白い雪で白く染まった荒野。
その荒野に走る汽車。
汽車からの黒い煙があり、汽車から出る光だけが照らす。
寒さが厳しく、雪は深く積もっていた。風は凍てつくように冷たく、白銀の大地を静かに駆け抜けていく。
荒野の奥深く、汽車が轟音を響かせながら走り抜ける。車輪が雪を押し潰す音と、蒸気機関の唸りが荒野全体に響き渡る。
汽車の黒煙が高く舞い上がり、夜空を覆う雲の中に溶け込んでいく。
汽車の窓から漏れる光が荒野を照らし、その光が雪原に反射して輝きを放つ。まるで闇の中に灯された明かりのように、汽車の存在感を強調する。
その汽車には、二人の人影が。
「シャドウっ、なんで」
そう、シャドウガーデンのアルファが対峙しているのはジョン・スミス。
シャドウが変装した姿。
それを理解したアルファは絶望した表情で見つめていた。
そんなアルファに対してシャドウは。
「ごめん。僕には僕のすべきことがあるんだ」
その時だった。
聞こえて来た音。
それを見つめる。
雪を走る一つのバイク。
そのバイクはジェットスライガー。
巨大な5つのブースターから炎を放ちながら走る。
雪を溶かしながら、進む。
巨大なブースターから放たれる炎は雪を一瞬で溶かし、轟音を立てながらバイクを押し進める。
白銀の雪原が一瞬にして黒煙で覆われ、炎の光が周囲を赤く照らし出す。
その熱量は圧倒的で、雪に触れると瞬く間に水蒸気となり、霧状の雲が周囲を包み込む。
バイクの後ろには、その熱によってできた巨大な蒸気の尾が続き、まるで炎の竜巻が通り抜けているようだった。
前方に見える雪原が炎で次第に赤く染まり、その光景はまるで地獄のようだった。
それでもジェットスライガーは速度を緩めることなく、猛スピードで進んでいく。
その力強さと迫力は、見るものを圧倒するものであった。
「あれは」
「・・・破壊者が来たか」
それに乗る人物の正体がツカサだと察した。ジェットスライガーに乗る人物だと。
そして、それは、ツカサも同じだった。
「・・・なるほど、どういう訳か分からないがまさかお前と戦うとはな。だったら」
ジェットスライガーに乗るツカサもまた、一枚のカードを取り出す。
それに合わせて、シャドウもその手にあるドライバーを腰に巻く。
「「変身」」
『FINAL KAMENRIDE GEATS Ⅸ DYNAMITE BOOST GEATS IX』
『DARKNESS BOOST X GEATS』
鳴り響く音声。それと共に、ツカサは白銀の狐の戦士、ギーツナイン。それに対して、シャドウはその正反対と言える漆黒の狐の戦士、クロスギーツ。
原点の歴史で存在しながらも、戦う事のなかった二人のギーツ。それが、別の世界、別の変身者。
ツカサは、その手にはライドブッカーとギーツナインの武器であるギーツバスターQB9。シャドウは、その手にクロスレイジングソードとギーツバスタークロス。互いに得物を持ち、大地に立つ。互いの距離はかなり離れながら。ゆっくりと二人は歩きながら。
『READY』
戦いの準備が終えた二人は一瞬で詰め寄り。
『FIGHT』
二人の剣が当たった瞬間。その剣風だけで、その場の雪が全て消え去る。
戦いが始まる。剣戟が火花を散らす中で、二人の戦士は互いに力をぶつけ合う。ギーツナインの攻撃は鋭く正確だが、クロスギーツもその力で応戦する。ツカサとシャドウ、それぞれが持つ技術と知識が交錯し、その場の空気を緊張させている。