ハンドレッドとの戦いを終えた後、俺は施設にいた悪魔憑きのガキを回収した。
他にもいないのか確認したかったが、そこにいたガキ以外は、全員が既に亡くなっていた。
彼らの冥福を祈るように、そして今度は不幸がないように、俺はその施設を燃やした。
「・・・本当に、嫌になるな」
燃える施設を見つめながら、俺はため息を吐く。
このような事を幾度も行ってきたが、未だに慣れない。
そして。
「・・・これって、どういう仕組み?瞬時に姿が入れ替わったけど、まるで能力が違う。さっきいた奴も姿が変えたけど、それとは別のシステムになっているの?」
「まさか、こいつはマッドサイエンティストだとは思わなかった」
助けたガキがマッドサイエンティスト気質だとは、想像していなかった。
ディケイドの姿は勿論の事、龍騎とウィザードの姿にも興味を持っており、さっきから俺のネオディケイドライバーを見ながら、ぶつぶつと言っている。
「それでマッドサイエンティスト、さっきから俺のドライバーを奪おうとするな」
「・・・だって、私が気になるのは、そのドライバーだから」
「はぁ、お前を見ていると、あの天才物理学者を思い出すよ」
当初俺と出会った際も、警戒よりも興味を持ったのか、俺の事を調べようとしていた。
正確にはネオディケイドライバーの方が、気になっている様子ではあったが。
「悪いがこのドライバーは、お前に渡す訳にはいかない」
「・・・駄目?」
「駄目だ。それに調べようにも、ここにはそういう施設がないだろう」
「・・・確かに」
こういうマッドサイエンティストを相手をする際には、思う存分調べられる環境。
それがあれば納得する。
好奇心の赴くままに行動する所もあるから、かなり注意は必要だ。
「まぁ、倫理観がないといけないからな」
「んっ?」
そうして俺は、まだ他のガキ共と合流するまでの道のりを考えれば、多少話をする事は出来るだろう。
それと共に、俺はライドブッカーから一枚のカードを取り出した。
「それは?」
「俺が知っている限りの、一番の天才だ。まぁ、少しだけ見せてやるよ」
それと共に、俺はネオディケイドライバーをそのまま腰に巻き、同時にそのカードを装填する。
『KAMEN RIDE BUILD!鋼のムーンサルト!ラビットタンク!イエーイ!』
そう俺がビルドへと変身すると同時に、マッドサイエンティストのガキはさらに目を輝かせる。
「おぉ、これは、鉄?けど、見た事ない?それに、これは一体?見た事のない仕組みだし、これらのシステムは」
「だから、そういうのは後でだ。こいつを見せたのは、このビルドを作りだした奴の話をする為にだ」
「・・・ビルド?ディケイドじゃないの?」
「まぁ、それは俺自身が変身する姿だ。このビルドは、とある天才物理学者から認められた証と言うべき姿だ」
「・・・認められた?」
「あぁ、そうだ。いいか、マッドサイエンティストのガキ。これから話すことをよく覚えておけ。それを守るんだったら、まぁ、俺がいらないカードをやるよ」
そうして、俺もまたあの天才物理学者の話をする事にした。