アイエエエ!?ニンジャ!?ニンジャナンデ!? 作:文字の忍者-遅筆
特殊タグで苦戦していたため投稿が少々遅れました。
「先行は私よ、ドロー」
……ゆきのんのデッキは変えてないのならデミスを中心とした儀式デッキ。ただ、あれの要である高等儀式術はライディングデュエルだとスピードカウンターを4つ取り除く必要があるかなり重い魔法だ。だから先行を取って早い所仕留めたかったんだけど……仕方あるまい。
「……儀式魔法が使えない以上このターンには何もできない、そう思ってそうね」
「そりゃあデッキを知ってればね、事実そうでしょ?」
「じゃあこれを見てもそう言えるかしら?ふふふ……」
「何を……」
スピードカウンターがある以上、儀式で派手な動き……は……
「私は「Sp-オーバー・ブースト」を発動するわ」
「あ……あーっ!!?」
Sp-オーバー・ブースト(アニメオリジナル)
自分用のスピードカウンターを4つ増やす。このターンのエンドフェイズに自分用のスピードカウンターを1つにする。
「これにより私のスピードカウンターは4つになる」
「な、な、なんでそれ持ってるのさぁ!?」
「なんでって……引いたから以外にないのだけれど?」
Sp-オーバー・ブースト……一時的にスピードカウンターを大量に増やす代わりにエンドフェイズに1になってしまうハイリスクハイリターンなカード。だけどこの魔法が1度だけノーリスクハイリターンになる瞬間がある。
それが……先行1ターン目。デメリットであるスピードカウンターが1になる効果すらスピードカウンターが溜まらない先1ではメリットになってしまう、とんでもない引き得カードなのだ。
「これで私はSPCを4つ以上要求するSpを使用可能になった。続いて「Sp-儀式の下準備」を発動」
Sp-儀式の下準備(オリジナル)
自分用のスピードカウンターが4つ以上ある場合に発動できる。デッキから儀式魔法カード1枚を選び、さらにその儀式魔法カードにカード名が記された儀式モンスター1体を自分のデッキ・墓地から選ぶ。そのカード2枚を手札に加える。
「ん、んな……」
「これにより私はデッキから「終焉の王デミス」と「エンド・オブ・ザ・ワールド」を手札に加えるわ」
……比較的ゆっくりな筈のライディング・デュエル。その1ターン目から僕は何を見せられているんだ……?
「そして私は「マンジュ・ゴッド」を守備表示で召喚」
マンジュ・ゴッド
【天使族/効果】
①:このカードが召喚・反転召喚した時に発動できる。デッキから儀式モンスター1体か儀式魔法カード1枚を手札に加える。
「そのまま効果を発動、デッキから「Sp-高等儀式術」を手札に加える」
「……返しにデミスドーザーする準備はばっちりってこと?」
「分かっているのなら阻止する気概でも見せなさい、さらに私は「Sp-エンジェル・バトン」を発動」
Sp-エンジェル・バトン(アニメオリジナル)
自分用のスピードカウンターが2つ以上ある場合に発動する事ができる。デッキからカードを2枚ドローし、その後に手札1枚を墓地へ送る。
「デッキから2枚ドローし「エンド・オブ・ザ・ワールド」を墓地へ……残念だけど使ってしまえばデミスの効果が使えなくなるの、ごめんなさいね」
「さっき高等儀式術をサーチしておいてよく言うよ……」
「さて……ねえ鞍馬、このスピードカウンター、勿体ないと思わない?」
「え?」
まさか……もう出すの?
「生憎私は無駄使いが嫌いなの。「Sp-高等儀式術」を発動」
Sp-高等儀式術(ゲームオリジナル)
儀式モンスターの降臨に必要。①:自分用のスピードカウンターを4つ取り除いて発動できる。レベルの合計が儀式召喚するモンスターと同じになるように、デッキから通常モンスターを墓地へ送り、手札から儀式モンスター1体を儀式召喚する。
「これにより私はデッキの「甲虫装甲騎士」2体を墓地へ送り……儀式召喚を行う!」
ゆきのんの周囲に不知火の者とはまた違う炎が灯り、集っていく。もう見慣れるほど見た光景だけど……まさかライディングで見ることになるとは。
「儀式召喚、来たれ終末呼ぶ破壊の王「終焉の王デミス」!」
集った炎は青く変じ、晴れると同時に其処に居たのは……
終焉の王 デミス
【悪魔族/儀式/効果】
「「エンド・オブ・ザ・ワールド」により降臨。①:2000LPを払って発動できる。フィールドの他のカードを全て破壊する。
……禍々しい雰囲気を放つ悪魔、ゆきのんの切り札こと「終焉の王 デミス」。
「……僕のデッキを知ってて1ターン目から出すんだ、デミス」
「あら、私がただ攻撃力の高いモンスターを置くだけのつまらないデュエリストだとでも?」
「いいやそれは思ってない」
「ならいいわ、私はカードを3枚伏せターンエンド。この瞬間「Sp-オーバー・ブースト」の効果で私のスピードカウンターは1になる」
「デメリットが逆にメリットになってる……」
「スピードカウンターが1以上の時に発動できる、なんて記述がないのが悪いわ。さあ、そっちのターンよ鞍馬?」
「……僕のターン、ドロー、スタンバイ!」
DUELIST | LP | SPC |
|---|---|---|
Yukino | 4000 | 2 |
Iku | 4000 | 1 |
「……メイン!」
……幸いというかなんというか、再びゆきのんのスピードカウンターが4になるまでに僕はこのターンを含めて2ターンの猶予がある。ただそれまでにどうにかしてデミスを再利用できないようにしなければジエンド。だったら……
「「不知火の武部」を召喚!」
「あら、この状況でとなると……いつものように妖神かしら?」
デミスに負けじと言わんばかりに炎を纏って出現する武部、やっぱり彼女にも精霊宿ってるのでは?
「どうだか……ひとまず「不知火の武部」の効果!デッキから「妖刀-不知火」を特殊召喚!」
「逢魔ノ妖刀じゃない……?」
ゆきのんは妖神を出さないことを不思議がってるけど……まあ、こういうことだ。
「自分フィールドに「不知火」モンスターが存在するとき、「焔の忍者-不知火」は特殊召喚できる!」
武部が再び赤い炎に包まれ、気づけば忍装束の武部がもう一人現れる……分身?
「「焔の忍者-不知火」の効果発動、デッキから「不知火」魔法・罠カード……「不知火流 燕の太刀」を手札に」
「待望のサーチカード、ってとこかしら?」
「それだけじゃないよ、僕はレベル4「不知火の武部」にレベル4の「焔の忍者-不知火」をチューニング!」
忍者の方の武部が炎に変じ、光の輪となって普通の武部を包み込む……不知火デッキだとややこしいな、この2体。
「雄々しき竜の朽ちし骸よ、死者の魂喰らいて、今再び脈動せよ!」
……あれ?
不思議だ、いつものちょっと気持ち悪い感覚が……ない。
「レベル8……まさかフォーチュンカップの!」
「そのまさか、シンクロ召喚!呻け、「巨骸竜フェルグラント」!」
これで出すのは3回目、黄金と紫の翼をはためかせる竜が滑空しながら吠える……飛べたんだ。
「……綺麗ね、そのモンスター。貴方には似つかわしくないほどに」
「最後の一文が余計……特殊召喚した巨骸竜フェルグラントの効果を終焉の王 デミスを対象に発動、対象のモンスターを除外する!ソウルイーター!並びに墓地へ送られた「焔の忍者-不知火」の効果も発動!」
フェルグラントはそのまま加速し、デミスに迫る……ただ、ゆきのんがこんな簡単に突破される布陣を敷いて来るとは思えない。
「……ふふ、ちょっと驚いたけど、無論想定済みよ。まずは「終焉の王 デミス」をリリースしトラップ発動「闇の閃光」」
「んなっ!?」
闇の閃光
①:自分フィールドの攻撃力1500以上の闇属性モンスター1体をリリースして発動できる。このターンに特殊召喚されたモンスターを全て破壊する。
フェルグラントが除外しようとする直前にデミスの姿が、消えた。
「無論これだけじゃ終わらない、更に「マンジュ・ゴッド」をリリースしトラップ発動「ナイトメア・デーモンズ」
ナイトメア・デーモンズ
①:自分フィールドのモンスター1体をリリースして発動できる。相手フィールドに「ナイトメア・デーモン・トークン」(悪魔族・闇・星6・攻/守2000)3体を攻撃表示で特殊召喚する。「ナイトメア・デーモン・トークン」が破壊された時にそのコントローラーは1体に付き800ダメージを受ける。
「チェーンは……ない」
「逆順処理よ」
「まずはあなたの場に「ナイトメア・デーモン・トークン」3体を攻撃表示で特殊召喚するわ、プレゼントよ」
「ありがた迷惑なプレゼントだことで……」
マンジュ・ゴッドが3つの悪魔……ナイトメア・デーモン・トークンに分裂しこちらのフィールドへ。
「そして「闇の閃光」の効果、このターンに特殊召喚されたモンスター……即ちあなたの場のモンスター全てを破壊する」
「クソっ……フェルグラント……!」
フェルグラントがいざデミスを貪ろうとした瞬間デミスから光が放たれ、フェルグラントごとこちらの場を全滅させる。
「……焔の忍者-不知火の効果でデッキから「不知火の隠者」を墓地へ送り……」
「……フェルグラントの効果は対象不在により不発に終わる……」
……ゆきのん、あんな驚いた素振りをしながら僕がデミスを除去しに来るのを狙ってきてた……クソっ、だいぶマズいぞこれ!
「ふふ……今「ナイトメア・デーモンズ・トークン」が「破壊」されたわね?」
「……最初からこれが狙いか」
「ええ、破壊された3体分……2400ダメージを受けて頂戴?」
「ぐっ……」
まずい、即死圏内に入った……けどこの手札じゃ今は何も……
「……僕はカードを2枚伏せてターンエンド」
「ふふ、ではそのエンドフェイズにトラップ……」
……このタイミングで?
「「リターン・オブ・ザ・ワールド」」を発動するわ」
「……嘘でしょ」
リターン・オブ・ザ・ワールド
このカード名の①②の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。①:このカードの発動時の効果処理として、デッキから儀式モンスター1体を除外する。②:このカードを墓地へ送り、以下の効果から1つを選択して発動できる。●儀式召喚するモンスターのレベル以上になるように、自分の手札・フィールドのモンスター1体をリリース、またはリリースの代わりに自分の墓地の儀式モンスター1体をデッキに戻し、このカードの①の効果で除外したモンスターを儀式召喚する。●このカードの効果で除外したモンスターを手札に加える。
「発動時処理としてデッキから2枚目の「終焉の王 デミス」を除外する……さあ、何もなければ次のターンにまたデミスが降臨するわ」
「アンデット族モンスターが居ない以上燕の太刀は使えない……最初からこれが狙いか……!」
「あら、どうかしらね」
「私のターン、ドロー」
DUELIST | LP | SPC |
|---|---|---|
Yukino | 4000 | 3 |
Iku | 1600 | 2 |
「さあ、悪いけどこのデュエルを早く終わらせに行きましょうか、「リターン・オブ・ザ・ワールド」を墓地へ送り効果発動。墓地の儀式モンスター……「終焉の王 デミス」をデッキに戻し、さっき除外した2枚目の「終焉の王 デミス」を儀式召喚する。再び来たれ、破壊の王よ!」
リターン・オブ・ザ・ワールドが青い炎に焼かれ、そこからデミスが再誕する。もしフェルグラントが生き残っていたとしてもあれは除外からの儀式……デミスの効果は、止められない。
「さあ行くわよ?終焉の王 デミスの効果を2000ライフポイント払って発動、ブレイク・ザ・ワールド!」
「チェーンは……ない」
「あら、死霊の盾じゃあないのね。だったら遠慮なく……やりなさい、デミス!」
デミスが咆哮すると同時、「スピード・ワールド2」を除いて文字通り全てが破壊されていく、ナイトメア・デーモンズでライフが減っている都合上、あれを引いていないことをお祈りするしかないけど……
「そして私は墓地の「甲虫装甲騎士」2枚を除外」
「……やっぱり持ってた……」
「終わらせると言ったのよ?当たり前よ……来なさい「デビルドーザー」!」
デビルドーザー
【昆虫族/効果】
このカードは通常召喚できない・自分の墓地の昆虫族モンスター2体をゲームから除外した場合のみ特殊召喚できる。このカードが相手ライフに戦闘ダメージを与えた時、相手のデッキの上からカードを1枚墓地へ送る。
デミスドーザーのドーザーの方……超巨大なムカデが脚をカサカサ動かしながら現れる。あれ未だに苦手なんだよなぁ……
「バトル、「デビルドーザー」でダイレクトアタック!」
「っ……泣き言は言ってられない。手札の「ヴァンパイア・フロイライン」の効果発動!」
「へえ、また新しいカード……」
ヴァンパイア・フロイライン
【アンデット族/効果】
このカード名の①の効果は1ターンに1度しか使用できない。①:モンスターの攻撃宣言時に発動できる。このカードを手札から守備表示で特殊召喚する。②:自分のアンデット族モンスターが相手モンスターと戦闘を行うダメージ計算時に1度、100の倍数のLPを払って発動できる(最大3000まで)。その自分のモンスターの攻撃力・守備力はそのダメージ計算時のみ払った数値分アップする。③:このカードが戦闘でモンスターを破壊したバトルフェイズ終了時に発動できる。そのモンスターを墓地から可能な限り自分フィールドに特殊召喚する。
「このカードはモンスターの攻撃宣言時手札から守備表示特殊召喚できる、来い!」
デビルドーザーの上からふわりと傘で落下してくるフロイライン。見た目の割に結構呑気である。
「随分と貴方に似てるモンスターね」
「髪色と目の色だけだと思う」
「あら、褒めてるのに……攻撃は続行、行きなさいデビルドーザー!」
現実は非常である、デビルドーザーがフロイラインにのしかかろうとして……
「ダメージ計算時にヴァンパイア・フロイラインの効果発動!100の倍数……今回は800ライフポイントを払い、その分だけフロイラインの攻撃力・守備力をアップする!」
「壁として出しただけじゃない……!?」
あろうことかフロイラインの傘が高速回転。デビルドーザーをはじき返した。
「っ……ならば終焉の王 デミスでヴァンパイア・フロイラインを攻撃!」
「……今回は効果の発動はしない」
ドーザーの攻撃を耐えきったフロイラインはデミスの斧に傘ごと両断された……次のターンで決めに行くとはいえ、残念だけどフロイラインを場に残しておく重要性は薄い。ごめんね、フロイライン。
「バトルは終了……残念だわ、スピードカウンターがあと1つあれば有言実行できていたのに」
「……てことは最後の手札はスピードスペル……」
「なんてね、私はカードを1枚伏せてターンエンド……超えてみなさい?この2体を」
「これだけの人が見てるんだ……無様な真似なんてできないよ。僕のターン、ドロー、スタンバイ!」
DUELIST | LP | SPC |
|---|---|---|
Yukino | 2000 | 4 |
Iku | 800 | 3 |
「ふふ……この瞬間トラップ発動、「夜霧のスナイパー」」
夜霧のスナイパー
モンスターカード名を1つ宣言する。宣言したモンスターを相手が召喚・特殊召喚・リバースした場合、宣言したモンスターとこのカードをゲームから除外する。
「このカードは発動時にモンスター名を宣言し、相手が宣言したモンスターを召喚・特殊召喚・リバースした場合にゲームから除外する効果を持つ……宣言するのは「妖刀-不知火」!」
「……やっぱりそこか」
「先のターンでちゃっかり隠者を墓地に落としていたのを見逃してはいないわよ?あのモンスター1枚で働きすぎじゃないかしら」
「まあそうかもね……メイン!」
……手札には今引いた「亜空間物質転送装置」ともう1枚……これは賭けだ。引けば勝ち、引かなきゃ……恐らく負け。でも……たまにはこういうのも面白い!
「僕は「Sp-エンジェルバトン」を発動!」
「……あら、運試しかしら?」
「そうかもね、デッキから2枚……ドロー!」
……
……!
右手が燃える……感覚!
「僕は手札の「不知火の武士」を墓地へ!」
「……あら、引かれちゃった」
「悪いけどこの勝負、もらった!墓地の「妖刀-不知火」の効果を同じく墓地の「不知火の武士」を対象に発動!2体でシンクロ召喚を行う!」
「レベル4、不知火の武士にレベル2、妖刀-不知火をチューニング!」
「妖封じし猛き将よ、その力、刃に宿りて今現界せよ!」
「シンクロ召喚!来たれ、「刀神-不知火」!」
いつもお世話になってます、刀神さん。今回は戦神にはなれないけど……
「除外された不知火の武士の効果を墓地の焔の忍者-不知火を対象に発動、手札に加え、そしてそのまま焔の忍者-不知火を自身の効果で特殊召喚!」
刀神と並び立つ忍者の方の武部……あ、やっぱり顔引き攣ってる。
「これでフィニッシュ!レベル6「刀神-不知火」にレベル4の「焔の忍者-不知火」をチューニング!」
少し泣きそうな顔をしながら武部が炎の輪に変わる……うん、間違いなく精霊宿ってるよ……
「妖封じし猛き将よ、その魂、輪廻を巡りて今出陣せよ!」
「シンクロ召喚!来たれ「炎神-不知火」!」
燃える馬の嘶きと共に参上、炎神-不知火。これで……勝ちだ。
「炎神-不知火の効果を墓地の「刀神-不知火」「巨骸竜フェルグラント」を対象に発動、対象のカードをエクストラデッキに戻し……その数まで相手フィールドのカードを選んで破壊する!妖魔滅刃!」
二刀から燃え盛る炎が飛び、デミスとデビルドーザーを焼き尽くす。
「……お見事、と言っておこうかしら」
「そりゃあどうも、って返しておくよ……バトル!炎神-不知火でダイレクトアタック……秘剣-斬魔の太刀!」
Dホイールと併走していた炎神が加速。ゆきのんへと振りかぶり……
……一閃、ライフを0にした。ついでにデュエルが終了したことでDホイールが段々と減速し、スタートに近づく。
『そこまで!二人ともありがとうございました。というわけでこれが新しくなったライディング・デュエル……』
「しかし驚いたわ」
「何が?」
「あなたいつも理詰めのデュエルしかしてこなかったじゃない?それが今回大博打に打って出てみせた。一体フォーチュンカップで何があったのかしらね」
「あー、ああ……」
流石にダークシグナーあれこれは……言えないなぁ。精霊界も。
「……まあ運がよかったってだけだよ。旧スピードワールドならあの時の2400ダメージでカウンターが0、エンジェル・バトンを発動できなかったから……多分負けてた」
「改訂様々、とでも言いたいのかしら?それなら私だってそうよ」
少し笑いながらゆきのんはカードをドローする……見えたのは「Sp-サモン・スピーダー」。
「あの時貴方が「不知火の武士」を引いていなければ……私はスピードワールド2の効果ダメージで勝っていたのよ?」
「成程ね……ま、それはそれとして」
「何かしら?」
「対戦ありがとうございました、ゆきのん」
「……ふふ、やっぱり「男」の顔になったじゃない、鞍馬」
「だから僕は女だって言ってるでしょうが……」
……気のせいだろうか、ゆきのんの表情がちょっと柔らかくなった気がする。
「いやー凄かったぞ衣玖!やっぱりフォーチュンカップ出場者は違うなぁ!」
「だから何回も言ったと思うけど運がよかっただけ、結構紙一重だったんだよ?」
「それでもあの状況から勝つのは普通に凄いと思うんだけどなぁ……」
……放課後、今日は始末屋としての仕事もないしいつものようにクラスメイト達と教室に残って駄弁っていた。といっても話題はライディングデュエルについてばっかりだけど。
「……衣玖」
「ん、どうしたの?」
そんな中唐突にレインに声をかけられた。なんだろうか。
「その……今日のあなた、凄い強かった」
「凄いまで行くかは微妙だけど……まあ、これでもアカデミア成績上位者だからね」
「だから……」
「デュエル、して。本気の……デッキで」
「……今?」
「うん、今」
今、かぁ。まあ暇ではあるけど……
「いいよ」
「わかった、待ってる」
「レインちゃんってもしかして結構なデュエルジャンキーか?」
「かもしれない、少なくとも今日あったばかりの人にデュエルを申し込む度胸は俺にはない」
「ねえ衣玖~、見学しちゃダメ?」
「あー、まあ別に良」
「ダメ、二人っきりで、したい」
「……え?」
どういうこと?
「これは……」
「多分お前の想像してるのとは違うぞ」
「でもよぉ……」
「……わかった、それじゃあ行こうか。場所は探すよ」
ひとまず彼女の要望に沿うため、教室を出て二人っきりでデュエルできる場所を探す。にしてもそんな恥ずかしがりやだったっけな……タッグフォースに関してはうろ覚えどころじゃないんだが。
「……そうだ、衣玖」
「何?」
「デッキ、本気、使って」
「本気って……僕は不知火しか……」
「……「忍者」」
「……へ?」
(……何?)
「私、使ってるの、知ってる。だから……使って」
「……なんで、それを……」
「言えない、今は」
「……」
……成程。
どうやら僕はまた厄介ごとに巻き込まれるのが確定したらしい。
もしヒロインを作るとしたら
-
ゆきのん
-
レイン
-
まだ見ぬTFキャラ達
-
寧ろ主人公がヒロインでは?