アークナイツ リザレクション   作:サツキタロオ

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ヴィクトリア編最終回です。


STORY.43:世界陥落

…テレシスが消滅してから約数時間。

アーミヤは目を覚ました。

「うっ…うう…」

「アーミヤ!」

「目を覚ましたんだな!」

ケルシーやレイヴン達がアーミヤが目を覚ましたことに安堵した。

「…あの怪物は…」

「ジェスター達が倒した。もう安心だ。」

レイヴンがそう言うと、その中央にある謎の碑文に目を向けるアーミヤ。

「あれは…」

アーミヤが立ち上がって碑文に近づく。

それは赤黒いアーツのオーラを纏い、ノイズが走ってたような見た目をした物だった。

「……ケルシー。これは…」

「魔王の…おそらく魔王に近しい力かもしれない。」

「ケルシー、魔王の力ってなんなんだ?何言ってるかさっぱりだぜ。」

レイヴンがそう言うと、ケルシーは溜息を吐いた後に話し始めた。

 

「…"魔王"の力は本来ならテレジアという女性が持っていた力だった。だが、それが何かしらの影響でアーミヤに継承された。」

「魔王の力は強大だ。心を読むことや感情を読み取ることなど簡単だ。だが、アーミヤは幼過ぎた為か、指輪というリミッターが設けられている。」

レイヴンがアーミヤの指を見ると、両指合わせて8個装着されていた。無いのは右手の親指と人差し指。そこには指輪の"痕"だけ残っていた。

「…アーミヤが君に呼応して指輪の力を解き放ったのかもしれない。だが、私はそうは思わない。」

ケルシーは続ける。

「……おそらく、テレジアは私たちに何か伝えたかったんだと思う。それが何かは分からないが…」

 

「それより、アレどうすんのよ。」

ウィシャデルが指を刺した先には碑文が浮かんでいる。

今だに沈黙しており、テディス達が触ろうにも電撃で弾かれる。

「…私なら、アレに触れるかもしれません。」

「正気かよ?」

レイヴンが言うと、アーミヤは頷く。

そのまま近づき、碑文にアーミヤは触れた。

 

「ッ…!」

すると、突然頭の中に大量の情報がなだれ込んできた。

 

それはアーミヤですら言葉で表しきれないほどの情報だった。

「あっ…が…」

次第に光が収まり、碑文と共にアーミヤは膝をつく。

「アーミヤ!」

レイヴン達が近寄り、アーミヤの顔を覗く。しかし、その様子に一同は騒然とした。

 

 

 

 

………目から光が消えていた。

赤く染まった瞳には一切のハイライトが無かった。アーミヤは必死にレイヴンの手に触っている。

「こ…れ…ドクターですよね…?合ってますよね…?」

「お前まさか…目を…?」

 

アーミヤは失明していた。

膨大な情報を流し込まれた結果、五感に異常を起こしてしまったようだ。

 

「目を負傷したんだ…ロドスに戻って治療を受けよう。ひとまず…帰って体勢を整えよう。」

 

そうしてレイヴン達は手配されたヘリに乗り、そのままウルサスから離れた……

 

だが、次の瞬間、地面から一つの源石がヘリに纏わり付いた。

「何ッ!?」

ジェスター達は思わず外に弾き飛ばされるがレイヴンとケルシーだけは取り残されたままだった。

「くそっ、ピンチだな。」

「……」

ケルシーはしばらく考えた後、レイヴンを見て言い放った。

「ドクター、君は早く逃げろ。」

「お前まで置いて行けるか!」

レイヴンがそう言うと、ヘリの外装が剥がれ、そこから迫り来る源石にケルシーが取り込まれてしまう。

(くっ…やはり私狙いか…!)

ケルシーはそのまま源石に引っ張られるように外に投げ出されるが、レイヴンが急いで腕を掴む。

 

ケルシーはそのままレイヴンを見ながら話し始める。

「ドクター!私の事は気にするな…と言っても気にするんだろうな。」

「…だが、安心しろ。必ず私は帰ってくる。君が居る…君達がいるロドスに…」

 

「だからしばらくの間…」

 

「さよならだ。」

 

そう言って、ケルシーは自分から腕を離した。

 

「ケルシー!!」

レイヴンは彼女を見ながら叫んだ。

 

すると、ケルシーが何かを喋っていたのが聞こえた。

そのままレイヴンは拳を握り締めて悔しそうな顔をした。

…その拳には血が垂れていた。

 

 

 

 

……………………

 

 

レイヴンが外に出ると、落ち込んだ顔をしたレイヴンを見たジェスター達は何が合ったのかを察してしまった。

「…レイヴン…お前はよくやったと思う。」

「そう言ってくれると…少し和らぐ。」

ジェスターにそう言われてレイヴンは少し安堵した顔をした。

 

「!見て!」

エクシアが指を刺した場所を見ると、そこから源石の結晶が街から一気に成長して巨大になっていった。

それと同時、テラの各地で結晶が塔のように源石が生え、空が一瞬赤く変色した。

「この先…いったい何が始まるんだ!?」

 

レイヴン達はその様子を、ただ見ていることしかできなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ケルシー…」

レイヴンはロドスに戻り、艦橋で静かにそう呟いた。

空が赤くなったのは一瞬だけだった。

「アイツ…」

 

レイヴンはケルシーが最後の言葉を思い出した。

 

彼女は「ありがとう」…と言った。

 

何故ありがとうと言ったのか、レイヴンには分からなかったが、だがそれはケルシーはレイヴンを認めてくれたかもしれないと自分の中で考えた。

「ケルシー、言ったからな。必ず帰ってくると。」

「どんな姿になっても、記憶無くしても帰ってこいよ。バカヤロー。」

レイヴンは少し穏やかな顔をしてそう言った。

 

「ドクター。」

Mon3trに支えられたアーミヤが近づいて来た。

アーミヤは目に包帯を巻いており、杖を突いているという痛々しい姿をしていた。

「ケルシー先生…大丈夫…ですよね。」

アーミヤが不安そうに言う。Mon3trもウルサスの跡地を見ながら頷く。

「ケルシーなら大丈夫だ。彼女は私の半身とも言える存在…だから大丈夫!大丈夫…」

Mon3trは元気そうに答えるが、すぐに落ち込んでしまう。

 

レイヴンはそのまま、静かに佇むタワーを眺めていた。




ケルシー…

次に書いて欲しいキャラストーリー

  • アーミヤ
  • ケルシー
  • ロスモンティス
  • フロストノヴァ
  • Mon3tr
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