悪魔と呼ばれ慣れて   作:ボルメテウスさん

8 / 209
今は懐かしき旅の始まり

ハンドレッドからの襲撃を受けながらも、俺達は近くの村に立ち寄った。

その際に、泊まれる場所はないかを探して、そこで寝る事にした。

 

「ねぇ、ボス!ボス!これって、何なの!!」

「んっ」

 

そうしていると、犬ガキは、ふと俺の持つディケイドライバー。

それと共にライドブッカーにあるライダーカードを取り出しながら聞いてくる。

 

「旅を始めた時から持っていたからな、色々とあったからな」

「色々って、一体どんな旅をしていたの?」

 

それを気になったのか、犬ガキだけではなく、他のガキ達も気になった様子だろう。

 

「本当に色々とあったからな、旅が始まった時もな」

 

全てが始まったあの日。

それ以前の記憶は、俺はもう覚えていない。

それ程、ここまでの旅が、激しかったのか。

それは、分からない。

 

「始まったって、どんな風に」

「ふっ、まぁ、簡単に言えば、世界の終わりだよ」

「世界の終わり?ボスは馬鹿なんですか?世界が終わったら、ここも無くなっているんですよ!」

 

そう、犬ガキは首を傾げながら言う。

 

「・・・そうだな、だから、分かりやすく言ったんだ、ガキであるお前達にも分かりやすくな」

「なんだか、馬鹿にされているような気がするけど」

「さぁな、それが判断出来るようになってからな」

 

それが、嘘か本当かなんて、分からないだろう。

だけど、実際に、俺は覚えている。

あの日、俺の世界は滅んだ。

どこを逃げても、逃げても。

そこには、怪物達が多くいた。

そんな世界で、次々人達が死んでいった。

もしかしたら、親しかった人もいたかもしれない。

もう、とっくに記憶なんてなかったのに。

そんな逃げた先で、俺は、偶然だったかもしれない。

怪物達を消し飛ばした紫色の波動。

その際に、俺の手元に、何かが落ちた。

形は、時計だったかもしれない。

破片で、ほとんど壊れていた。

それを握り絞めた時に、力が流れ込んだ。

同時に、その形は、今の、俺が知っているディケイドの形となった。

 

「まぁ、俺の話なんて、どうでも良いだろう、さっさと寝ろ」

「えぇ、聞きたい聞きたい!ボスのこれまでの旅を!」

「・・・私も知りたい」「僕も」

 

そう、ガキ共が寝物語を強請ってくる。

 

「まったく、ガキ共が、仕方ないな」

 

その言葉と共に、俺はライドブッカーから適当なカードを一枚を取り出す。

それは、あの世界が終わった後。

俺が、最初に旅をした世界。

 

「仕方ないから、聞かせてやるよ、俺が最初に会ったお人好しをな」

「お人好し?」

「あぁ、全ての世界の全ての笑顔を守ると言っていた男の話だ」

 

それと共に、俺は自然と、過去の話をした。

勿論、ガキ共には、こことは違う平行世界なんて、信じて貰えないから、そこは省く。

それでも、こいつらを安心して預ける場所が見つかるまでは、伝えてやりたい。

俺のような偽物じゃなく、本物の仮面ライダー達の精神を。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。