ハンドレッドからの襲撃を受けながらも、俺達は近くの村に立ち寄った。
その際に、泊まれる場所はないかを探して、そこで寝る事にした。
「ねぇ、ボス!ボス!これって、何なの!!」
「んっ」
そうしていると、犬ガキは、ふと俺の持つディケイドライバー。
それと共にライドブッカーにあるライダーカードを取り出しながら聞いてくる。
「旅を始めた時から持っていたからな、色々とあったからな」
「色々って、一体どんな旅をしていたの?」
それを気になったのか、犬ガキだけではなく、他のガキ達も気になった様子だろう。
「本当に色々とあったからな、旅が始まった時もな」
全てが始まったあの日。
それ以前の記憶は、俺はもう覚えていない。
それ程、ここまでの旅が、激しかったのか。
それは、分からない。
「始まったって、どんな風に」
「ふっ、まぁ、簡単に言えば、世界の終わりだよ」
「世界の終わり?ボスは馬鹿なんですか?世界が終わったら、ここも無くなっているんですよ!」
そう、犬ガキは首を傾げながら言う。
「・・・そうだな、だから、分かりやすく言ったんだ、ガキであるお前達にも分かりやすくな」
「なんだか、馬鹿にされているような気がするけど」
「さぁな、それが判断出来るようになってからな」
それが、嘘か本当かなんて、分からないだろう。
だけど、実際に、俺は覚えている。
あの日、俺の世界は滅んだ。
どこを逃げても、逃げても。
そこには、怪物達が多くいた。
そんな世界で、次々人達が死んでいった。
もしかしたら、親しかった人もいたかもしれない。
もう、とっくに記憶なんてなかったのに。
そんな逃げた先で、俺は、偶然だったかもしれない。
怪物達を消し飛ばした紫色の波動。
その際に、俺の手元に、何かが落ちた。
形は、時計だったかもしれない。
破片で、ほとんど壊れていた。
それを握り絞めた時に、力が流れ込んだ。
同時に、その形は、今の、俺が知っているディケイドの形となった。
「まぁ、俺の話なんて、どうでも良いだろう、さっさと寝ろ」
「えぇ、聞きたい聞きたい!ボスのこれまでの旅を!」
「・・・私も知りたい」「僕も」
そう、ガキ共が寝物語を強請ってくる。
「まったく、ガキ共が、仕方ないな」
その言葉と共に、俺はライドブッカーから適当なカードを一枚を取り出す。
それは、あの世界が終わった後。
俺が、最初に旅をした世界。
「仕方ないから、聞かせてやるよ、俺が最初に会ったお人好しをな」
「お人好し?」
「あぁ、全ての世界の全ての笑顔を守ると言っていた男の話だ」
それと共に、俺は自然と、過去の話をした。
勿論、ガキ共には、こことは違う平行世界なんて、信じて貰えないから、そこは省く。
それでも、こいつらを安心して預ける場所が見つかるまでは、伝えてやりたい。
俺のような偽物じゃなく、本物の仮面ライダー達の精神を。