オリアナ王国へと向かう為の次の手掛かり。
そこへ向かう為に、俺はある人物と共に、真っ直ぐと向かっていた。
「それにしても、まさかこのような乗り物があるなんて」
そう呟きながら、俺の隣で座っているイプシロンが呟く。
「まぁ、この世界には存在しない乗り物だからな」
「それが仮面ライダーの力でもあるのね」
「あぁ」
そう呟くイプシロンは俺と視線を合わせない。
この世界ではあまり接点のない俺達。
どうやって話せば良いのか分からないのかもしれない。
俺もどう話して良いか分からないからな。
接点自体はあまりなく、同じ敵と戦う。
だからこそ、どう話題を出せば良いのか分からない。
「・・・少し聞きたい事があるけど」
「なんだ?」
「あなた、楽器は演奏出来るのかしら?」
その話題に俺は首を傾げる。
「いきなりなんだ?」
イプシロンからの言葉に対して、俺は思わず聞いてしまう。
「屋敷に行った際には、何か演奏をしなければならないから。その為の話」
「演奏か・・・」
その言葉と共に、俺は。
「・・・大抵はな。まぁ、一番は太鼓かバイオリンだな」
「あら、意外」
「意外って、なんでだ?」
「いえ、音楽とあまり合わなさそうに感じたから」
イプシロンの言葉と共に俺は溜息を吐く。
「まぁ、色々とあったからな」
「そう、あなたの旅に関しては色々と聞きたいけど、残念ながら、目的地が見えてしまったわ」
イプシロンの言葉と同時に見えてきたのは。
「雪の館・・・」
目の前に広がっていたのは雪の館。
真っ白な建物は、まるで雪に覆われた城のように見える。
周囲は激しい吹雪に包まれ、視界はほとんどない。
トライドロンのヘッドライトが辛うじて前方を照らしているが、それでも前進は困難だ。
車体は吹雪に煽られ、時折横滑りしそうになる。
「イプシロン、大丈夫か?」
俺は助手席に座るイプシロンに声をかける。
「ええ、大丈夫。ただ、やはり目的地としてはあそこよね」
「あぁ、にしても、本当にここで人が住んでいるのか?」
思わず呟いてしまう。
「同感ね、潜伏するにはぴったりかもしれないけど、その前に凍死してしまうわね」
「そんな気しかしないな」
俺とイプシロンが話している内に、ようやく目的地である雪の館に辿り着く。
吹雪の中、俺はトライドロンを停車させ、ドアを開けて外に出る。
雪の館は静かに佇み、俺たちを迎え入れる準備ができているかのようだった。
イプシロンもトライドロンを降り、俺と並んで歩き始める。
吹雪の中を進むのは容易ではないが、イプシロンが先導してくれているため、迷うことなく進むことができた。
そして、屋敷のドアをゆっくりと開く。