学園長室にて、辿り着いた俺は、そのまま彼らの間に入る。
それと共に、今回の1件の犯人と言えるルスランに目を向ける。
「なぜですっ!なぜ、このような事をっ、学園長!あなた程の方が」
そうしながら、グレンは、尋ねる。
「なぜか、そのような事は決まっている。頂点にね」
「頂点って、あなたはブシン祭で優勝した事が」
「ブシン祭など、頂点には程遠い。本当の頂点はずっと先にあるものだ。君に言ってもわからないだろうがね」
その言葉と共に、ルスランは笑った。そこに嘲りの色はなく、どこか疲れたような笑いだった。
「私は頂点に立ってすぐ病にかかってね、一線を退いた。苦労して上り詰めた私の栄光は一瞬で終わった。それから私は病を治すすべを探し求め、ルクレイアというアーティファクトの研究者にその可能性を見出したのだ」
「お母様が」
「そうだね、賢すぎて学界に嫌われた不幸な女だ。だが研究者としては最高峰の知識を持っていて、彼女の立場は私にとって都合のいいものだった。私は彼女の研究を支援し、数々のアーティファクトを集めた」
それらは、シェリー自身も知っていた。
だからこそ。
「ルクレイアは研究に集中し、私は彼女の研究を利用する。彼女は富も栄誉も興味がなかったから、いい関係だったよ。そして私は強欲の瞳に出会った。私が探し求めたアーティファクトだ。
だがね、
ルクレイアは……あの愚かな女は『強欲の瞳』が危険だと言って国に管理してもらうよう申請を出そうとした。だから殺してやった。身体の先から中心へ突いていき、最後は心臓を突き刺し捻った」
「えっ、それって」
その言葉と共に、シェリーも自然と、その犯人が理解出来た。
父だと慕っていたはずの男。
それが、まさしく。
「あなたが、お母様を」
「あぁ、そうだよ、だが強欲の瞳は私の手に残ったがまだ研究は途中だった。だが私はすぐに都合のいい研究者に出会ったよ。シェリー、君だ」
その一言と共に、ルフランは、その手に持ったのは強欲の瞳と、それを制御するアーティファクト。
それをなんと、手に持っていた戦極ドライバーのフェイスパーツ部分を外し、無理矢理付ける。
「何も疑わず、私に尽くしてくれた。私が仇だとも知らずにね。可愛い可愛い、愚かな娘だ。
母娘二人のおかげで強欲の瞳は完成した。あとは魔力を集める舞台を整えてちょうどいい隠れ蓑を用意するだけで済んだよ。今日は……私の願いが叶う最高の一日だ」 『ゴールデン』
その言葉と共に、起動させたのは、金のリンゴロックシード。
それを起動させ、戦極ドライバーを腰に装着すると共に、装填する。
「今、まさしく、私は変身する!」『ゴールデンアームズ!黄金の果実!』
クツクツとルスランは嘲った。
ルスランが、発動させた強欲の瞳の影響か。
マルスの盾には本来は無い、まるで強欲の瞳を思わせるマークが現れており。
禍々しさが増していた。
「ディケイド、今度は、お前の早さでも、私には無意味だ」
そう、ルスランは言う。
それに対して、俺は。
「下らないな」
「何?」
俺は、そう呟いた。
「頂点?それは、そんな道具に頼らなければ手に入らないのか?母親とその娘を利用してまで手に入れる程の価値があるのか?」
「君には分からないよ、頂点への渇望など!」
「そうだな、けど、俺は知っている。自分の為ではなく、誰かの為に頂点へと目指した男を!その身体が、例え人ではなくても!例え家族との永遠の別れになったとしても、戦い続けた男を!」
「ふっ、それがお前だと言うのか?」
「いいや、俺はそんな大層な奴じゃない、けどな」
俺はその言葉と共に俺は、彼のカードを取り出し、見せる。
「彼の力が、今、ここにある。だからこそ、彼の代わりに、俺がお前を止める」『KAMEN RIDE GAIM』
俺は、そのまま鎧武のカードを、ネオディケイドライバーに装填した。
そうする事によって、俺の上には、先程のルスランと同じようにオレンジの鎧が舞い降りる。
そして。
『オレンジアームズ!花道!オンステージ!』
鎧武へと、変身すると共に、俺は構える。
「さぁ、ここからは、俺のステージだ!」