Surviver of the Saiyan 作:ゆっくりblue1
一難去ってまた一難!襲撃、宇宙の壊し屋!!
都にある居酒屋で、一人の男が酒を飲んでいた。男は白いマントを羽織っていて、翅っけがある特徴的な黒髪に浅黒い肌をしていた席の上には大量の料理を食べ終えた後の皿が積み重ねられていた。
「アンタの顔、どっかで見たことあるねぇ。確か、天下一武道会に何回も出てる…何て言ったかな…」
女将が話している間にも、また一枚と空いた皿を積んでいく。
「お客さん、悪いけど、食材倉庫がすっからかんだよ!これで、最後だよ」
女将にそう言われた男は立ち上がり、ゆっくりと歩いて店を出ようとする。
「ちょ、ちょっとアンタ!?お代は!?」
「……」
男はそれを聞かずに店を出る。すると、ちょうどそこへ酔っぱらいの集団が通りかかり、その男とぶつかった。
酔っぱらいは男を睨みつけ、近寄って白いマントの裾を掴み上げた。
「オイてめえ!どこに目を付けてんだ!?」
なかなかにガタイの良い見た目のヤクザが、酒気も凄い臭いで漂わせる程の悪酔いで男に絡みに行った。良い気分を途切れさせたのが気に入らなかったのか、殴りかかった。
しかし次の瞬間、眼にも止まらない速さで男が酔っ払いを殴って気絶させられる酔っぱらいと、その取り巻きに仲間が面食らったように男を見る。
その仲間が銃を出して撃ったのを高速で躱した男は次々と取り巻きをぶん殴って気絶させると、ヤクザ達のスーツの懐にあった財布ごと根こそぎ奪い取る。
そしてそれを持って先ほどの店の中に戻ると、女将の目の前のカウンターに金を財布ごと落とした。
「これでお代とやらは足りるな?」
「あ、アンタ一体…?」
男は音もなく店を出ると、裏路地に消えていった…。
その数日前、死闘を繰り広げた末にナッパを倒し、ベジータを撃退して宇宙船が飛び立った後の事。
静かになったボコボコに激闘の跡を残した荒野で俺は力が抜けるように座り込むと一気に息を吐く。ったく、漸く終わったぜ。
ベジータを殺さなかったのはピッコロ達に悪いが、とりあえずはこれで地球は無事だ。
「お、おいゴーヤ、大丈夫か!」
「気にすんな…ちょっと力が抜けちまっただけだ…」
「あ、あはは、それもそうだよな……お前らは本当に頑張ったよ」
「……アンタが一番の功労者だよ。ベジータが大猿状態の時の尻尾をアンタの気円斬で切らなかったら全員死んでた」
クリリンはそう言うので、俺は顔を逸らして鼻で笑った。俺だけじゃあ間違いなく死んでたぜ。間違いなく俺よりクリリンの方が功労者だ。
「はは、そう言ってくれるだけありがたいよ。そのまま悟空を見といてやってくれ。オレは悟飯の様子を見てくる」
「ああ…」
クリリンは悟飯の容体を見るために離れる。孫悟空は痛みを堪えながら横たわっている。悟飯はそこそこ気は残っている様子を見るに気を失っているだけだろう。大猿になった時には既にぼろぼろだったし、無理もねえか。
「…たく、信じられねえほど強かったな。ベジータの野郎」
「…あ、ああ。オラだけじゃあ間違いなく勝てなかった…おめえ達が戻って来てくれたおかげだ」
そう孫悟空が言うが、俺達が来てギリギリだ。ぶっちゃけ仲間も死んだし、数の上じゃあ大負けだ。
流石にこんなに闘いが長引いたのは惑星レタ以来だが、格上とこれほど長く戦ったのは初めてだ…身体中の痛みを和らげる為にじっとしている。
そして、しばらく休んでいると飛行機がやってきた。闘いが終わって来たことから孫悟空達の関係者だろうな…
「お~~~い!」
この声は知らない女の声だ。飛行機の窓から俺たちに呼びかける。すると真っ先に孫悟空が着陸を待たずに飛び降り出てきた……って孫悟空の妻もいるし。
「悟飯ちゃーん!!悟空さー!」
孫悟空を通り越してクリリンから悟飯を強引に取り上げて抱きしめる。おい…餓鬼も気絶しているとはいえ、夫の野郎はそれより負傷が酷いんだぞ。
「だっ大丈夫け!しっかりしろっ!!おっ母がきたぞ!ひでえめにあっただなっ!!!」
チチは悟飯を抱えたまま眼を白黒させていた。その目には涙が浮かんでいた。ちっ、ぼろぼろの身体に響く声で叫びやがって…
「悟飯ちゃん、大丈夫か!おっ母だぞ!」
うるさいと思うほどの呼びかけに悟飯が呆気に取られた様子だったが、漸く頷くと再び泣きだす。
「よ、よかっただ!!無事で本当によかっただ!!」
「…心配かけてごめんなさい」
チチは悟飯を優しく抱きしめていた。僅かに照れている悟飯。そして緑髪の女と老人が孫悟空の元に心配そうに駆け寄る。
「わ、わりい、サイヤ人を逃がしちまった…」
「いやいや、追い返しただけでも大したもんじゃよ」
「ブ、ブルマさん…ヤムチャさんたちも、お、俺達4人以外はみんな…や、やられて…」
「平気平気!1年たてばドラゴンボールでね…!生き返っちゃうんだから!」
「…ピッコロも死んじまったから、だ…だから神様も…ドラゴンボールはもう…無くなっちまったんだ…」
「そ、そんな…」
緑髪の女は大泣きした。全員が悲しそうになる…無理もない。本来命というのは一度失えば元には戻らない。だがこの世界にはドラゴンボールと言うどんな願いも叶えてくれる規格外な代物があった。しかしそれも消えて、二度と生き返らせることが出来ない現実を突きつけられる。
「それより、早く怪我人を病院へ連れて行かんと!もう仙豆はないんだぞ」
猫みたいな奴が慌てて言う。って言うかこの地球は猫も喋るんだな…たしかに地球に来る前に戦った奴の中にもそういう星の兵士もいた。
「ほらおめえ、ゴーヤって名前だったな。おめえもオラの背に乗れ」
「…助けなんて借りんでも自分で飛べる」
押しの強い言葉に、照れ臭いのと戦士としての意地で断るが。
「だめだ!おめえも怪我人なんだ。子供は大人しく甘えればええだよ。それに二人を抱えることくらい問題ないだよ」
「…孫悟空と同じで我の強い女だぜ」
俺の言葉を押し切り、孫悟空の妻であるチチに背負われながら飛行機に運ばれる。そしてクリリンが説明し始めた。
「その、期待しないで聞いてほしい…地球のドラゴンボールは無くなったけど…も、もしかすると、サイヤ人に殺された…みんなを…生き返らせることが出来るかもしれない…」
「え!?」
クリリンの口から話された希望に俺達以外の全員が驚く。
ナメック星か…あの話が事実なら、フリーザ軍も狙っているかもな…もちろんベジータも。
「詳しくは後で話すよ。みんなの遺体を乗せなきゃ…」
そして、最初に戦った場所に向かい、ピッコロ達の遺体も回収し飛行機に運ぶ。
そして、遺体を回収してしばらく飛んでいる中、俺は端の方で背を預けていると悟飯も再び目覚める。
「う…うーん…」
「悟飯!」
「悟飯ちゃん!気がついただかっ!」
「あ…え…?お、お母さん、あれここは…!」
「本当にようやった、大したもんじゃぞ!地球は助かったんだぞ!」
「ど、どうやって!? サイヤ人は?」
「あ、あいつには逃げられた…」
「悪いが、後一歩及ばなかったんだ…」
一度目と同じように流石に逃したことは口にせず、逃げられたことにする俺とクリリン。ピッコロを慕っていた悟飯に伝えるのは憚られた。
「お、お父さんは!?」
「後ろにいるぞ悟飯…おめえたちのおかげで生き残ったさ…!」
「あ、はは…!」
「へへへ…」
「…ふん」
全員が全員、仲間の生還を喜んだ。そして緑髪の女、ブルマが話を切り出す。
「クリリン君… 話してくれる?さっきのこと…」
「あ!そ、そうか…うん…」
そしてクリリンは、ピッコロの故郷であるナメック星のことを話した。
「…ナメック星人の星、ナメック星に行けばドラゴンボールが手に入るかもしれない…」
「そ、そうだよ!僕も聞いた!ピッコロさんだって生き返るんだ!」
「…そのナメック星には地球のドラゴンボールよりももっと強力なドラゴンボールがあるかもしれねえってな…」
「ふ、2人ともなんてことをっ!」
「その通りだ!ピッコロが生き返れば、神様も…!ということは、ここのドラゴンボールも復活できるんだ!」
次から湧く希望にクリリン達が歓喜しているとブルマが皮肉気に言う。
「ふっ、素人は単純でいいわね…だいたい、そのなんとかという星がどこにあるのかどうやって知るわけ?」
「ま…任せてくれ…界王様…聞いていただろ、知っているかな…そのナメック星とかって星の場所をさ…」
【ナメック星か…勿論知っておるぞ。なんといっても儂は界王というぐらいだからな】
どこからか、声が聞こえてきた。もしかしてこの声の主が孫悟空の師匠なのか?あの世で修行できる環境があったとはな。
「す、すごい!ワシらも聞こえとるぞ!」
【ナメック星の位置だが…SU83方位の9045YX…か…】
「きゅ、9045YX!?嫌な予感…」
ブルマは計算機らしき物で何か始めた。俺もその座標に嫌な予感がした…そして、ナメック星について告げられる。
「…これでひょっとしたら神はおろか、天津飯達もよみがえる可能性ができたわけじゃ!」
「甘い!ぜんっぜん甘いわ!ナメック星ってとこの場所はわかったわ。でも、どうやっていく気?父さんが作った世界最速のエンジンをのせた宇宙船でナメック星に到着するまで…4339年と3か月かかるわよ…!長生きしなきゃね~ 」
「そのことだったら、多分大丈夫だと思うけどね!サイヤ人の乗ってきた宇宙船を使わせて貰うんだよ!」
クリリンはどうやらアタックボールのリモコンを拾っていたらしい。もう片方のはデカブツの方の乗ってきたものだろう。確かにアタックボールなら数日でナメック星にいけるかもしれない。
「そ、そうか!希望が見えてきたぞ!」
「早速、カプセルコーポレーションで調べてみるわ!丁度優秀な技術者も入って来たし!」
ブルマの言葉に、絶望に呑まれそうだった現状が変わったのを見て、俺は再び気合いを入れた。
希望を見出したところで俺と孫悟空に悟飯、クリリンは孫悟空の関係者に病院に運ばれた。随分と騒がしい様子だったが、治療用液体で身体を浸からせて一日もかからず治療できるメディカルマシンは発明されてないらしい。
地球の医療技術的に治すのに孫悟空は全治3か月、の予定。俺とクリリンは数日間入院となった。悟飯に関しては目立った怪我は少ないため、少し休む程度で退院できるらしい。…メディカルマシンの即効性が凄いのだと思った。
孫悟空は体中包帯まみれでほぼミイラ男と化してしまっていた。治療の際は本当に情けなかった…子供のように喚き、注射だけであのベジータも倒した男が大暴れだ。
本当に同じ奴か?と思わず呆れてしまった。と言っても俺も地球の病院とやらの物々しさは苦手だが…大袈裟にギブスなんざ嵌めやがって…動き難いったらねえぜ。
それと、後1か月もすれば、あの不思議な仙豆が出来るらしい。メディカルマシンの開発の代わりに仙豆の量産が出来れば、戦闘や修行で身体がぼろぼろでも直ぐに回復できるから、あの孫悟空が言っていたカリン様という仙人に会いに行きたいが…
「ちょっと!みんな、みんな!テレビみてよ、テレビ!」
髪型を変えたブルマが駆け込んできた。後ろには赤毛よりの長髪で青い眼をした赤青の半々色のワンピースに白衣を着たスタイルの良い女がいた。
テレビをつけるとがアタックボールが映っていた。するとブルマはリモコンを取り出し、操作すると…
ドオーーーン!!とテレビの中で爆発してしまった。
あまりの呆気なく希望の灯火が消えて事に全員が呆然としてしまう。ブルマならアタックボールを解析して改造も出来たかもしれないのに、木っ端微塵になってしまっては解析もクソもない。
孫悟空や悟飯、クリリン達が絶望に青ざめる。
「も、もう駄目だ…」
「ま、参ったな…」
すると病院の窓の外から声が聞こえた。
「ポポ…宇宙船心当たりある」
「うわああっ⁉︎」
ブルマが大声を出し驚く。窓の外に黒い奴が絨毯に乗っていた。
「宇宙船ある。でも、ミスターポポ、ちょっとよく分からない。だから、誰か一緒に来て調べてくれ。ミスターポポ、案内する」
そしてこの中で技術者であるブルマが代表で行くことになった。
俺は気を完全に消し…怪我を治すことに専念する。
「これは…興味深いですね。リモコンの誤操作で爆発した訳ではない…セキュリティかしら?サンプルになるからパーツは回収しておかなければ…」
そうしていると赤毛の女がアタックボールが爆発したのをサンプルやらと言ってコンピュータで解析しているので、俺は女に言った。
「……おい、アタックボールに興味があるなら、俺が地球に来た時に使ったもんがある。そいつはもう使わないし、回収したいなら好きにしろ」
そう言えばブルマと同じ技術者なのか、女は眼を輝かせて俺に近寄る。
「良いんですか!?このような地球にないパーツが使用されている宇宙船を丸ごとサンプルにしても……!」
近寄ってきた女のあまりのテンションに俺は引いてしまう。この女、まさか機械オタクっつー奴か?
「す、好きにしろよ…」
「ありがとうございます!」
俺の腕を掴んで笑顔で礼を言う女に、何かやりにくさを感じた。すると武天老師が女をやらしい視線で見ているので、このエロ親父が…と睨むとびびって視線を逸らした。
「宇宙船の場所はどこですか?」
「…孫悟空の家の近くだ」
「なあ、悟飯…」
「何ですか?クリリンさん」
ゴーヤと技術者の女性が会話している中で悟飯にクリリンが技術者の女性に視線を向けると言った。
「あの女の人、ブルマさんが優秀な技術者って言ってた人なんだろうけど、美人で若いよな…」
「……クリリンさん」
そうクリリンが気を向ける様子に悟飯は呆れていた。
暫くして…
「…て訳で、宇宙船はばっちりオーケーよ!あれなら、たった1か月でナメック星まで行けるのよ!」
戻ってきたブルマの言葉に、全員は希望を取り戻した。
「宇宙船の運転は私に任せなさい。他はクリリン、あなたも付いてきてくれる?」
「お、俺ですか?」
クリリンは一瞬嫌がっていたが、1人で行かせるわけに行かないと言うことで同行することになった。
「オラも行きてぇけど…これじゃダメか」
孫悟空の言葉に、俺が行こうと言おうとした時、真剣そうな表情で悟飯が言った。
「あの、ぼ、僕も連れて行ってくれませんか!!」
「な、何言ってるだ!!ダメに決まってるべ!!」
まさかの宇宙に行く事になるのをチチに止められ、悟飯は俯いてしまった。…ピッコロを慕ってたからな。
「…お母さん…僕、行かなきゃ…ピッコロさんを蘇らせたい…!ピッコロさんは僕を…命を張ってまで守ってくれた…」
「何言ってるだ!おめぇはまだ子供だ。それに勉強もせずに1年!また1ヶ月も…ダメだ!!ピッコロなんてどうでもいいべ!」
「っ!「うるさあああい!!!」っ……⁉︎」
ピッコロの事をどうでもいいと言われると怒った様子の悟飯が大声で反発し、それに全員が驚いた。まさか悟飯が大声で反抗するとはな…俺はその様子にサイヤ人の子だなと思い、笑うとやはり予想外だったのか、1番驚いたのはチチだった。
「お、おらの悟飯ちゃんが…不良になっちまった…」
「お母さん…今はそんな事言ってる場合じゃないよ…みんなを助けないと…お母さんが思ってる通り凄く危険だけど、それでも僕は行きたい。だから…ごめんなさいお母さん。帰ってきたら、一生懸命勉強するから」
「悟飯…」
あの素直な悟飯が自分の意思で母親に反発した。やはりあの戦いで悟飯の精神も大きく成長しているんだな。
「チチ…おめぇの負けだ。悟飯を宇宙に送り出してやれ」
悟飯の様子を驚きながらも嬉しそうに見ていた孫悟空が言うとチチも渋々だが、納得した。
「話は決まりね。じゃあ、10日後にカメハウスで!」
これからの事が決まりブルマは早速帰り、見つけた宇宙船の改修作業へと向かった。
そして数日間が経過して、孫悟空よりいち早く回復した俺が、赤毛の女の技術者…ヴォミと言うらしい。と会話してアタックボールの取り扱いについて病院内で説明して回復した身体を運動させていた。
その時、周囲に不穏な雰囲気を感じた。何か強力な気を持った何者かが病院の近くに来ている。目で周囲を確認するがそれらしい影は見当たらない。
すると、悟飯とクリリン、孫悟空も真剣そうな表情で気の正体について言ってきた。
「あの、この気…少し嫌な気ですよね」
「あ、ああ…悟飯の言う通り、俺も感じた。ベジータ程じゃないが、ナッパとか言ったサイヤ人よりデカいぞ…!」
「…オラも確認してえが、身体がぼろぼろだ」
孫悟空の言葉を聞いた直後、病院の廊下の窓が破られた。
「きゃああっ!?」
女の悲鳴に俺が急いで病室を出ると、ヴォミが使っていたコンピュータが置き去りにされたまま廊下からいなくなっている。
そしてヴォミであろう気と奇妙な強力な気が五人、病院の屋上の方からしていた。
野郎…何のつもりか知らねえが、ヴォミを人質に俺達を炙り出そうって魂胆か…!回りくどい卑怯な真似しやがって…!
「ヴォミさんが!クリリンさん!」
悟飯が驚きながらクリリンに声をかけて病院の屋上に行った気を追おうとするが、俺が止める。
「待ちやがれ!悟飯、クリリン!てめえらじゃ勝てねえ相手だ!!てめえらはナメック星に行く役目があるんだ、ここでやられちまえば終わりだぞ!」
「で、でも…!」
悟飯の抗議とクリリンの焦りに俺は冷静に言う。
「俺が行ってやる…あの科学者の女は俺もナメック星に行く時に必要だからな……てめえらは大人しく回復に専念してろ」
そう言って俺は一人でヴォミを攫った気を追って病院の屋上に飛んだ。
そして病院の屋上に着くと、何者かがやはりヴォミを人質に取っていた。他にも数名の連中が近くを飛んでいるが、全員がデカブツ野郎を超える戦闘力の奴等だ。全部で五人、全員フリーザ軍に近い見た目の戦闘服を纏っていた。
するとヴォミが俺の姿に気づいた。
「ゴーヤさん!」
「…回りくどい真似しやがって…!ヴォミを離しやがれ!」
「おめえさんが、ターレス様が言ってたサイヤ人のうちの一人ですかい」
赤肌のスカウターを付けた巨体な男が話す。
「ハァッ!!」
そのうちの小柄な一人が向きを変え、突然、俺に向けて一発のエネルギー弾を放った。
不意打ちのような攻撃であったが、焦らず俺はエネルギー弾を右手で上空に弾き飛ばす。
「何者だてめえらは!」
そう言い放つと、敵はヴォミを人質のまま並んで俺の目の前まで来て声を立てて笑った。
「はははははは!!」
「俺たちはクラッシャーターレス軍団ってんだ」
そう言ったのは、”レズン”と”ラカセイ”。そっくりで見分けがつかない双子の兄弟である。
「サイヤ人のお前を多少痛めつけてもいいから連れて来いとのターレス様のご命令でっせい…」
赤い肌で長い髪を後ろで纏めた鉄壁の巨漢戦士”アモンド”。
「ンダ!」
赤いヒダのある皮膚の上にハガネのサイボーグパーツが組み込まれた機械戦士、”カカオ”。
「逆らうのなら、本当に痛めつけてやるぞ」
もみあげを上まで剃り上げたツーブロックスタイルのニヒルな戦士、”ダイーズ”。
五人はそろって青色のスカウターを装着しており、それを見た俺は五人の中で最も戦闘力の高い揉み上げ野郎を更に警戒した。
フリーザ軍の中に此奴等は居なかったが、ターレスって言えば宇宙の壊し屋を自称する荒くれ集団だったって親父が言っていた。
ヴォミが心配そうに俺の顔を見つめていた。俺はどうやって人質を回収するか思考しながら煽る。
「…おい、そこの行儀の悪い二人は本当にそっくりだな。今コイツを撃とうとしたのはどっちだ?分かりやすいように印をつけておけよ、そのブルーベリーみてえな肌のデコっぱちに」
俺は冷静さを奪うために挑発の言葉を投げる。
「な、なにをぉ~…!」
すると簡単にレズンとラカセイは怒りを露わにした。
「落ち着け、見え透いた挑発に乗るな。ヤツの戦闘力は100も行かねぇ雑魚同然。なんでターレス様はこんなサイヤ人を欲しがってんだ?」
「…何だ、テメェらのヘアースタイルは。赤いデカブツは油っぽくてだせえし、そっちの男は果物のヘタみたいでヘンテコだな。そこのガラクタヤロウも水に付けた干し柿みたいだぜ」
「っ、なんだとキサマァ…!」
「ンダ!!」
「もういいでっせい、半殺しでターレス様の前に差し出せばいい!!」
さっきの冷静な発言とは打って変わり、突然の挑発を真に受け、怒りのオーラを纏うアモンド達。そして全員の注目を集めて俺はヴォミに叫ぶ。
「おい、ヴォミ!眼え瞑ってろ!」
「は、はい!」
ヴォミが眼を瞑ったのを見た俺は大猿のベジータの闘いで孫悟空が使用した技を使った。確かこうだったな!
「太陽拳!!」
『!!?ぐあああああ…!!眼が…っ!』
太陽のような発光を至近距離から見た連中が全員で顔を抑えたので、その隙に人質のヴォミを奪い返す。
「し、しまったあ…!」
赤肌は眼を瞑って悶えながらも人質が取られた事に気づいたので、俺はヴォミを抱えて離れる。そして隠れられる病院の死角の場所にヴォミを運ぶ。
「あ、ありがとうございます。ゴーヤさん、助けてくださって…」
「…てめえはナメック星に行くのに必要だからな…暫く見つかんねえように隠れてろ」
そう言ってヴォミから離れる五人はまだ悶えているので、俺は超スピードで移動することでフッとその場から姿を消した。
「人質を取るようなてめえらには地面で寝てるのが似合いだぜ…!」
次の瞬間、俺は気を解放して漸く視力の回復したアモンドたちを不意打ちした。
ダイーズの拳を躱して背後に迫っていたアモンドに回し蹴りを繰り出し、その衝撃で吹き飛んだアモンドはカカオに激突する。そしてレズンとラカセイの目前に一瞬で迫り、それぞれの顔面を渾身のパワーで殴り、蹴って、叩き落とす。
しかし、吹き飛んだカカオは胸や肩から後方に向けてバーニアロケットを噴射して踏みとどまり、さらに噴射の威力を高めて猛スピードで俺へ迫る。
「ンダ─ッ!!」
「ぐおっ…!」
カカオの突進に当たってしまい、体勢を崩すと、すかさずダイーズが後頭部に肘打ちをするので腕で防御して、さらにアモンドが接近し、強靭な肉体から放つ強烈な蹴りを浴びせようと襲い掛かる。
「ちっ…!」
残像拳でアモンドの蹴りをダイーズと同士討ちさせて、崩れた二人にエネルギー波を放つ。
「ぐああ!!」
「ぐぬぅ…ちょこまかと…!」
そして背後から迫っていたカカオのボディーブローを避けると蹴りで顎を打ち抜く。
「ンダぁ!?」
「ほぉらよ!」
そのまま怯んだカカオの腕を掴んで振り回して回転して投げ飛ばすとダイーズにぶつかった。
そして追撃にカカオに蹴りを放つとメタルボディが砕ける。
「ぐは!」
「つ、強い…でっせい…!」
「ダ…!」
「地球からとっとと失せろ…てめえらに構ってる余裕はねえんだ」
俺はそう言うと、ダイーズたちは口元の血をぬぐいながら怯んだ。
しかし、その時だった。どこからか、冷酷に響く声が聞こえてくる。
「お前たちそこまでだ。ゴーヤ。コイツがどうなってもいいのか?」
「ターレス様…!」
「お、お前は…!!」
そのターレスと呼ばれた男は俺の前に降り立った。孫悟空にそっくりな浅黒い肌の男が冷酷な笑みを浮かべていたその手には、気を失っているヴォミが掴まれていた…。
キャラクター戦闘力紹介
参考
一般成人男性 5
一般成人女性 4
子供(10歳) 2
ミスター・サタン 6.66
一般的に超人と呼ばれるレベル 7~8以上
天下一武道会で悟空達と戦える超人クラス 80以上
ピッコロ大魔王 260
ラディッツ 1500
ベジータ 1万8000
アモンド 9100
ダイーズ 1万4000
カカオ 8400
レズン 8000
ラカセイ 7600
悟空 0〜8000(治療中により回復パワーアップはまだ作用無し)
悟飯 0〜2000(安定して使えるパワー)→4000(怒りによるパワーアップ)
クリリン 0〜1770(通常時最大)
ゴーヤ 0〜100(治療の為に気を抑える)→1万2500(病院の治療により回復パワーアップ。通常最大)
※ゴーヤがダイーズ達を押せたのは、太陽拳による不意打ちと気の扱いによってダイーズ達を上手く攻撃と防御を行って連携を崩していたから。
ヴォミ(ドラゴンボールファイターズの21号の人間体) 4〜???
ターレス 3万8000(気を抑える)→19万(最大)
主人公のヒロインはドラゴンボールファイターズの21号(ヴォミ)さんで決定しました!