「・・・月旦は、死んだ」
「・・・そう」
かつての婚約者であるユキメに月旦が死んだ事を報告する。
ユキメはその場に座り込んでいた。彼女は涙を浮かべ、悲しみに満ちた表情をしていた。
その姿はまるで絶望に沈むかのように、静かに揺れていた。
「・・・月旦を殺す事は頼んだのは、わっちからでした。それを行ってくれたあなたに対しては恨み言を言うのは筋違いです」
ユキメの言葉は重く、その中に深い悲しみと諦めが混ざっていた。
彼女は月旦に対して複雑な感情を抱いていた。彼がアマゾンになってから、彼女は彼を止めるために動いていた。
だが、その想いは届かず、彼は最後には暴走してしまった。
ユキメは彼を愛していた。しかし、その愛は報われることなく、彼女は彼を失ってしまった。
「それでも、わっちは」
ユキメは言葉を詰まらせ、その目からは涙が溢れ出す。
彼女は月旦を失った悲しみと、自分自身に対する無力感で心が壊れそうになっていた。
「・・・」
ユキメは俯き、その涙が地面に落ちる。
「・・・月旦が力を求めた原因は、俺だ。俺があの時に力を見せつけてしまったせいだ」
「えぇ、ですが、どちらにしても月旦は力を求めたでしょう」
ユキメの言葉は冷たく、その中には深い絶望が感じられた。
彼女は月旦が力を求めていた理由を理解していた。
月旦は仮面ライダーの力に魅せられ、その力で自分自身を強化しようとした。
そして、その結果として彼は暴走してしまった。
それは、彼自身の責任だった。
「それでも、それでもわっちは月旦を愛していました。彼は、わっちの大切な人でした」
ユキメの言葉は痛ましく、その中には深い悲しみが感じられた。
彼女は月旦を愛していた。それは、彼がアマゾンとして暴走する前も、暴走した後も変わらなかった。
彼女は彼を失った悲しみと、彼を救えなかった無力感で心が壊れそうになっていた。
「だからこそ、これ以上、あの人が罪を重ねる前に、止めてくれた事は、本当に感謝しています」
ユキメの言葉は、まるで自分自身を納得させるためのものだった。
彼女は、月旦を殺したツカサに対して感謝の言葉を述べた。それは、彼女自身の感情と向き合い、それを乗り越えるためのものだった。
彼女は、月旦が罪を重ねる前に止めてくれたことに感謝している。それは、彼女自身の罪悪感を軽減するためのものでもあった。
しかし、その言葉には、彼女の心の奥底にある悲しみと苦しみが隠れていた。
「・・・もう、これ以上、月旦を苦しめる事はしないでください」
ユキメはその場に立ち上がり、ツカサに頭を下げた。
「・・・本当に、力を持っていても、何もかも解決出来るとは限らないな」