アークナイツ リザレクション   作:サツキタロオ

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例のあの人が…!?


STORY.38:青年の決意

ウィシャデルの砲撃で地面が崩れ去った。テレシスやウィシャデルはその崩落に巻き込まれてしまう。

 

「ウィシャデルさん!」

「救援に向かうぞ!」

アーミヤとチェンが頷き、そのまま地面を下って降りていく。

 

二人がそのまま降っていくと、そこには大きな石棺があった。

アーミヤはそれを見て驚く。

 

(あれは…)

まさに、チェルノボーグでレイヴンを救援した石棺と同じ物が…ヴィクトリアに置いてあった。

アーミヤはそれを見て少し動揺するも、気にしない事にした。だが、それでも内心には少し嫌な感じが止まらなかった。

「アーミヤ。大丈夫か?」

「はい…大丈夫です。行きましょう!」

アーミヤは平然を偽り、そのまま石棺に向かって走って行った。

 

その頃、ウィシャデルは瓦礫の中から顔を出す。

「はあ…意外と大丈夫だったわね…フォームエクステンドの影響かしら?」

ウィシャデルはかすり傷すら無く、埃を払って辺りを見つめる。

「…ん?」

ウィシャデルもまた上を見上げると石棺を発見した。

「これ…チェルノボーグの石棺じゃない!」

「なんでこんな所に?」

ウィシャデルは崖を登って石棺の近くに立つ。

「…ドクターが入ってたのがコレって確か聞いたことあるわね。」

ウィシャデルは辺りを見て開けられないかを確かめる。

「ウィシャデルさーん!」

「アーミヤ!それにチェンも!」

ウィシャデルが振り向くとアーミヤとチェンが走っているのが見え、合流する。

「ウィシャデルさん。コレって…」

「ええ…石棺よ。間違いないわね。」

「石棺…?」

チェンは石棺の事を伝えられておらず、あまり知らないという顔をしていた。

「ここに…ドクターが封印されていたんです。」

 

アーミヤはレイヴンとの出会いを思い出す。

…当初は困惑したが、今はすっかり慣れていたアーミヤ。だが、この石棺を見るとその再会が思い出す程には印象に残っていた。

 

「…ねえ、コレがあるってことは…誰かが封印されてるって事じゃない?」

ウィシャデルが言うと、アーミヤはハッとなって驚く。

「確かに…」

「だが、それが無害なのかは分からないぞ。」

チェンは剣に手を添える。

「…とにかく行ってみるわよ。」

ウィシャデルが銃を構えながらそう言った。

アーミヤも頷いて剣を構えた。

 

………………

 

その頃、レイヴンとジェスターはグレイザードとの戦いに紛争していた。向こうもかなりのダメージを受けてボロボロだった。

「レイヴン!トドメを刺すぞ!」

「おう!」

レイヴンは腕を合わせてそのまま高速回転しながらクローで突撃していく"ジェノサイドトルネード"でグレイザードの腹を貫いた。

「ハンニバル!」

ジェスターが異空間から大きな大剣"ハンニバル"を手に取り、そのまま構えを取って頭から叩き斬った。

グレイザードは呻き声を上げながら地上に倒れ、地面を崩して地下に崩れたった。

 

それと同時期、潜入しようとするアーミヤ達がびっくりして振り返った。

「まさかジェスター達ね!」

ウィシャデルは嬉しそうに微笑んでいた。

 

………しかし、その振動に反応したかのように、背後の石棺から光が溢れ出した。

 

「うわっ!」

レイヴン達は光によって目を瞑る。

光が収まるにつれて、"そこ"に何かがあった。

 

ただの源石が突起しているだけで…何も無かったのだが…

 

その源石は急激に鋭くなっていった。

「ジェスター…!」

「…分かってる!警戒しろ!」

 

源石の先から虹色の光が溢れると共に一つの人の形が徐々に顕になる。

レイヴンは妙に胸のざわつきが止まらなかった。

 

自身が失った記憶に反応しているのか…

そんな思いで少し気分が悪くなる。

 

そして、一つの言葉が彼から出てきた。

「プリースティス」

 

レイヴンがその言葉を口に出すと、"彼女"は嬉しそうに微笑んでいた。

 

「…ええ、久しぶりね。ドクター。」

 

「…誰だ…?」

チェンが剣を抜いて警戒する。

「…ドクター、今さっき…」

「あれ、俺知らない筈なのに…」

レイヴンは無意識に出た名前に少し違和感を覚える。

 

(チェルノボーグでの戦いの時に呟いた言葉…)

(ケルシーが驚愕してた相手って…コイツだったのか!)

 

レイヴンは構えを取る。

「……もしかして…私の事を忘れたの?」

「生憎だが、その通りだ!」

レイヴンはガイアフォースを形成して投擲した。

爆炎は地面に命中し、付近が爆風に包まれる。しかし、彼女は余裕そうに悠々と歩いていた。

「くっ…!」

「ケルシーが言ってたプリースティスって言うのはお前なんだな!?」

「ケルシー…ケルシーね。ええそうよ。私がプリースティス。」

「でも、いいわ。あの長い日々の中、ようやく会えたもの。」

プリースティスは話し続ける。同じ言語を喋っている筈なのに、何処か自分達とは違う存在と話しているような感覚…そして、レイヴン以外のメンバーは少し気味の悪い感覚に陥る。話しているだけで身体がダルくなるような…そんな感覚だった。

レイヴンは辺りの源石が少し嫌な匂いを発しているのを察知する。

「まさか、この源石から何か出てんのか!?」

レイヴンはクローで源石を粉砕し、プリースティスに投擲して行った。

しかし、攻撃は当たる事なく、掠る事なく消える。

「!?」

レイヴンはその光景に思わず驚いてしまった。

「私は源石の事を熟知しているわ。そして…それを作ったのは……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私と"貴方(ドクター)"なのよ?」

 

「!?!?!?」

レイヴン達は衝撃の事実に驚き、その様子を隠せなかった。

「俺が…お前と源石を作ったって!?」

「ええ。だから、貴方は源石に感染しないのよ?当然私もね。」

「じゃあ何の為に作った!こんな…いろんな人を犠牲にするような物を…!」

レイヴンは激怒して叫んだ。久々に声を荒げて怒る様子を見たアーミヤ達も驚いている様子だった。

 

「…それは…"外"から来る敵に対処する為よ。」

「……外?」

プリースティスは話し始める。

「宇宙には私達の知れないとてつもない脅威で溢れている…それは私たちですら太刀打ちできないような…脅威…」

「それに対抗する為に、源石を作ったの。源石の力である"情報"の記録。それを利用し、様々な兵器を源石に寄生させ、そして感染者の力をも学習させる。」

プリースティスは淡々と語った。

「…馬鹿な…」

レイヴンは唖然とした様子だった。

 

「ケルシーはこの事を言ってなかったのね。」

「………」

レイヴンは項垂れる。

 

ドクター(オラクル)…」

プリースティスは悠々と歩いてレイヴンに近寄る。

「私と一緒に、計画を再び始めましょ?今からでも遅くないわ、だから…」

プリースティスはレイヴンに手を差し伸べた。

 

 

 

…しかし…

レイヴンはその手を振り払った。

 

 

 

「ぇ…?」

プリースティスは目を大きく見開き、困惑と驚愕が混ざり合ったような顔をしていた。

 

「…確かに、俺が源石を作ったって言う事実は分かった…それが外に居るやべー敵に対抗する為に必要な物って事も分かった。」

「でもなぁ…!」

レイヴンは手を握りしめる。

 

「それが原因で大勢の人が泣いてんだ!」

「!」

 

「世界を救う為に必要な物が!その救うべき人達を泣かせるなんて…俺には到底認めたくねぇよ…」

「俺は源石を認めないッ!」

 

「ドクター…」

その後ろ姿は、記憶にある「ドクター」とはどこか違っていた。

けれど、決して迷わないその背中は、昔と全く同じだった。

「よく言ったぜレイヴン!」

ジェスターはハンニバルを構えて力を吸っていた源石を粉砕した。

「なっ!?」

「…ジェスター!」

「レイヴン。やっぱり、お前はお前だよ。」

「へっ、言うじゃん。」

レイヴンとジェスターは火球を生成してプリースティスに投擲した。

 

火球は爆発して、レイヴン達はアーミヤ達を掴んでその場から立ち去った。

爆風に巻き込まれたプリースティスは胸を抑えてその後ろ姿を見つめていた。

「オラクル…!」

その声には、怒りと、深い落胆と、そして隠しきれない寂しさが混じっていた。

 

先ほどまで完璧に保たれていた微笑みは完全に消え、代わりに浮かんでいたのは、まるで大切なものを奪われた子供のような表情だった。

彼女は震える指で自分の胸を強く掴んだ。

「……せっかく、会えたのに……また、貴方は私の前から去っていくのね…」

炎が収まった後、そこに残されたのは、静かに肩を震わせるプリースティスの姿だけだった。




最近、色んなゲームやってるのとネタ無くてサボってました。

エタらないようにはするので今年中までには完結させられるように頑張ります。
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