【完結】 ギター爪弾きのバラッド   作:はま0821

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アドバイスくれた方がいたので1話をだいぶ書き直しました。展開等は変えてませんが色々無駄だと思った部分をトリミングしたのとモノローグを切り替えたり色々してます。この回でも主人公のモノローグ極力抑えての実験的な日常回になってます。読みにくい!とかありましたら教えて?


15 しっかりと目を開けて見る景色

 

 

 

しゃこしゃこしゃこ…憂鬱だ。憂鬱過ぎる。今日から学校…ホントにいきたくない。歯を磨きながらおはようございます後藤ひとりです。私の朝は早い。早く出ないと始業に間に合わないから。自分で選んだとはいえ片道2時間は流石にムチャすぎたか…。しかもせっかく誰もわたしのことを知らない新天地を選んだのに1学期はクラスでぼっち…!

 

「あああああああああ嗚呼ああ〜…!!」

 

「おとーさーん。おねーちゃんがまた変」

 

「思春期なんだよそっとしといてやれ。さーてギグバッグはと…かあさ〜ん。飯なあに〜?」

 

「卵焼きと納豆〜」

 

「ディ・モールトベネだな。ほら。ふたり!いくぞ!」

 

「わ〜い!」

 

最近なんか家族ですらあんまり心配してくれない。娘がピンチだよ?クラスに1人も知り合いいないよ?どうするの?

 

 

…どうもこうもないか。自分から動かないとなにも変わらない。当たり前。…でもわたしもいつまでもおんなじところに立ち尽くしてない。入学したてのわたしと今のわたしは明確に違う。なにせ…!

 

 

「……ふふっ!」

 

 

わたしはちょっとの浮かれ気分で家族が待つリビングへと向かった

 

 

 

今日から学校!!楽しみ!!どんな事が起こるのかしら!?友人からのロインを丁寧に全部返信しイソスタをチェックする日課をこなしながら朝ごはんを流し込む。

 

 

「郁代。食事しながらスマホ見ないの。いつも言ってるでしょう」

 

 

「はぁ〜い。ごめんなさいお母さん」

 

 

「まったく」

 

 

「ごめんお母さん!私もう行かなきゃ!」

 

 

「あらもう?ずいぶん早いのね」

 

 

「友達と待ち合わせ!」

 

 

今日は後藤さんと下北沢で待ち合わせ。こうでもしないとあの学校嫌いのことだ。理由をこじつけて休みかねない。待つ人。つまりわたしがいれば後藤さんも休みにくいでしょう!といった理由で初日は一緒に行きましょう!と約束を取り付けた。まあ…もちろん理由はそれだけじゃないのだけれど!玄関前の鏡で最終チェック!うん!今日もかわいい!!ローファーを履きギグバッグを背負ってノブに手をかける

 

 

「いってきまーす!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もはや慣れたものな時間電車に揺られる。ようやく下北だ。寝てればよかったけど、なんか目が冴えちゃった。喜多さんとの待ち合わせ時間にはまだ余裕がある。へ…へへ…。と、友達と登校…!リア充…圧倒的なリア充感!!こんなん多分入学したてのわたしが聞いたら息をするように虚言を吐くかわいそうな人をみる目をするに違いない。ふふん!かわいそうじゃないですよ!しかもその人とびっきりの陽キャ美少女さんです!などと過去の自分に自慢しながら電車を降りる。改札を通ると、赤い髪に白が基調のギグバッグ。喜多さんが待っていてくれた

 

 

「あっ!?…す、すみません!ま、待たせてしまいましたか…!?」

 

 

「後藤さん!ううん!いま来たとこ!」

 

 

喜多さんだけに?なんて考えが首を出すが、素っ首を斬り落としておく。なんて失礼なこと考えてるんだバカ!嫌われちゃったらどうする!なぜか喜多さん、名前呼ばれるの嫌がるんだよな…喜多郁代さん。かわいいのに。郁代って名前。いつか…呼んでみたいな。などと考えてると

 

 

「どうしたの?早く行きましょ!」

 

 

花のような笑顔だな。わたしには真似できないなーわたしがやったら花が枯れそう逆に。そんなことを考えながら喜多さんのあとに続いた

 

 

 

学校への道中を喜多さんと2人で行く。ああ…!なんて安心感…!なんか喜多さんと2人でいるだけで許されるような…!世間から、「存在してもいいよ」って言ってもらえたような安心感を感じる!友達!なんて素敵な響き!

 

 

(これは聞いてないわねぇ…まあ、満足そうな顔してるしいっか!)

 

 

後藤さんは自分の世界に入っているためわたしの話を聞いてないけど、それでいいと思い直す。それからは特になにも話すことなく、下北の街を2人ゆく。あっ!あそこにスタパ!新作のコーヒー出たのよね!今度後藤さんと行こーっと!などと考えていると、隣のコンビニの前に見知った顔。コーヒーを片手に新聞を読みながら頭を時々ガシガシやる。なんか…おじさんみたいねぇ

 

 

「3−1−2。いや…5−1−2か…」

 

 

「なにしてるの?青木くん!」

 

 

「うおう喜多さん!それとゴッチ。江の島以来だな」

 

 

「あっおはようございます青木くん…」

 

 

「おうおはよう。なに?2人で連れ立って登校?」

 

 

「そうよ!こうでもしないと後藤さん学校休みかねないでしょ?」きたーん!

 

 

「へへへ…さすがにそんなことはしませんよぅ…」

 

 

「いやするだろ。腹痛いとか仮病使って」

 

 

「うぅ…信用がない…」

 

 

「青木くんはなにしてたの?まだ時間早いけど、油断してると遅刻しちゃうわよ?」

 

 

「競馬の予想。どいつがくるかねぇ…」

 

 

「て、店長からギャンブルはやめろとあ、あれほど…」

 

 

「バレなきゃいーんだよバレなきゃ」

 

 

青木くんを加えて3人。STARRY秀華高校3人衆揃い踏みね!きたたーん!!

 

 

他愛のない話をしながら学校への道すがらをゆく。その時喜多さんがいきなり爆弾を落とす

 

 

「そういえばふたりとも。友達できた?」

 

 

「「ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」」

 

 

い、いきなりなんてことを…!喜多さんはボマー?悪意のない陽キャ美少女のリトルフラワーハンパない…

 

 

「っふ…!これからだよこれから…だいたいまだ2学期始まってないじゃん!現状維持だよそりゃあ!」

 

 

「わ、わたしもまだですけど…わたしには皆さんがいればいいかな〜…なんて…へへ…」

 

 

「え〜だめよ。クラスで誰も知り合いいないなんて寂しいじゃない。わたしだって休み時間くらいしか会いに行けないし」

 

 

「俺には?俺には会いに来てくれないの?」

 

 

「青木くんには…ごめん。なんか嫌」

 

 

「言葉のナイフ!!」

 

 

「あ、ごめんなさいそういう意味じゃ…でもなんか。男と女だと意味でそうじゃない」

 

 

「あ、あぁそういう…ごめんねなんかね!」

 

 

「いーのよ。わたしと青木くんの仲じゃない!」

 

 

「男と女…!なんか、すごいです…!た、爛れた関係…!」

 

 

「勝手に爛れさせないで!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やれやれ。退屈な2学期の始まりか。2学期こそはだ。友達作るぞ。STARRYに行けば話せるヤツラはいるが喜多さんの言う通り…学校でひとりぼっちはさみしいもんである。よし。今日も日課と行くか。目は口ほどに物を語るという。目で訴える!眼力!目力!うおお!誰か!俺と!友達に!なってくれ!!

 

 

ああ〜また青木あの目してるよ。あれ怖いんだよな…いつもギグバッグ背負ってるし人間的に興味ないわけじゃないんだけど…いかんせん迫力がありすぎる。だれか話しかけろ。俺はムリ

 

 

ムーリー!興味あるけど怖すぎる。顔が!主に顔が!ごめんね青木くーん!

 

 

知らず知らず青木遥はチャンスを遠ざけていた…

 

 

 

あーあ。戻ってきちゃった。誰も知り合いがいない箱。息苦しいこの空間。でも…なんだろう。1学期の時よりなんか嫌じゃないんだよな…。1学期の時は顔なんか上げられなくていつも寝たふりしてた。でも…今は違う。みんなの、顔が見える。あの人…楽しそうだな。カラカラ笑ってまるで喜多さんみたい。あの人は…なんか不機嫌そう。わたしと同じで学校始まるのが嫌なのかな。何度も思うが、わたし。1学期の時と違う。ちょっと会ってないだけで。ほんのさっきまで会話してて。それなのにもうさみしいと思う。そんな友人が出来たのだ。…なんて、心強い。…早く、放課後にならないかな。

 

 

 

 

 

 

 

はーあ。うまくいかん。なぜだ。こんなに目で訴えているのに…。くそっ。などと考えていると見慣れたピンクが教室の扉の前で不審な動きをしている。なにしてんだ通報されるぞ

 

 

「はうっ、あ、青木くん!こここんにちは!」

 

 

「?ああ、こんにちわ。なんだ改まって」

 

 

「えとえとあのそのなんというか…そのう〜…」

 

 

「…。いいよ。焦んないで。言ってみ?」

 

 

「あ、あの!今日喜多さんとかも一緒に、帰りませんか!?」

 

 

「あん?そのつもりで俺みんなのこと探してたんだけど…わざわざいうことか?それ」

 

 

 

「………!!」

 

 

 

「だから喜多さんの教室の前にいたわけね。ほいじゃさっさと誘っちゃおうぜ。たのもう!」

 

 

ガラリと扉を開けて中に入っていくその背中に小さく

 

 

「…ありがとう」

 

 

ほんとうにちいさく、そんな言葉を投げた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「きゃー!後藤さん!帰りまで一緒ね!」きたーん!

 

 

「はうっ…あ、はい…喜多さん…」びくびく

 

 

「人見知りが過ぎるだろ後藤」

 

 

「すんませんそいつそ~いうやつなんです」

 

 

「青木もなんか固くない?知らない仲じゃないんだし〜もっとフランクに行こーぜ〜?」

 

 

このギャル女子さんは佐々木次子さん。通称さっつー。喜多さんの友人だ。喜多さんを誘いに行ったら一緒にいたのでなし崩し的に一緒に帰ることに。ゴッチの顔色が7色に変わる様はぜひ皆さんに見てもらいたかった。あれは人間技ではない

 

 

「ならば遠慮なく。ね〜えさっつー!俺さ、なんかクラスの人たちに誤解されてて友達出来ないんだ!さっつーの人脈でどうにか出来ないかな〜?」

 

 

「距離の詰め方エグない?えっあんたそんなにおもしろいのに友達いないの?えっおもろ」

 

 

「いないんだこれが。序盤にちょっとやらかしちゃって。まったく話しかけられない…」

 

 

「自分から行かないと友達なんかできないよ?」

 

 

「「がふあっ!!!」」

 

 

なぜか同時多発的に2人がダメージを受ける。喜多は後藤のフォローに。さっつーは青木をいじりにかかる。

 

 

「あはははは!アンタマジ受けんね。そうか。友達欲しいんだ」

 

 

「…できれば。だってさみしいじゃん。ガッコで誰も話す相手いないの」

 

 

「ならあたしがまず最初に友達になってやるよ。どう?」

 

 

女神か…?ウソだろいいのかよ…!

 

 

「お、…お願いしやす!お願いいたしまーす!!」

 

 

「あはははは!マジ受ける。…うんよろしく。青木遥くん!」

 

 

うおおおお!まじかよ結束バンド以外なら初じゃね!?友達!やったぜ!しかも相手顔広そうなギャルだぜ!流石喜多さん…!いい友達しかいねーんだ!人徳ってのはそんなもんらしいからな!

 

 

「あ、あああの!さっささささ佐々木さん!」

 

 

「?なに?後藤」

 

 

「えっとあのその…」

 

 

「さっつー!後藤さんもさっつーと友達になりたいって!」

 

 

「あとその…はい。と、友達に!なってください!」

 

 

「やっべ。後藤に関しちゃふつうにもう友達だと思ってた。でもさ後藤。友達になるのにいちいち宣言とかいらないよ。…うん。よろしくな!後藤!」

 

 

 

握り拳をつくってうつむきプルプル震えるゴッチ。かなりうれしいらしいな。見てたぞちゃんと。自分で一歩踏み出したな。成長したな〜。なんか生まれたての子鹿みたいだったのがいつの間にか草原を元気に駆け回ってる姿を見たようなそんな気分だよ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…忘れちゃうまえに真面目な話していい?」

 

 

「なんだ藪から棒に。俺とさっつーの仲じゃん。何でも言ってよ」

 

 

「…ありがとう。青木。あと、後藤も」

 

 

「…ふえっ?」

 

 

素っ頓狂な声をゴッチがあげる。だが正直、俺も同じ気分だ。御礼?なんかしたか?俺たち。

 

 

「ほら…ちょっと前。2人が喜多を訪ねにうちらの教室来たじゃん。あんとき…実はわたし、チョットだけ心配だったんだ。喜多はなんかいつもの感じじゃないし…」

 

 

「…。」

 

 

「なんかけっこうシリアスな感じでさ。いたたまれなくなって逃げちゃったんだけど…あの時。わたしと交わした会話。覚えてるか?」

 

 

「ああ…。あれか」

 

 

「うんあれ。わたしさ…。喜多を頼む的なことを言ったよね」

 

 

「えっ!?さっつーわたしのこと頼んでたの!?」

 

 

「喜多は黙ってて今真面目な話だから。そん時アンタ…悪いようにはしないって。そう答えてくれたよね。帰ってきたときの喜多。なんかすごくいい…。憑き物が落ちたような、そんな顔してた。きっと後藤と…アンタのおかげなんだろ?ありがとう。喜多の友達として、礼を言わせてほしい」

 

 

「なんだそんなことかい?俺はなにも。ゴッチがやったのさ。俺は一瞬喜多さんの気を引いただけ」

 

 

「えっ!?え、あ、えへへへ〜、わたしだってそんな大したことはしてないですよぅ〜」

 

 

すぐ調子に乗るなこの女。下手にでてりゃつけあがりやがって

 

 

「でも確かにゴッチは頑張ったよな。喜多さんにブチかました演説で、喜多さん感動して泣いて。結果2人でわんわん泣いてたもんな」

 

 

「ちょちょちょちょちょ!青木くん!その話はあまり大っぴらには…!」

 

 

 

喜多さんが割ってはいる。だがときすでにお寿司

 

 

 

「えぇ〜!喜多泣いたん!?なにそれなんでわたしそこにいないの?喜多の弱みをカメラに収めるチャンスだったのに!」

 

 

「まあそんなわけで。礼をいうならゴッチにいいなよ」

 

 

「…そっか。喜多を助けてくれたのは。アンタか後藤。ありがとう。2人には頭が上がんないな…」

 

 

「…さっつー。思うにさ。友達が友達を助けるのに礼とかいるかい?」

 

 

「…!!」

 

 

「いいだろ別に。俺はそうしたかったからそうした。友だちを助けたかったから動いた。ただそれだけだよ。礼なんか言われる筋合いはねえ。きっとゴッチもそうだろ?」

 

 

「えっ!?え、えっと、はい!」

 

 

「な?だから礼なんざいい」

 

 

「…ははは。中々の男っぷりだな、青木!後藤も!わかったよ…。礼は言わない。ただ。この借りはいつかは返すよ」

 

 

「いつでも」

 

 

「ねーえ〜。なんかシリアスそうなお話し終わった〜?」

 

 

「あんた…今あんたに対する真面目な話を…。まあいいや。どっか行こうよみんなで。カラオケでも行く?」

 

 

「きゃー!!久しぶりだわー!ボーカルとしても練習しなきゃいけないから一石二鳥ですものね!」きたたーん!

 

 

「あっあっあ…!ギター大丈夫なカラオケ屋さんだったらギターで参加させてもらいます…」

 

 

カラオケね。だがしかし…初めて行く。てかゴッチ。もはやそれはカラオケじゃないんじゃ。

 

 

「伴奏が長いやつは後藤さんの1人勝ちね!」

 

 

 

「なら俺もギターで参加しよかな。俺の相棒が唸りをあげるぜ。どんな曲でもゴリゴリのハードロックにしてやる」

 

 

「さっつー!今日のカラオケは豪華になるわよ!この2人ホントにギター上手いんだから!わたしのギターの先生なの!」

 

 

「へー!そりゃ期待できそうだ。YOASOB◯もロックに出来るかな?」

 

 

「任せろ。メタルでハードに仕上げてやるぜ!」

 

 

「あたし!あたしポ◯ノ歌う!ジョバイロ!」

 

 

「意外な選曲!」

 

 

「あっわたしは聖飢◯IIの蝋人形の館で…」

 

 

「お前は少しは期待を裏切ってくれよ!女子高生らしいかわいいの歌ってくれよ頼むから!」

 

 

「あっ無理です青春ぽいのとか…爆発四散します」

 

 

「うそ。後藤爆発できんの?ヤーバ」

 

 

名作ゲー鈴木爆発みたいに言うなよな。だがしかし仲いい友人とカラオケか。なかなか順調にぼっちぬけだしてきてるよな…あとはクラスに友達を作れれば…!さっつーにも協力頼めたし、なんとかやってやるぜ!そう心に落とし込みながら俺達はカラオケ店へと向かうのだった

 

 

 

 

 




喜多さんのモノローグに初めてチャレンジしてみました。しかしすごい…。スマホの画面越しに喜多さんの陽キャパワーをひしひしと感じました。「わたし!今日もかわいい!」は人生の中で多分1回も言ったことないと思います。とりあえず結束バンドのみんなのモノローグうまく書けるようになりたいな…
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