デルタは、バルカンへと変身すると同時にうなり声を出していた。
バルカンの形態の中の一つであるアサルトウルフの特徴の一つである両腕のガントレットを既にゼータに向けて、放っていた。
ガントレットから放たれた銃弾は、マシンガンの如く。
次々と銃弾が放たれていた。
その攻撃を前にして、ゼータは落ち着いた様子で軽く脚を地面に叩く。
「へぇ、確かに火力は上がっているようだね」
そう軽く言いながら、ブーストレイズバックルによって装着された脚のマフラーから炎を灯しながら、その場を走り出す。
元々、ゼータ自身が、獣人という事もある。
だが、彼女自身の軽やかな動きに加えて、ブーストレイズバックルの力が加わった加速は凄まじい。
「っ!?」
それと共にデルタの眼前にいたゼータは。
きっと、何人にも分身したように見えただろう。
ゼータの軽やかな動きに加えて、上半身に装備しているビートフォームから出る音。
それらが、重なる事によって、ゼータはまるで幾人も分身しているような幻想を見せている。
「まさか、ここまでとは」
元々、ゼータに才能があったとはいえ。
ライダーの力が加わった事によって、ここまでトリッキーな戦い方をするのは、俺は驚きを隠せなかった。
それらを見ていたデルタは。
「あぁ、雌猫がこんなに多くて鬱陶しい!鬱陶しいんだったらぁ!!」
「なっ」
デルタはそのまま本能と共に、構えた。
それは、全身武器庫と言えるアサルトウルフの使い方を、本能で知っていたように。
そのまま構えた。
「全部、吹き飛ばす!!」「おっと、これはマズイね」
そうしながら、デルタは、そのまま全身の武器を、全てゼータに向けて、放ち始めた。
ゼータは、それを見て、少し焦った様子を見せながらも。軽く地面を踏み鳴らすと、ゼータが立っている地面のアスファルトは爆発する。
同時にゼータはその爆風に乗って、空中へと飛び上がっていた。
そうしながらも、ゼータはそのままビートアックスを振りかぶる。
だが。
それを見てもデルタは何も変わらない。
ただ。
両腕にある銃口を、真っ直ぐ向けていた。
その光景を見ながら、ゼータは呟く。
「よっと」「っ」『ROCK FIRE』
ビートアックスの炎が、ゼータのビートアックスから放たれた。
その爆風を利用し、そのままデルタから距離を取る。
「がぁぁぁ、ここで決着を!」『アサルトチャージ!』
「あぁそうだね」『BEAT STRIKE』
互いに、2人は、そのまま自身のドライバーを操作する。
それと共に、互いに、その右脚に力を籠めた。
これは、さすがにマズイな。
「ガアアァァァ!」「はぁぁ!!」
2人が、そのまま必殺の一撃を放った。
それに対して。
『KAMENRIDE DECADE!』
「よっと」
だが、その攻撃に対して、俺は2人の間に挟むように入る。
それに合わせて、両者からの攻撃を、受け流し、攻撃を殺した。
「うわっと、ボス」「えっツカサ」
「ふんっ」
「うぎゃ」「いたっ」
俺はそのまま2人の頭に拳骨をする。
「多少の喧嘩は良いが、そこから先は俺が許さん、分かったな」
「はっはいです」「ごめん」
俺がそう言うと、2人は少しだけ落ち着き、そこで終わりを迎えた。
「・・・あの、イータ様。その彼はもしや」「聞いていなかった?ディケイドだよ」
「ディケイド、彼が、シャドウ様と同格とされた人物」
その際、俺の事を見て、驚きを隠せない一同の視線が、向けられていた。