アイエエエ!?ニンジャ!?ニンジャナンデ!? 作:文字の忍者-遅筆
更新再開が1月などと宣っていましたが登場予定テーマへの新規追加、仕事の多忙などが重なり此処まで遅れに遅れました。
前任の執筆担当者はケジメとしてセプクを行ったため今後は次の執筆者が時間に追われながら必死で書くことでしょう、今後ともどうか本作をよろしくお願いします。
「……うーん」
「どうかした?」
「いや、どうかしたって訳じゃ……うーん、あるか」
「いつも通り一人で勝手に悩んでるわね、諦めてさっさと吐いたほうが身のためよ」
「なんで取り調べみたいなノリなのさ……いやまあ場所が場所だからさっさと話してスッキリした気持ちで待つのが一番いいけど」
「なら早く話しなさい、別に取って食う訳じゃないし」
「分かってる……ええっとね」
「歴史改変前の世界を自分たちだけしか知らないってこんな妙な気分になるもんなんだね……SF映画の主人公の気持ちがなんかわかった気がする」
「ああ……私も衣玖と一緒に居なかったら危なかったものね、気持ちはわかるわ」
「こればっかりは私にもどうにもできない、慣れて」
「無理があるよ……」
レインとの本気のデュエル……現代遊戯王が終わってからしばらく。本編で言えばWRGP決勝トーナメント少し前くらい。
転生者である僕が居る影響とか、tierraによる干渉だとかも特になくチーム5D'sは決勝トーナメントに進出し、遊星はクリアマインドへ至り、ジャックはバーニングソウルを身に着けて。
……そしてイリアステルによる歴史改変が行われて、チームニューワールドが現れた。
「……皆違和感とかないのかなぁあれ、ラグナロクと人気を二分するチームとかあったらもう少し情報あるでしょ」
「いっそそういうものだと割り切った方がよさそうね」
「そっかぁ……」
かくいう僕もそのままだったら間違いなく改変の影響を受けてたんだろう。モーメント・エクスプレスが消えた日……歴史改変当日、僕、それと一緒に居たゆきのんは勝手にデッキから飛び出してきた
後から合流したレインによればこんな唐突に歪みが発生するほどの改変を行うことはほぼないとのことで、やっぱり遊星たちが乗り込んで来たのはイリアステルにとっても結構なイレギュラーだったんだろうなぁ……ってのが理解できた。まあそりゃ焦るか。
ああそうそう、歴史改変の影響は思いもよらない所でも起きてて。
「……え?」
「だから使える、
「使えるのなら使うべきじゃないかしら。やらなきゃ世界が滅びるのでしょう?」
「いいんだそれ……あっじゃあ手札誘発も「衣玖は無理」……そっかぁ」
「でも、任せて。絶対に決勝で……tierra、倒そう」
「……うん!」
レインの倒すべき敵が明確になったことで
「よしスッキリした、後は清々しい気分でトーナメント発表を待つだけ」
「案外またアラン達と当たるかもしれないわね、結局私達以外には負けてなかったみたいよ?」
「流石にそれはな……いとは言い切れないな、あらかじめ決まってるか抽選かにもよるけど」
「どっちにしても、全勝してtierraを止める。ついでに海馬社長とデュエル」
「大半の参加者はそのついでが本命なんだよレイン……」
んでまあ今僕たちが何処に居るのかと言えばWRGPA決勝トーナメント発表の場。ほぼほぼ学生の観戦チケットがメインみたいなイベントなのに今ではすっかりWRGPのサブイベント扱い、気付けばプロのスカウトも大注目するレベルの大型大会になっているのは流石海馬社長と言った所か。もしかしてこれ今後もWRGPに合わせて開催するやつだったりするのかな?
「皆!」
「アキ!それに龍亞も……あれ、龍可は?」
「なんか気になる事があるってどっか行っちゃったんだよね……」
「気になる事?」
「ええ、時間は取らないって言ってたけど……この前の一件もあるし少し心配だわ」
「……レラ」
【うーん……tieeraの気配とかは特にないなぁ。普段はあのアイザックって子の中に引き篭ってるみたいだし、こんな所でわざわざ正体を晒すような真似もしない筈】
(俺も同感だ、となると……他に精霊が見えるデュエリストでも居たと考えるのが自然か?)
「ならいいんだけど……」
今回の発表はWRGP予選のゴースト大量発生もあってかセキュリティを強化しており学生以外は参加できず、当然遊星達も不在。そんな中で龍可が単独行動となるとアイザックのこともあって心配になるけど……2人がそう言うのなら大丈夫かな?
「まあもうすぐトーナメント発表だしそれまでには帰ってくるでしょ。今回は特にプレミアイベントとかって訳じゃないしね」
「レラと冥禪もあまり心配する必要はないと感じてるわ。信じて待つが吉よ、坊や?」
「俺もう11なんだけど……」
「まだまだ全然坊やじゃない。せめて後2年経ってから言いなさいな」
「なにおう!?」
「どうどう、落ち着けって……えーっとレイン、予選抜けチームって確認できる?予選1位の奴らのデッキを見ときたくてさ」
「大丈夫」
「私も見ていい?」
「勿論、5D'sからすればエキシビションで当たる相手かもだしね」
「あら、あの時の啖呵は虚言だったのかしら」
「まさか、負ける気でデュエルする奴なんてそうそう居ないさ」
ゆきのんが龍亞をおちょくってるのを少し宥めながらついでにレイン、アキと一緒に予選抜けが何処かの確認を取る。僕達が知っている中ではアラン達アメリカ校が6-1でBブロック2位抜け、アイザックの居るドイツ校が7-0でDブロック1位抜けだった筈だが……他はどんなだったか。
「2年どころか1年で身長めっちゃ伸びるもんねーだ!毎日牛乳飲んでるし!」
「お子ちゃま思考ね、栄養を摂るだけじゃ背は伸びないわ」
「う、運動だってちゃんとしてるし……」
「Aブロック、1位デュエルアカデミア本校、スコア7-0。2位イギリス校、スコア5-2」
「全勝……流石デュエルアカデミアの総本山」
「ギリギリの粘り勝ちが多い、要注意」
「なーんかどっかで見たようなデッキだなぁ……アームド・ドラゴンに、サイバー……えっちょっとまってアームド・ドラゴンにサイバー!?」
「……アラン・フェニックスのDといい、とんでもないカードが唐突に出てくるのね」
おかしい、アームド・ドラゴンは万丈目しか持ってる筈がないしサイバー流は確かカイザーが最後の免許皆伝で……うーん訳わかんない、この世界線GXの正当続編みたいなノリだったりするの?
「というか私は背だけを見て坊やと呼んでる訳じゃないのよ?」
「え、身長以外に何かあるの?」
【……ウィンダさんが話してた昔の長老みたい】
「Bブロックは私達とアラン達だから省略。Cブロック、1位ノルウェー校、スコア7-0。2位カナダ校、スコア6-1」
「……もしかしてブロック1位全員予選無敗?」
「そうなる、それにノルウェー校はラストホイーラーを一度も出してない」
「微妙に先行き怪しくなって来たなぁ……ええとわかってるメンバーのは剣闘獣にマジシャン・ガール……んー、方向性が読めない……」
「ブラマジガールもちゃんと入ってるなんて同じ学生なのに少し差を感じるわ……」
「なんであんな値段するんだろうね……幾らデュエルキングのアイドル的カードだからってさ」
剣闘獣はこっち視点あんまり怖くない。怖いのはどんな魔法使い族が入ってるか分からないマジシャンガールと……手の内の1つも見せてないラストホイーラー。ただ……
「どうしたの?」
「いや、どっかで見たことある顔なような……気のせいなような……」
「有名人?」
「分からない……なーんか引っかかるんだよね。ま、引っかかってるだけだけど」
妙だ、僕はこのチームについて何か知ってる気がする。
「此処の話よ、此処の」
「心臓?」
「臓を抜けば分かるでしょう?」
「言い方が怖いよ!?」
【素直に心って言えばいいのに】
「……それで最後、Dブロック。1位ドイツ校、スコア7-0、2位エジプト校、スコア5-2」
「……アイザックの……tierraの所。悔しいことに実力は確かなんだよなぁ」
「私達にとってのイリアステルのようなもの、なのよね」
「そう。ノルウェー校と同じでラストホイーラーのアイザックは出て来たことがないけど……多分デッキはシャドール。んで情報が出てる残り2人は……ジュラックに、ジェネクス?」
見事なまでに
「……絶対に倒して、未来に可能性を繋ぐ。それが私のやるべき事」
「つれないなぁ、そこは私「達」でしょ、レイン」
「ん、ありがとう衣玖」
「当然、チームだし」
……霊獣と同じようにあれらが端末世界から拉致して来たテーマなら決勝で変えてくる可能性もあるけど……その時はその時だ。ファーストホイーラー
……で。
「そこの2人はいつまでやってるの?」
「私がつまらなくなるまでよ」
「酷くない!?俺真面目に聞いてたんだけど!?」
何が気に入ったのか執拗に龍亞を弄っているゆきのんを流石に止めなくちゃならない、龍可だって多分もう帰ってくるよ。
「あら、後2年は大真面目よ?それ以降は……どうかしらね」
「え、ホント?……じゃなくって!」
「そこまでにしておきなゆきのん……そろそろ決勝トーナメント発表だよ?」
「そうね、これくらいにして……あら?」
「どうかしたゆきの……ん……」
【あ、やっぱり】
……ようやく止まったゆきのんがふと視線を向けた先を見て沈黙した。同じように目を向けてみれば……
「ありがとうございました、それじゃあ……あれ、皆?」
「ふふ、すぐそこに居ましたね。迷子の心配はなさそうでよかったです」
(……)
「なんですかその視線は、少し傷つきますよ」
龍可と親しげに話している若干メカクレの女学生、それを訝しげに見つめる魔女のようなモンスターの精霊……おかしいな、あの顔ついさっき見たぞ。
「……ええっと、ノルウェー校の」
「シスル・ベルクです。其方はチームネオドミノ校の皆さんですね?」
「肯定、決勝トーナメントで当たるかもしれない相手」
「プレミアイベントの時といい貴方は妙な縁があるわね」
「偶然だよ」
……噂をすればなんとやら。先程話題に出していたノルウェー校のラストホイーラーだ。上手くいけばデッキの情報を引き出せ……うーん、厳しいか?
「随分と仲が良いのですね、見ていて微笑ましいです」
「当然よ、チームなんだもの」
「それにしてはスキンシップが最近過激いひゃいいひゃいだはらほほ抓るのやめひぇ」
「余計なことを言うこの口を黙らせてるだけよ」
「ふふふ……」
「その愛想笑い怖いよ!?」
ダメだ、なんと言うか纏う雰囲気が大人のそれだ。簡単にこちらの思惑に乗ってくれるとは思えない……それになんか憑いてる精霊が怖いし。
(……へえ、そういう?)
【……こっち見てる?】
(お前は少々特別な精霊だからな、レラ)
【まあそうだけど……】
ほら、なんか今も猫撫でながら冥禪達と睨み合ってる……うーん、シスルの顔といいあの精霊といい、どっかで見たような……でも何処で……ダメだ思い出せない。引っかかりはするんだけど。
「龍可、気になることって……」
「うん、この人……の精霊。不思議な気配がしたからつい気になって」
「そうなんだ……俺にも精霊が見えればそういうの分かるのかなぁ?」
「案外私みたいに見えるようになるかもしれないわよ?ま、坊やのままじゃ当分先でしょうけど」
「それ終わってなかったの!?」
まーた龍亞弄り再開してるよこのゆきのん……
「様子を見る限りこの子達も見えているようで……ふふふ、トーナメントが楽しみです。貴方達とデュエルできれば、きっと何かが起こりそうな」
「それが悪い何かじゃない事を祈るよ……そもそも当たるかどうかすらわからないけどさ」
「それも時の運というものです……では、私もチームメイトを待たせてしまっているので。戦う日を心待ちにしていますよ」
「なんでそうも確定事項みたいな……自信?」
「貴方達もそのつもりでしょう?「優勝する」という目的のために」
「……む」
「当然、優勝するの、私達」
「そうだねレイン、どんなデュエリストが相手だろうと勝つのは僕達だ。手の内を明かしてないのはちょっと怖いけどそれだけ、負ける気はさらさらないよ」
一応ラストホイーラーだしという事で少し格好良く胸を張って啖呵を切ってみる。少しは大将っぽいだろうか。
(……ふーん)
「それはこちらも同じこと。戦いとは信念と信念のぶつかり合い、当然全身全霊を尽くさせていただきます」
「初戦か準決勝か決勝かは知らないけど……望む所だよ、シスルさん」
態度を一切変えないままシスルは精霊と一緒に飄々と去っていった……か、カッコよく決めたつもりなのに平常運転でいられるとなんか恥ずかしい……
「……うーん、にしてもどっかで……」
「まだ引っかかってる?」
「うん、今度は精霊……凄く見覚えはあるんだけど……」
……何か手掛かりになればと思ったけど、これは流石に手詰まりか。対戦する当日か、決勝トーナメントの何処かで明かされるのを待つしかないな。
「……それにしてもよかったのですか2人とも?」
(何が?「先生」)
(ニャ?)
(猫に変身してるからってこんな時まで鳴き真似しなくていいでしょ)
「同じ精霊同士、もう少し交流してもよかったのではと」
(まさか。あの金髪の子こっちを知ってるみたいだったし下手に話せば先生の戦い方がバレる、必要最低限で済ませるのが1番いいでしょう?)
(「アステーリャ」らしい考え方ね、ま、私もそう思うけど)
「別にそれでもよかったのですが。私は貴方達を信じているのですからね」
(それはそれ、これはこれだよ先生。準備と確認を怠っちゃダメだって)
「……ふふふ、頑固ですねぇアステーリャは。「リゼット」もそう思いませんか?」
(別に?いつもこうじゃん)
「そう言えば同じ意見でしたね……」
(ほら先生、姉さん達も来るしさっさと座ろう)
「では、そうさせてもらいましょう」
「先生何処いってたの!?探したよ!」
「気付いたらそこら辺フラフラするの本当変わらないじゃない……いい加減改善する努力くらいはしたらどうかしら先生」
「すみませんね「ルシア」、どうにも性分なもので。「シルヴィ」も迷惑をかけましたね、ごめんなさい」
「今日は大事な日なんだから……あれ先生、何か嬉しそうだね、どうしたの?」
「いえ……」
「少し、この大会の楽しみが増えたのですよ」
ついに発表されたWRGPA決勝トーナメント組み合わせ表。
その第一試合はどういう因果か僕達ネオドミノ校と……
……シスルがラストホイーラーを勤めるノルウェー校だった。
アメリカ校組、誰が1番強そうだった?
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ランスロー
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デイビット
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アラン