俺が、オーズを利用したと思われる奴を問い詰めた際に、いきなり何者かに襲われた。
咄嗟に反撃する事が出来ずに、どこか別の場所に吹き飛ばされてしまう。
すぐに目を開けると、そこには、以前の戦いで、デルタと呼ばれていた女がいた。
「ボス!会いたかったよ!!」
「・・・ボス?お前、もしかして、バカガキか?」
「馬鹿って、ボス、酷い!けど、今はデルタという名前があるのです!」
以前、イータから聞いた話で、成長しているとは聞いていた。
けれど、さすがにここまで成長をしていたはな。
先程までの怒りは未だに収まっていないが、それをデルタに向けるのは違うだろ。
「悪かったな、長い間、放っておいて」
そのまま、俺はデルタの頭を撫でる。
すると、先程までの子供のように笑っていたデルタは。
「本当に寂しかったんだよ、ボス!だって、ボスがいなくなってから、デルタは頑張ったから」
「そうだな、成長したよ、本当に」
「デルタはあれから最強になる為に頑張った!ボスと一緒になる為に」
「あぁ、ずっとは一緒にはいられないかもしれない。けれど、沢山一緒にいよう」
「うんっ、うん!」
その容姿は大人であるのは間違いない。
だが、未だに中身は子供のようで、俺に対して、我が儘を言うデルタ。
その様子は、イータとは違ってはいた。
けれど、確かな懐かしさがあった。
「さて、デルタ。そんなお前に1つ質問だ」
「何?」
「ここって、どこだ」
「んっ?」
デルタが突っ込んできた事によって、訪れた場所。
周囲の場所は、白、一色。
「・・・さぁ?」
それに対して、デルタは首を傾げて、疑問だったらしい。
どうやら、全くよく分からない場所に来たらしいが。
「まぁ、こういう事はよくあるから良いけど」
そういう出来事に関しては、ディケイドとしての旅の経験があり、特に困惑はない。
だが、その考えは、すぐに打ち砕かれる。
「っ」
感じた悪寒。
それと同時に、その場所が変わる。
「んっ、ここは?」
そう、デルタが疑問に思うのは仕方ない。
なぜならば、ここは。
「そういう事」
俺は冷や汗を掻くしなかった。
崩壊した街。
そして、それに似合わない数々の建物。
それは、デルタが住んでいた世界ではあり得ない物だろう。
だが、それらは、俺は知っている。
「どうしたのボス?」
「デルタ、油断するんじゃないぞ。もしも、俺の考えが正しければ、ここは記憶を再現する場所、そしてここは」
そうして、見上げれば、そこには、あの時の光景が広がっていた。
「俺の、ディケイドとなった時の記憶だ」