”を応用した汽車の模型だよ?

 

永久機関を完成させれば、宇宙はわたくし達が支配したのも同然だよねー。」

 

そう言いながら模型を弄り、病室の床に置くとその模型は煙を上げて走り出した。

 

「わあっ!ほんとに走った!」

 

「あっけなさすぎてつまんない。こーんな簡単なコトに何千年も気付けないなんて大人ってほんっと頭悪すぎ」

 

呆れたように模型を見つめる灯花。

 

その模型は走り続ける。病室の向こう側、積み重なった本の山を登って走る。

 

そして山を越え、下り坂を勢いよく走り本の崖に激突した。

 

本が倒れて模型を押し潰し、本が燃える。

 

幸いにもスプリンクラーが作動し、ボヤ程度の火事で済んだようだ。

 

「灯花、今君のした暴虐非道な行いは、焚書坑儒*1にも匹敵する文化的損失として、

 

後世に記録されるに違いないよ」

 

同じ病室の少女“柊ねむ”は小難しい言葉を並べて灯花を責める。

 

「なくなって困る物なら、焼失するような素材に書き留める方が悪いんじゃないかにゃ〜?」

 

小馬鹿にしたように笑う灯花。

 

「病室内で焼失するリスクを考えている方が特異だよ」

 

ムッとした顔で反論するねむ。

 

「2人とも、こんな時に喧嘩しないでよ〜」

 

宥めようとするういを無視して

 

「『自分の過ちを認めたがらない人間と付き合って得る物はない』。灯花、君とは“絶交”だ。」

 

「頭の硬いねむなんか、わたくしの方から“絶交”だよ〜だ。」

 

「もー!何回絶交した気が済むの!?」

 

看護師さんに怒られている間もずっと2人は意地でも顔を合わせようとはしなかった。

 

 

 

入院していたういには友達がいた。

 

里見灯花と柊ねむ。

 

灯花は理化学の方面で、ねむは文学の方面の大天才。

 

普通の少女であるういとはかけ離れた世界の友達。

 

その2人は今、何処に………

 

〜〜〜

神浜市・新西区中央駅

 

連並ヒナタと待ち合わせをしている環いろは

 

「おはようさん。それで……えっと名前は……たま…環…なんだったか…」

 

「あの、環いろはで「そうそう環“いろいろ”ちゃん!

 

じゃあさっそく“調整屋”に行こうか“いろいろ”ちゃん。」“いろは”です!」「あーそうだったいろはちゃん。」

 

「ふざけてるんですか?」

 

「おふざけ半分、もう半分はホント。」

 

「はあ…」

 

~~~

 

連れられ向かった先は廃劇場“神浜ミレナ座”

 

「いろはちゃんヒナタさんおっす!」

 

「お、おはようございます!」

 

「おはよっ。それで調整屋は?」

 

「『今調整中だからもう少し待って』って」

 

「レ…水波さんは…?」

 

「昨日学校とかゲーセンとか、いろいろ探してみた。

 

でもかえでは見つからなかった……」

 

「そうだったんですね…」

 

「おっ、そろそろ調整が終わるみたいだし入ろうか。」

 

4人は建物の中に入る。

 

「ゴメンなさぁい♡急なお客さんだったのよぉ」

 

美しい銀髪の女性が、ブラインドを片づけながら可愛らしく謝る。そしていろはの方を見つめる。

 

「それよりぃ…今日はまた新しい女の子を連れて来たの?」いろはに近づき、じっと見つめる。

 

「ふふっ、怖がらなくてもいいのよ?」

 

「あ、あの、環いろはです!」

 

「わたしは“調整屋”“八雲みたま”よぉ?“調整”は初めて?」

 

「ちょっと、今日は調整に来たんじゃないって、それとやちよさんは?」

 

「そろそろ来ると思うけど…噂をすればなんとやら、ねぇ?」

 

調整屋の扉が開き、前にいろは達を助けた魔法少女“七海やちよ”が入ってくる。

 

「かえでが攫われたって、本当?」

 

「前々から追ってたやつにやられた。そういえば絶交階段って知ってるか?」

 

「ええ、附属校の“ウワサ”よね。」

 

やちよはバッグから大きめの手帳を取り出した。

 

「それは?」

 

“神浜ウワサファイル”。神浜市の噂話や都市伝説などの中から

 

信憑性が高いものをファイリングしたものよ。」

 

説明しながらウワサファイルを開き“絶交階段のウワサ”のページを広げる。

 

「相変わらずすごいねぇやちよさんは…」

 

「それで改めて頼みたいんだけど、今回は力を貸してほしいんだ…助けてほしい。」

 

「かえでが捕まってるのなら、協力はするわ。でも……」

 

環いろは足手纏いとは一緒に行動したくないわね。」

 

「その子は環いろはちゃん。かえでの事を心配してついて来てくれてるんだ、そんな言い方ないだろ?」

 

「“戦えない魔法少女を連れて行くのは危険だ”って言ってるのよ。」

 

「やちよさんより弱い魔法少女はみんな足手纏いってわけ?」

 

レナは強い口調で聞く。

 

「そうね。」

 

「かえでが攫われてるのよ!?」

 

「まだ被害者が増えることをお望み?」

 

淡々と返すやちよに返す言葉がなくなるレナ。

 

「今は言い争ってる場合じゃないでしょうよお二人さん。」

 

ソファーを人差し指でなぞるヒナタ

 

「そうそう。喧嘩はコレでおしまい」

 

みたまはいろはの前に立ち、手を握る。

 

「そうねぇ……せっかくだからいろはちゃんのソウルジェムを調整しちゃうってのはどうかしら?」

 

「ええっ!?」

 

「調整を調整すると、今までにない力を引き出せるようになるのよぉ」

 

「この前アタシとレナがやってた“コネクト”それも調整して得た力の一部さ。

 

それに経験を積めば、神浜の魔女とも渡り合えるようになる。やちよさんとしても文句はないはずだ。」

 

「はぁ…わかったわ。それならそれで自由になさい。」

 

やちよはため息を吐き、渋々認めた。

 

そしていろはの前に立つ。

 

「あなた…」「はい…」

 

「もし弱いまま変われなければ、目的の為に弱い者を犠牲にし続ける事になる」

 

「……それだけは忘れないで」

 

 

急な話に困惑するいろは。後にその言葉の意味を知るのだが、それはもっと先の話。

 

「じゃあそろそろ始めましょうか?なにか質問はなぁい?」

 

「はいみたま先生」「はいヒナタくん」

 

「調整ってどうやるんですか?」

 

「う~ん…魔力を介してソウルジェムの中の魂を弄ってる、そんな感じかしら?」

 

「さぁて、ここからは女の子の時間。お出口はあちらよぉ?」みたまはヒナタを出口へと押して行く。

 

「追い出しちゃうんですか!?」

 

「いろはちゃんだって見られたくない様子とかあるでしょ?ヒナタくんは終わるまで表で待っててね?」

 

「あ、ちょちょちょ自分で歩きますから押さない「どーん!」わぁわぁわっ!!

 

ヒナタを出入り口の外へ突き飛ばし、「ふふっ、じゃあまた後でねぇ」

 

バン!ガチャン!

 

勢いよくドアを閉め、鍵をかけた。

 

「………締め出されちゃった」

 

〜〜

 

「じゃあ始めるわよ?息を吸って〜吐いて〜」

 

「緊張しなくていいのよ〜?リラックスしてね〜」

 

「そろそろかしら、じゃあソウルジェムに……触れるわよ?」

 

みたまがソウルジェムに触れると、一際強く輝いた。

 

〜〜〜

「はぁい、いろはちゃん、終わったわよ」

 

「……ぁ…はい」「調子はいかがかしら?」

 

「はい…!暖かくて…ポカポカすると言うか…身体がすごく軽いです!」

 

「そう!なら調整は成功ねぇ!今回はサービスでタダでしてあげたけど、次からはグリーフシードを払って貰うから…気を付けてね?」

 

「はい!ありがとうございます!」

 

「別に払わなくても良いけど…そうね、払えなかったら……」

 

みたまはいろはの耳元で囁く。

 

カラダで・・・・払って貰おうかしら?」

 

「えええっ!?」

 

思いもよらぬセクハラ発言に驚くいろは、そんなみたまに…

 

「コラ調整屋!」

 

ももこのチョップ炸裂!

 

「あうっ」みたまは頭を抑えて蹲る。

 

「ゴメンないろはちゃん、コイツこういうヤツでさ……」

 

「もう、ちょっとした冗談だったのにぃ」

 

「それにしても限度ってもんがなぁ…ま、いいかよし行こうか!表で締め出されたヒナタさんが待ってるだろうし」

 

「次はちゃんと払ってねー!」

 

「は、はい!」

 

4人は調整屋を後にし、表で待っているヒナタと合流した。

 

〜〜〜

 

「あ終わった?」

 

「はい!なんとか」

 

「ねぇヒナタさん…」

 

「どうしたのレナちゃん」

 

「レナとかえでって……仲直りできると思う…?それとも絶交したまま…?」

 

「本音でぶつかり合えばどうにかなる。結局それだと思うよ。」

 

「薄っぺらい…」

 

「レナ」

 

「何とでも言えばいいさ、どうせ俺は厚みのあることを言えない中身空っぽのバイク乗りだっての。」

〜〜〜

 

神浜市立大学附属学校・中等部東棟

 

「レナ、そんな顔しなくてもいつか……笑い飛ばせる日が来るよ。また仲のいい友達に戻れるさ、私が保証する!」

 

「にしても、通ってるレナちゃんに高等部のももこちゃんは兎も角」

 

「やちよさんもヒナタさんも正面から入れましたね…」

 

「だったね、卒業生のやちよさんだけじゃなく

 

特にヒナタさんには先生達みんな驚いてた。」

 

「いっつも偉そうにしてる先生も腰低くしてヘイコラして…」

 

「にしてもヒナタさん、あんた一体何者なんだ?」

 

「強いて言うなら“只者”じゃないって事かしら……」

 

一際寒い風が吹いた気がしたが、気にせず階段に向かう。

 

そんなやりとりをしつつ、4階から屋上に繋がる階段に着く。

 

そしてももことやちよはそれぞれの名前を6段目と7段目に書いた。

 

「魔女の反応は…ないですね」

 

「絶交階段に名前を書いて、仲直りをする。アタシとやちよさんならそう簡単にやられないしな!」「異論はないわ。」

 

そして屋上。

 

 

「準備はいいわね?」

 

「「「「はい!(ああ!)」」」」

 

いろは達はソウルジェムを、ヒナタは変身ベルト“ブライツィードライバー”

 

“ライドオンスロットル”を取り出し、ドライバーを腰に巻き付けスロットルを装填する。

 

『イグニッション!』

 

天面の鍵“ライドI/Gスターター”を回し、左腕を肩の高さまで上げ、勢いよく左に振り抜き肘を軸に前腕を上に挙げながら指を鳴らす。

 

「変身!」『TRANSFORM!ブライツ!』

 

ヒナタの身体が光に包まれ灰色のアンダースーツを纏う。

 

そして周囲に装甲が形成、

 

それらとアンダースーツに赤や白、金の塗装が施され、ヒナタの身体に装着。ヒナタの目が赤く光ると共に頭部装甲が装着されて変身を完了した。

 

 

 

4人はソウルジェムを輝かせる。

 

やちよ水流に変わった輝きに

 

ももこに変わった輝きに

 

レナはアイドルのようなステップをし、

 

輝きが集まってできたに倒れる。

 

いろは眩い輝きを纏う。

 

やちよを包む水が弾け飛び、水が肩と手に集まって鎧とになる。

 

ももこをつつむ炎が払われ魔法少女の姿に変わり、目の前に落ちた鉄の板を蹴り砕いて大型のにする。

 

レナは後ろに現れた鏡に倒れ込む。深く深く沈んでいき、だんだん魔法少女の姿になり落雷と共に落ちた三叉槍を掴み取る。

 

そしていろはを覆う輝きが光の羽根となって身体から舞い落ちる。

 

飛んでくる白とピンクのケープを羽織り、

 

更にローブを留めるように装着されたソウルジェムから放たれた光の矢がいろはの左腕に集まり

 

クロスボウとなってそれぞれの変身が完了する。

 

 

「よし、いくぞやちよさん!」

 

ももこは大きく息を吸う。

 

「やちよさん、ごめん、許してください。」

 

頭を下げるももこ。そうやって絶交階段を呼ぶ作戦。

 

「あたしが悪かった。絶交は取り消しにしよう。」

 

風が吹き抜ける。

 

「………何も起きないか…やちよさん、謝って見てくれる?」

 

「ももこ、ごめん。」

 

………何も起きない。

 

「…ヘタクソ」

 

「うぐっ…レナ!はぁ…やちよさんもなんか言ってくれよ…」

 

「返す言葉もないわ。」「まぁそうだけど…」

 

「本気で喧嘩してないとダメなのか?」

 

「だな。」

 

「やっぱり…レナがやるしかない。」

 

「レナさん?」「レナには危険だ!」

 

「レナ、かえでより強いわ。それに何があっても…ももこが、みんなが守ってくれるんでしょ?」

 

「……!ああ、約束する!絶対にかえでを助け出そう!」

 

「じゃあ…いくわよ。」

 

「かえで……ごめん。ごめんなさい。絶交するなんて言ってごめん。レナ、かえでと仲直りしたい。」

 

今回も、何も起こらない。

 

「なんでだぁ?」「心からの言葉じゃないとか…」レナはいろはを睨みつける。

 

「い、いえ!」「そんなすぐに『仲直りしたーい!』なんて気持ちになれるわけないでしょ。」

 

「レナなぁそういうところだぞ。」

 

「仕方ないじゃない、気持ちは変えられないもの。」「かえでが戻ってこなくていいのか?」

 

「なんでそんなこと言うのよ。なんでみんな、そんなことばっか言うのよ!」

 

フェンスを叩くレナ。

 

『本音でぶつかり合えば大体どうにかなる』。かえでちゃんのことどう思ってるかぶつけてごらんよ。」

 

「それは…かえでには…帰ってきてほしいわよ。このままじゃますますレナが悪者になるじゃない…」

 

「いつもいつもいつもいつもいーっつも!謝るのはかえで!怒るのはレナ!」

 

ガシャン!とフェンスを叩く音がする。

 

「かえでは善人面して、ニコニコして!そうやっていい子しながらももこに守られてればいいのよ!」

 

「かえでがいなければ……こんな気持ちにならなかったのに…!」

 

レナの瞳から、大粒の涙が落ちる。

 

「かえでなんて嫌い!嫌い!!大っ嫌い!!!」

 

「帰ってきても…絶対に仲直りなんてしない…!今度こそホントのホントに絶交する…!かえではもう、レナと友達でいなくていいよ…かえで、ごめんね、今まで、友達でいさせて、レナなんかの友達にして…ごめんね……!」

 

《レナのせいだ】《お前のせいだ】《全部レナが悪いんだ】

 

レナの周りに影が現れる。

 

「黙って…!黙ってよ!!」

 

影は天に向かって伸びる階段に変わる。

 

そしてレナを包み込んでいく。

 

「これが…絶交階段!」

 

「飛び乗るんだ!」

 

ブライツといろは達は階段に飛び乗る。

 

〜〜〜

レナの部屋、爆音でアイドルのライブDVDを流す。

 

『レナちゃん…今日は絶交するなんて言って、ごめんね!』

 

かえでが謝りに来たあの日が脳裏に浮かぶ。

 

『たくさん酷いこと言ってごめんね。レナちゃん、人見知りなトコあるって知ってたのに…』

 

 

 

どうしてかえでばっかり謝るの?

 

なんでレナは謝らないの

 

 

『レナちゃん、私足手纏いにならないよう頑張るから!』

 

 

かえでは全然悪くないのに、レナが謝らなきゃいけないのに、レナは…

 

 

『レナちゃん……本当にごめんね…!』

 

 

謝らないでよ、なんですぐ謝るの?

 

 

『それだけ伝えたかったんだ、明日も一緒に鎖の魔女探しに行こうね。』

 

 

レナなんて

 

レナなんて、大っ嫌い

 

〜〜〜

いろはが気がつくと、そこはレナの部屋だった。

 

「アンタはさ、レナのこと好き?」

 

「えっ?」

 

ももこ…厳密には“レナが変身した”ももこに聞かれて戸惑ういろは。

 

「好きなわけないよね、レナは性格悪いしみんなから嫌われてる。ももこもかえでも迷惑してる。」

 

「ももこ、さん?」

 

「レナも、アイドルみたいにキラキラしたい。」

 

「レナも変わりたい」やちよに変わる

 

「変わりたい」みたまに

 

「なんで変われてないの?」ヒナタに

 

「キュゥべえに叶えてもらったはずなのに」いろはに

 

「レナなんて大っ嫌い」かえでに変わる。

 

そしてももこに戻る。

 

「レナなんて大っ嫌い!!」

 

「レナちゃん、こんなとこで何してるの?」

 

ももこレナにかけられたかえでの声が響く。

 

テレビに、部屋に、空間に、ヒビが広がり砕け散る。

 

 

 

〜〜

 

「レナちゃん、私を助けに来てくれたんじゃないの?」

 

「かえ…で?」

 

「レナちゃん、落ち込むとすぐももこちゃんに変身するよね?」

 

「はぁ!?そんなわけないじゃん!ってか、アンタどこ行ってたのよ!誰のせいでこんなことになったと思ってんの!?」

 

「ふゆぅ!?わ、私もずっと降りれなくて困ってたの!」

 

〜〜〜

『やちよさん、レナ達の反応が。いろはちゃん達もいる!』

 

「ええ、わかってるわ。」

 

魔法少女の力の一つ、魔力によるテレパシーによって会話をするももことやちよ。

 

「でも結構離れた場所にいるみたい…」

〜〜〜

 

「モッキュウ!」

 

いろはの肩に、何かが飛び乗る。いつかの砂場の魔女の結界で見た、小さなキュゥべえだ。

 

「いろはちゃん!?それにレナちゃんかえでちゃんも!」

 

バイクに乗ったブライツもやってきた。

 

「丁度よかった。このおチビちゃんが前にいるもんだから着いてきたら3人と合流できた。」

 

「モキュ!モキュウ!」小さなキュゥべえは階段を登っていく。

 

「あっ、待って!」キュゥべえが向かう先には巨大な鐘、おそらくこの魔女らしき存在の本体がある。

 

鐘が鳴り響くと中から南京錠型の使い魔らしき存在が溢れ出てきた。

 

 

「レナちゃん、ちゃんと聞こえてたよ?『大嫌い』って。」

 

「聞いてたならわかるでしょ?今度こそ、本当に絶交だから。」「それはやだなぁ」

 

レナは三叉槍トライデントで、かえでは杖に魔力を込めて周囲にツタを生やして使い魔を攻撃する。

 

ブライツはブライツザンシューター・ソードモードで使い魔を切り裂いていく。

 

いろはもクロスボウで狙い撃つ。だが少々威力不足で効果は薄いようだ。

 

「今までだって、レナとかえでは友達なんかじゃなかったのよ。レナが一方的に怒って、かえでは一方的に謝って。」

 

「じゃあレナちゃんも謝れば?ていうか、さっき謝ってくれたよね?」

 

「あんなの…謝ってないわよ。だからノーカン」「じゃあ絶交もノーカンだね。」

 

「何よそれ!?」「レナちゃんは、ワガママで怒りっぽくて人見知りだけど、それでもいいんじゃないかな?私とレナちゃんも、ずっとかの関係でいいんじゃないかな?」

 

「何よソレ。」「だから“友達じゃない”ってことにはならないと思うよ?」

 

「レナの言うことも、ちゃんと聞いてよ!レナにもちゃんと謝らせてよ!」

 

「わかったよ、聞く。ちゃんと聞くから。」「ここを出たら、聞いてよ。」「わかったよ、ちゃんと聞く。」

 

「なんだかんだで最高の友達だな、二人ともっ!!」

 

一方やちよとももこは本体である鐘の近くに辿り着く。

 

「やちよさん、一緒に!」

 

「ええ!」

 

「「はあぁぁぁぁっ!!!」」

 

槍と鉈の同時攻撃で鐘が吊り下がっている階段を破壊して落とす。

 

「いっけー!!レナ!かえで!」

 

「うん!いくよかえで!」

 

“コネクト”

 

落ちた鐘は、無数の鏡でバウンドして高く上がっていく。

 

レナの三叉槍トライデントがかえでの魔法で生み出した蔦に覆われる。

 

レナの周りにも鏡が現れ、構えを取る。

 

だがそれを邪魔するように使い魔?が鐘の周りに集まる。

 

「露払いはまかせな!」『シューター!』

 

ブライツはザンシューターの変形用グリップ“チェンザーグリップ”を倒す。

 

すると刃が収納され銃形態ガンモードに変形した。

 

そしてプルスターターのハンドルを模した“ヒッパプルースターター”を引っ張る。

 

『プルーI/G!アイジー

 

「シュート!」『ブライツィードシューター!』ブライツがトリガーを引くと、

 

無数の光の弾丸が飛んでいき使い魔を残さず撃ち抜いた。

 

「これでもくらえっ!!!」

 

“ミックスポセイドン”

 

レナは三叉槍トライデントを投げる。

 

鏡からも三叉槍トライデントが飛んでいき、鐘に突き刺さる。鐘に突き刺さった三叉槍トライデントは芽吹き、草葉が覆い茂っていく。

 

やがて鐘は養分を吸われて尽くして朽ち果て消えた。

 

鎖も階段も消えていく。そして気付けば元いた屋上に戻っていた。

 

「だから…レナも色々、悪かったと思ってるわよ」「うん」「だからもう謝ったし…これからはレナの友…とも…とっ…げ、下僕でいなさい!」

 

「これからもよろしくね!“友達”のレナちゃん!」

 

 

~~~

「今の魔女、グリーフシードを落とさなかったわ。」

 

「あんなに大きかったのにですか!?」

 

「あれは恐らく…魔女じゃない。」

 

「噂の条件を満たすとどこにでも現れる魔女なんて聞いたことある?しかも、現れる寸前まで気配も魔力も感知できないなんて……」

 

「魔女じゃないならなんなんだ…?安直にと“ウワサ”でも名付けるかい?」

 

「ならそう呼びましょうか。あなた達も気をつけなさい。今の神浜は何がおかしい。」

 

「それと……あなた達、いいチームね」

 

「なんだよ今更」「なんでも。」やちよは何処かへと飛び去っていった。

 

「俺も早いとこ今日の寝床を探さないとな…じゃあ気をつけてね!」

 

ブライツは変身を解除してヒナタの姿に戻り、バイクに乗って屋上から飛び降りた。

 

 

後日、里見メディカルセンターで……

 

「アンタの妹、環ういって患者を覚えている人はいなかった」

 

「そう、ですか…」「でも、灯花ねむって子を覚えてる人はいた。」

 

「『ああ、あのとっても頭の良い子達ね』って」

 

「そうです!その子達です!夢の中と合ってます!」

 

「2人はもう退院してるんだって。退院した時期とか、今何をしているのか聞いて見たけどそこまではわからないみたい。」

 

「ありがとうございます!水波さん!」」

 

いろははレナを手を握りしめる。

 

「灯花ちゃんとねむちゃんが本当にいたってわかっただけでも、すごい進展です!!」

 

慣れないお礼に頬を赤く染めるレナとそれを暖かく見守るももことかえでだった。

〜〜〜

神浜から宝崎に向かう電車

 

灯花ちゃんとねむちゃんは、確かにあの病院にいた。

 

うい、神浜市のどこかにあなたはいるの?

 

お姉ちゃんもっと頑張るから、絶対にあなたを見つけ出してみせるから…!

 

〜〜〜

“巴マミ”、君が神浜市にきてくれて助かるよ」

 

夜の神浜市と隣の市の境目にあるサービスエリア。

 

お嬢様らしい髪型をした金髪の少女と、キュゥべえがいた。

 

「あなたが神浜市に入れないって、本当なの?」

 

「入れないと言うか、神浜市の中では意識を保つことができないんだ。」

 

キュゥべえが神浜市に足を入れた瞬間ー

 

目のハイライトが消え、倒れた。

 

その少女、巴マミはキュゥべえを抱き抱え神浜市の境目から離れる。

 

「言った通りだろう?」キュゥべえに意識が戻る。

 

「で、私に『その原因を調べろ』って?」

 

「これは優秀な魔法少女にしか頼めないことなんだ。神浜市の魔女は君が住む“見滝原”よりもはるかに強いからね。それに協力で厄介なベテラン魔法少女達も大勢いる。」

 

「もう、調子いいんだから…でも魔女はいいとして、現地の魔法少女とトラブルになるのはごめんよ。」

 

「そうも言ってられないさ。君も聞いただろう?誰かが神浜市に魔女を集めて、グリーフシードの独占を企んでいるって噂を。」

 

「確かに見滝原の魔女も減っているし…もしそれが事実なら、放っておけない……」

 

巴マミは少し考えこむ。

 

「いいわ。今の神浜の異変が魔女のせいか、魔法少女によるものか調べてきてあげる。」

 

「おーい、そこのお嬢ちゃん!そんなとこいたら危ないよー!」

 

サービスエリアを訪れていたヒナタに声をかけられる。

 

「はーい!ごめんなさーい!」

 

「う〜寒い寒い…9月でも夜は冷えるなぁ…どうしようかな寝る場所、サービスエリアここで寝落ちでもするか?………」

 

「……?どうしたのキュゥべえ?」

 

「いや……まさかね…」

*1
解説 焚書坑儒/ふんしょこうじゅ

秦の時代の古代中国で行われた思想弾圧




やっとアニレコ3期のBlu-rayが手に入ったので見ました。

壮絶すぎましたね。

ではまた。
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