ダンジョンに強すぎる冒険者がいるのは間違っているだろうか   作:マイペースライター

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ちょっと遅めの時間の投稿になりましたね。
良い子は寝る時間…ということは気にせずいきましょう。


勧誘

 

昼食のジャガ丸くんを食べ終えた後、アフロディーテはエルに話しかける。

 

「エル。今夜、またステイタスを更新するわよ。」

 

「わかりました」

 

エルは頷き、少し緊張しながらも自分が今日の探索でどのくらい成長したのか、期待を胸にその晩を待つ。

そしてその夜、エルは再び寝室でステイタス更新を行うことに。

いつも通り、エルはベッドに上裸の状態でうつ伏せになり、その横にアフロディーテが腰を下ろす。

そして手に持つナイフで自らの指に傷をつけ、その指から滴る血を1滴、エルの背中へと落とす。

そうして、エルの背中の神聖文字が輝き出す。

アフロディーテがその神聖文字に浮かぶ数々の情報に触れると数値の部分が変化していく、そしてその更新されたステイタスの数値を見ていくと、その表情に驚きが浮かんだ。

 

「…これは。そういうことだったのね」

 

エルはそんなアフロディーテを背中越しにに不思議に思う。

そしてアフロディーテが羊皮紙にステイタスを書き写した後、エルは身体を起こし、彼女とともに紙に視線を移す。

 

---

 

ステイタス

 

【エル・フィリウス】

 

【Lv.1】

 

«基本アビリティ»

力:M 3000

耐久:M 2172

器用:M 2527

敏捷:M 2436

魔力:M 3000

 

«発展アビリティ»

剣術:M

格闘:M

魔導:M

魔防:M

精癒:M

治癒:M

耐異常:M

 

【魔法】

 

«煉獄炎(ゲヘナ)»

・無詠唱魔法。

・集中攻撃魔法。

・広範囲攻撃魔法。

 

【スキル】

 

«原初神寵愛 (アマデウス)»

・早熟する。

・昇華緩和。

・限界突破。

・神の恩恵獲得、昇華時、初期能力値に超高補正。

 

«原初神加護(プリシディアム・プリムス・デウス)»

・発展アビリティ『剣術』、『格闘』、『魔導』、『魔防』、『精癒』、『治癒』、『耐異常』獲得。各補正値は本人の能力に依存する。

 

«神器解放(リベーラ・レガリア)»

・???

---

 

相変わらず規格外なスキルが立ち並んでいるが、今は二人で能力の数値をじっと見つめる。

すると力と魔力が「3000」というキリの良い数値になっていることに気がついた。

 

「この基本アビリティのM…聞いた事のないものだったのでどこまで伸びるのか分からなかったんですが、こうキリのいい数字になると…」

 

そう。そもそもMというのは前代未聞の物だったのだ。

先日冒険者登録をした際に基本的なことをアドバイザーのエイナから聞いていたエルだが、基本的に能力値は「I~S」で「1~99」が「I」、「100~199」が「H」というように100の位がひとつ上がれば、1つ上の物に変化するということだった。

それを聞いた時、自分の能力のことは教えない方がいいと即座に理解したのだが。

ずっとこのランクはどこまで成長するものなのか気になっていた。

 

エルの推測にアフロディーテも頷きながら、何かを考え込む。

 

「そうね。そう考えると、この各アビリティの成長値は2000から3000ということになりそうね」

 

「そういうことかもしれませんね」

 

アフロディーテの推測にエルは納得しつつも、ステイタスが書かれた紙を改めて見つめる。

彼は能力値とは別に前回のステイタス更新の時から、スキル欄にある「神器解放」というスキルが気になっていた。

 

「…そういえばアフロディーテ様、この『神器解放』ってスキル、スキルの詳細が書いてないんですが何なんですか?」

 

その質問に、アフロディーテは少し困った顔をしながら、口を開いた。

 

「それについては…今はまだ言えないの。そのうち説明するわ」

 

エルは少し残念そうだが、アフロディーテを信じてこれ以上は聞かないことにした。

そしてアフロディーテがもう夜も遅いということで、寝ることを提案する。

抵抗しても無駄だったため、緊張を感じつつも、同じベッドで眠りにつく。

 

---

 

翌朝、エルは目を覚ますと今日も迷宮探索に行こうと準備を整え、いつも通りまずはギルドへ向かうことにした。

そして受付にいるエイナを見つけると、エルは彼女に挨拶をし、今日もダンジョンへ行くことを告げる。

 

「エイナさん、今日もダンジョンに行ってきます!」

 

「そっか。気をつけてね、エルくん。1層だけならそろそろ慣れてきたとは思うけど、何があるか分からないし無理はしないでちゃんと帰ってきてね」

 

「はい!」

 

エルは微笑みながら元気よく返事をし、今日も迷宮探索に向かう。

 

---

 

そうして迷宮の1層にたどり着いたエルは、前日同様、格闘や魔法でゴブリンやコボルトを次々に倒していく。

その戦いぶりは1層にいる駆け出しにしては圧倒的で、周囲の冒険者たちも思わず注目してしまうほどだった。

そんな中、少し離れた場所で狩りをしていた3人組の冒険者たちが近づいてきた。

その冒険者達の中でリーダー格と思われる男が、笑みを浮かべて声をかけてくる。

 

「おい、兄ちゃん、アンタなかなかやるじゃねえか。どこのファミリアだ?」

 

突然見知らぬ人間にに声をかけられたことにエルは少し戸惑いつつも、自分の所属を素直に答える。

 

「アフロディーテ・ファミリアです。」

 

その名を聞いた男は、ほう、としばらく考える仕草を見せるが、再び口を開く。

 

「アフロディーテ・ファミリア?…聞いたことねえな。」

 

そして男は更に続ける。

 

「俺ぁカヌゥってんだ。全員レベル1で上層専門でパーティを組んで探索をしてるんだが、5階層より下はモンスターが強くて骨が折れるんでな。アンタ見たところ強いし、1人なんだったら俺らとパーティ組んで下に行かねぇか?」

 

と、カヌゥという男はエルを自分のパーティに誘う。

初対面であるし、どうかと考えるエルだったが、アドバイザーのエイナからも、5階層以降に潜るようになった際はサポーターを雇うか、出来ればパーティを組むのを勧めていたため、今はまだ新しい武器を買えていないため許可を貰うことは出来ないが、今日の稼ぎで安い武器程度でも買うお金が集まれば、次回の探索で5階層以降への進層が可能になるだろうし、ちょうどいい提案かもしれないと感じるのだった。

 

「はい、まだ今日は無理ですけど、また装備が整いましたら。」

 

「ああ。またその時はよろしく頼むぜ」

 

そして、カヌゥ達と別れた後、エルは再びモンスターを狩り始める。

腰に付けていた袋が魔石でいっぱいになると、それ以上は持ちきれなくなるため、今日の稼ぎをギルドで換金するために今日の探索は引き上げることにした。

 

---

 

その後ギルドに到着したエルは、ギルドの換金所で今日の収穫分の換金をしてその金額を確認すると、今日の稼ぎは新しい武器を買うには十分なものだった。

 

「よし、これでとりあえずは武器が買えるな」

 

エルはそれに満足し、後で何処か適当な所に武器を買いに行って、その後エイナに2層以降への進層許可を得ようと決意する。

 

するとその時、受付の方からエイナが声をかけてきた。

 

「あ、エルくん、戻ってたんだね。どう?今日のダンジョン探索はうまくいった?」

 

「エイナさん!はい、なんとか。あ、そういえばエイナさん、実は今日1層で他の冒険者さんからパーティに誘われたんです。」

 

エルは今日の迷宮探索時にカヌゥという男を含めた3人のパーティを組んだ冒険者達に出会ったこと、そしてパーティに誘われたこと。

進層の許可が出たら次回の探索でパーティを組んで2層から5層まで進みたいということを伝えた。

エルのそんな話をエイナは少し心配そうな顔をしながら、彼女はエルにアドバイスをする。

 

「そっか…。パーティ自体は私が勧めたことだし、良いことではあるんだけどね…。エルくん、冒険者の中には色んな人がいるから、十分気をつけるんだよ?」

 

エルはその言葉を聞いて、先程のカヌゥ達を少し思い出しながらも、素直に頷く。

 

「わかりました、気をつけます。」

 

エイナは微笑みながらさらに続けた。

 

「ああ、それと。パーティを組んでも下の層に潜るならファミリアの主神に許可を貰うこと!そうしたらギルドに来た時に進層を許可するから。それと武器もちゃんとした物を持たないとね」

 

エルはその言葉に頷き、少し意気込んでエイナに感謝の意を伝えた。

 

「わかりました!ありがとうございます、エイナさん!」

 

こうして、エルはその日の収穫を手にして、何処か手頃な武器を売っている店を探すためギルドを後にする。




エルくんがどんな武器を買うのか楽しみですね〜
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