こんどはリズミックパートも文字化してみました。
「はあ、はあ、はあ。どうにか追い払えた?」
グリムの炎のおかげでお化けたちはどこかへ逃げて行ってしまった。
「オレ達勝ったゾ!」
「そうみたいだね。グリムのおかげだ。ありがとう。」
「このぐらい、オレ様なら楽勝だゾ!どうだお化けめ!参ったか!」
なんとなく察してはいたが、グリムはほめるとすぐに調子に乗るだ。だが、今回のお化け退治はグリムの炎が無ければなしえなかった。
グリムがいなかったら私はここで殺されていたのかもしれない。
グリムには本当に感謝しなければならない。
そこに新たな来客が現れる。
「こんばんはー。優しい私が夕食をお持ちしましたよ。」
「あ、校長先生。こんばんは。」
現れたのはクロウリー校長先生。どうやら夕食をもってきてくださったらしい。
校長は私の足元にいるグリムを見つけると血相を変えて
「それは先ほど暴れていたモンスター!追い出したはずなのになぜここに!?」
「フン!オレ様がお化けや対峙してやったんだゾ!感謝しろ!」
「ん?どういうことです?」
校長先生が私に説明を求めてくる。
「あー、まあほぼグリムの言う通りなんですが。この建物にお化けが現れたので二人で追い払っていたんです。」
そういって先ほど起きたことを先生に説明する。
「なるほど。そういえばこの寮にはいたずら好きのゴーストが住み着き、生徒たちが寄り付かなくなって無人寮になっていたのを忘れていました。」
「ええ、結構大事な要素じゃないですか。グリムがいなかったら私殺されてたかもしれないんですが。」
しれっととんでもない情報が校長先生から語られる。あのお化けたち(ゴーストと呼ぶべきらしい)こそがこの建物が廃墟と化した原因らしい。
「しかし、ふぅむ……」
「ああ、また話聞いてない……。」
私の抗議は校長先生には届かなかった。また何か考え事をしているらしい。
「二人で協力してゴーストを追い払ったのですか。」
「ええ、まあ……」
「協力とは聞き捨てならねーんだゾ。そいつはほとんど見てただけだったゾ!追い払ったのはオレ様の力だゾ!」
グリムはあくまでも自分の手柄だと主張したいらしい。この手柄をもって校長先生に入学を認めさせる算段なのかもしれない。
「ユウ君、そうなのですか?」
「ええ、まあ。炎で追い払ってくれたのはグリムです。私は敵のいる方向を指示したりしていました。」
「オマエがいなくたって退治できてたゾ!」
「本当かなぁ。最初全然当たってなかったじゃん。」
グリムが全部自分の手柄にしようとしてくるので思わず反論してしまう。なんというか、もうグリムに対して丁寧に接するのはやめてもいいのかもしれない。このぐらいが関わり方としてちょうどいい気がしてきた。
ふたりでやいのやいのと言っていると、私たちの話を聞いていた校長先生がこう切り出した。
「おふたりさん、ゴースト退治もう一度見せてもらえます?」
「は?」
「でもゴーストはみんなおいはらっちまったゾ。」
「ゴースト役は私がします。私に勝てたらモンスターの貴方もここにいることを認めて差し上げましょう。私、優しいので。」
いつものセリフを言うと校長先生は小さな瓶に入った液体を飲み干した。
すると、一瞬で校長先生の姿が先ほどまで対峙していたゴーストになっていた。
「うおお、姿が変わった!」
「これは変身薬の効果です。では、始めてもよろしいですか?」
「えー、めんどくさいゾ。しかもこいつと一緒なんて……。」
「うーん、でも勝ったら学校にいるのを認めてもらえるって言ってたし、グリムにとってチャンスじゃない?同じことをやるだけだからきっと勝てるよ。」
「じゃあ、これで最後だぞ!」
もう一度戦うことにグリムは乗り気でなかった。
が、うまくやる気を出させることに成功した。
ゴースト退治の延長戦が始まる。
~~~~~~~~~~~~
「うわっ、なんかめちゃくちゃすばしっこくなったぞ!」
ゴースト退治は序盤は順調だった。さっきは3人だったのが1人になったので、そこまで難しくなかった。
しかし、校長先生が「難易度を上げる」と言ってより素早く動くようになった。
「やっぱり、一筋縄ではいかないか……。グリム!さっきよりも炎を吐く時間を少し長くするんだ!去り際でも炎が当たるようにしたい!」
「わ、わかったゾ!」
すばしっこくなったといっても、動きそのものは単純なので指示も相まってどうにかダメージが通るようになってきた。
「いいよ、その調子!」
「ふむ、ではこれはどうですか?」
今まで素早く動いていた校長先生は突然動きを止めた。何をするのか止まっていると突然グリムの周囲をさっき対峙したはずのゴーストたちが取り囲んだ。
「なっ、4体に囲まれた!?」
「ふにゃあ!?」
「さあ、どうしますか?」
動きこそゆっくりだが囲まれているせいでグリムもターゲットに迷っている。
恐らくグリムをその場で回転させると、目を瞑ってしまう彼ではすぐに狙いが定まらなくなってしまう。
そんな彼がこの状況を打破するためには……
「グリム!正面に炎を吐いてそのまま前に走るんだ!」
「ふなぁぁぁ!!」
グリムは威勢のいい掛け声とともに正面のゴーストに炎を吐く。
炎を受けたゴーストはたまらず姿を消す。
グリムはゴーストが消えたのを見てその方へ走り出した。
「つ、次はどうするんだゾ!?」
「後ろを振り向いて炎をぶっ放すんだ!!!」
囲まれていたグリムは1方向に穴をあけて包囲網から脱出した。
その直後に後ろを振り向けば……
「「アチチチ!!」」
後ろを追いかけるゴーストが全員グリムの正面にやってくる。
これならいくらグリムでも外すことはない。
「やったね!これで僕らの勝ちだ!!」
全話でツナ缶のくだりを別の動機としたところ、この話でも校長先生の対価が大きく変化しました。
一か所変えるといろいろ気にする点が増えますね。ストーリー再構成するの難しい~。
リズミックパートは妄想改変を入れてみました。
主人公によるガイドで突破したってどんな感じなんでしょうね。
私にはいい作戦が思いつきませんでした。難しい。