俺とゼータは、目的地である遺跡へと向かった。
遺跡に辿り着いた俺達が見たのは、血によって染まった遺跡。
周辺には、おそらくはディアボロス教団の団員だと思われる死体が転がっていた。
そんな死体の中央にいるウィクトーリアと他の団員もいるが。
「・・・一応聞くけど、この状況は」
「・・・666番が、裏切りました」
「666番?」
その名前に、俺は聞き覚えはなく、首を傾げる。
すると、ゼータが補足すると。
「・・・ローズ・オリアナの事だよ」
「なんで、ローズ先輩が?」
「ディアボロス教団からの追撃を逃れる為も含めて、入団する事になった。けれど、裏切る要素なんてあったの?」
そうすると、ウィクトーリアは。
「その場に母親がいました。それを助ける為に裏切りました」
「・・・一応、聞くけど、そもそも威力偵察のはずだったよね。母親を見た時に裏切ったの」
「いいえ、ディアボロス教団が鍵となる指輪をそのまま持ち出そうとしたので、殲滅し、回収する為に行いました」
その言葉を聞いた俺とゼータは頭を抱えた。
「ゼータ」
「分かっているよ。悪いけど、ウィクトーリア、それはあまりにも軽率だよ」
「なぜでしょうか?」
そう、ウィクトーリアは尋ねるが。
「確かに指輪がディアボロス教団に取られる危険性はある。けど、それは反対に言えば、そいつらを追えば、敵の本拠地に辿り着く可能性も十分にあった。そうじゃなくても、奴らの計画を知る手掛かりにもなった」
「っ」
「だから、その場での襲撃は悪手だよ。何よりも、それを行わなければ少なくとも666番は母親を助ける為に裏切る行動は取らなかったよ」
「・・・」
それから、ウィクトーリアは、黙っていた。
「あっあの、ゼータ様」
「んっなんだい?」
「その隣にいる子は、その」
「あぁ、君達は知らなかったのか、そうだなぁ、分かりやすく言えば、ディケイドだよ」
「「・・・ディケイド、子供に見えるけど」」
今更、変装していない状態だったら、そうかもしれない。
「ピンチはチャンス」
「えっ?」
「とある奴が言っていた言葉だ。裏切った理由は、ディアボロス教団の為じゃなくて母親なんだろ?」
「・・・なるほど、そういう事」
ゼータは、それに対して、不敵な笑みを浮かべて、納得する。
「ローズが裏切った理由を考慮すれば、こちら側には十分にあり得るけど、問題は連絡手段なんだよなぁ」
「まぁ、そう考えれば、今回の1件は良いかもしれないね」
そうしながら、今後の動きについてを話し合う必要が出てきた。