シグルドへと変身したデルタの兄と名乗った奴。
その手にはゲネシスドライバーで変身したライダーの共通武器であるソニックアローを構えていた。
奴の目には殺意が宿り、その表情には隠しきれない狂気の色が滲んでいた。
「ここを生き残って「あぁ、生かしてやるよ、ただし」へっ」
「お前を徹底的に叩きのめす」『FORM RIDE GAIM JIMBACHERRY ミックス!ジンバーチェリー!ハハーッ!』
その瞬間、俺は既に鎧武へと変身していた。
同時に鎧武のジンバーアームズの武器であるソニックアローを手にしていた。
奴と同じロックシードであり、奴と同じ武器。
それはあえてだ。
「武器が、同じだからって、何が」
そう奴は口走りながら構えた。
ソニックアロー特有のチャージ音が響き渡る中、奴はエネルギーの矢を放つ。
矢は風を切って俺たちに向かって飛んでくる。
だが、それに対して俺はソニックアローの両端にある刃で即座に斬り裂いた。
「なっ」
「決まっているだろ、お前に徹底的に力の差を見せるためだよ」
その瞬間、俺はジンバーチェリーの力による高速移動を発動させていた。
奴からすれば瞬く間に接近した俺に驚愕する顔が一瞬見えた。
奴が対応しようとするよりも早く、俺はソニックアローによる斬撃を浴びせた。
「なっがぁ!」
奴は慌てて対応しようと構えたが、その動きは遅かった。
地面に転げた奴に対して、俺はソニックアローを再び構えてそのままエネルギーの矢を放った。
奴はすぐに反応しようとしたが間に合わず、その身体に次々とエネルギーの矢が命中していく。
火花を散らしながら後ろへと下がっていく姿はまさに惨めであった。
「こんなっ事に」
「てめぇがデルタを無碍にした。それだけだよ」『FINAL ATTACK RIDE GA GA GA GAIM』
そう言いながらネオディケイドライバーにカードを装填した。それと共に、俺の眼前には交互に並んだオレンジとサクランボの輪切り型エネルギーが光る矢となって通過し、奴を打ち抜いていく。
「ひっがぁぁ!」
それと共に奴の腰にあるゲネシスドライバーは完全に破壊され、その結果戦いの決着はついた。
「さて、こいつから色々と聞きたいが「ボス!凄い!」デルタ」
すると、俺に抱き締めるデルタ。
「・・・デルタ、悪いな、こんなの見せて」
「んっ、何が?デルタは別に気にしていないけど?それよりもボスはやっぱり最強だから嬉しい!」
デルタは、そう呟いた。
俺は、どう答えたら良いのか分からなかった。
「・・・そうか」
デルタは気にしていなかったが、家族から見放されたのは、きっと辛い事だ。
「・・・あいつらの家族もな」
ゼータは、家族に見放されていない。
けれど、両親はその身を犠牲にして、ゼータを守った。
イータは、既に家族の事すら覚えていない。
だから、少なくとも俺はこいつらにそんな寂しさを与えちゃいけない。
その為にも。
「過去との決着つけないとな」