ダンジョンに超なアイツが来るのは間違いか?   作:アゴン

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スパロボY、絶賛プレイ中!

ゴジラはまだか!

そんな訳で初投稿です。


物語86

 

 

 

 ────迷宮都市オラリオ。

 

 そこは【最優】の大派閥。【勇者(ブレイバー)】フィン・ディムナが率いるオラリオにて最も統率力の高い世界最強派閥の一角。

 

 幾つもの塔を繋ぎ合わせ、他派閥とは独特な建築物となっている【黄昏の館】、そこは主神ロキが座するロキ・ファミリアの本拠地(ホーム)である。

 

 その館の庭にて対峙する影がそれぞれ二つ、片方は主神ロキと第一級冒険者(ラウル・ノールド)

 

「いやぁ、悪かったなぁ待たせてしもうて。何せこちとら今を輝く大派閥、色々やることが多くて大変でなぁ」

 

「嘘言わないで欲しいッスロキ、単に昼寝して寝坊しただけでしょうが」

 

「ええねんええねん、オラリオからケツ捲った三下派閥に掛ける時間よりウチのお昼寝タイムの方が大事やー」

 

「ちょ、ロキ! 話を振った自分が悪かったスから、もう少し言い方を改めて下さいッス!!」

 

 ベジットから気を教わり、派閥内でも屈指の気の扱いに長けたラウル。第一級(Lv.5)の仲間入りを果たそうと、相変わらず反応の良い眷族にロキはカラカラと笑う。

 

「も、申し訳ありませんッス。ウチの主神が大変な失礼を……」

 

 腰低く、ペコペコと頭を下げるラウル。誰に対しても丁寧な物腰は彼の美徳だが、もう少し堂々として欲しいともロキは思う。

 

 そんな、嫌味なく本心から謝罪をするラウルに対面に座るもう片方の影は柔らかい笑みを浮かべて片手を上げる。

 

「気にしないで欲しい。彼女の言うことは今に始まった訳じゃないからね、オラリオに顔を出した時点で罵倒されるのは分かっていたよ」

 

 もう片方の影、ロキの対面に座るのは艶やかな金髪を持ち、男ですら美しいと思える青年。

 

 神、ロキの軽口を微笑みで受け流すその男神を前にラウルは恐縮ですともう一度頭を下げた。

 

「────んで? オラリオから逃げた負け犬が今更なんの用やねん。いい加減惚けた事抜かしてないで、とっとと本題に入ろうや。なぁ」

 

「─────ディオニュソス」

 

 細目の瞼をうっすらと開き、その鋭い眼光で目の前の男神の神意を図る。天界のトリックスターと謳われるロキの鋭い眼差しを受けて尚────男神ディオニュソスは微笑みを浮かべていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そ、そんな………」

 

「【凶狼】が……」

 

 24階層、食糧庫(パントリー)。緑肉で覆われ、変異したダンジョンの一角、食人花を駆逐し残る敵はあと僅か。圧倒的な力を見せ付けたヘスティア・ファミリアによりヘルメス・ファミリアの面々は希望を見出だしていた。

 

 しかし、希望に満ちていた彼等の顔は絶望に突き落とされる。

 

 オリヴァス・アクト。数年前の【下層決戦】にてベジットによって倒された曾ての闇派閥の一人。死亡したと思われた相手が何故生きていたのか、それは今は問題ではなかった。

 

 問題なのは、モンスターと融合し怪人と成り果てたオリヴァスがどういう訳か“気”を習得し、その力で【凶狼】────ベート・ローガ(第一級冒険者)殴り飛ばした(・・・・・・)事だ。

 

 奴の振るった拳、禍々しく放たれる黒い闘気に包まれたその一撃はベート・ローガの胸元に直撃。吹き飛び、肉の壁に激突するベートにヘルメス・ファミリアの面々は愕然とする他なかった。

 

「────フハ、フヒャハハハハハハ! 見たか! これが“力”だ! 彼女(・・)が与え、彼女がもたらしてくれた新たな力!! この力で我等は必ずや彼女の悲願を遂げて見せよう!」

 

 拳から伝わる手応えに、オリヴァスは歓喜の雄叫びを挙げる。全身に漲る力、溢れだす奔流、第一級冒険者を殴り飛ばしたというどうしようもない優越感が男の中を駆け巡る。

 

「さっきから気になってましたけど、彼女(・・)とはどちら様の事です? 何やらあなたはその方に何かを頼まれたみたいですけど……?」

 

 一方で、槍を手にした目隠しの小人族………リリルカ・アーデは吹き飛ばされたベートを見向きもせずにオリヴァス・アクトを見据えている。

 

「────ほう、仲間がやられたと言うのに随分と軽薄だな。それとも、少しでも此方の情報を抜き取ろうと必死なのかな?」

 

「どうとでもお好きに捉えて下さって結構です。それで? お答え戴けるのですか?」

 

「………良いだろう。その生意気な顔を崩す意味も含めて教えてやろう。我等が願いはオラリオの崩壊、ダンジョンを蓋する迷宮都市を破壊し、彼女を解き放つ事だ」

 

「「「「ッ!?」」」」

 

 オラリオの崩壊。オリヴァスが口にした宣戦布告とも取れる一言はヘルメス・ファミリアにこの上ない衝撃を与えた。

 

 オラリオはダンジョンを蓋し、モンスターを封じ込めた世界最大の大都市。創設神ウラノスの祈りを楔に今日までダンジョンを鎮めてきた世界の要。

 

 その世界の要であるオラリオの崩壊は、ダンジョンの解放と曾て神々が地上に降りてきた古代の回帰を意味している。

 

 そうなれば世界は混沌と悲劇の時代に逆行してしまう。その意味を理解したアスフィは信じられないと言った様子でオリヴァスに食って掛かった。

 

「オリヴァス・アクト! 貴様は、貴様は自分が何を言っているのか分かっているのですか!? オラリオの崩壊!? そんな事が実現してしまえば、世界は再びあの暗黒の時代に戻ってしまう! モンスターに蹂躙される旧き時代に!」

 

「無論、承知しているとも。その上で言っている」

 

 激昂するアスフィをオリヴァスはニヤニヤと下卑た笑みを浮かべる。オラリオが崩壊すれば時代は再び混沌の時代を迎えることになる、仮令人類が絶滅した所で、既にオリヴァス・アクトにとっては些末事でしかないのだ。

 

 絶句するアスフィを尻目にオリヴァスはリリルカへ視線を向ける。

 

「さて、我々の崇高な理念は理解して戴けたかな? 尤も、賛同など求めてはいないしお前達冒険者如きが理解できるとも思えんがね」

 

「えぇ、思っていた以上に下らなくてしょーもない願いだったので特にリリから言えることは何もありません。アナタの言う彼女(・・)が何なのかは定かではありませんが………まぁ、それも今はどうでもいいでしょう」

 

「─────なんだと?」

 

 オラリオの崩壊、時代の逆行、聞けば誰もが震え上がる闇の計画を前にして、それでもリリルカ・アーデは一切ブレる事はなかった。

 

 寧ろ、オリヴァスの話を聞いて若干呆れている節まで見える。この娘はオラリオに、世界の安寧や行く末に興味はないのか、苛立ちよりも困惑しているオリヴァスを他所にリリルカは後ろへ視線を向ける。

 

「どうしますー? もうこれ以上有益な情報は取れそうにないですけどー?」

 

「…………誰に言っている?」

 

 リリルカの視線を辿ると、其処は先程オリヴァスが狼人(ウェアウルフ)殴り飛ばした所。砂塵が舞い上がり未だ影すら見えないが、磔になっているだろう狼人にこの娘は何を言っているのか。

 

「────ふん、恐怖でおかしくなったか。ならば貴様も楽に「あぁ、どうやらその様だな」ッ!?

 

 背後からの声。動きも、挙動も、何もかも感じられなかったのにどういう訳か聞こえてきたその声にオリヴァスは冷や汗を流してその場から飛び退いた。

 

 見れば、胸元を痒そうに掻いている【凶狼(ヴァナルガンド)】が、【二槍の魔女(スカーサハ)】と同様につまらなそうに欠伸をしている。

 

「何故───生きている? 直撃した筈だぞ!?」

 

「あぁ、確かに直撃した。テメェの攻撃は寸分違わず俺の鳩尾を捉えていたよ」

 

「なら、何故────」

 

「単純な話だ。テメェの垂れ流している気より、俺が無意識に練り上げた気の方が強かった(・・・・)。ただそれだけの話だ」

 

「──────は?」

 

 オリヴァスは【凶狼】の言葉の意味を理解できなかった。“気”の力とは確かに凄まじく、会得した者は一騎当千の力を手に入れたと錯覚してしまうだろう。

 

 だが、気とは会得するだけで終わりという代物ではない。気は本人の素質も然ることながら、絶えず鍛え続け練り上げた者にだけがより高みへ至る事が可能となる。

 

 確かにオリヴァス・アクトが気を習得していたのは驚いた。怪人の膂力も合わさりその力は第一級(Lv.5)の冒険者を上回る強さとなっている。

 

 だがそれだけ。気を体得し、今日まで自己的に、或いはベジットから理不尽な迄の修練を受けてきたベートやリリルカにとってオリヴァス・アクトの気の扱いは児戯に等しい。

 

 ただ覚えただけで垂れ流し、マトモに操れていないオリヴァスの攻撃よりも洗練され無意識に纏うようになったベートの気の鎧の方が強かった。言葉にすればただそれだけの話である。

 

「それにしたって、なんでワザワザ受けちゃってるんですかベート様。人の事を舐めプ扱いして、そっちの方がよっぽど酷い舐めプじゃないですか!」

 

「仕方ねーだろ。相手の情報を抜き取るには演技も必要なんだよ。…………分かった。分かったから、地上に戻ったらジャガ丸奢ってやるから、目ェ光らせんじゃねぇ」

 

 グポォンッと眼を赤く光らせて見上げてくるリリルカにベートは懸命に宥める。彼にとって目の前のオリヴァスや闇派閥より隣にいる小人族の方が余程おっかない存在なのだ。

 

 本人はアリスに奪われたマスコットに返り咲くと豪語しているが、正直無理なのではないか? ベートは訝しんだ。

 

 閑話休題。

 

「────ふ」

 

「あ?」

 

「ふざけるなぁ!! この私が! 彼女に選ばれたこの私が! 虚仮にされてたまるかぁぁぁぁ!!」

 

 瞬間、オリヴァス・アクトは再び黒い気を纏ってベートに襲い掛かる。先程よりも速く、眼前に迫る拳を前にして────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「チィ、あのグズ。ワザと(・・・)受けたな(・・・・)!」

 

 人造迷宮(クノッソス)。何者かが造り出した人工の迷宮、悪意と敵意で満たされた魔の巣窟を稲光りを纏う巨牛によって粉砕されていく。

 

 遠ざかり、幾つもの下の階に落ちても聞こえてくる怪物の雄叫び。おぞましい闘牛の突撃に巻き込まれたベジットを目の当たりにしたアルフィアは舌打ちをし、巨大な孔となった迷宮の下へ覗き込む。

 

「どうするアルフィア、追うか?」

 

「……実に業腹だがそうするしかあるまい。あんな奴でも我等の団長、建前とはいえ助ける素振りは見せんと後で主神に泣き付かれる」

 

「────何か、スッゲェ回りくどい罵倒が聞こえた気がする」

 

 アルフィアから見ても今のでベジットがやられたとは到底思えない。何より奴の気は未だ健在で、恐ろしく凪のように澄んでいる。

 

「─────どうやら、ワザワザ追いかける必要はないみたいだぞ」

 

「なに?」

 

 開けられた孔に向かって自分達も落ちて向かおうとした所、ガレスによって阻まれる。どういう事かと思いアルフィアはガレスに視線を向けると、ホレと下を見るように促され、アルフィアは再び暗い地の底へ視線を向けた─────その時だ。

 

「…………なに?」

 

 暗い闇の底、光も声も届かない奈落を思わせる暗黒の世界に、黄金の光が満たし始める。

 

「これは………奴の気、か? なんだ、なんだ………これは」

 

 知らない。アルフィアはこの黄金の光を知らない。

 

 膨れ上がり、増大し、爆発する。山の噴火とは違う大きな力のうねり。眼を見張るアルフィアにガレスの声が届く。

 

「なんじゃアルフィア、お主ベジットのアレを知らんのか?」

 

「なに?」

 

 知ったような事を言うガレスにアルフィアは呆然となる。そんな彼女の心境を追い討ちするかのようにライラが続く。

 

「旦那のアレはその気に………本気になった姿さ。確か、【超サイヤ人】だったかな?」

 

 冷や汗を流し、それでも笑みを浮かべるライラにアルフィアは困惑するしかなかった。

 

 知らない。自分は奴のあんな力なんて知らない。

 

 なんだこの出鱈目な《力》は。こんなの、反則だろうが。

 

 いや、だからこそ。こんなふざけた力を持つ奴だからこそ………。

 

「黒竜を屠るに足る力………か」

 

 揺れ動く地下迷宮。孔底から溢れだす黄金の光を前に、アルフィアの呟きは掻き消されていくのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ────目の前の男は、自分にとって最大最悪の敵。

 

 潰さなくては、殺さなくては、巖の炭鉱族(ドワーフ)鬱陶しい小人(パルゥム)でもなく、恐るべき灰の魔女(ヒューマン)でもない。

 

 自分達の今後の為に、牡牛の怪物()は持てる全てを出し切る勢いで己の魔力と力を解き放つ。

 

 砕いて落ちる階層は数えて10。地上の光など一筋も届かない奈落の底、幾つものアダマンタイトの床を破り、最硬金属(オリハルコン)をも巻き込んで牡牛は男を叩き潰した。

 

 本来なら唯の肉片にしかならない筈。冒険者であれば勿論、人の身であればどうやっても耐えることは叶わない殺戮挙動。

 

 しかし、男は砕ける事はなかった。どれだけ牛の巨漢で押し潰しても、アダマンタイトの床に叩き付けても、男の肉体は砕ける処か傷一つ付いてはいなかった。

 

 出鱈目な耐久力。狂気の狭間で自我も希薄な怪物も全く動じた様子の無い男に戦慄した。

 

 ならば次はどうするか。硬い金属に叩き付けても、自らの蹄に押し潰されても平然としている男に、牛の怪物が取れる選択は限られていた。

 

 即ち、圧死。巨大な自らの体躯を以て目の前の怪物を窒息させるしかない。そう思い、一度跳躍して改めて男にのし掛かろうとした────その時だ。

 

『!?!?!?!?』

 

 《力》が男から溢れだした。ドンッと大気を叩き付けるような力の奔流、風というには荒々しく、力の嵐が人造迷宮に吹き抜けていく。

 

「ハァァァァァァァ………!!!」

 

 攻撃ではない。拳による打撃でなく、剣による斬撃でもない。ただの力(・・・・)の解放(・・・)、それだけで牡牛の巨体は吹き飛ばされていく。

 

 人造迷宮(クノッソス)が揺れる。突然の揺れにタナトスは呆け、イシュタルは惚けている。嫌な予感に青ざめるタナトスに対し、イシュタルの顔は紅く蕩けていた。

 

「ハァァァァァァァ………!!!」

 

 ダンジョンが揺れる。調査に奔走していたアストレア・ファミリアは動揺し、一部の猛者はまさかと青ざめる。

 

 オラリオは揺れていた。一部の神々は「これ絶対アイツの仕業だろ」と騒ぎ立て、ウラノスは祈りの間にて顔を覆って「もう止めて」と懇願した。

 

 そして……。

 

「な、なに!? なんなのこの揺れ!?」

 

 曾て無い未知を前に、一人の白兎がモンスター達と同様に困惑し、動揺している中で。

 

「ダァァッ!!」

 

 それは顕れる。

 

 舞い上がる砂塵、崩れる外壁の中で男────ベジットは笑う。

 

「久し振りに見せてやるよ。コイツが───超ベジットだッ!!

 

 黄金の炎を滾らせ、稲妻を(・・・)迸らせた(・・・・)ベジットが牡牛の前に顕れる。

 

 久し振りの超サイヤ人、勢い余ってつい“2”になってしまったが………まぁ良いだろう。

 

「さぁ、久し振りにその気になったんだ。楽しませてくれよ?」

 

 浮かび上がり、牡牛の本体となっている女性体と視線を合わせる。不敵に笑い、チョイチョイと手招きしてくるベジットに牡牛の怒りは頂点に達する。

 

 牡牛は力の差は分からない。だが、目の前の相手が未知なのは分かった。理解できない、したくもない。神々とは異なる未知を前に牡牛が取れる手段は一つしかない。

 

 故に突撃(チャージ)。先よりもより強い雷を纏わせ、黒い鱗の鎧を変形していく。

 

 その有り様はまるで槍。目の前の障壁をただ突き崩す為の───鏖殺の巨槍。

 

 アダマンタイトの床を踏み抜いて────加速。音を置き去りにして、ただ目の前の男の心臓を目掛けて牡牛は突き進む。

 

 金色の粒、立ち上る黒い炎、変異し、より汚染された自身の肉体。

 

 その全てを以て放たれる絶槍の一撃は─────。

 

「オイオイ、流石にそれは直線的過ぎるだろ」

 

 奴が手にする大剣、その切っ先により止められてしまう。

 

『~~~~~ッ!!??』

 

 威力が殺された。速度も、重量も、何もかもを乗せて突き出した絶槍の一撃は、男の大剣一つで無惨に散らされ、無力化されてしまった。

 

「どうした、もう終わりか? もうちっと踏ん張れよ。ホラ、頑張れ頑張れ」

 

 どれだけ踏み締め、歯を食い縛っても、目の前の男の剣は微塵も揺るがない。どれだけ力を振り絞っても、目の前の男は1ミリ単位も揺るがない。

 

 そして。

 

「──そんじゃあ、今度はこっちの番だな」

 

 横に薙ぎ、弾かれる。相手は宙に浮き、踏ん張れる足場もないただ腕の一振で巨大な牡牛は小石のように吹き飛ばされる。

 

 宙に浮かび、無防備となった所で………奴が身構える。剣を構えて不敵に笑う男に牡牛は本来は無い筈の機能────恐怖で涙が零れた。

 

「さぁ、これなるは偉大なる大英雄の剣技。とくと味わえ────死んでくれるなよ?」

 

 射殺す百頭(ナインライブス)

 

 大きく、分厚く、大雑把な剣。剣と言うにはあまりに大きすぎる────DXドラゴンころし。

 

 繰り出される無数の斬撃。巨牛が最期に眼にしたのは光に満ちた白銀の斬光。

 

 瞬間、世界は弾け飛び。ベジットと牡牛のいた階層は消滅した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、が………ば、バカ……な……」

 

「バカはテメェだ。言っただろ、鈍いってなァ」

 

 振り抜かれた拳は空を切り、返す刀にベートの拳がオリヴァスの胴体を突き抜ける。

 

 撒き散らす緑の血、それを目にしたベートは目の前のオリヴァスを正真正銘の化物と認識。全身に気を滾らせる。

 

「ヒィィぃッ!! ヴィ、巨大花(ヴィクスム)!! 私を守───」

 

「死ね」

 

 明らかに異常な力。その迸りをまざまざと見せ付けられたオリヴァスは最後の食人花である巨大なソレを呼び起こす。

 

 が、放たれる魔槍が巨大花の(魔石)を撃ち抜き、暴れる筈だった巨大花は断末魔すらあげられず灰となる。

 

 そんな光景を目の当たりにしたオリヴァスの脳裏にある光景が思い浮かぶ。一柱の女神の頬を叩き、次の瞬間憤怒に満ちたある男の顔を。

 

(か、関わるべきでは無かった! コイツらに、ヘスティア・ファミリアに! 奴の関係者に!!)

 

 後悔の念が今更になって押し寄せるが………もう遅い。

 

「気円脚」

 

 横薙ぎに振り抜かれる蹴り、気を乗せ、刃となって放たれるそれを受けたオリヴァスは、胴体を上下に分割され、呆気なく地に落ちるのだった。

 

 

 

 

 

 





Q.アルフィア、超サイヤ人しらなかったの?

A.知らなかったし、なんならザルドも知りませんでした。

ここん所別の気の制御で忙しく、超サイヤ人に中々なれる機会がなかったので、今回久々にはっちゃけました。

Q.何故、教えなかった。

A.だって……聞かれなかったし。

Q.なんか人造迷宮派手に壊れたっぽいけど、■■■■様の眷族達巻き添え食らってね?

A.そんな間抜けな事をする主人公ではありませんので、多分大丈夫です。

Q.なんでヘラクレス?

A.大剣を使った必殺技がこれしか思い浮かばなかったんや。




次回、

「エッホエッホエッホエッホ」

「急いでクノッソスの素材を回収しなければ」

「エッホエッホエッホエッホ」



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