改めて、そういったことが苦手な方はご注意ください。
ハートの女王の石像が黒焦げになったことを除いてメインストリートの掃除を終わらせた私たち。
途中グリムがだらけたりといったことはあったものの、どうにか終業のチャイムまでには掃除を終わらせることができた。
放課後になれば窓ふき100枚の刑が待っている。
グリムと私は大食堂を訪れていた。
「1日中掃除してもうクタクタなんだゾ……。それなのに、これから窓ふき100枚だなんて。」
グリムはそう言って、食堂の適当な座席に着席する。一応納得したつもりでも、面倒くさいものは面倒くさいのだろう。
正直私もめんどくさいとは思ってるから、それについてはあまり強く言うこともできない。
「まあ、自分でやったことだからあきらめよう。とりあえず、エース君が来るのを待とうか。」
私もグリムの正面に座ってエース君を待つことにする。
しかし、10分経ってもエース君が現れない。
「……エース君来ないね。」
「オレ様を待たせるとはいい度胸だ!」
いつまでたってもやってこないエース君に対し、グリムのイライラがどんどん募っていく。
「まさかアイツ、逃げたんじゃないだろーな!」
グリムがばっと席を立ち(背が小さいので特に視界に変化はなかったが)そう叫ぶ。
「うーん、確かにそうなのかもしれないね。仕方ない。エース君抜きで窓ふきを始めようか。」
私はこれ以上待っていても無駄と判断して掃除を始めようとする。
そんな私をグリムは信じられないものを見るような目で見てくる。
「何を言ってるんだゾ!罰をオレ様達だけに任せて逃げるなんて許さないんだゾ!ユウも一緒にあいつのことを捕まえるんだゾ!」
グリムは逃げたエースのことを捕まえなければ気が済まないらしかった。
「グリム、騒ぎを起こすなって言われているだろう?騒ぎ無しでエース君のことを捕まえられると思っているの?」
私は半分呆れてしまいながらグリムにそう問いかける。
どうやら、グリムは何か不愉快なことがあると自分の手で仕返ししなければ気が済まないらしい。
「そもそも、エース君に罰を与えるのは先生の仕事だ。私たちじゃない。私たちに窓ふきという罰があるなら先にそれをこなすべきだ。エース君がこの場にいないのが気にくわないなら、後で校長先生に言えばいいじゃないか。きっと先生がエース君に新たな処罰を与えてくれると思うよ。」
先生をダシに使いながら、どうにかグリムに考え直してもらおうと説得する。
しかし、グリムは顔を怒りにゆがめながら
「そういうならオレ様だけでいってくるんだゾ!そもそもユウは魔法が使えないからエースに手も足も出ないんだゾ!オレ様が魔法で捕まえてやるんだゾ!」
と言って食堂から駆け出して行ってしまった。
私は思わず頭を抱えてしまった。
「あー……これ絶対校長先生に監督不行き届きで怒られる奴だ……。」
しかし、もうグリムがどこに行ったのかがわからなくなってしまった。
グリムは体こそ小さいもののすばっしっこいので、インドア派の私ではほとんど追いつけなさそうなのである。
「んー……、グリムが運よくエース君を捕まえて戻ってきてくれることに賭けよう。追いかけて迷子になって私が掃除できなくなってもしょうがないし。」
グリムのことを諦めた私は一人で窓ふきの掃除を始めることにした。
しかし、それが大変な作業であることをすぐに思い知ることになる。
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「い、一枚一枚が大きすぎる……。」
基本的に豪華な学園の校舎、大食堂もその例にもれずとてもきれいな内装になっている。
そして、窓のサイズも規格外。
一枚一枚がとても大きく時間がかかるだけでなく、そもそも縦方向に長すぎるせいで私では全く手が届かないのだ。
「これってもしかして魔法が使えること前提の掃除だったりする……?グリムかエース君がいないと掃除が完了しないじゃないか……。とりあえず、手が届く範囲だけ進めておこうか。」
魔法士がどうやって掃除をするのか全く想像がつかないが、少なくとも私では机や椅子に乗る程度では窓を拭ききることができなかった。
彼らが帰ってきたらやり方を相談することと決めて、私は掃除を再開した。
「校長先生が来る前には帰ってくるといいんだけど……。」
ストーリー改変です。折角の二次創作なのでね。
皆さんはこういうシチュエーションの経験はあるのでしょうか。
私は小学生の頃に似たようなことを経験したことがあります。その時は逃げた人が先生に捕まって怒られておしまいでしたが。
ユウがグリムに対して比較的強めにあたろうとするならば、わざわざ追跡という択をとらないのではないのかなと思い行動を変更しました。
ただ、監督の責任を考えるならば追いかけるべきではあるので難しいところです。
どうするのが正解なんでしょうね。