ローズに対して、俺はファイズフォンXを無事に渡す事が出来た。
その際に。
「・・・そう言えば、ツカサ。聞きたい事があるんだけど?」
「なんだ?」
「そもそも、あれの使い方って、知っているの」
「・・・」
それを聞くと、俺はその事を失念してしまった事に気づく。
「とりあえずデルタ」
「なんですか?」
「これの使い方、分かるか?」
俺はそう言って、ファイズフォンXの使い方が分かるかどうか問いかける。
デルタは、そのままファイズフォンXを受け取ると、首を傾げながら、ガシャガシャと動かす。
やがて、ブラスターモードにすると。
「おぉ!こうやって使うのですね!!」
「・・・ヤバい、連絡手段の使い方、教えてないわ」
ある程度の使い方を教えたと思っているデルタ。
そんなデルタで、こんな使い方をする。
それを、これまで携帯電話を使った事のないローズさんが分かるかどうか疑問だ。
「・・・どうする?もう一回潜入する?」
「いや、さすがに何度も接触したら、ディアボロス教団もハンドレッドもさすがに気づくだろ」
「だとしたら、どうする?」
「・・・そもそも奴らがあのアーティファクトで何をしようとしていたのか」
「・・・確かに、それを知れれば、行動しやすいけど」
「近く、何かイベントはあったか?」
「イベント」
すると、ゼータは少しだけ腕を組むと。
「そう言えば、通りすがりで聞いたけど、なんでも近くローズ王女の結婚式を行うって聞いたよ」
「・・・結婚式」
さすがに急すぎる結婚式に対して。
「それって、幾ら何でも早すぎないですか?」
デルタでさえ、疑問の声を出してしまう。
「今回ばかりは馬鹿犬の言葉には賛同するよ。さすがに結婚式がこんなに早いのは可笑しいからね。けど、反対に言えば」
「その結婚式で何かあるから、すぐに行おうとする。そう考えても良いよね」
同時に俺達が、これから行う事は決まった。
「それにしても、結婚式か。こういう場合は、コックやメイドで潜入出来るのか?」
「・・・だったら、参加する?」
「参加と言っても、招待状とか色々っと」
そう考えていた。
しかし、まるでゼータは準備が出来ていたと言わんばかりに招待状を取り出していた。
「えっと、なんでそんな既に用意しているんだ」
「さすがにずっとメイドで潜入していたからね。結婚式で何かあると思って、手に入れておいたんだ」
「そうなのか」
ここまで準備周到なのは良いだろう。
けれど、気になるのは、その招待状の内容に関して。
「・・・なんだか、夫婦って書かれているけどって」
そう、問いかけると、ゼータはこちらを見なかったが。