一つは不良生徒などの生徒との戦闘、もう一つはそれ以外の存在との戦闘の二種類でヴェルギリウスの戦い方を変える予定ですな。
「そこに居たのね!七神リン!」
突然の怒号に驚き、声の正体を確認するとまた子どもであった。
それぞれ服装の違う子どもが4人。
それぞれ違う組織から来たように見えるが、何故か彼女たちは銃を所持していた。
都市とは違う世界だとはさっき聞いたが、子どもでもそんな簡単に銃を手に入れられてしまうのだろうか。
都市とは明らかに違う光景を見てここが本当に別世界であると彼は確信していた。
「連邦生徒会長はどこに居るの?」
「風紀委員長が今の状況について納得のいく回答を要求しています。」
「皆様各学園からわざわざお越しいただきありがとうございます。」
「今の状況について…連邦生徒会の責任を問うているのでしょう。」
「そうよ!うちの風力発電所がシャットダウンしちゃったのよ!」
「不良生徒が学生を襲うことが急激に増え、治安の維持が難しくなっています。」
「ですが…現在連邦生徒会長が行方不明でして…」
「何ですって!?」
「更にサンクトゥムタワーも制御不能状態で…認証を迂回してどうにか制御できないか先程までは模索していましたが…」
彼女はそういってこちらに顔を向けてきた。
「そういえば、さっきから隣にいたこの大人は…?」
「こちらが外部からお越しいただいたヴェルギリウス先生です。この方こそが今回の事態のフィクサーになってくれるはずです。」
「先生、初めまして。私は早瀬ユウカです。よろしくお願いします!」
他の子どもも自己紹介をしてきた。
「…って今はこんなことをしてる場合じゃない!どうやってこの状況を打開するの?」
「連邦捜査部シャーレ。連邦生徒会長が発案した部活動。」
「ただの部活動ではなく、超法規的な組織。キヴォトスのあらゆる組織に介入ができ、先生が中心的に指揮していきます。また、状況に応じて各学園の生徒をシャーレに加入することも可能です。」
「そんな組織が…それで、どのような方法を…?」
「連邦生徒会長が遺した物がシャーレのビルにあります。それを使いサンクトゥムタワーを復帰します。」
「さっそく手配を行いますので少々お待ちください。」
そういって彼女は一旦場所を離れてピンク髪の子どもに連絡をしていたが、どうやらあまり上手くいっていないようだ。
ーしばらくしてー
「どうやら多数の不良生徒がシャーレの周りを占拠しているようでして…ヘリは出せそうにないですね…」
「しかし…こんなにも暇そうな人達が近くに居てくださって、とても心強いです。」
「まさか、私たちのことを言ってるの?」
そういった事情で徒歩で向かうことになってしまった。
歩いていると向こうに人影が見える。
人数は十数名で、見る限りでは不良生徒に見える。
子どもとは言えども銃器や兵器を所持しているという話も聞いた。
それに、彼女たちを見ているとそう簡単には死なない頑丈さを持っているにも見える。
だからこそ銃器などが広まったのかもしれないが。
「なんで私がこんな事を…!」
「しかしキヴォトスを立て直すためです。私たちがやるしかないでしょう。」
瞬間、発砲音が聞こえてこちらに銃弾が向かっていた。
この軌道を見るに、ユウカに当たるだろう。
「痛っ…!ってあれ…?弾が当たって、ない?」
弾丸は十数センチ先で静止した。
気づけば彼女たちに赤いバリアのようなものが張られていた。
「これは一体どうなってるの…?」
"私が防御しました、ユウカさん。"
「ええっ?」
"私が指揮を行います。"
"今回の事態をいち早く解決することが大事だと思いますので。"
実際ヴェルギリウスの指揮はとても的確に行い、効率よく不良生徒を無力化しながら進むことができていた。
そのおかげでシャーレの建物付近まですぐに移動することができた。
「流石は連邦生徒会長に選ばれた人ね!指示がすごく的確でいつもよりやりやすかったわ。」
「シャーレのビルまであと少しです。このまま進んでいきましょう。」
「不良生徒の中心人物を特定しました。名前はワカモ。」
「百鬼夜行連合学園を停学になった後、矯正局から脱獄した生徒です。」
「フフフ…連邦生徒会の子犬たちが来ましたね。」
「あなた達の相手はこれで十分でしょう。」
巡行戦車がヴェルギリウス達の道を塞いでいたが、ヴェルギリウスが先頭に立ち、戦車に向かって走り出した。
「先生!?まさか戦車に一人で立ち向かうつもりなの!?」
だがユウカの想像に反した…。
いや、周りの誰もが予想しえなかった光景が広がった。
ヴェルギリウスが戦車を蹴った瞬間、戦車はその衝撃に耐えきれずぺしゃんこになってしまった。
「キヴォトスの外の世界から来たと聞きましたが…」
「まさかヘイローすらない人がこんな事を出来てしまうなんて…」
これにはワカモも唖然としてしまっていた。
"さて、ワカモさん。あなたが私との最初の'面談'を行う生徒になるだろうな。"
「し、失礼しましたー!!」
「逃げられてるじゃない!追うわよ!」
"いいえ、その必要はありませんよ。ユウカさん。"
"きっともうこのような事は起こさなくなるでしょう。"
「なぜそう思うのですか?」
"彼女の表情を見てそう感じました。"
"あれは後悔の表情。相手の実力を見誤った結果ですね。"
「後はこちらで対処します。皆さん本当にありがとうございました。」
「先生の活躍が本当に凄かったです。今頃SNSで話題になっていると思いますよ。」
「先生、うちの学園に来るときにまたお会いしましょう。それでは、私はこれで…」
「トリニティにもぜひお越しくださいね。」
「私もパトロールに戻りますね。」
「風紀委員長にもよろしく伝えておきますね。」
そういってそれぞれ解散していった。
ーシャーレのビルにて
「ありました。こちらが連邦生徒会長の遺した物です。」
手渡されたものは薄灰色の端末機器だった。
「連邦生徒会長が'こんな色'の端末を持っていたことは記憶にありませんでしたが、まあそれは今気にすることではないでしょう。」
「これは私たちがいくら起動しようと試みても、何も反応しませんでしたが…先生ならきっと使えるはずです。」
「それでは私は別の仕事がありますので…ここで失礼させていただきます。」
そういって彼女も何処かへ行ってしまった。
本当に起動できるのか、いささか不安ではあるものの電源を入れてみた。
するとまるでそうなることが当たり前かのように簡単に点いた。
本当に起動しようとしたのか疑念がかかるところではあるが気にしないことにした。
すると端末から文字が出てきた。
どうやらパスワードを入力する必要があるようだ。
パスワードなど知るはずはなかったが、頭の中で自然に思い浮かんだ言葉を入力してみた。
「この門をくぐる者は、一切の希望を捨てよ。」
ーパスワード認証完了。PDA-Inferno-のシステムプログラムC.H.A.R.O.N.を起動します。ー
ぶるんぶるん。
今まで傍で何度も聞いてきたあの声が聞こえてきた。
ーto be continued
小説を書くのははじめてなんやけど結構長く書くのってたいへんなんやね。
お気に入りとか評価とかしてくださいって言うのもなんかおこがましい気がするけど、してくれたら嬉しいです。
次回でチュートリアル編は最後です。(多分短く終わるかも)