悪魔と呼ばれ慣れて   作:ボルメテウスさん

2 / 209
第-2話 悪魔の過去は

あの宗教のような奴らを始末した後、俺はガキ共を連れて、近くの洞窟へと入った。

そいつらは、かなり警戒している様子だったが、さすがにあんな吹雪の中でガキを放っておくのも、気に食わないので、連れて行く事にした。

幸いと言うべきか、洞窟はある程度休める環境でもあり、対応も難しくなかった。

 

「とりあえずは、てめぇらはさっさと寝ろ。喋るのは明日でも十分だ」

「十分だと言われても、こんな吹雪の中で」

「あぁ、別に死なないようにはしているだろ」

 

確かに、普通に考えれば、吹雪の中で寝るのは自殺行為ではあるが、幸い、俺には、それらを野宿する際には便利な能力を幾つかある。

それのおかげで、洞窟の中はわりと快適なはず。

 

「それとも、腹が減っているのか。まぁ、それだったら少しだけ待て。適当に「あの」あぁ?」

 

俺がそう立ち上がろうとすると、ガキが俺に話しかける。

 

「なんで、そこまで」

「・・・別に、ただ俺の為にやっているだけだ」

 

それ以上の理由なんてない。

何よりも、旅をしている最中で俺はそういう出来事に幾つもあった。

そして、救えなかった奴もいた。

中には子供もいた。

 

「けど」

「だから、ガキはそういうのを気にするな。それに」

 

俺はそう言いながら、頭を掻く。

 

「ある奴が言っていた。子供は宝物。この世で最も罪深いのは、その宝物を傷つける者だ。だから戦った。それだけの理由だ」

 

そう、俺は今でも思い出す奴の言葉をそれだけを伝えた。

 

「だったら教えて欲しい。ディケイドは一体、何者なんだ」

「・・・そんな事は明日にでも教えてやるよ。とにかくさっさと寝ろ。その後はお前らの親を探してやるよ」

「・・・父さん達は死んだ。私達を逃がす為に、あいつらと」

「・・・そうか、悪かった」

 

それを聞いて、俺は旅を続けているのに、そういうのも考えられなかったのか。

ため息を吐き、そのまま座る。

 

「とりあえず寝ろ。話は明日でも出来る。てめぇらガキから逃げる程、俺は弱くないよ」

「・・・さっきからガキガキって、言うけど、ディケイドは何歳なの」

「・・・さぁな、旅を続けていたら年齢なんてとっくに忘れたよ」

 

あの時、あの瞬間。

未だにこいつらのようなガキの時から、俺はディケイドになってしまった。

様々な世界で、様々な奴らと出会った。

道中は、嫌な思い出もあった。

正直、さっさと終わらせたいと思った。

そんな思いを馳せていたら、ガキ共は既に寝ている様子だった。

 

「まぁ、こいつらがせめて生活出来る所まで面倒だけは見てやるか」

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。