ディケイドの姿が変わる。
それは、女神の試練の時に見せたオーズと同じとは思えない程に不気味であった。
全身の紫色の装甲は、今は滅びた恐竜の力を身に纏っており、その場を動かない状態だった。
そのディケイドの姿を見ながら、ゲイザーに変身しているネルソンは、そこから放たれる殺気に全身を震わせながら。
「殺される前に!」
そう、増やした自分自身を操る。
全てのネルソンが、ゲイザーに変身している事で、肩や胸部・膝に装着されたドミニオンレイを分離して飛ばした。
その数は圧倒的であり、全ての攻撃は、ディケイドに向けられている。
「死ねぇぇ」
ネルソンのその言葉を合図に、ドミニオンレイから放たれるレーザーはディケイドに直撃し、爆炎と煙を巻き上げる。
その光景を想像していた。
だが。
「ガアァァァァァ!!」
ディケイドは叫ぶ。
その叫び声と共に、レーザーは、凍る。
「なっんだとっ!?」
ディケイドを中心に、ディケイドに放たれたレーザーが全てが凍る。
余りにも不可解な現象にネルソンは、驚きの声を上げる。
だが、そうしている間にも、ディケイドは雄叫びと共に近くにいたネルソンを掴み、そのまま地面に叩きつける。
「グハァッ……何なんだ! お前はぁ!!」
ディケイドは答えない。
だが、身体から溢れる冷気は、周囲の空間を未だに凍らし続ける。
そして、それは、地面に叩きつけたネルソンを凍らせると共に、そのまま力を籠めれば、そのまま砕け散った。
「っ」
いともたやすく、ネルソンを潰した。
しかし。
「だっだがっ、まだだぁ!」
その、一人のネルソンの叫びと共に、分身体であるネルソン達がディケイドに襲い掛かる。その数は百を超える。
だが。
「ガァァァァァァ!!!」
ディケイドは、圧倒していた。
プテラの翼から放たれた風が、冷気がネルソン達を凍らせていく。
胴体のトリケラの角がネルソンを貫き。
ティラノの尻尾がネルソンを吹き飛ばす。
その戦いに対して、ネルソンは。
「かっ」
長い年月をかけて、築き上げてきた知能は。
「てっ」
異世界から持たされた未来の技術が。
「なっ」
その圧倒的な暴力の前に。
「いっ」
その一つの結論に至った。
「勝てる訳がないっ、こんな化け物にっ、人間がっ」
ゲイザーの仮面の下において。
その表情は絶望に歪んでいた。
「あぁ、そうだよ、てめぇ如きが」
それと共に、ディケイドは、その手には既にメダガブリューを構えていた。
そして。
『FINAL ATTACK RIDE O O O OOO』『ガブッ!ゴックン♪プ・ト・ティラーノ・ヒッサ~ツ!!』
ディケイドは、そのままメダガブリューをバズーカモードからエネルギーを凝縮した強力な破壊光線を放つ。
それによって、その空間は、破壊される。