【完結】 ギター爪弾きのバラッド   作:はま0821

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わかりやすく書こうと日々努力してます。5話くらいまでは書き直したい…。何分1ヶ月前に小説なるものを書き始めたばかりだから。まずいところが散見される…。治ってればよいのですが。話の大筋は変えてないです


4 黒一点?んなもん幻想だわ(改訂版)

 

 

 

なかなかうまくいかねぇな。とひとりごちる。どうもこの小説の主人公青木遥です。

 

音合わせまではうまくいってたんだよなぁ〜後藤さんもみんなにちゃんと視線おくってリズム合わせてって目覚ましい成長っぷりを見せてくれてこれならライブもイケるぞ!ってなってたんだよなぁ〜。

 

ところがどっこい、現実はそんな甘くない。

 

やっぱステージにあがってお客さんの視線にさらされてみると独特の緊張感がある。

 

みんな結構ミスっちまって音合わせの時のような出来のライブは残念ながら出来なかった。

 

かくいう俺も2つか3つミスっちまったし。

 

…クソぅなんてざまだ。んでもまぁ初めてのライブにしちゃ及第点かねぇ…1回は経験できた。感覚は覚えた。…次はきっと。

 

「ぶへぁ〜ミスりまくったぁ〜」

 

「わたしはミスなし。どうだ虹夏。褒めろ」

 

「くっそ~顔がよくてベース上手いだけの女めぇ~!」

 

「なになにめっちゃ褒めてくれるじゃん。照れる」

 

「皮肉だよコノヤロー。どうだったひとりちゃん!初めてのライブ!青木くんじゃないけど、音を楽しめたかな!?」

 

駄洒落みたいな名前のバンドのリーダー。伊地知虹夏は後藤ひとりに言葉を掛ける。

 

「……絵空事みたいでした。きっ緊張しっしちゃって、全然うまくできなかった、けど。みんなと合わせて音を出すって、こんなに楽しいなんて、おも、思わなかったです」

 

「ありがとうございます虹夏ちゃん。誘ってくれて。ありがとうございます青木くん。背中を押してくれて。ありがとうございますリョウ先輩。見守ってくれて」

 

よかったよかった。満足そうだ。

 

「楽しめたかい?ギタリスト」

 

「っはい!すっごく、すっっっごく気持ちよかったです!!」

 

「なによりだ。んっ!」

 

後藤さんに向けて右腕を握り拳をつくって突き出す。後藤さんは…少し戸惑っているな。

 

「こういうのってバンドらしくな〜い?」

 

笑みを浮かべて後藤さんを見る。しばらく戸惑っていた後藤さんはハッと気付いたような表情を浮かべて。

 

「あっ…へへへ…えへへへ……」

 

コツンと。控えめに、遠慮がちに右拳を合わせてくれた。

 

「混ぜろわたしも、ズルいぞ遥。ひとり」

 

「こぉーらーギタリストだけで通じ合うなぁ〜!」

 

最終的には伊地知先輩と山田先輩も加わって4人で右拳を合わせる。いぃ〜ね〜バンドっぽいんじゃなーい?

 

「ねっ!ひとりちゃん!このまま結束バンドに入ってよ!もっと楽しくバンド活動していこーう!」

 

「アットホームで楽しいバンドです。ひとり。どう?」

 

「えっえっそんな…わたっわたしなんかで、い、いいんですか?」

 

あっヤベーなこの流れ。すごく和やかな雰囲気でたぶん流れるように俺にも来るだろこれ!

 

「ほんとに…ほんとにありがとうございます…や、やります!やらせてください!!」

 

「やったぁー!!リードギターゲットだぜぇーーー!!」

 

「いやだからそんな◯ケモンみたいな」

 

やべぇ~すげぇいい空気。壊したくない…でも俺は彼女たちの期待には応えられない…なぜなら………!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なぜなら…俺は、思春期だから!!!!!!

 

「遥。リズムギターの枠が空いてる。結束バンドのさらなる発展と繁栄にそのギターテクを貸してほしい」

 

「小難しいわ!青木くん!青木くんも一緒にやろう!きっと絶対楽しいよ!私たちと一緒に音楽やろう!!!」

 

「あっすんません無理です」

 

 

 

 

 

「えっ」

 

 

 

「えっ」

 

 

 

「えっ」

 

 

 

 

「「「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!」」」

 

 

ゴメン…ゴメンよみんな…俺だってうんっていいたいよ結束バンド入ってギター掻き鳴らしたいわ。んだが!先にも言ったが俺は思春期!!!!

 

「なっななななななんで!?今めっちゃいい流れだったじゃん!サイコーの流れで青木くんまでゲットの流れだったじゃーーーーん!!!」

 

「遥。遥の腕ははっきり言って惜しい。1回断られたくらいじゃ引き下がれない」

 

「あっ青木くん…な、なんで、ですか?やっやっぱりわたしがぼっちで言動がきもち、悪いからですか?」

 

肩を伊地知先輩に掴まれ前後にぐわんぐわんと揺さぶられる。ぐぉぉ〜〜〜効くぅ〜〜〜〜〜!あと何気に後藤さんの純な反応が一番心に刺さるな。違うよ〜そんなわけないじゃんかぁ〜!

 

「いっいや…なんつーんすかね…俺ってやっぱ一匹狼じゃないすか…そんなバンドなんてちゃらけた活動…へへっみてーな…」

 

嘘である!てゆうか君たち結束バンドは自分たちの顔面偏差値を考えたことがあるのか!?自分たちの可愛さを知ってるか?

 

俺だってエモエモガールズバンドじゃなかったら入りたかったわ。気の早い話ではあるかもだがもしこの先結束バンドが人気出て上がっていったとしよう。

 

えっお前結束バンドで誰派?俺やっぱ山田さんかな〜ユニセックスでカッコ可愛いし!

 

ばっかお前伊地知さんだろ。あざといぐらい可愛いよな、しかもそれでいて自然体みたいな感じが最高なんじゃんわかってねえなぁ〜!

 

フッ馬鹿め何もわかってない。やっぱ後藤ちゃんだろお前らちゃんと目ついてんのか?1番顔がいいだろ、引っ込み思案なとこもむしろプラスだね、はぁ~全く分かってねぇ。

 

ところでさ、結束バンドに確実にいらねぇやつ一人いるよな?ああ俺も議題にあげようと思ってた。

 

誰かはわかるだろうからいっせーので名前あげるか!

 

「青木遥!」

 

なんだよあいつ邪魔くさいわ〜ガールズバンドに男はさまんなよ百合に挟まるおっさんくらい邪魔だよ。

 

つーかあいつがおっさんみてーな顔してっけどなあははーあぁぁぁ〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!?!、!!!!、!

 

青木遥が沈黙する。鋼の精神を持つ男が、精神が焼け焦げるという体験を、久し振りにしていた。

 

「…遥?」

 

「…山田先輩。貴方方は自分達がどれだけ無茶言ってるかご存知か?」

 

「えっ?」

 

「…わかった。わかったよ!!解説してやるよ!!まず!!俺は思春期!!エモエモ青春ガールズバンドのメンバーなんざムリ!!そんなんなんも気にせんとギター弾けるやつぼっちやってねぇんだわ!!あんたらはみんなタイプ違うけど全員美少女!!まず伊地知さん!!」

 

「うぇっ!?は、はい!!」

 

「あざといぐらい可愛い!!いい匂いがするし、すれ違う人全員笑顔にしそうな明るさ!!まさに無敵の明るさ!たぶん中学時代10人くらいは人知れず君に恋して知らない間に振られてる!!罪な女だまったく!!」

 

「えっ!?ふぇっ!?」

 

「山田先輩!!ビジュアルで言ったら貴方は最強です!男も女も惹きつけそうなユニセックスな見た目!!パサっとかかった前髪に憂い気なまつ毛の長い目!!単純にキレイなんですわ緊張するわ!!」

 

「お、おおう。照れる」

 

「そして…後藤さん」

 

「あ…す、すいません。いいんですよ。…無理しないで」

 

「何言ってんだ?オメェが1番問題なんだよ!絹の豆腐みたいに透き通った白い肌と!それにコントラストになるように浮かぶ桃色の唇と髪!!前髪に隠れがちだけどくりっとしたコロコロした瞳!ビジュに至っちゃかなりのレベル!ヤバいからなはっきり言って!」

 

「…あう」とろとろ

 

「溶けた!ひとりちゃんが溶けちゃった!!」

 

「謝れ青木遥!ひとりに謝れ!」

 

「なんだ俺が悪いのか!?事実を言っただけだぞ!そんな子たちに交じって何も気にせずギターピロピロ掻き鳴らせってか!?アホか無理に決まってんだろ、坊さんか俺は!?ギター坊さんか!?煩悩も下心もたっぷりな16捕まえて何いってんだもう少し考えて喋れ!」

 

まくし立てていく!少し口が悪い気もするがしょうがない。本音だ。大体がにして、ガールズバンドにひとり男で交れる奴の気がしれねぇ。無理だろ絶対どっかで立ち行かなくなるわ。

 

「ぬ、ぬう…まさか遥のガルバンコンプレックスがここまでとは…!」

 

「で、でもリョウ。聞き方によっては、あたしたち褒めてもらってるんじゃない?あざといくらいに可愛いって〜いやぁ〜照れるなあ〜」

 

溶けた後藤さんを抱えながら伊地知先輩がうりんうりんと回る。かわいい。そーゆーとこだぞ。

 

「くそうしかたない…。今回は諦めよう…。奥手遥のせいで…!」

 

名前みたいになってんだろが。やめい!

 

「えぇ〜!ホントに入ってくれないのぉ〜?あたしは気にしないよ?」

 

「俺が気にするんすよ!ホントすいません。皆さんがホントに困ったときはサポートさせていただきますんで本加入は勘弁してください!」

 

「…ちっ。仕方ない。奥手遥。ビビり遥」

 

この野郎調子に乗りやがって!

 

「っあー!惜しいな〜リズムギターもゲットした!って思ってたのにぃ〜」

 

「マジすんません」

 

「謝られるようなことじゃないよ〜でも振り出しかぁ〜やっぱあの子が抜けたのが痛かったなぁ〜」

 

伊地知先輩の言葉にリョウ先輩が反応する。

 

「郁代のこと?」

 

うん?知らない名前だな。あれか。伊地知先輩がギターを弾ける人間を探しに来た理由が当日にギタリストに逃げられたからだったよな。その子の名前か。

 

「そういえば思い出したことがある。郁代ってたしか秀華高って言ってた」

 

「あ~言ってたねぇ。それで?」

 

「虹夏も察しが悪い。今目の前にいる2人も秀華高じゃん」

 

「あっ。あっあぁぁ〜〜〜〜〜〜〜!!!!そうか!おんなじ学校なんだそういえば!よっく思いだしたねリョウ!」

 

「遥このやろー。このわたしの誘いを断った罪は重い。罰として任務を下す。遥の高校にいる結束バンド元ギターボーカルの喜多郁代を引っ張ってきなさい」

 

誘いを断られた不機嫌な先輩から不条理なボールが青木遥に飛んでくる!

 

「理不尽極まりないっすね。…いやまあ悪いとは思ってますんで話くらいは聞きますけど。どういうことっすか?」

 

「えっとね!2人がくるまえの結束バンドのメンバーが喜多郁代ちゃん!まぁなんらかの事情でライブには来てくれなかったんだけどね〜」

 

「おおかた怖くなって逃げちゃったんじゃないすか?気持ち少しだけど分かりますよ。やっぱあのステージの上ってのは緊張感ある」

 

「それならまだいいんだ。でもなんか心配でさ。怖くて逃げちゃっただけならいいんだけど病気しちゃって寝込んでたり最悪交通事故とか大きな事件に巻き込まれて連絡取れなかったりとか…なんか悪い想像ばっかりしちゃってさ!」

 

この伊地知先輩はやっぱマジで人間できてる。普通考えないだろそんなこと。人のライブに穴開けやがってとか考えたって不思議じゃないのにこの優しさ…五臓六腑に染み渡るわ。

 

「わたしはもっとかんたん。郁代はわたしを持ち上げてくれる。なぜならわたしのファンだから。全肯定の子がいてくれるとわたしの承認欲求的に助かる」

 

このベーシストはホントに…。清々しい理由だなおい。伊地知先輩の理由と高低差ありすぎて風邪ひくわ。

 

「そんな冗談はさておいて。きっと喜多ちゃんにも理由があったんだと思うんだ。それなのにそれを私たちが知らないのはなんか悲しいっていうか…うん!ざっくりまとめる!あたしはもっかい喜多ちゃんと話したい!きっとすれ違ってることあると思うんだよね!」

 

「なるほど、お話はわかりました。ようはもう一回喜多さんと話したいから秀華高にいる喜多さんに話つけてSTARRYまで引っ張って来いと…そういうことですね?」

 

「なんか乱暴じゃない纏め方!?ちっ違うよ!?怒ってるわけじゃないから!あくまで平和的な話し合いを持ちたいだけだから!」

 

「みなまで言わんでくださいわかりました…楽勝ですよ。ちなみにその喜多さんって人はどんな人なんですか?」

 

「陽キャの化身みたいな子。明るくて可愛くて笑顔が似合うまさに完璧美少女って感じだね!」

 

あっ無理かも。俺なんかが近づいたら灰に還る自信がある。くそったれ神様め。今日も調子よくアウトにインにコントロール抜群の球をズバズバと!打てる気しねぇわ。だが俺にも策がないわけではない…!

 

「後藤さん。協力してくれ」

 

「ひとりちゃん?あっそうだった!ひとりちゃん溶けてる!いい加減復活してぇ!」

 

「あう〜」とろとろ…。

 

溶けてるって何?不定形になれる人間なんざ聞いたことないんだけど。イエローテンパランスかよ。違うな。ピンクだ。ピンクテンパランス。

 

「うむむ…!え、えい!」

 

しゅるるるん!不定形だったゲル状のものが一気に収束し、後藤ひとりを形作る!…魔人ブウ?

 

「ふう…。え、ええ!?わたしですか!?わたしはあまり協力出来ないと思いますよ…。自分でいうのもなんなのですが…ほ、ほらわたし…ぼっちですし」

 

今の流れ全無視かよ。この女ロックすぎだろ。流石の俺も精神がついていかねぇ。…頬を2回パンパンとし、目の前の現実をなんとか飲み下したあと、何事もなかったかのように言葉を続ける。

 

「いやだって。向こうさん女子でしょ?俺みたいな強面がいきなりいったら相手もビックリしちゃうと思うのよ。後藤さんがいてくれた方が絶対にいい。ぼっちとぼっち、掛け合わすとぼっちじゃなくなる。ってどっかの数学教師がいってたような気がします」

 

そこまで言って俺は唐突に思いだす!あっそうだ!ぼっちといえば!

 

「やっべ忘れるとこだった!後藤さん!今更かとか思うかもだが俺と友達になってくれ!!」

 

瞬間。時が止まった!

 

「…えっ今!?」

 

「ぷふふっ。やっぱこの男傑作」

 

「……、………ふふっ、ふふふ」

 

後藤さんにすら笑われるかー!いや!もうなんでもいい!俺はもうぼっちは嫌だ!

 

「わたしが言うのもなんなのですが…いまさらですよ。青木くん。はい。わたしでよければ喜んで」

 

いやったぁーー!!!これでぼっち卒業だ!

 

「よっしゃ!後藤さん!晴れて友達になってからの初共同作業と行こうぜ!喜多郁代さんを捕まえよう!エイエイオー!!」

 

「おっおーーーー………!」

 

「自分でお願いしといてなんなんだけどさ。あの2人で大丈夫かなマジで」

 

「虹夏遅い。賽は投げられた。あとは結果を見るだけ」

 

「………まじで不安」

 

喜多郁代!いかに君が陽キャの権化でも2人分の陰キャオーラに勝てますかねぇ………!?首洗って待っとけぃ!!

 

 

 




なかなか話が進まんぜ…やっぱ諸先輩方の文章構成能力はすげぇ。
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