異世界転生ってだけでもお腹いっぱいなのにチェンソーマンみたいな力ってマジ?   作:丸鋸

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書き始めの導入と書き終わりの締めが1番悩む。


第9話

 

 

 

──帰りたい

 

 

俺は切実にそんなことを思っていた。

 

目の前に広がるはまさしく戦場。

屈強な男たちのリアル大乱闘がここで繰り広げられていた。

 

「オラァッ!」

 

「うおっ!……とと、危ねー」

 

背後から剣を振り下ろしてくる男。

何とか既で躱しながら胸を撫で下ろす。

 

いやはや、なんでこうなったんだっけ?

 

 

▽▼▽▼▽

 

 

「で、この竜車はどこ向かってんの?」

 

竜車に乗り込んで幾星霜。まあ、そんな時間も経ってないが、荷台に揺られながら目の前に座るイケメン剣聖に向かってそんなことを聞いた。

 

「プリシラ様の領地だね。会場がそこなんだ」

「へー」

 

つまり我が家で戦い合えと。さぞ立派で豪華な家なのだろう。

うーむ、楽しみになってきた

 

「何人くらい来んの?」

「正確な数字は。まあ大まかに100前後とみてもいいかもね」

 

「そんなにか。多いな」

 

負ける気は無いが、相手は魔獣じゃなくて人だ。

極力チェンソーマンは使いたくないが。

 

……つって、手斧で何とか出来るほど弱い人が来るとも思えないしなあ。

あれ?これ俺辛くね?

 

「──なんて言ってる間に……ほら、見えてきたよ」

「ほぉー」

 

見えてきた巨大な屋敷。

ドデカイ門の奥に聳え立つご立派なお家。

 

いいなあ、あんな家にフェルトとロム爺とで住んでみたいもんだな。

 

そんなことを思いつつ手斧を手に取った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「──よく集まってくださいました皆様方。今から闘技大会の説明をさせていただきます」

 

竜車を降り、ラインハルトと別れ会場についたら使用人らしき人が出迎えてくれた。

ゴツゴツしたカッチョイイ装備を身にまとった屈強な男たちに囲まれた空間。むさ苦しいったらありゃしないね。

 

にしても美人な使用人さんだ。羨ましい。俺もあんな人に甲斐甲斐しく世話を焼いてもらいたい。

 

だが、俺の目に止まったのは目の前にいる美人な使用人では無い。

屋敷の上階。一際大きい窓から見下ろすようにこちらを眺める赤いドレスを着た面のいい女性。

 

俺の目は誤魔化せんぞ。

ありゃあデカパイだ。俺のおっぱいスカウターは今まで出会った胸の中で一番の大きさを示している。

 

この出会いは胸を揉みたいと夢を持ったからなのか?偶然のようで必然だったのかもしれん。

とはいえ他人だ。揉めるなんて思ってない。一目見れただけでも感謝しよう。ありがたやありがたや。

 

 

 

「──ではスタート!!」

 

 

 

……ん?スタート?

 

うおっ!?あぶね!

誰だ攻撃してきたやつは!

 

「……チッ!」

 

槍を構えた男が睨んできていた。

……あれ?もしかして始まってんのかこれ?

 

やっべぇ…!美人の胸に気を取られすぎて話もなんも聞いてなかったァ…!

始まったんだよな?始まったってことでいいんだよな?だって攻撃されたもんな!

 

え?てか大会って一対一のタイマントーナメントとかじゃないの?全員一斉に大乱闘スマッシュブラザーズなの?チェンソーマンなしって無理じゃね?

 

「いただきィ!」

「……!?あっぶな!」

 

気がつけば周り一帯囲まれてる。

ちくしょうこいつらめ。弱そうな俺から叩こうってか。ズルいぞ!意地汚い大人たちめ!

 

向かってくる相手に向かって手斧を振り下ろす。がしかし!避けられてしまった。

そのまま剣を一閃。

やだあ、斬られたあ。痛すぎ。

 

やっぱ純粋な戦闘能力だと俺は格下だな。これじゃあタイマンだとしても無理だったかも。

 

どうしよう。チェンソーマン使いたくないしなあ。人殺しはさすがになあ。

 

っておい!こっちが悩んでる時に攻撃すんな!やっちまうぞ!やっちまっちゃうぞ!

 

「「「「うぉぉおおおおッ!!」」」」

 

あ、ごめんなさい。集団は無理っす。

 

 

▽▼▽▼▽

 

 

闘技大会を開いた主催。

この領地の主であるプリシラは飽きていた。

 

集まったのは確かに猛者ばかり。だが己と比べれば実力は見劣りするものばかり。

世界は自分の都合のいいようにできてると自負するほどの彼女だが、開くだけ無駄だったのかもしれない。そんなことを少しばかり思っていた。

 

しかし、彼女の目に留まる存在が2人。

 

1人は鉄兜を被った町人風の装いに身を包んだ謎の男。実力は凡庸といったところだが、神がかり的な直感によりあまたの攻撃を避け続けている。

彼女は周りの凡人とは何かが違うと悟った。

 

そしてもう1人は、これまたこの戦いの場にふさわしいとは呼べない格好、そして実力の男。

手斧一つだけが装備でほかには何も無い。そして、数人から滅多打ちにされ逃げているだけ。

 

攻撃は当たらず、逆に少しずつダメージを負いあと幾ばくもすれば地に倒れ伏すことが容易に想像出来る、そんな男にプリシラはいやに興味をそそられた。

 

この場において1歩どころか何100歩も劣るだろうそんな男に何かが違うと期待する。

 

やがて背中をバッサリ斬られ倒れ込む件の男。

 

そして、次の瞬間。不思議な音が鳴り響いた。

 

 

 

──ヴヴヴヴヴヴヴヴヴッ!!

 

 

 

なにかの唸り声と勘違いするほどの轟音。

思わず前傾姿勢になるプリシラ。そして、会場の誰もがその音の出処に目をやる。

 

そこにいたのは倒れ伏した男。

そして次の瞬間──

 

「むっずかしいこと考えんのはやめだ!!なるようになるってなァ!死にたくねェ奴はさっさと降参しろよォ!ギャッハハハハハハッ!」

 

──回転する刃を身にまとった異形が起き上がった。




なんだか、話の構成が一辺倒だなあ。

ラインハルトさんは激励贈ってから竜車で待機中。
見送りするほどには仲がいい。

みんなの好きな王選候補者

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