シェリーが寝静まった後。
俺とイータは夜の街を歩く。
未だに、怪しい気配が漂うこの街において、少しでも情報を得る為に。
「・・・」
「イータ、どうしたんだ?」
「・・・アルファ様からの命令で、追跡するように言われた」
「追跡って、誰をだ?」
「大司教を殺した奴がいる。そいつを追えと」
「・・・なんだか、あんまり聞き逃せない単語が聞こえたが、そんな奴が」
そうして、俺は呟こうとした時だった。
こちらに近づく足音。
それと共に、俺は、近くにある物を蹴る。
蹴られた物は、そのまま近づく足音に当たると共に、その場で転がる。
そうして、見えたのは、黒子風の男。
「イータ、こいつか?」
「そうかもしれない、何よりも怪しさがかなりあるね」
「まぁ、そうだな」
そう呟いている間にも、俺はネオディケイドライバーを取り出す。
すると、奴もまた、それを取り出す。
「ドレッドライバーか、ここに来る前に知っているが、そこまでハンドレッドの手が伸びていたか」
そう呟きながらも、ドレッドライバーを、そのまま腰に回した。
そして。
『STEAMLINER UNICON DAIOHNI』
そう、ドレッドライバーにケミーカードを三枚装填した奴は、そのまま呟く。
「変身」『ドレッド・参式』
それと共に奴の姿は変わる。
一瞬、赤い泥に包まれ込むと、そのまま露になった奴は、赤い鬼と白いユニコーンのアーマーを身に纏ったドレッド参式となった。
「さて、それじゃ、やるとするか」『KAMENRIDE DECADE!』
俺の呟きに対して、ドレッド参式の持つレイピアで俺に向かって、突いてくる。
対して、俺は手に持ったライドブッカーで、その突きを受け止める。
レイピアの扱いにあまり慣れていないのか、動きが鈍く、攻撃も軽い。
これなら余裕だな……と思いつつ、俺は相手の腹を思い切り蹴り飛ばす。
すると、奴は後ろに吹き飛び、地面を転がる。
だが、それでもすぐに立ち上がり、再び攻撃を仕掛けてきた。
「おいおい、痛覚はないのかよ」そう言いながら、俺は奴の攻撃を全て受け止めていく。
奴の動きは決して速くない。
それに一撃一撃も軽く、防御するにも問題がない。
しかし、このままではらちが明かない。
だから俺は少しだけ反撃することにした。
ドレッド参式に有効な手を考えている内に。
「鬼には、鬼で対抗してみるか」
そう呟くと共に俺はドレッド参式を蹴りながら、その手には響鬼のライダーカードを手に。
そのまま流れるように、ネオディケイドライバーに響鬼のライダーカードを装填する。
『KAMEN RIDER HIBIKI』
変身音が鳴り響くと同時に俺の姿は響鬼へと変わる。
同時に、俺が蹴飛ばしたドレッド参式はよろけながらも立ち上がり、俺の方へ向き直る。
奴は、そのまま身の丈はあるだろう金棒を、こちらに向かって、襲い掛かる。
『ATTACKRIDE ONGEKIBOU REKKA』
対して、音撃棒烈火を握りしめた俺は、それを軽々と振り回し、ドレッド参式の攻撃を捌き始める。
「ぐぅっ……!」
ドレッド参式も負けじと金棒を振り回し続けるが、やはり力の差は大きく、次第に追い詰められていく。
そして遂には、ドレッド参式は金棒を大きく弾かれ、隙だらけになる。
そこを狙いすましたかのように、俺はすかさず烈火の先を突き刺す。
──ズシャッ!
「グォオオオオッ!?」
すると、奴は苦悶の声を上げ、その場で膝をつく。
どうやら効いているようだな……。
「どうやら、負の感情をエネルギーにしているようだからな。響鬼の清めの音は、有効らしいな」
そのまま烈火をくるりと回しながら、ゆっくりと立ち上がるドレッド参式を見据える。
すると奴は、またもや金棒を構え直し、こちらに向かって来る。
身の丈はある金棒による攻撃を正面から受け止めず、片方の手に持つ烈火で打ち返して、もう片方の手にある烈火でドレッド参式の腹部を叩く。だがそれでも、ドレッド参式は怯むことなく、再び金棒を振るおうとする。
しかし。
「遅い」
『FINAL ATTACKRIDE HI HI HI HIBIKI』
その音声と共に、正面から出現した音撃鼓・火炎鼓でドレッド参式の動きを封じ、清めの音を叩きこむ音撃打を放った。
叩き込まれた清めの音が、そのまま反応すると共に、その場でドレッド参式は爆散する。