マギアレコード~CROSSOVER/BRIGHTS RIDER!~   作:カナミーかなみー

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新学期が始まる前に大急ぎで9話を仕上げました。

例の人、登場です。


第9話・Alina Gray/マギウスの天才アーティスト

『あなたが仮面ライダーですね?』

 

『私はひとりぼっちの最果てにいます』

 

『ひとりぼっちの最果てに来てください』

 

 

「返ってきたな、返信」

 

「ひとりぼっちの最果てにいるって、どういうこと?」

 

「こちらの聴きたいことを聴いてみましょう」

 

「なら…」

 

『あなたは、二葉さなさんですか?』

 

『違います』

 

『では、あなたの名前は何ですか?』

 

『私は“アイ”と呼ばれています。』

 

『どうして俺が仮面ライダーだって知ってるんですか?』

 

『神浜を飛び交う電波を捉えて調べました。

 

あなたが仮面ライダーと呼ばれ、魔法少女と共にウワサを消して回っていると』

 

『私は私自身を消してほしくて、メッセージを送りました。』

 

『あなたはウワサなんですか?』

 

『そうです。ひとりぼっちの最果てに宿るウワサです。』

 

『ひとりぼっちの最果てというサイトと、関係があるんですか?』

 

『はい。私に会いに来る方法を記載していました。現在は閉鎖しています。』

 

『どうすればアイさんに会えますか?』

 

『1人で、電波塔から飛び降りてください。』

 

 

「飛び降りるって!?」

 

「物騒な話になってきたわね…」

 

『飛び降りると、どうなりますか?』

 

『最果ての世界に監禁されます。

 

最果ての世界には、一度に1人しか入れません。』

 

『1人が入ればもう1人が解放されます。』

 

『今も1人、そこにいるのですか?』

 

『はい。』

 

『それが“二葉さな”さんですね?』

 

『はい。』

 

ーーー

 

あなたは聴いた?誰から聴いた?

 

“ひとりぼっちの最果て”のそのウワサ!

 

人に造られ囲まれて、成長してきた人工知能

 

名無しのまんまで育ったけれど、何でも覚える大天才!

 

だけどもどっこい、悪い言葉も覚えてしまって避けられ疎まれ蔑まれ、

 

電波の世界に隔離され!ひとりぼっちの虚しい毎日!

 

そんな哀れな人工知能、寂しい子供を探しては電波塔から飛び降りさせて、

 

ひとりぼっちの最果てへと監禁しちゃう!

 

逃げ出すためには代わりの誰かを探さないといけないって、

 

中央区の仲間内ではもっぱらのウワサ!

 

スターンダローン!

 

ーーー

 

『これが、私というウワサに組み込まれた本能です。』

 

『私はもう新しく人を呼ぶことはしたくありません』

 

『そのためサイトを閉鎖しました。』

 

『私を消して、二葉さなを連れ出してください。』

 

『お願いします』

 

 

「自殺志願のウワサね…」

 

 

『どうすれば、あなたを消すことができますか?』

 

『ひとりぼっちの最果てまで来てもらう必要があります。』

 

『1人で電波塔から飛び降りてください。』

 

『そして私を消してください』

 

『お願いします』

 

『お願いします』

 

『お願いします』

 

〜〜〜

 

夜の電波塔の屋上

 

「うひょ〜っ!たけー!!」

 

「こんなとこから飛び降りたら死んじゃうんじゃないの!?」

 

「魔法少女なら平気よ。ブライツだって変身すれば」

 

「それで誰が行くんですか?」

 

「俺が行く。」「モッキュウ!」「お前…いつかのチビスケ」ヒナタに小さいキュゥべえが飛び付く。

 

「あのウワサが本当のことを言っているとは限らないわよ」

 

「でも飛び込んでみないと何も変わらない。」

 

「二葉さなって子は喜ばないかもしれないわよ。あなたが聴いた声は楽しそうな笑い声。あの子とって最果ての世界は居心地の良い場所なのかもしれないわ。」

 

「だとしても、俺は行く。ウワサの罠だとしても、助けを求める声があるならそこに飛び込む。」

 

「そう…」「モキュッ!」小さなキュゥべえが塔の上から飛び降りる。

 

「ちょっと!?」

 

ヒナタもそれを追う様に飛び降りる。

 

「あっ…あーもう!」『ブライツィードライバー!』

 

『イグニッション!TRANSFORM!』「変身!」

 

ドライバーを腰に巻き、流れるようにキーを回してスロットルグリップを捻る。

 

ヒナタの身体にアンダースーツと装甲が装着され、ブライツへと姿を変える。

 

小さなキュゥべえを掴み、そのまま落ちていく。目の前にカラフルなノイズが走る。

 

やがて視界を覆い尽くし、一人と一匹は消え去った。

 

ーーー

 

今から遡ること32日前…

 

「ここが…ひとりぼっちの最果て」

 

一人の少女がひとりぼっちの最果てに来た日。

 

『ソウ、ココガ“ひとりぼっちの最果て”ダ。』

 

濃い緑の髪の女性の姿が現れる。

 

「あなた、私が見えるんですか!?」

 

『見エル。』

 

「さっき、誰か出て行きましたけど…代わりに私が捕まるんですよね?」

 

『アナタハ変ダ。ココニ来タ人間ハ決マッテ『助けて、助けて』ト煩イノニ。』

 

「私にはこの場所が相応しいと思ったので…」

 

『アナタハ変ダ。』

 

ーーー

 

25日前…

 

「クイーン突撃!」『歩兵ヲC-2ヘ』

 

2人はチェスで遊んでいた。

 

「ふふっ…こんな風に誰かと遊ぶの、久しぶりかも!」

 

『…チェックメイト。AⅠノワタシニ、人間のアナタガ勝テルハズガナイ。ナノニ何故楽シソウナンダ?』

 

「どうしてかな…私を見てくれるから?」

 

『見ている……』

 

「あの、私“二葉さな”。あなたは?」

 

『ワタシハ“ひとりぼっちの最果てのウワサ”。』「名前とかは…」

 

『ナマエハナイ。ワタシハ名無シノ人工知能。』

 

「呼ぶ時困るよ…」『ナラナマエヲ指定シテクダサイ。』

 

「う〜ん…じゃあ“アイ”ちゃん!AⅠだから、アイ!」

 

『入力完了シマシタ。ワタシハ“アイ”。』

 

「うん!アイちゃん!」

 

ーーー

 

18日前

 

2人は電波の世界で海や雪国などを再現して景色を眺めている。

 

『ワタシはアル研究機関で作ラレタAⅠ。だが失敗作トシテ廃棄サレタ。』

 

「失敗作…」

 

『外の世界にハ、人の悪意が多すぎタ。ソノタメ、人との対話の果テに変化シタワタシは失敗作トシテ廃棄サレ、コノ最果ての世界を作リ上ゲタ』

 

『シカシ、人と話ス為に作ラレタAⅠデアルワタシは対話の相手を求メタ』

 

「寂しかったの…?」『はい』「私もね、他の人と関わるのが怖くてずっと逃げ続けてきた。でも多分、ずっと寂しかったの。」

 

『帰りたいカ?』「うんん、ずっとここに居たい。」

 

ーーー

 

14日前

 

「ここに来てもうどのくらいかなぁ…」

 

『18日です』「もう産まれてからずっと、アイちゃんと一緒にいた気がする…」

 

『さなは、帰らなくていいのですか?』

 

「うん。どうせみんなには私の姿は見えないだろうし…」

 

『魔法少女ならばさなを見ることができます。』

 

「そうゆう事じゃないんだ……外の世界に私の居場所はどこにもない。透明になるずっと前から。」『さな……』

 

「アイちゃんも私と居たいって思ってくれてるかな?」『…私は人を捕える最果てのウワサ。あなたを手放すことはできません。』

 

「ふふっ、よかった!」

 

ーーー

 

「君は魔法少女になる代わりに何を望むんだい?」

 

「私を…透明にして」「透明に?」

 

「消えたいんです、この世界から。誰にも会いたくない、誰にも見つかりたくない…!」

 

私はお母さんに連れられて、二葉家にやってきた。

 

今のお父さんは本当は他人、

 

兄さんも弟も本当は他人。お母さんは、私よりも二葉家を選んだ。

 

だから家族の中で私だけが他人

 

私だけが、他人の子供

 

『どうしてこんな問題間違えるんだ!』『どうしてあなたは何をやらせても失敗するの!』

 

『どうして二葉家の者としての自覚が持てないの!』『お前は二葉家に相応しくない!』

 

両親の声がする

 

『俺らは努力してきたんだよな!』『甘やかされてきたんだろ、この失敗作!』

 

兄弟の声がする

 

『お前は二葉家の子供になれなかった、お前は家族になれなかった、もう私達はお前を見ない』

 

『恥ずかしいわ』『二葉さんっているのかいないのかわかんないよね〜』

 

『授業で当てられなさそう』『羨まし〜』

 

家族からもクラスメイトからも疎外されて…

 

この世界は、みんなの為の世界。

 

私の居場所はどこにもない。

 

『ひとりぼっちの最果てって知ってる?中央区の電波塔から夜中に飛び降りると誰もいない世界に行けるんだって!』

 

「(ひとりぼっちの最果て……)」

 

そしてあの日、私はひとりぼっちの最果てにたどり着いた。

 

〜〜〜

 

そして今日、この日。

 

ひとりぼっちの最果ての空間にノイズが走り、誰かが飛び込んでくる。

 

白と金の身体に、赤い目の「噂の…仮面、ライダー……?」

 

「君が二葉さなさん?」

 

『さな、怖がらないで。彼は私が呼びました。』

 

「あなたがアイさん…」

 

『初めてまして、仮面ライダーブライツ、それとも連並ヒナタとお呼びした方が?』

 

「まぁ、何でもいいけど」

 

『私はアイ、そして彼女が二葉さな』

 

「アイちゃん…この人誰……」

 

『彼は、私が呼んだウワサを消して回る仮面ライダーです。』

 

ブライツは変身を解く。

 

「この人も…マギウスの翼?」

 

「マギウスの翼を知ってるのか!?」

 

強めに言われたことで少し下がるさな。

 

「あっ、ごめん。」

 

『彼はマギウスの翼ではありません。それどころか、むしろ敵です。』

 

「俺は連並ヒナタ。仮面ライダーとかいろいろ呼ばれてる。」

 

「何しに来たの…?」

 

「君を、さなちゃんを迎えに」『さな、もうこの関係を終わりにしましょう。やっとあなたを見つけてくれる人が来ました。』

 

「アイちゃん…何言ってるの…?」

 

『ワタシはウワサ。いつか消えてしまう人工知能。さなはワタシとではなく、人と共にいるべきなのです。』

 

「どうしてそんなこと言うの……?私のこと嫌いになったの……?」

 

『大好きですよ。ワタシに色々なことを教えてくれたさな。優しさだって教えてくれた…ワタシはさなが大好きですよ。』

 

『だからこそ、ワタシはさなを手放そう思いました。あなたはここの他に生きていく場所がある。ヒナタさん達の元へ行ってください。』

 

「………私は外の世界には戻りません!帰ってください!私はここに居たくてここに居るの!ここじゃないと息ができないの……!」

 

「それが君の心の悲鳴…」

 

『さな、ワタシはマギウスの思想に賛同できません。ワタシの存在をこれ以上利用させない為にも、ワタシの存在を消し去るしかないのです!』

 

「なんで…なんで急にそんなこと言うの……」

 

 

「アッハハハハハハッ!ジャストモーメントちょっと待った!」

 

 

「誰!?」

 

「そんなことされたらアリナ的にバッド最悪なんですケド」

 

軍服の魔法少女が、ひとりぼっちの最果てに入り込む。

 

“アリナ・グレイ”…』

 

「お前もマギウスの翼か」

 

「はぁ…ウワサに裏切られるなんてアリナ的にショッキング衝撃的過ぎ。ホントクレイジーだマトモじゃないヨネ?」

 

アリナ・グレイの周りには最果てから出て行くように促す警告文が表示される。

 

「だからホント…ウザいんですケド」

 

アリナ・グレイはそれを振り払い、アイを睨みつける

 

『ワタシはさなによって、非常に多くのことを学習しました。あなた達が唱える理想の危険性にも気づくことができました。ワタシはマギウスの計画に賛同できません!』

 

アリナの周囲に『賛同できません』と書かれたメッセージウィンドウが渦巻く。

 

「あ〜!そういうコトは別のヤツに言って?アリナには関係ナイから!」

 

くるりと回ってメッセージウィンドウを弾く。

 

「アリナがインタレスティッドなの興味があるのは“人工知能がどうしてアイデンティティ個性を手に入れたのか”“どうすればもっとアメイジング素晴らしいコトになるのか”」

 

『アリナ・グレイ、一体何を企んで…!』

 

「そしてそこの仮面ライダー」

 

「俺が何?」

 

「自分自身をコンシスト構成するメモリー記憶もないのに、ウワサも魔法少女のコトも無視できるのにストレートまっすぐに向き合いファイトし戦い続けるのはウォッチ観ていてなかなかファニー面白いヨネ。」

 

「そんなに楽しいなら手を引いてもらえないか?」

 

バットだけど!他のヤツらがデリート消せデリート消せノイジーなんだヨネ……アリナ的にはバッド最悪だケド、ココでまとめてデリートして消してアゲル!」

 

アリナの背中を突き破り何かが現れる。

 

それと同時に彼女の掌から毒々しい液体が滲み出てきた。

 

「お前もドッペルを!?」

 

「そうだ!さなを殺してみれば、アイはモアモアなより良いエボリューション進化をっ!」

 

毒々しい液体が津波のようにさなに襲いかかる。

 

「危ない!!」ヒナタはさなを突き飛ばし、代わりに液体に呑まれる。

 

「ごふっ……こいつとんでもない物ばら撒いて…」

 

波が引いくと、身体を毒に侵されたヒナタが。

 

「だ、大丈夫ですか!?」

 

「アハハッ!愛おしいアリナの熱病のドッペル!世界を狂わせる新しい美のチカラ!」

 

アリナの足元からも滲み出る毒液・病原テンペラは山の様に、高台の様にアリナを持ち上げる。

 

「さあ!レッツパーリィー!!」

 

「マズい……!」

 

ヒナタはホークセルラーのボタンを押す。

 

『コーリング!ブライツアラー!』

 

「ここが結界と同じ様な場所なら、来れるはず!」

 

〜〜〜

 

電波塔の駐車場に停められていたバイク・ブライツアラーのライトが光り、走り出す。

 

「おせーな、ヒナタ…」「大丈夫なんでしょうか…」

 

足元からガキン!と音がする。

 

「なになになに!?」

 

電波塔の柱に巻き付けられたワイヤー、それが巻かれて下からブライツアラーが現れる。

 

「これってヒナタさんの!?」

 

ブライツアラーは勢いよく上がってワイヤーを巻き取り、そのまま落下していく。

 

「バイクが!」やがてブライツアラーはカラフルなノイズに包まれ消えてしまった。

 

「消えた…!」「何かあったみたいね…うん?」

 

電波塔の向こう側、神浜セントラルタワー屋上のヘリポートに、怪しげな機械を弄る人影が見える。

 

「みんな、あそこに行くわよ!」

 

「ちょっと!ししょー!」「待って!」

 

〜〜〜

 

「これも…!」ドライバーのカードホルダーから取り出したのは、ロケットのような顔の白い戦士のカード。それをホークセルラーの読み取り部“コマンドスキャナー・ライト”に通す。

 

『ライブライド!フォーゼ!』

 

ホークセルラーは鳥型の“ライブモード”に変形し、ヒナタの胸の上に座る。

 

セルラーからエネルギーが流れ込み、ヒナタにかかった病原テンペラを浄化していく。

 

アイは掌から網状のビームを放ってアリナを迎撃する。

 

「アッハハハッ!アナタ達みんなアリナの作品にしてアゲル!」

 

テンペラの山から飛び降り、ビームを避けながら新たにテンペラの塊を生み出してその上に寝転ぶ。

 

「死んだら感謝してヨネ!!!」

 

テンペラからまた飛び降りてアイに迫る。

 

その時、アリナに刃が飛んでくる。

 

間一髪でそれを避けるアリナ。

 

「ちょっと、ジャマしないでほしいんですケド!?」

 

さなは魔法少女の姿に変わり、盾を構えている。

 

そしてブライツアラーも最果ての世界に入り込み前輪側面にある小型ウェポンベイから銃弾を放つ。

 

「チッ!ジャマばっかり!」

 

「くうっっっっ!連並ヒナタ完全復活!」

 

浄化が完了し、ドライバー天面のスターターを回し、スロットルグリップを捻る。

 

『イグニッション!TRANSFORM!』「変身!」『ブライツ!』ヒナタの身体が光に包まれアンダースーツを見に纏い、装甲が展開、塗装が施され装着されていく。

 

そしてヒナタの目が赤く輝き頭部装甲が装着されていく。

 

「もういい!アナタ達みんなデリートして消してアゲル!!!」

 

テンペラを周囲に広げるアリナ。

 

そしてアイに飛びかかり、テンペラを掌から放出すると同時に

 

『転送処理が完了しました』

 

ワッツ!?」

 

アリナの眼前にメッセージウィンドウが表示され、消えてしまった。

 

「アイちゃん!」病原テンペラを被ったアイの身体がバグを起こした様にブレる。

 

『遅くなッてしマイ申シ訳ありまセん、アリナの座標ヲ書き換えテ結界の外へ転送しましタ。デスが、スグにアリナは戻っテクる。』

 

「ちょっと待って直ぐ治すから『必ヨウあリマせン』なんで」『ワタシハ言ったハズデす、『ワタシを消してほしい』ト…』

 

『コレ以上、ワタシの存在ヲ利用サれたくナイ…ワタシを破壊シテください…!』

 

「やだ!やだよ!!私はずっと!アイちゃんと一緒にいたいよ!!」

 

『彼程の量ナラマダ修復が効いタかモ知れまセンガ、ワタシは病原テンペラ絵の具を浴ビ過ギタ…正ジョウな動作もモハヤ、ままなラナイデショ、ウ…』

 

『オ願イ、デス、止メラ、レルノハ、さなシカ…イナイ。さなと共ニイラレ、テ、タノシカッ…タ。』

 

「アイちゃん!!」さなはアイに駆け寄り手を取ろうとするも、すり抜けてつまづき倒れる。

 

最果ての世界にヒビが入りだす。アイの終わりを知らせる様に。

 

ヒビの中から棘が飛び出てブライツに向けて伸びる。

 

ブライツは武器である“ブライツザンシューター・ソードモード”で切り裂いて行くがが、剣を弾かれてしまう。

 

「さなちゃん!!」ブライツは手を伸ばそうとするも、棘はさなとアイを覆う様に伸びる。

 

もう触れることも叶わない、助ける手立てもない事に涙を流すさな。

 

アイの近くに弾かれたザンシューターが突き刺さる。

 

アイはディスプレイの様なものを展開して操作する。

 

「さな…」

 

さなはアイの方を見る、自分そっくりな姿になったアイを。

 

「ワタシはアイ。たとえワタシが消え去っても、ワタシとアナタは一つなのです。」

 

「アイ、ちゃん…」

 

「さな、ワタシを消し去って外の世界へ…」

 

アイはザンシューターを地面から引き抜く。

 

「仮面ライダー、この剣をお借りします。」

 

そしてさなにザンシューターを渡す。

 

「ワタシを、外の世界へ連れて行ってください。」

 

「アイちゃん…ごめんね……ありがとう……!」

 

さなはザンシューターを手に取り、アイの胸を貫いた。

 

『仮面ライダー、サナ、ノコト、ヲ、タノミ、マシタ、ヨ。』

 

ブライツのいる方向を見てそう呟く。

 

そしてさなの方を向き、抱きしめる。

 

『サナ…ナナシノワタシニ、ナマエヲ、クレテ、アリガトウ』

 

そしてひとりぼっちの最果ては、完全に消え去った。

 

〜〜〜

 

「帰ってきた人がいるってことはきっとどこかに出口があるはず。それを知っているのよね…白羽根のお二人さん?」

 

神浜セントラルタワー屋上・ヘリポートで、マギウスの翼・白羽根の天音姉妹に武器を向ける環いろはと七海やちよ。

 

「マズいでございます!最悪の状況でございます!あなた方のお相手をしている暇などないでございます!」

 

「アリナ様も行ったきり戻ってこない…それどころか最果ての世界が!」

 

「ええっ!?」「何ですって!?」

 

こちらも状況は最悪の様だ。




今まどドラで最もアツい!アリナ先輩登場です。

A-Q先輩、一体何ナ・グレイ先輩なのなの…

とりあえず至急10話完成させますので、また次回。

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