Surviver of the Saiyan   作:ゆっくりblue1

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第三話。


備えろ!更なるサイヤ人達の来襲に向けたサバイバル修行!!

ガーリックjr達との戦闘を終えて少しの時が経った。

 

ガーリックjrとの戦闘で気絶したゴーヤの岩場に白いターバンマントと紫の胴着を着た緑のナメクジの長身の男が、尻尾の生えた黄色と緑と赤の色がある服を着る気絶した幼児を抱えて飛んできていた。

 

その男の名はピッコロ、ガーリックjrの宿敵の魔族であり、かつて世界の支配を行い、孫悟空に倒された大魔王の生まれ変わりである。

 

そして脇に抱えた気絶した尻尾の生えた幼児は、孫悟空の息子であり、先程、死闘の末に孫悟空を犠牲にやっと倒した強敵で尻尾のあるゴーヤと同じく戦闘民族サイヤ人のラディッツに拐われた、その名を孫悟飯と言う。

 

ピッコロはラディッツとの戦闘の間に地球上でもう一つの死闘があった事を気で察知していた。その死闘がラディッツと似た戦闘服を着ている餓鬼と知って驚きながらも気絶しているゴーヤの元に警戒しながら降り立った。

 

「……さっきのサイヤ人のパワーを超える気の持ち主か…そして感じた覚えのある懐かしい気の野郎と戦っていた。此奴も使えるかもしれん」

 

ピッコロが呟くと、そんなことを思っている場合ではないと思い直すと気絶しているゴーヤを起こそうとする。

 

「…おい!起きろ!」

 

先程の戦いでぼろぼろになって意識を沈めていた俺は突然の鋭い声が微かに聞こえた事で意識を浮上させた。

 

「ん……うっ……誰だ……?」

 

重い体が気絶した事でほんの少し回復した俺が瞼を開けて身体を起こすと、目の前に白いターバンマントに緑の長身の紫の胴着を着た男がいた。

 

「…!何者だ?てめえ、さっきの野郎の仲間か?」

 

目の前の男に警戒しながら構えようと飛び退くが、男は淡々と言った。

 

「さっきの野郎とは何のことか知らんが、貴様の今の状態で俺を倒せると思うか?」

 

そう眼を鋭くして言う男。ちぃ…パワーがすっからかんだ。確かに今やり合っても勝ち目は無いか。

 

男の様子を伺っていると脇に気絶したチビがいる事に気づく。……尻尾!?もしかしてサイヤ人か?チビの事で意識を取られていると男が喋り始める。

 

「この俺と戦う選択をするならば相手になる……と言いたいが、さっき以上の闘いが一年後にある。貴様のパワーはこの餓鬼と同じく使えるかもしれん。抵抗するなら動けない状態にするが、話を聞く気があるならこの俺に協力しろ」

 

男の物言いに気に障ったが、“さっき以上の戦いが一年後にある”という言葉が引っかかり、警戒しながらも俺は構えを解いた。

 

「……物言いは気に入らねえが、話は聞いてやる。さっきも俺の他に戦う“気”がある事も気になっていた……俺の名はゴーヤ、サイヤ人だ」

 

俺の言葉に驚く男…ピッコロと気絶したチビ…孫悟空の息子である孫悟飯の名前を聞いた後、事情を聴いた。

 

さっき空から降ってきた異星人はサイヤ人の同族だったらしい。何やら星の制圧に苦戦していたところ、そのサイヤ人の弟だった孫悟空の存在を思い出して勧誘しにきたが、交渉が決裂して孫悟飯を拐い、追いかけた孫悟空とピッコロが戦闘の末に勝利した。

 

しかし、孫悟空は死闘の犠牲になってあの世行きになって相打ったサイヤ人は一年後にそのサイヤ人よりはるかに強いサイヤ人達が地球に向かってくる事になったらしい。

 

「孫悟空が死んだのか…そのサイヤ人も強いのにそれ以上のサイヤ人達が地球に向かっているとはな…」

 

俺は若干の恐怖とそれ以上のワクワクを感じていた。さっきの野郎よりも強い同族…へへっ、怖い気はするがめちゃくちゃワクワクするぜ。

 

するとピッコロは眉を動かす。

 

「貴様…孫悟空と面識があるのか」

 

「……ああ、これより数ヶ月前に俺も地球に来たからな。……んで、話は分かった。この環境の良い地球が取られるのも癪だ、協力してやる」

 

俺の言葉にピッコロは不敵に笑う。此奴とも戦ってみてえしな。

 

「言っとくが、サイヤ人達を倒したら、孫悟空も貴様も倒してやるぞ。地球を支配するのはこの俺だ」

 

ふん、言ってろ。返り討ちにしてやるよ…と内心思っていると気になる事を言われたので聞き返した。

 

「孫悟空も、だと?孫悟空は死んだんだろ?まるで一年後にいるみたいに聞こえるぞ?」

 

「ちっ…口を滑らせちまった。まあいい、孫悟空はあの世で修行して一年後に生き返るんだ」

 

それ以上は何も話す気はないと身体の向きを変えて岩場の平地に行く孫悟飯を抱えるピッコロ。一年後に死んだ孫悟空が生き返る…?何か隠してやがるな。

 

そう思いつつも、ひとまず俺もピッコロについていく。池の近くの平地に降りた俺はピッコロに聞いた。

 

「で、孫悟飯をどうする気だ」

 

「此奴にはまずは自分の秘めたるパワーを自覚してもらう」

 

「いい加減に目を覚ませ、孫悟空の息子よ」

 

まだ孫悟飯は眠っている。するとピッコロが眠っている孫悟飯を池の中に落とした。

 

「おい!」

 

「ぶぁっ、げほっ、げほっ!」

 

案の定、溺れそうになる。気絶しているのに無茶な事しやがる。慌てて引き上げようとしたが、咳き込みながら起き上がったのでホッとする。

 

「話があるからとっとと水からあがれ」

 

「ひっ…だ、誰なのっ!?お、お父さーん、どこなのーっ!?怖いよー!!うわーーんっ!!」

 

悟飯はピッコロから逃げようと水の中を駆け回る。周りが見えていないようだ。

 

「世話をやかせるなクソガキ!」

 

ピッコロが怒鳴りながら悟飯を捕まえる。修行に早く行きたいのか、かなり苛立っている。

 

「いいか、俺の話をよく聞け。まず、お前の父は死んだ!少しは覚えているだろう、あの男を倒すために犠牲になったのだ。」

 

「お、お父さんが…」

 

「おっと泣くなよ。泣くとその首の骨をへし折るぞ!孫悟空は仲間によってドラゴンボールで生き返るだろう。しかし、問題はそこではない。あの恐ろしいヤツは何とか始末したが、1年後にヤツよりもっと恐ろしい仲間がやってくるらしい。その際お前等の力が必要だ!修業で戦術を身につけ、共にこの地球を守れ!」

 

いきなりそう言われる泣き掛けの孫悟飯に、俺はこの甘ったれた環境で育った餓鬼が一人前になるのか、かなり疑問だった。こんな餓鬼が孫悟空の息子とはな…

 

「……」

 

「ぼ、僕が…!?そ、そんな... 僕なんか、全然闘えないよ…」

 

「どうやら自分では気がついていないようだが、お前の秘めたるパワーは相当なものだ」

 

「う、嘘だ…そんな力無い…」

 

悟飯はそう言ってしまうと、ピッコロはイラつきながら悟飯をつかみ投げ飛ばした。自覚させるのに手っ取り早いとはいえいきなりだなおい…

 

「さあ、秘めたる力を見せてみろ!」

 

その言葉に呼応するように孫悟飯は、秘めたる力というものを解放し、岩山を破壊した。俺は眼を見開き、そのパワーの強さに驚かされた。サイヤ人のハーフにはこの歳でこれほどの力を眠らせているのか…

 

「嘘…だろ?」

 

「お、驚いた…こいつは想像以上だ」

 

驚愕のピッコロと俺に眼を白黒させて転げて顔を振り返る孫悟飯。確かにこれは…うまくいけばとんでもないサイヤ人の戦士になるぞ。

 

「こ、これ、僕がやったの!?」

 

「そうだ、なんとなく分かったようだな。貴様は相当に感情が高ぶったときだけ、本来の秘めたる力を発揮する。しかし、それはほんの一瞬でしかない。この俺が修行で闘い方を叩き込んで、最強の戦士にしてやる。分かったな」

 

「しゅ、修行って、何をすればいいの…?」

 

悟飯は聞く。俺にはなんとなく察しがつくが…此奴はまだ何も技術も身につけてないのだ。まずそれなりの性根から変える環境でないと戦いの技術すら教えられない。戦闘の甘さや油断を捨てるには良い機会だ。

 

「まずは、何もせんでいい。生きるんだ。たった1人ここで無事に生きのびてみろ」

 

「え!?」

 

サバイバルか…地球の戦闘力レベルはそこまでとはいえ、恐竜もいる。俺の時は此処より劣悪だが親父が居た…俺が下手うった死にかけの時くらいしか助けはないが。助けにくる保証は孫悟飯よりは高かったと思う。

 

「勿論だ、この荒野で生きてもらう。そこで自分なりの武術を磨いて身を守って見せろ」

 

「そ、そんな…」

 

「半年間、それまでお前が無事に生きのびていたら闘い方を教えてやる。じゃあな」

 

「うわっ…」

 

そう言って、ピッコロはそのまま空に上がった。悟飯は、『待ってよー!』と泣いているようだ。

 

俺はその様子を見て孫悟飯に言った。

 

「……お前が置かれた状況には多少同情する。が、いつまでも泣き虫小僧だとお前の親父はガッカリするだろうぜ」

 

「ひぐっ、ぐすっ……お兄さんは、誰?」

 

「……ゴーヤ。お前と同じサイヤ人だ。半年後生きてたら話すこともあんだろ」

 

名前を言い残すと俺もピッコロを追って空に飛び立つ。孫悟飯は『待ってよーっ、置いてかないでー!』と叫んでいたが、手を軽く振って、聞こえない振りをした。……ち、サイヤ人の餓鬼とはいえ、ここで見捨てるのは良い気はしない。

 

そう多少苦虫を噛み潰したような感情を覚えたが、戦場において僅かでも甘さがあると命取りになる事も知っているので、直ぐに切り替えた。

 

そして暫く行ったところの岩場にピッコロがいるので、そこに降り立つとピッコロに言う。

 

「俺も修行相手を探してんだ。孫悟空と並ぶ実力のピッコロなら問題ねえからな。俺の組み手相手になってくれよ」

 

俺は戦闘意欲を湧き立てながら、ピッコロに不敵に笑うとピッコロは同じく不敵に返した。

 

「……ふん、この俺の相手になるならあのサイヤ人を超えていないと歯応えがないからな。…………が、貴様は俺の実力を癪に触るが、確かに超えている。組み手をするならある程度実力を近くするために、貴様には地球の重力の10倍分のおもりの服を着てもらう」

 

そう言われてピッコロに手を翳されると孫悟空が着ていた黒色版の重い胴着に変わった。

 

「ぐっ…!?おぉ…!!」

 

急に加わった身体中にかかる地球の10倍分の重力の重さに身体がガクンと崩れかける。するとピッコロも自分の服に魔法をかけた。

 

「俺も貴様程の重さはないが、今までの3倍以上の重さに変えた。これで修行相手になってやる。貴様が手心を加える余裕は無かろう?」

 

重さに身体がへばりそうになるのを筋肉に力を加えて踏ん張り、立ち直すと俺はこの鍛えごたえのある重さに笑う。

 

「こりゃあいいや……修行のしごたえがありそうだ。直ぐに慣れてやる…!」

 

するとピッコロも構え始めるので俺も重い手足を動かして構えた。

 

「良い度胸だ。ゴーヤ、とか言ったな。手加減をすれば、瞬く間に殺してしまうぞ!だから貴様も実践のつもりで来い!」

 

「言われなくても戦闘なら当たり前だ!そっちこそ先に根ぇ上げんじゃねえぞピッコロ!」

 

そして両者間合いを詰めると、実践にも見紛う組み手の狼煙を最初にサイヤ人達の来襲に備えた激動の一年間の修行が始まった。

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