ドレッドを倒した後、俺の手にはライダーカードがあった。
それを見たイータは、そのまま近づく。
「・・・ディケイド、これは」
「ライダーの力が封じられているカードだ。ディケイドの能力であり、象徴だ」
「象徴」
そうして、ドレッドのカードが気になった様子のイータは、そのまま見つめる。
「さっきの姿よりも簡素だけど」
「ライダーには、多くのフォームがある。さっきのドレッドの場合も同じだが、イータが変身しているエボルもまた、同じだ」
「未知の姿!それは気になる」
そうして、イータは、そのまま俺のライダーカードをさらに見たい様子で見つめている。
あまり出したくはないが、幸い、これまでのハンドレッドとの戦いで得たライダー達の力ならば問題ないので、見せる。
そうしていると。
「イータ、ここにいたって、あれ、その子は?」
「んっ、イプシロン?」
見ると、そこには、イータと似たような格好をしている水色の髪をしたエルフがいた。
これまで見た事のない人物という事で、気になったが。
「ここにいるの、ディケイド」
「へぇ、ディケイドねぇ。ディケイド!?」
少しだけ頷いたイプシロンだが、俺の名前を聞いて、すぐに目を見開いた。
そのまま、俺の方を見ると。
「この子供が、本当にイータ達が言っていたディケイドなの。その、なんというか」
「子供だと思ったのか」
俺は思わず質問するが。
「まぁ、2年も経過したのに、あまり変わっていないという事で驚いたわ。むしろ親近感があるわ」
「んっ?」
その言葉の意味が分からず、俺は思わず、首を傾げる。
「それにしても、ここまで追っていたあの処刑人を倒したのは、まさかディケイドだったなんて。あの子達も喜ぶわ」
「・・・そっか、あいつらは元気をしていたのか」
「えぇ、あなたに会いたがっていたわ。あなたの方は」
「・・・会う資格があるならば、会いたい。けれど、あいつらがそれを許してくれるならばね」
「そう言ってくれるだけでもあの子達は幸せよ」
「そうか、けど、今は少し面倒な仕事を引き受けているからな」
「面倒な仕事?」
俺の言葉に対して、イプシロンは疑問に首を傾げるが。
「女神の試練に来ているシェリーの護衛にな。一応はイータにはシェリーのメンタルのフォローでも来ていたが」
「イータは、そういう報告はあまりしない子だから。けど、女神の試練ね」
「んっ?」
すると、イプシロンは何かを考えている様子だった。
「いえ、ある意味、タイミングが良かったと言うべきかしらね。ディケイド、少し協力して欲しい事があるけど、良いかしら?」
それは思いも寄らない提案だった。