悪魔と呼ばれ慣れて   作:ボルメテウスさん

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その悲しみは

全ての事件が終わりを迎えた。

襲撃が行われた学園での事後処理は、アイリス様と共に来た騎士団によって行われた。

学園に残されていた戦極ドライバーやデザイアドライバーを含めた物は全て、破壊されていた。

それは、おそらくは、ディアボロス教団側としても、その情報を露見させない為に行われたのだろう。

残念ながら、この世界での科学技術では、これらが一体何の装置なのか、解明する事が出来るのは少ないだろう。

だが、それよりも重要な事が、今、まさしく話し合われていた。

 

「・・・ルスラン学園長は、その後は」

「死亡が確認された。元々、病で浸食されていた事もあるが、ディケイドとの戦いで破壊されたベルトとアーティファクトによる負荷が決定的だろう」

 

俺は、その日、紅の騎士団での事後報告と共に情報共有が行われていた。

事件が終わった後、その全てが明らかにされていく。

ルスランは、その後、死んだ事とその原因。

だが、彼の裏に関わっていると思われる存在に関しては、未だに謎が多かった。

 

「シェリーは」

「・・・未だに父の死、何よりも母が殺した犯人が、まさか自分を慕っていた人物だというショックから部屋から出られない状態だ」

 

その言葉と共に、俺は何も言えなかった。

 

「ディケイドの事を、恨んでいるんでしょうね」

「それは、正直に言えば、ディケイドが行った事が確かに原因ではあるが」

「それ以上に、彼が助けてくれなかったら、我々も彼女も助からなかったからな」

「・・・今回の1件でもそうですが、私達は、未だにディケイドという存在に頼りすぎている。

そして、今回の1件で、ディケイドという存在は世間でも大きく知られた」

 

そう、俺がこれからの行動が行いにくくなっていた。

その事実を、確かに理解した。

 

「・・・ツカサ君、君には少しお願いがあるのですが」

「俺にですか?それは一体?」

「学園は、今回の1件もあり、しばらくの間、休校になりました。その少しの間だけでも良いので、シェリーを聖地リンドブルムまで護衛をして貰いたい」

「リンドブルムに」

 

それは、俺もこれまで聞いた事のなかった都市なので、少しだけ迷う。

 

「リンドブルムでは、女神の試練が行われます。その見学という事もありますが、何よりも、今は彼女の気分転換になれば」

「・・・そうですね、ある意味、ここにいても辛い事だけを思い出しますから」

 

そうして、俺はその言葉の意味を理解出来た。

何よりも、彼女の悲しみの原因は、他でもない、俺だから。

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