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闇堕ち
「デルタ。」
「ひゃうっ」
〜〜〜〜〜
「これだからバカ犬は、」
「メス猫!・・・」
「デルタ。」
「ひゃうぅ」
〜〜〜〜〜
「ガルルル」
「デルタ。」
「ひゃう、、、」
〜〜〜〜〜
「デルタ!」
「ヒャウ」
〜〜〜〜〜
・・・
デルタの近くに禍々しい魔力が近づいてきた。
それも、魔人ディアボロスのような赤い禍々しさではなく、
どこまでも暗く、黒く、一切の光の見えない漆黒の
『なぜ弱きものに従う。』
「アルファ様は強いのです。」
『なぜそう思う。』
「デルタは負けたのです。」
『それは過去の話。今ではない。』
深淵が
「今も変わらないのです。」
『いや、変わった。』
「何も変わってないのです。」
『お前は日々狩りをし、肉を食い、力をつけている。』
深淵が示す。
「デルタは狩りが好きなのです。」
『アルファの方はどうだ。何かしたか?』
深淵が最後に問う。
「何もしてないのです。」
『お前のほうが強くなっているに決まっているだろう。』
「・・・」
「確かにそうなのです。お前、頭良いのです。」
〜〜〜〜〜
「アルファ様!デルタ様が訓練場で暴れており、我々では手がつけられません!新兵達の避難は済ませましたが、訓練場の被害は甚大です!」
「あの子ったら、、、」
「アオーーーン」
デルタの遠吠えがアレクサンドリアの訓練場に響き、漆黒の魔力の影が地面に映る。
「デルタ。やめなさい。」
「グルル。アルファ様、アルファを倒して群れのナンバーツーなのです。」
そして、漆黒の魔力を纏って魔力量が増幅されたデルタがアルファへと走り出す。
「速いっ!」
増えた魔力量によって、異常に速くなったデルタの攻撃を何とかスライムソードで防ぐ。
一度その攻撃を弾き、互いに距離を取った。
すると、デルタが鉄塊を作り、地面へ叩きつけようとする。
それを素早く横へと避けるが、鉄塊が地面に衝突した衝撃が訓練場全域へと広がり、アルファもそれによって吹き飛ばされた。
「くっ、」
何とか受け身をとって着地する。
「デルタを包んでいるあの禍々しい魔力はなんなの、、、」
ひとまず体勢を立て直し、今度はこちらから仕掛ける。
二重三重にフェイントを入れてデルタへと接近し、スライムソードを叩きつける。
それによってデルタが吹き飛ばされた。
吹き飛ばされたデルタが空中で体を回転させながら着地する。
「アオーーーン」
デルタが再び雄叫びをあげると、先ほどの攻撃で飛び散った、デルタのスライムスーツの一部が漆黒の魔力によってスライムソードの形を形成し、アルファへと飛んでいった。
それを後ろに飛んで避ける。
漆黒の魔力によって操作されたスライムソードが地面に刺さるが、スライムソードの形状を解除した後にまたスライムソードの形を形成した。
「キリがなさそうね。」
漆黒の魔力によって操られたスライムソードの相手をしても無駄だと判断し、再度フェイントを挟みながらデルタとの距離を縮める。
そして、デルタのすぐ近くまで近づき、そのまま正面から接近するフェイントを入れて横に避け、そのまま後ろに周る。
が、それを
その籠手をスライムソードで何とか防ぐが、漆黒の魔力の乗ったデルタの力を受け切ることができず吹き飛ばされ、足で着地して勢いを止めて受け身を取ろうとしたものの、勢いを殺しきれず転がり、受け身に失敗した。
そこへ漆黒の魔力の操るスライムソードが迫ってきたが、吹き飛ばされる瞬間にデルタの方へと投げた短剣が寸前で爆発し、スライムソードの制御が途絶えた。
そして、デルタの方は探検の爆発で負傷し、少しばかり出血していた。
「アオーーーン」
デルタの遠吠えが響き、デルタの出血が止まった。
そして、地面に付着したデルタの血が浮かび上がり、スライムスーツと混ざり赤い血のスライムスーツとなった。
さらに、漆黒の魔力に操作されていたスライムがデルタの方へと戻っていき、血と混ざって手元に
「デルタが>>>俺が、アルファを>>>七陰第一席を倒して、群れのナンバーツーに>>>シャドウガーデンを壊滅させる。」
デルタの様子を見ると、いつもの四足歩行に近い攻撃体勢ではなく、
そして手に籠手はなく、
もはやデルタの元の魔力は感じられなく、漆黒の魔力だけがデルタを包んでいた。
「デルタじゃないわね。あなたは何者?」
「いいや、あくまでもデルタだ。ただただアルファを倒す為に力を得ているだけのデルタだ。故に、アルファを倒す意思は本人のものであり、これはただの魔力に過ぎない。」
「よく言うわね。どうせあなたが言葉巧みに誘導したのでしょう?」
「誘導の何が問題だ?俺が選択肢を提示した結果、本人が自ら選んだことだ。」
「・・・
「平和的な話し合いは終わりか?」
「愚問ね。こんな
そしてアルファが最大限に魔力を込め始める。
「その合理的判断は正しい。だが、」
その時、月夜の影に紛れてアルファに近づいていた漆黒の魔力が、アルファを覆い、アルファの魔力制御を奪った。
それにより、アルファの意識が途絶えた。
「いささか遅かったようだな。今更やってきたお前と同様にな。」
そして、消えゆく意識の中で、アルファが最後に言い残した言葉と、
「「シャドウ。」」
・・・・・