悪魔と呼ばれ慣れて   作:ボルメテウスさん

145 / 209
雪の上の狐達

白い雪で白く染まった荒野。

 

その荒野に走る汽車。

 

汽車からの黒い煙があり、汽車から出る光だけが照らす。

 

寒さが厳しく、雪は深く積もっていた。風は凍てつくように冷たく、白銀の大地を静かに駆け抜けていく。

 

荒野の奥深く、汽車が轟音を響かせながら走り抜ける。車輪が雪を押し潰す音と、蒸気機関の唸りが荒野全体に響き渡る。

 

汽車の黒煙が高く舞い上がり、夜空を覆う雲の中に溶け込んでいく。

 

汽車の窓から漏れる光が荒野を照らし、その光が雪原に反射して輝きを放つ。まるで闇の中に灯された明かりのように、汽車の存在感を強調する。

 

その汽車には、二人の人影が。

 

「シャドウっ、なんで」

 

そう、シャドウガーデンのアルファが対峙しているのはジョン・スミス。

 

シャドウが変装した姿。

 

それを理解したアルファは絶望した表情で見つめていた。

 

そんなアルファに対してシャドウは。

 

「ごめん。僕には僕のすべきことがあるんだ」

 

その時だった。

 

聞こえて来た音。

 

それを見つめる。

 

雪を走る一つのバイク。

 

そのバイクはジェットスライガー。

 

巨大な5つのブースターから炎を放ちながら走る。

 

雪を溶かしながら、進む。

 

巨大なブースターから放たれる炎は雪を一瞬で溶かし、轟音を立てながらバイクを押し進める。

 

白銀の雪原が一瞬にして黒煙で覆われ、炎の光が周囲を赤く照らし出す。

 

その熱量は圧倒的で、雪に触れると瞬く間に水蒸気となり、霧状の雲が周囲を包み込む。

 

バイクの後ろには、その熱によってできた巨大な蒸気の尾が続き、まるで炎の竜巻が通り抜けているようだった。

 

前方に見える雪原が炎で次第に赤く染まり、その光景はまるで地獄のようだった。

 

それでもジェットスライガーは速度を緩めることなく、猛スピードで進んでいく。

 

その力強さと迫力は、見るものを圧倒するものであった。

 

「あれは」

 

「・・・破壊者が来たか」

 

それに乗る人物の正体がツカサだと察した。ジェットスライガーに乗る人物だと。

 

そして、それは、ツカサも同じだった。

 

「・・・なるほど、どういう訳か分からないがまさかお前と戦うとはな。だったら」

 

ジェットスライガーに乗るツカサもまた、一枚のカードを取り出す。

 

それに合わせて、シャドウもその手にあるドライバーを腰に巻く。

 

「「変身」」

 

『FINAL KAMENRIDE GEATS Ⅸ DYNAMITE BOOST GEATS IX』

 

『DARKNESS BOOST X GEATS』

 

鳴り響く音声。それと共に、ツカサは白銀の狐の戦士、ギーツナイン。それに対して、シャドウはその正反対と言える漆黒の狐の戦士、クロスギーツ。

 

原点の歴史で存在しながらも、戦う事のなかった二人のギーツ。それが、別の世界、別の変身者。

 

ツカサは、その手にはライドブッカーとギーツナインの武器であるギーツバスターQB9。シャドウは、その手にクロスレイジングソードとギーツバスタークロス。互いに得物を持ち、大地に立つ。互いの距離はかなり離れながら。ゆっくりと二人は歩きながら。

 

『READY』

 

戦いの準備が終えた二人は一瞬で詰め寄り。

 

『FIGHT』

 

二人の剣が当たった瞬間。その剣風だけで、その場の雪が全て消え去る。

 

戦いが始まる。剣戟が火花を散らす中で、二人の戦士は互いに力をぶつけ合う。ギーツナインの攻撃は鋭く正確だが、クロスギーツもその力で応戦する。ツカサとシャドウ、それぞれが持つ技術と知識が交錯し、その場の空気を緊張させている。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。