ダンジョンに超なアイツが来るのは間違いか?   作:アゴン

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 ブルアカ五周年の限定キャラ! 最初は臨戦リオ!
 違和感。

 次に臨戦ヒマリ!更に配布で臨戦トキをプレゼント!!
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 第二弾は臨戦アリスと、遂に登場ケイ!
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 そして100連無料!皆さん、奮ってガチャを回して下さいね!
 いや、これで良い。残存ガチャ石、しめて24500!!

 全て、問題なし!!



物語104

 

 

 

 ベル達による一見無謀とも言える中層強行は、驚く程滞りなく進めた。

 

 立ち塞がる無数のモンスターを相手にしながら、同じLv.2であるヤマト・命とカシマ・桜花との連携のお陰で、消費される体力やアイテムは最小限に留まり、その快進撃は中層を難なく攻略していった。

 

 常日頃からヘスティア・ファミリアの先輩達から鍛えられてきたベルは勿論、武神タケミカヅチに揉まれてきた命と桜花の両名も強く、最初の戦いを経験してからは連携なども恙無く行われるようになった。

 

 ただ一つ、問題があるとすれば……。

 

「っ! ヴェルフ、後ろ!!」

 

「しまっ!?」

 

 背後から迫るライオンの様な鬣を生やした虎のモンスター。同じ四足歩行でありながら、ヘルハウンドよりも大きく、強いライガーファングがヴェルフの喉元に牙を突き立てようと背後から迫る。

 

 ベルの咄嗟の呼び掛けに反応し、振り返りながら剣を盾に構えるが、パワーもスピードもヘルハウンドを大きく凌駕するライガーファングの突進はLv.1のヴェルフを吹き飛ばすのには充分過ぎた。

 

 体勢を崩されるヴェルフに再びライガーファングという脅威が迫る。爪を伸ばし、彼の身体をズタズタに引き裂こうと白い獣が迫る。

 

「させん!」

 

 間一髪、ライガーファングの爪がヴェルフに届く前に桜花の巨体がライガーファングを吹き飛ばす。

 

「抜刀!」

 

 そこへすかさず黒髪を揺らした命が居合斬りを放ち、ライガーファングを横薙ぎに屠る。一切のブレがなく、真横に魔石ごと両断されたライガーファングは断末魔を挙げる間もなく消滅。

 

 残心しながら周囲を見渡す彼女の足元にはライガーファングのドロップアイテムが転がっていた。

 

「ヴェルフ、大丈夫!?」

 

「あぁ、大丈夫だ。ちっとばかし尻をついただけだ」

 

「念の為に腕の方を見せて下さい」

 

 ライガーファングに突き飛ばされ、地面に座り込んでしまうヴェルフにベルと命が駆け寄る。自分の事を甲斐甲斐しく気に掛けてくれる二人に、ヴェルフの心は有り難さよりも罪悪感が勝っていた。

 

「……済まねぇな二人とも、俺の所為で余計な時間を取らせちまった。明らかにお荷物してんのに」

 

「なに言ってるのさヴェルフ、もとはと言えば僕が巻き込んだんだから、そんな事言わないでよ」

 

「そうですよ。ベル殿達が駆け付けたお陰で今の私達がいるのです。そう自分を卑下しないで下さい」

 

 ベルと命からは気にするなと気遣って貰えるが、その優しさは今のヴェルフには心苦しいモノだった。

 

 現状、このパーティーで一番足を引っ張っているのは自分だ。所々は自分の魔法や魔剣が役立つ場面はあるが、それ以外は基本的に他の三人に任せっぱなし。

 

 度重なるモンスターの群れを圧倒的な力で斬り伏せていく三人、四体のミノタウロスを相手にしても一切怯むことなく蹴散らしていくその姿は、ヴェルフの眼に強く焼き付いた程だ。

 

 快進撃とも呼べる即席パーティー、だがこの中で自分だけが足を引っ張っている。その事実と申し訳なさがヴェルフの心を蝕んでいた。

 

「そもそも鍛冶師、お前はまだLv.1だろう? Lv.2の俺達に振り回されておきながら、寧ろ良くやっている方だろうに……何をそう凹んでいる」

 

 そんなヴェルフの心情を思ってか、周囲のモンスターに警戒していた桜花がやってくる。どうやらここいらのダンジョンの壁に傷をいれてきたのだろう、大斧を担ぎながらやってくる彼にヴェルフは気まずそうにそっぽを向く。

 

 そんなヴェルフに桜花は呆れた様に溜め息を溢し。

 

「それに足手まといとお前は言うが、既にお前は俺達に三振りもの魔剣を無償で提供してくれただろうが。なのにそこまで謙遜されると……却って嫌味に聞こえるぞ?」

 

 生き残るために18階層の安全圏(セーフティー・ゾーン)を目指すと方針を定めた時、ヴェルフは三人にそれぞれ短剣型の魔剣を手渡している。

 

 風や雷、炎などそれぞれ三つの属性の魔法を放つ魔剣は18階層への強行を行うベル達にとって決して小さくない助けとなっていた。

 

 押し寄せてくる魔物の波、幾度となく訪れる危機的状況を最小限の被害で乗り越えられたのは、間違いなくヴェルフの打った魔剣のお陰だ。

 

 これがなければ間違いなく何処かで大きな痛手を被っていただろうし、ここまでの余裕を持つことは無かった。今自分達が平然としていられるのも、偏にヴェルフのお陰だと桜花は断言する。

 

「それに、お前は俺達と違って“気”を扱える訳じゃない。昨日まで上層付近しか知らない奴が、良くここまで付いてこれるものだ」

 

 特に、タケミカヅチ・ファミリアの二人は武神である主神に、ベルは気の第一人者であるベジット達にそれぞれ鍛えられている。Lv.2でありながら中層で危なげなく戦えているのもそのお陰であり、この場合は寧ろそんな三人に付いていけているヴェルフこそがその健闘を讃えられるべきだと桜花は言う。

 

「……なんだよ、そんなに煽てられてももう何も出ないぞ」

 

「いやなに、そんな意地のあるお前なら良い武具も拵えると思ってな、今の内に印象良くしておこうかと……」

 

「いや本当に打算アリかよ!?」

 

「「プッ」」

 

 瞬間、三人の笑い声がダンジョンに響き渡る。危機的状況なのに、それでも豪快に笑い合う三人に自分の悩みがアホらしくなったヴェルフは羞恥心を隠すようにズンズンと先をゆく。

 

 そんな鍛冶師に謝りながら、三人はヴェルフの後を追う。

 

 そして、遂に四人はその場所に辿り着いた。

 

「つ、着いた。ここが……」

 

「あぁ、ここが───【嘆きの大壁】だ」

 

 17階層、安全階層である18階層に続く広間。

 

 これ迄の階層とは異なり、広く視界の開けたその空間と異様な静けさにベル達は息を呑む。ここを抜ければ安全階層(セーフティーポイント)であるリヴィラの街へと続く道が待っている。

 

 未だ階層主(ゴライアス)の姿はない。これが最後のチャンスだと、走り抜ける準備をする為に四人は最後の作戦会議を開く。

 

「全員、今手にしているモノは?」

 

「私は自分の得物以外であれば回復薬(ポーション)を三つと精神回復薬(マジックポーション)が一つです」

 

「僕も回復薬は一つ余ってますけど、精神回復薬はありません。でも、魔剣はまだ残ってます」

 

「スマン、俺は全部使いきっちまった」

 

「俺は回復薬と精神回復薬が一つ、か。よし、なら予定どおり薬の類は命が持て。魔剣は俺が持つ」

 

「じゃあ、僕はヴェルフを担ぎますね」

 

「なぁ、やっぱりその作戦でなきゃダメなのか?」

 

 【嘆きの大壁】に来る直前、前もって伝えていた作戦を改めて開示するが、ヴェルフはやはり納得がしきれていない様子だった。

 

「ベル殿の【界王拳】は強力無比であるが故に支払われる代償は大きい。これ迄極力使わないで来たのはここで使いきる為であると、ヴェルフ殿も納得していたではありませんか」

 

「それは、そうなんだが……」

 

 仮にも年上が、年下であるベルにおぶられる。レベルによる差はあれど、だからといってそれが沸き上がる複雑な感情を呑み込める程ではない。

 

 ここへ来て本格的にお荷物になる事実に、ヴェルフは渋っていた。

 

「鍛冶師、悔しいと言うのなら、その気持ちを絶対に忘れるなよ。その感情を、次の糧にしろ」

 

 逆を言えば、ここで変に意地を張ればその次も無くなるという桜花からの忠告。悔しくても、屈辱的であっても、今はそれらの感情を呑み込む事しかヴェルフには許されていない。

 

 

 ならば、それらの感情を決して忘れないように、次に活かす様にしろと、そう語る桜花にヴェルフは頷く他なかった。

 

「……あぁ、そうだな。一言一句お前の言う通りだよ大男、この悔しさは次の俺の糧にしてやる」

 

「よし、それじゃあ───行こう」

 

 話しはまとまった。ベルの背中にしがみつき、その身を預けるヴェルフを背負い、ベルはその力を解放する。

 

「───界王拳ッ!」

 

 全身を覆う白い炎が紅く変貌する。瞬間、地面を踏み抜いたベルはヴェルフを抱えたまま直進。

 

 そんなベルに置いていかれないように、命と桜花も気を解放させ、地を駆ける。ここまで温存してきた体力を、全て使いきるつもりで駆け出す三人の横から───異音が聞こえる。

 

 それは壁に大きな亀裂の入る音だった。崩れ、その奥から覗かせる巨大な顔にベル達は息を呑む。

 

 ゴライアス。中層の階層主でありこの【嘆きの大壁】の主、今の自分達ではどう転んでも敵わない規格外の怪物。

 

 見上げる程に巨大な────まさしく巨人の名を欲しいままにした怪物の再誕に、三人は急ぎ離脱を試みる。

 

「振り返るな、走れェェェッ!!」

 

 桜花の叫びを背に、ベルは走る。界王拳の反動で痛みを感じるよりも早く脚を動かし、18階層へ続く階段へ飛び込む。

 

 後ろで桜花に預けた魔剣が放たれる音と魔剣が砕かれる音が聞こえてくる。次いで耳にするゴライアスの叫び声に身を竦ませながら───無事、ベルとヴェルフ、そして命と桜花の二人も18階層に続く階段へ飛び込む事に成功した。

 

 いや、一つだけ誤算があった。勢いを付けすぎた四人は、そのまま転がり落ちるように階段を落ちていき……。

 

「「「「うわぁぁぁぁぁぁぁッ!!」」」」

 

 四人は、18階層の地面へと落ちていった。

 

「う、うーん。皆さん、生きてますかぁ」

 

「なんか、道中よりもダメージ受けてませんか? 僕達」

 

「クソ、ゴライアスに必要以上にビビッてしまっていた。勢いを付けすぎた。オイ鍛冶師、無事か?」

 

「」(絶賛気絶中)

 

「ヨシ、大丈夫そうだな」

 

 いや絶対に大丈夫じゃないだろ。そう思っても界王拳の反動で疲弊したベルにはそれ以上ツッコミを入れる事は敵わなかった。

 

「……あれ、君は」

 

「え?」

 

 ふと、背後からの声に振り返ると、金髪の長髪に金色の瞳。

 

 ベル・クラネルが憧れて止まない【剣姫】アイズ・ヴァレンシュタインがそこにいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「■■■■■■ッ!!」

 

 【嘆きの大壁】にて、階層主が吼える。

 

 自身が取り逃した獲物、久しく潰してこれなかった小さな小人。あれを潰し、喰らうのが巨人の生きる目的だったのに、これでは何も果たせない。

 

 苛立ち、悔しく吼える巨人の耳にふと、一組の男女の声が入る。

 

「な、言っただろ? 今のアイツ等なら18階層まで余裕だって」

 

「だが、明らかに階層主を目にしてから動きに粗が目立ち始めた。アレでは次が持たん」

 

「まぁ、それはそうだな。まだ階層主戦を想定した特訓とかしてないし……そろそろ視野に入れるべきか?」

 

「それもこれも副団長達が戻り、アポロン・ファミリアとのいざこざを終えた後だろう。さっさと片付けろよ団長」

 

「へぇへぇ、わかりましたよーっと」

 

 振り返るゴライアスが目にしたのは、灰の女と黒の男。親しそうに語り合う二人に階層主は次の獲物が来たと目標を定める。

 

 しかし、ふと黒の男の方は何故か見ていると脚が震え出す。まるで、自分の天敵と相対したような……まるで、自分を幾度となく屠ってきたような、そんな既視感と違和感。

 

「■■■■■■ッ!!」

 

 だが、ダンジョンのモンスターであるゴライアスは止まらない。咆哮し、地を震わせるような轟音を鳴らしながら突進してくる。

 

 並みの冒険者であればそれだけで蹴散らせる巨人の進撃を前にして。

 

五月蝿い(ゴスペル)

 

 瞬間、鐘の音が鳴り響き、辺りは静寂に包まれた。

 

 

 

 





更新遅れて、且つ短くて申し訳ない。

別作品に寄り道してました。

ゴメンちゃい。

気になる方は此方へどうぞ

https://syosetu.org/novel/397020/

嘘次回、『目覚める女心、わたしヘルメス(♀)!』
ぜってぇ見てくれよな!
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