アイエエエ!?ニンジャ!?ニンジャナンデ!? 作:文字の忍者-遅筆
「風……?」
ライディングデュエルを行っている以上基本的に吹くのは向かい風の筈、なのにどうしたことか後ろから吹いてくる風を感じる……なんだこれ。
「衣玖、イモータル・ドラゴンは俺たちが生み出した新たな座標へ至るための力だ」
「急にどうしたの、兄さん……?」
「だが、其処へ至るためには力だけでは足りない……未知へと飛び込む勇気が必要だ」
「勇気……」
……今の僕にそんなものがあるのだろうか、今でも時折手が震えるのに。
「はあ……相変わらず察しが悪いな衣玖」
「相変わらずってなんだよ!?」
「昔からそうだって以上の意味合いはない……お前は気づいていないだけだ、勇気は一人で成り立つものじゃないってことを」
「へ……?」
「勇気とはともに戦う仲間がいて初めて真価を発揮するもの。独りよがりの勇気は余りにも脆い、だが……お前にはすでにいる筈だ、背中を預けられる仲間たちが」
「……」
遊星達……はちょっと違う、彼らと僕は向いている方向が異なる。背中を預ければ余計に負担を強いるだけ。
なら……
……雪乃達?
……いや、どうなんだろ、僕は……
「……続けるよ、スタンバイ」
DUELIST | LP | SPC |
|---|---|---|
Yasiro | 3900 | 3 |
Iku | 4000 | 3 |
「メイン……フィールドゾーンにカードが存在する場合に「森の忍者 バット」は特殊召喚できる!」
森の忍者 バット
【獣族/チューナー/効果】
このカード名の、①の方法による特殊召喚は1ターンに1度しかできず、②の効果は1ターンに1度しか使用できない。①:フィールドゾーンに表側表示カードが存在する場合、このカードは手札から特殊召喚できる。②:このカードが召喚・特殊召喚した場合、自分のフィールドか墓地に「Fairy Tale 序章 旅立ちの暁光」が存在していれば発動できる。デッキから獣族・光属性モンスター1体を手札に加える。
忍者……というよりはただの蝙蝠な気がするが一応忍者なモンスター、バット。たまーにお世話になる。
「レベル3の「獣の忍者-獏」にレベル3の「森の忍者 バット」をチューニング!」
バットが分裂し光の輪となり、獏が入り込む……へ?
「海底に朽ちし竜の骸よ、今不壊の加護受け浮上せよ!」
「シンクロ召喚、果てへと誘え「イモータル・ドラゴン」!」
冥禪を出すべきだったはずなのに……体が勝手にイモータル・ドラゴンをシンクロしていた。なんで……?
……いや、やってしまった以上、やるしかない。
「イモータル・ドラゴンの効果発動、デッキからアンデット族モンスター1体を墓地へ送り、このモンスターのレベルをそのモンスターとのレベルの差の数値にする」
「チェーンはない」
「「タツネクロ」を墓地へ送り、イモータル・ドラゴンのレベルを3にする……やれって、ことなんだよね」
6→3
「……」
お喋りな筈の兄さんは今回ばかりは何も言ってくれない……自分で答えを見つけろってことなんだろう。
「手札の「忍者マスターHANZO」を召喚し、その後「焔の忍者-不知火」を特殊召喚、どちらも召喚時効果は破棄……行くよ」
『……』
『雪乃?』
『遊星、ちょっとそれ貸してくれるかしら』
『ああ、構わないが……』
……あっちはあっちで何をやっているんだろうか。
「レベル4の「忍者マスターHANZO」にレベル4の「焔の忍者-不知火」をチューニング!」
不知火が演武を踊りながら輪となり、HANZOが侵入。
「雄々しき竜の朽ちし骸よ、死者の魂喰らいて、今再び脈動せよ!」
「シンクロ召喚、呻け「巨骸竜フェルグラント」!」
兄さん曰く自分が核らしいフェルグラント……実際その通りなのだろう、普段に比べて活力がない。
「チェーン1で巨骸竜フェルグラントの効果をブラックフェザー・ドラゴンを対象に、チェーン2で焔の忍者-不知火の効果を発動する!」
「チェーンしてシューティング・セイヴァー・スター・ドラゴンの効果を発動する!」
「チェーンは……」
……兄さんの墓地にはアサルト・シンクロンがある。つまり除外されたシューティング・セイヴァーはもう一度帰還できて、おまけにこっちの手数はフェルグラント以外なし……この状況を打開するには行くしかない。
けどやれるのか?僕は……
そう考えていた時だった。
「……メッセージ?」
唐突にモニターに表示されたメッセージ……
……突っ込めって……誰だ送ったの。
『いいかしら衣玖、返事は期待してないから言いたいことだけ言うわよ』
「雪乃?」
『貴方の事情は理解しているし、無理に変えようとも思わないわ、けれども……』
『頼られていないの、不満』
「レイン……」
……なんだろう、クッソボロクソ言われそうな気がする。
『貴方は何もかも1人で抱えすぎなのよ……そこまで私達が信用できない……いや、心配なのかしら?』
『私達、そこまで弱くない』
「……」
……否定はできない、僕個人の事情に付き合わせるわけにはいかないと雪乃には色々と隠してた訳だし。
『少なくとも貴方1人で全部解決しようとしてることを私達は快く思わないし、むしろ怒るわ。だって私達、チームで友達じゃない』
『同上』
……チームで、友達。
『まあ、何が言いたいのかと言えば……』
『私達の事は気にせず好き勝手やりなさい。多少強引にでもついていくから』
『派手に、ゴー』
「……!」
そっか、僕は……
……誰かを、頼ってもいいのか。
「……!」
オールパイロットを切り、マニュアル走行で加速する……ブレーキなんて考えない、ただ真っ直ぐに……突き進む。
「……さあどうする、衣玖?」
「僕は……」
ただ風を感じ、先へ、ひたすら先へ……!
『あれは……』
『あの時の……!』
……視界が、赤く染まる。
全てが、風へと消えていく。
「チェーンしてイモータル・ドラゴンの効果を発動、シンクロ召喚を行う!」
「お前に至れるのか!スピードの……その先へ!」
「……!」
更に加速、ヤタガラスの限界までスピードを出し切る。
視界は更に赤くなり……
……いや、白と緑だ。
これが……レッドゾーンを超えた速度の……
……!
「ふっ、チェーンは……ない!」
「行くよ、逆順処理!」
「レベル8の「巨骸竜フェルグラント」にレベル3となったシンクロチューナー「イモータル・ドラゴン」をチューニング!」
『行きなさい、衣玖』
『スピード、限界突破』
イモータル・ドラゴンとフェルグラントはいつものシンクロ召喚のような輪と光ではなく……溶け合い、一つになっていく。
「雄々しき竜の朽ちし骸よ!今彷徨える魂の器となりて、生と死すらも超越せよ!」
=✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪11
……そして僕も。
……風と、1つになる!
風が手に集まって1枚のカードを形作り……
『消えた……!?』
『あの時と同じだ……なら!』
一瞬僕は世界から消え、追い抜いていた筈の兄の後ろから再び現れた。
共に現れたそれは眩い光を放ち、白き翼を広げる竜。
巨骸神竜フェルグラント(オリジナル)
【アンデット族/シンクロ/効果】
Sモンスターのチューナー+チューナー以外のアンデット族Sモンスター1体以上
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。①:???②:???
『あれが衣玖のアクセルシンクロ……!』
『綺麗……』
……不思議だ、凄い、安心する。
「出てきて早々だが逆順処理は終わっていない、シューティング・セイヴァー・スター・ドラゴンの効果により焔の忍者-不知火の効果を無効!」
「最後にフェルグラントの効果でブラックフェザー・ドラゴンを除外!ソウルイーター!」
進化したフェルグラントの咆哮と共にブラックフェザー・ドラゴンが粒子となって消えていく……今まで捕食していたのはエネルギー不足だったのだろうか?
……そっか、じゃあ僕もお前達も、此処から全力だ。
「まだ終わっていない!巨骸神竜フェルグラントの効果発動、レッド・デーモンズ・ドラゴンを除外する、ソウルチャージ!」
「チェーンしてアサルト・シンクロンを除外し効果発動!戻ってこいシューティング・セイヴァー・スター・ドラゴン!」
シューティング・セイヴァーが戻ってくると同時にフェルグラントが再び咆哮し、今度はレッド・デーモンズ・ドラゴンが粒子となって消え、フェルグラントに吸収される。
「フェルグラントの攻撃力・守備力はこの効果で除外したモンスターのレベル×200アップする!」
3400→5000
『攻撃力・守備力共に5000……!』
『しかも戦神と違って永続と来たわ……随分と厄介なものを覚醒させてしまったみたいね』
おいこらゆきのん。
「これでフェルグラントの攻撃力はシューティング・セイヴァー・スターを超えた……バトル!巨骸神竜フェルグラントでシューティング・セイヴァー・スター・ドラゴンに攻撃!」
レッド・デーモンズの力を取り込んだフェルグラントは赤黒いブレスをシューティング・セイヴァーに向け放つ。
「トラップ発動、「くず鉄のかかし」!」
途中くず鉄のかかしが立ちはだかるが……
「そんな障害超えて行く!除外されている「蟲の忍者-蜜」をデッキに戻し巨骸神竜フェルグラントの更なる効果発動、くず鉄のかかしの効果を無効にする……ソウルバースト!」
「だが効果を発動すればシューティング・セイヴァーの効果が」
「この効果の発動に対して相手はこの効果を発動するためにデッキに戻したカードと同じ種類……今回は蜜と同じモンスターカードの効果を発動できない、よってシューティング・セイヴァー・スター・ドラゴンの効果はチェーンできない!」
かかしを軽々粉砕し、ブレスはシューティング・セイヴァーへ。
「……それが、お前の道か」
「行けフェルグラント!スピリット・オブ・パワーフォース!」
シューティング・セイヴァーは両手でブレスを受け止め……爆散した。
「なんだかんだ、お前らしいよ」
「僕はこのままターンエンド!」
「エンドフェイズにくず鉄の神像の効果で特殊召喚されたブラックローズ・ドラゴンはエクストラデッキに戻る」
赤き竜の咆哮と共にブラックローズ・ドラゴンが消えていく。
「さて、目的は果たしたわけだが……9年ぶりの妹とのデュエルだ、最後まで楽しもうじゃあないか!」
「全く……兄さんはそういう人だった」
「俺のターン!」
DUELIST | LP | SPC |
|---|---|---|
Yasiro | 2900 | 4 |
Iku | 4000 | 4 |
「エンシェント・フェアリー・ドラゴンの効果を使いたいが……使えばバトルフェイズが行えない。だったらこうだ、再びトラップカード「くず鉄の神像」を発動!」
「チェーンはない!」
「だったら戻ってこい「ブラックフェザー・ドラゴン」!」
先程消えていったはずのブラックフェザー・ドラゴンが再び現れ咆哮。そうか、あれは除外状態も呼び戻せるのか。
……さて、フェルグラントを……何処で、撃つ?
「光来する奇跡の効果、チューナーを特殊召喚するを発動!来い「ステイセイラ・ロマリン」!」
ステイセイラ・ロマリン
【植物族/チューナー/効果】
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。①:自分フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスター以外の自分フィールドの植物族モンスター1体を選んで墓地へ送り、対象のモンスターはこのターンに1度だけ戦闘・効果では破壊されない。この効果は相手ターンでも発動できる。②:このカードが効果で墓地へ送られた場合に発動できる。デッキ・EXデッキからレベル5以下の植物族モンスター1体を墓地へ送る。
赤旗を振りながら登場する青髪の少女……なんか似つかわしくないけど兄さんの好みだったりするのだろうか。
「そして「ビッグ・ワン・ウォリアー」を召喚し、墓地の「ボルト・ヘッジホッグ」の効果を発動、自身を特殊召喚する!」
ビッグ・ワン・ウォリアー
【戦士族/効果】
自分のメインフェイズ時、このカード以外の手札のレベル1モンスター1体を墓地へ送って発動する事ができる。このカードを手札から特殊召喚する。
合計レベルは……7!
「レベル1の「ビッグ・ワン・ウォリアー」とレベル2の「ボルト・ヘッジホッグ」にレベル4の「ステイセイラ・ロマリン」をチューニング!」
「冷たい炎が世界の全てを包み込む!漆黒の花よ、再び開け!」
……なんだかんだ、シグナーの竜で一番最初に相対したのも、戦った回数も君が一番だなぁ。
「シンクロ召喚「ブラックローズ・ドラゴン」!」
本日3回目の登場、ブラックローズ・ドラゴン。破壊効果を使う素振りがないってことは……
「まずは光来する奇跡の効果で1枚ドロー……おっと」
……?
「まあいいさ、墓地のステイセイラ・ロマリンを除外しブラックローズ・ドラゴンの効果を発動、ローズ・リストリクション!」
「やっぱりそうだと思ってた、チェーンして巨骸神竜フェルグラントの効果を除外されている忍法 落葉舞をデッキに戻して発動、ソウルバースト!」
フェルグラントが咆哮し、今度は自分に絡みつこうとしていた茨を消し去る……兄さんがシューティング・セイヴァーの効果を使っていなければ負けてた、結構シビアなリソース管理を要求されるな、このフェルグラント。
「……まさかシューティング・セイヴァーの効果が仇になるとはなぁ……仕方あるまい、俺はこれでターンエンド、同時にブラックフェザー・ドラゴンもエクストラデッキに戻る……だがフェルグラントの効果を発動するためのカードはもうない、実質次がラストターンだ、衣玖!」
「分かってるよ……次のドローで全てが決まる、そっちこそ覚悟はいいね、兄さん!」
「応ともよ!」
「僕のターン……」
……やってやるさ、今まで何十回何百回とディスティニードローされてきたんだ。久々のデュエルでやり返してやったら……
「ドロー!」
さぞ、気持ちいいだろうね……来た!
「スタンバイ!」
DUELIST | LP | SPC |
|---|---|---|
Yasiro | 2900 | 5 |
Iku | 4000 | 5 |
「メイン!「SP-ヴィジョン・ウィンド」を発動!墓地の「若い忍者」を特殊召喚する!」
「……あー、引かれちゃったか」
「何嬉しそうな顔してんのさ……さあ大トリだ、派手に行くよ!」
(ああ……全く、2枚目以降を初めて使う相手があいつとはな)
「僕も想像してなかったけど……これ以上の相手はいないよ。僕は「若い忍者」と裏側の「宙の忍者-鳥帷」をリリースし、融合!」
火が、灯る。
「影に潜みし異端なる忍の長よ、炎を纏いて再びその姿を現せ!」
……楽しかったけど、これで終わりなんだなって少し躊躇するけど……それはそれ。
「融合召喚、総大将「戎の忍者-冥禪」見参ッ!」
今は……勝ちに行く!
「バトル!戎の忍者-冥禪でダイレクトアタック、超忍法・六冥斬!」
(まさか本来の姿で刃を交えるとは思わなかったが……面白いこともあるものだ!)
花道は冥禪が作ってくれた……さあ、終わらせよう。
「巨骸神竜フェルグラントでブラックローズ・ドラゴンを攻撃!」
フェルグラントの全身から光が放出され、収束。
「スピリット・オブ・リンカーネーション!」
一筋の閃光となってブラックローズ・ドラゴンを貫き。
「……それでこそ俺の妹だ」
兄さんのライフを……0にした。
「アクセルシンクロ、そしてアクセルシンクロの果てに至るかもしれない到達点の一つ……それを示せというのが赤き竜からの指示だった」
「だからあんな回りくどいことを……」
「だってお前そうでもしないと真面目にデュエルしないだろ」
「……流石兄さんは私のことをよくわかってらっしゃいますね?」
「都合が悪くなった時だけ口調を戻すなっての……」
……デュエル終了後地上絵は消え、僕たちは皆と合流して改めて話をしていた。
「ただ到達点に関しては赤き竜の力を借りるってズルをしてしまったから参考になるか分からないが……」
「いや、充分参考になった……ありがとう、八代」
「そりゃどうも……おっと」
「……へ?」
遊星と握手しようとした兄さんだけど……
その手は、遊星の差し出した手をすり抜けてしまった。
「時間だな」
「時間って……」
「言ったろ?今の俺はフェルグラントの核……それが赤き竜の力を浴びて一時的に人の姿を取ったに過ぎない。そういうわけでそろそろフェルグラントの中に還らなきゃいかん」
「……そっか」
「衣玖……」
……分かってはいた、死者が蘇るなんて奇跡は早々起こらないって。
でも……
「……今日1日だけとか、無理、かな?」
「俺の都合で決められるわけじゃない……すまんな、衣玖」
「……」
……やっぱりだめか。久しぶりに会えたんだからもう少し話したかったのに……なんてのは我儘か。
「安心しろ、俺はフェルグラントの中からお前を見守ってる、父さんたちもな」
「……正直四六時中見られてるのはちょっと」
「わかってる、流石に節度はあるっての……あ、そうだ。そこの二人」
「……私とレインかしら?」
「何用?」
……うん?
「あーその……なんだ、この見栄っ張りで泣き虫の妹をよろしく頼む。このまま放っておいたらどんなことになるか俺でもわからん」
「んなっ、に、兄さん!?そんな昔のこと引っ張り出さないでよ!?僕もう16!」
「たかが9年で内面が変わる訳ないだろ。何回俺がお前に泣きつかれたと思ってる?」
「それは……」
困った、何も言い返せない。
「というかお前はいい加減俺以外に頼ることを覚えろ、俺だっていつまでも御守りができるわけじゃないんだぞ?現に今消えるしな」
「……」
「理解」
「その、つまりは……」
「家族公認ってことでいいのかしら?」
「そうなる」
「何が!?」
「鈍感」
「何で!?」
(諦めろ)
「冥禪まで!」
……何が公認なのさほんと。
「……そういうわけだ衣玖、フェルグラントを出してくれ」
「……」
……出してしまえば兄さんは消えてしまう、でも……
「……さようなら、兄さん」
「ま、存在が消える訳じゃないんだ。また奇跡でも起これば会えるさ……じゃあな」
……きっと留まることを兄さんは望んでいない。覚悟を決めてフェルグラントを取り出し……
「安心しろ、本当に大事な時にはきっと助けてやる。それが家族だろ?」
「……うん」
兄さんは笑いながら光の粒子になり、フェルグラントの中へと消えて行った。
「……」
(衣玖……)
「……わかってるよ、前に進まなきゃってのは」
ちょっと声が震えてる。怖いとは、また違うけど……
「でも……」
「はあ……お兄さんが言った傍からこれとは、先が思いやられるわね」
「衣玖、こっち向いて」
「……レイン?」
従って振り向けば、腕を広げるレインと頭を抱える雪乃の姿。
「お兄さん言ったじゃない、自分以外に頼ることを覚えろって」
「私たち、ダメ?」
「……あ」
……少しだけ。
「……」
「軽い」
「あら……大胆ね?」
「……ごめん、レイン、雪乃……」
「平気」
ほんの、少しだけ。
「……ちょっとだけ、胸、借りる……」
「ん」
二人に甘える、ことにする。
「雪乃は、いいの?」
「あら、私は別にいつでもできるからいいわよ?なにせお互いの家族公認だもの」
「……へ?」
もしヒロインを作るとしたら
-
ゆきのん
-
レイン
-
まだ見ぬTFキャラ達
-
寧ろ主人公がヒロインでは?