「ボスがボスになった日?」
疑問に思うデルタを余所に。
かつて、仮面ライダー達が戦ってきた敵達。
奴らが、こちらに迫っていた。
その中でも、一際目立つ存在が俺を捉えていた。
「ほぅ、これは珍しい。まさか、このような奴がいるとはな」
「っ」
こちらに声をかけた存在。
それを感じてか、デルタはそいつを睨む。
怪物達の中心にいる存在を見て、驚きながらも警戒していた。
当然かもしれない。
そして、こいつの性質を考えれば、あり得るかもしれない。
「アナザーライダー」
ハンドレッドが、紛い物の仮面ライダーの力を造る物だとすれば。
アナザーライダーとは、仮面ライダーの歴史そのものを吸収し、誕生する怪人。
そのアナザーライダーの一体と、俺は深い関わりがあった。
故に。
「アナザーディケイド、まさかこんな所で出会うとはな」
俺の中の記憶。
そこから、生み出された存在であるアナザーディケイドが現れるのは、必然かもしれない。
「かつての俺の力を使い、生まれたお前が。今では仮面ライダーを名乗るとはな。だが、その力もまた俺の力だ。返して貰おうか」
「記憶の中にいる奴が何を言うかと思えば。どちらにしても渡すかよ、この力はもう、俺の力だ」
他人の力だったという点では、確かに俺とアナザーディケイドは同じかもしれない。
それが、まさかこんな所で思い出すとは思わなかった。
けれど、違う点は明確にある。
受け継いだか、奪ったか。
「そう言えば、デルタ」
「ボス?」
「お前は、俺が最強だと思うか?」
「当たり前だよ!ボスは最強だよ!」
「そうか、けどな、デルタ」
それと共に、俺はケータッチ21を取り出す。
「俺は、まだまだ最強は隠しているんだぜ」
「おぉ!!」
そのまま、俺はケータッチ21に、そのカードを装填し、ボタンを押す。
『KUUGA AGITO RYUKI FAIZ BLADE HIBIKI KABUTO DEN-O KIVA FINAL KAMENRIDE DECADE!』
鳴り響いた音声。
それと共に、俺の姿は変わる。
身体に刻み込まれたのは、9人の仮面ライダー達のライダーカード。
それと共に、俺の頭部には、ディケイドのライダーカードが納められた。
以前の俺では出来なかった。
けれど、ディケイドから、その思いを託された時から。
俺は、ようやく、この姿になる事が出来た。
「おぉ、ボス!」
「なんだ?」
「なんかダサい」
「それは、言ったら、駄目だ」
デルタの素直な言葉に対して、少しだけ言いながらも、アナザーディケイドの方に目を向ける。
「コンプリートフォームか、だが、それで果たして勝てるか!」
「さぁな、互いにお零れ同士だからな、何よりも」
そうして、ライドブッカーを構える。
「ガキの前だ。保護者として、格好付けさせて貰うぜ」