陰実短編集   作:ただの厨二病A

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第1次サンタ大戦

〜〜〜シャドウ視点〜〜〜

 

僕はこれまで陰の叡智として前世の話をして、パクられてきた。

 

それでも、僕を抜きにして稼いでるのを知ってセンチな気持ちになったり、

厚かましい事この上無いなと思ったり、

偉人達に申し訳なく思う程度だった。

 

だがしかし。僕でも許容できないことがある。

そう、彼女達は赤き魔王(サンタ)を生み出してしまったのである。

このままでは、この世界の子供達にも期待と裏切りを味合わせる事になってしまう。

 

正直、名前も知らない子供が裏切りを味わおうとどうだっていいけど、その子供を見て僕の記憶がフラッシュバックするのは不快だ。

 

これは早急に手を打つ必要がある。

名付けて「赤き魔王を家に誘き寄せて迎え討とう作戦」

 

〜〜〜アルファ視点〜〜〜

 

七陰会議の場所にアルファ、ベータ、ガンマ、イプシロン、ゼータ、イータが集まっていた。

(デルタは狩りにつき不在。)

 

「今年もクリスマスがやってきたわね。」

「・・・」

 

「誰が、サンタを、やるか。」

 

「やはり、シャドウの枕元にプレゼントをこっそり置いてくるほど重大な任務は私が。」

「主の枕元まで忍びこむには高度な潜伏技術が必要。普段から隠密に活動している私が適任。」

「私の発明品を、使えば、安全圏から、確実に、プレゼントを、置ける。私が、やるべき。」

「〜〜〜」

 

 

「「「七陰ジャンケン、ジャンケンポン!」」」

αグー、βグー、γグー、εグー、ζパー、ηグー

 

 

 

そして、しばらくしてゼータが帰ってきた。

「あら、早いわね。まだ日付は変わってないわよ。」

「それだけど、主の家に、大量の罠が仕掛けられてるんだ。」

「罠?」

 

「魔力で感知できたのだけで20はあった。妙に罠のない所もあったから、感知できてない罠ももっとあると思う。」

「なるほど。主様は我々の日々の訓練の成果を確かめておいでなのですね。」

「つまり、『七陰総出でかかってこい』と?」

「えぇ、おそらくは。」

 

「6人分のサンタ衣装を用意して。行くわよ。」

 

〜〜〜シャドウ視点〜〜〜

 

強い魔力の気配が6つ。ゼータの偵察に続いてアルファ達か。

赤き魔王として来るとすれば、屋根の煙突から来る。

だが、簡単には行かせん。

屋根には事前にアトミックマインもどきを仕掛けてある。

 

〜〜〜アルファ視点〜〜〜

 

「着いたわね。それじゃあ、まずは煙突を探しt…っ!」

反射的にその場から飛び退くと、青紫色の魔力の爆発が起こった。

さらに飛び退いた先でも魔力の爆発が起こり、吹き飛ばされた。

 

「アルファ様!」

 

〜〜〜シャドウ視点〜〜〜

 

お、一番有力なアルファがダウンしたね。

あと5人か。

 

〜〜〜イータ視点〜〜〜

 

魔力を込めたスライムを屋根の至る所に触れさせる。

すると、そのほとんどの場所が爆発した。

「やっぱり。これは、魔力に反応する、地雷。」

「なら、スライムで起爆させれば良さそう。」

「うん。」

 

煙突まで慎重に進み、雪が降り出しながらもなんとかたどり着いた。

 

「煙突の中、罠がある。」

「ん。様子見る。」

煙突を覗き込むと、

「ピギャッ」

後ろから嫌な音が聞こえた。

そして、背中を押された。

「あ〜れ〜〜〜」

 

煙突をそのまま落ちそうになるのをスライムスパナで何とか耐えた。

「なんか、既視感あるような、、、」

 

「イータ〜?大丈夫?」

「何とか。下は、針山に、なってる。」

「煙突、そのままは入れなそうですね。」

「早く、引き上げて。」

 

そして、引き上げられた。

「それで、この煙突はどうやって入る?」

「おそらく、煙突の途中に、スライムで、針山が、作られてる。」

「なら、私がスライムの制御を奪って解除する?」

「いや、マスターの制御を、奪えるとは、思えない。」

 

「なら、どうするんですか?」

「これで壊す。」

「何それ。」

「ごく少量のニトログリセリン。」

「ちょっとした液体。衝撃を与えると、爆発するので、扱いには、注意が必要。」

「なんでそんな危ないもの持ち歩いてるのよ!」

「死なば諸共。」

 

「って言うのは冗談。」

「冗談に聞こえないわよ。」

 

「とりあえず、落とす。」

ニトロが爆発し、煙突内の罠の気配がなくなった。

 

「これで煙突から入れるようになったのかしら?」

「多分。えいっ」

ガンマが煙突を覗き込んでいる隙に背中を押して煙突に落とした。

 

「ちょっとイータ!?」

「私も、落とされたから、おあいこ。それに、ガンマは、頑丈だから、大丈夫。」

 

「いったーーーい!」

 

〜〜〜シャドウ視点〜〜〜

 

頑丈なガンマを囮に突入したか。

ガンマでいくつかトラップを突破されそうだけど、家の中は滑りやすくしてある。

ガンマなら、何回も転んでくれるはず。

 

〜〜〜イプシロン視点〜〜〜

 

「何はともあれ、家の中には入れましたね。」

「扉が3つ。まずは左から行ってみる?」

「待って。床に罠が仕掛けられてる。これは、トラバサミ。狩猟用の罠だね。」

 

「そんな原始的なものまで、、、助かったわゼータ。」

「どういたしまして。」

 

トラバサミを避けつつ、イプシロンが扉の元まで辿り着いた。

「開けるわよ。」

「お気をつけて。」

そして、イプシロンがドアノブを回すと、扉から何かが噴霧され、イプシロンに直撃した。

 

「イプシロン!」

「何よ、これ。」

 

「ケホッ、ケホッ、こっちまで煙が、、、」

「これは、一時的に、魔力を操れなくする、煙。」

「なんですって!?」

「急にどうしたんですか?イプシロン。」

 

「何でもないわ。ところで、なんでそうだって分かるの?」

「前、マスターに、頼まれた。」

なんてものを作ってるのよ!

 

スライムの制御がおぼつかなくなってきている。

このままだとスライムで盛った胸がバレるっ!

 

「どうしたのイプシロン?顔色が悪いわよ。」

「煙を吸い過ぎたみたい、これ以上は足手纏いになりそう。先に引かせてもらうわね。」

「分かったわ。」

 

 

「となると、次は、真ん中の扉。」

「イータ、気をつけて。」

イータがドアを捻ると、床が開き、イータが滑り落ちた。

 

「あ〜れ〜〜〜」

「ちょっとイーt…ピギャッ」

そしてガンマがツルッと滑って転び、イータの落ちた穴へ滑っていった。

 

それによって、またスパナで何とか耐えていたイータごと穴の奥深くへと落ちていった。

 

〜〜〜シャドウ視点〜〜〜

 

魔力を使えなくする煙、催眠とかなんとか、多分眠くする煙。そのついでに入れたんだけど、イプシロンにクリティカルヒットしたみたい。

それに、ガンマのズッコケも良い感じになってくれたし、結果オーライ。

 

〜〜〜ベータ視点〜〜〜

 

「・・・こっちの扉、魚の匂いがする、美味しそう、、、」

「ゼータ?魚の匂いなんてしないけど、、、ゼータ?」

 

・・・#&%$

 

「っ!シャドウ様!」

〈よくぞ我の仕掛けた数多の罠を突破した。〉

「はい!やはり、シャドウ様の隣に立つのは銀髪で涙ぼくろのあるエルフしか務まりません・・・」

 

〜〜〜シャドウ視点〜〜〜

 

お、これでゼータとベータも寝た。

 

赤き魔王を家に誘き寄せて迎え討とう作戦成功!

これで彼女達も少しはこりてくれるはず。

 

〜〜〜後日、アルファ視点〜〜〜

 

「6人がかりで罠を突破できないなんて、私達もまだまだね。」

・・・

 

つづく…?

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