戦兎の参戦は、こちらの状況を良くするには十分である。
オリジナルとなるブラッドとの戦闘を既に行っている戦兎の戦闘経験。
さらには、戦兎自身も既にブラッドを倒した事もある。
それを含めれば、この状況を打開するには十分であった。
「なるほど、オリジナルを倒したビルドが来たか、だが」
そう、ブラッドは、こちらに手を向けていた。
「だからと言って、勝てると思えるか」
「勝てるさ、一人じゃなく、仲間と戦えればな」
「・・・まぁ、そう言いたいのは分かるが、少し問題があってな」
すると、戦兎は、そのまま俺の方を見る。
「どうしたんだ?」
「俺、フルボトル、このラビットとタンク以外は、研究室に置いてきてしまったんだ」
その言葉に対して、俺は戦兎の方を見る。
「・・・マジで」
「マジ」
その言葉に、俺はさすがにマズイと感じた。
仮面ライダーの中には、アイテムが強さに依存するライダーもいる。
ビルドが、その良い例だろう。
「マジで」
「急に呼び出すからだよ」
そう、戦兎は思わず愚痴る。
「始めは焦ったが、そういう事ならば、むしろ丁度良い。ここでビルドを倒せば「仕方ない」なに?」
俺はそのまま、ライドブッカーから、カードを取り出す。
「これを使うか」『FINAL FORMRIDE BUI BUI BUI BUILD』
ネオディケイドライバーから鳴り響く音声。
それと共に、俺は眼前にいる戦兎の背中に手を置く。
その行動に、戦兎は一瞬、疑問。
だが、以前にも行った行動という事もあり、すぐに理解した。
「あっ、お前!」「ちょっとくすぐったいぞ」
その言葉を合図に、戦兎の身体は変形する。
先程まで、赤と青の二色であるビルドから一変。
その身体は機械で出来た赤い兎へと変わっていた。
ファイナルフォームライド。
それは、俺とライダー達が紡いだ絆の証であり、そのライダーにとって象徴となる存在に変える事が出来る。
最も。
「これ、毎回、かなり痛いんだけど」
変形された本人は、かなり痛いらしい。
「ビルドが変わったっ、そんなファイナルフォームライド、聞いた事がないぞ」
「だったら、覚えておけ、行くぞ、戦兎」
「あぁ、分かったよ」
その言葉と共に、俺と戦兎は再びブラッドへと向かって、走り出す。
ブラッドは、先程と同じく、衝撃波をこちらに向けて放とうとした。
しかし。
「既にその行動パターンは見ているからな」
戦兎の呟き。
そして、跳躍。
音を置き去る。
そう、言っても可笑しくない速さで、既にブラッドの後ろへと立っていた。
「なっ」
ブラッドが気づいた時には、既に戦兎の後ろ蹴りが、ブラッドを吹き飛ばしていた。
吹き飛ばされたブラッドは、すぐに態勢を整えようとするも、吹き飛ばされた先にいた俺は、その手に持つライドブッカーを構えていた。
「はぁ!」
そして、ブラッドを一閃。
それは、ブラッドの特徴と言えるマントを切り裂いていた。
「ぐっ」
ブラッドの能力を大きく支えるマント。
それを斬り裂かれた事により、奴はそのまま地面に転がってしまう。
それを見ながらも、俺は既に、ライドブッカーから、カードを取り出し、そのままネオディケイドライバーに装填する。
『FINAL ATTACK RIDE BUI BUI BUI BUILD』
鳴り響く音声と共に、俺は走り、跳び上がる。
そして、戦兎もまた、跳び上がる。
それと共に、戦兎の身体は分裂。
そして、そのまま、俺の身体に装着されていく。
装着される事で、俺自身は、ビルドの赤いアーマーを身に纏う。
そのまま、その蹴りを、真っ直ぐとブラッドに向かって放つ。
「「はあぁぁぁ!!」」
放たれた一撃。
それに対して、ブラッドもまた、その手から衝撃波を放ち、受け止めようとする。
だが、その衝撃波を突破し、俺はそのままブラッドの身体を貫く。
そして。
「がぁぁぁ!!」
そのまま、爆散をする。
それは、戦いの決着を意味した。