オウカside.
エネミー治安ポリス作戦室
オウカ「...。」
リョウカ「もぉ!昨日からずっとその調子じゃない!たった1回負けたぐらいでそんなに落ち込む事ないでしょ!?」
オウカ「!けど、あのファイト、途中まで俺が優勢だった!なのに一瞬で形勢がひっくり返って...。」
「フン、優勢だっただと?」
俺の言葉にライバルである「黒牙ザクヤ」が鼻で笑う。
オウカ「何が可笑しいんだよっ!?」
ザクヤ「ファイトの映像を見たぞ?アレで優勢だったと?最初から最後まで掌の上だったじゃないか。」
オウカ「は?」
ザクヤ「お前は「レイジグルード」を使って俺以外には負けた事がなかった結果、今まで慢心していたんだよ。
オウカ「!そ、そんな事...!」
ザクヤ「そもそも
オウカ「...っ!?」
そ、それは...!
ザクヤ「「レイジグルード」が
オウカ「...。」
リョウカ「ちょっと!いくらなんでも言いすぎでしょっ!?」
ザクヤ「事実を述べたまでだ。」
『それとも小娘があの男から「レイジグルード」を取り返すと言うのか?』
ザクヤの言葉に「飢貪の七欲神 ストラザファンガル」がリョウカに聞く。
リョウカ「!そ、れは...。」
ザクヤ「戦ってもいない奴がしゃしゃり出てくるな!」
リョウカ「...っ!」
ザクヤ「それに賭けの内容もあの男には何のメリットも無い。」
ストラザファンガル『あの男の要求は「レイジグルード」の譲渡。しかしそもそも我ら「七欲神」はファイトで勝利した者に所有権が譲渡される。小僧共の要求はあの男を味方に付ける事。小僧共にしかメリットが無い。恐らく別の思惑があるとみえる。』
ザクヤ「あの男にはこの言葉が似合うだろう。「勝者の余裕」と。」
オウカ「...っ!」
「余裕」。確かにアイツはライフが1になっても。一切焦ってなかった...。むしろ「想定内」とでも言っているような雰囲気だった...!もし「プレディアス」を除去できるカードを引けてれば...あるいは、
ストラザファンガル『...言っておくが《欲縛》されている「プレディアス」は除去できんぞ。』
オウカ「っ!?」
ストラザファンガル『やはりそう考えていたか。
リョウカ「?じゃあ何で「ドルティオーネ」や「パルカトラ」の効果は受けたの?」
ストラザファンガル『そもそも「プレディアス」は眷属の能力を
リョウカ「...?」
ザクヤ「能力の対象になったのは「プレディアス」ではなく、重なっている《欲縛》カードの方だ。無敵なのは「
「...そろそろいいだろうか?」
すると作戦室の正面の席に立っている男性「世渡精」署長が口を開く。
ザクヤ「長話が過ぎたな。それで、今回俺達を呼んだのは?」
精「先程君達が話している通り、私達は「レイジグルード」失い、戦力が大幅に下がってしまい、その上勧誘対象であった「神城シンヤ」君から明確に敵対されてしまった。グリーディアンに対抗する為にも新しく戦力を増やす必要がある。」
バーンライズ『新しい戦力か...。』
『しかし、その様なものがそう簡単に見つかるものだろうか?』
ザクヤの相棒である「翼皇蛇 サーペンドーラ」が疑問の声を上げる。
精「既に候補者は見つけている。」
『候補者?』
今度はアリアの相棒の「威光の牙獣 レオルクス」が口を開く。
精「あぁ。」
精さんがリモコンを操作するとモニターが映る。モニターにはプロフィールの様なものが映し出されていて写真の部分には紫ショートの少女の写真が載っていた。
アリア「女の子...?」
ヨウラ「彼女は?」
精「彼女の名前は「真壁カナメ」。天才少女と言われている逸材だ。昔交通事故で両親を無くしてしまい、天涯孤独となってしまった少女だ。」
ザクヤ「事故で両親を失った、か。」
精「その後は孤児院に引き取られたのだが、その後色々検査を
ヨウラ「つまり彼女を味方に付ければグリーディアンに対抗出来る上、もしかしたら神城シンヤを倒す事も出来るかもしれないと?」
精「あぁ。しかし、当時まだ幼かった彼女を利用しようとする者が多数現れた。ある時はチンピラが、またある時は裏社会の人間、他にも海外の工作員、政府、その上ダークエンブレールの様な組織も。彼女は当時幼かったが天才故、直ぐに人間の悪意に気付き、それ以降他人を信用しようとしない。様々な人間が彼女の事を「救いたい」「自分が引き取る」「一緒に過ごそう」など彼女の才能を目当てに思ってもない言葉で彼女を誘惑しようとしたが、当然彼女は見向きもしなかった。」
アリアナ「酷い...。」
精「そんなある日の夜、寝静まった孤児院に裏社会の人間が複数人侵入してきたんだ。」
サーペンドーラ『侵入だと?』
精「言う事を聞かせられないのなら、無理矢理攫って、命令通り動く都合の良い駒にしようとしたらしい。」
リョウカ「最っ低!」
レオルクス『外道な...。』
精「幸いにも施設の職員が直ぐに気付いて、侵入者は全員捕まったらしい。」
オウカ「そうか...。」
なら安心だ。
精「だが、点呼確認を取った時、カナメ君だけ姿が消えたらしい。」
オウカ達「...っ!?」
消えた...!?
精「施設や付近の防犯カメラを確認したところ、原因が分かった。」
精さんは更にリモコンを操作して、モニターを切り替える。
オウカ「これは...?」
モニターの映像には青白い光がカナメを包み込んでどこかへ飛んでいく様子が映っていた。
精「「精霊カード」だ。」
オウカ達「...!?」
精霊カード!?するとモニターが切り替わって1枚のカードが出てくる。
精「「電磁撃砲機 エクスベル・マキシマス」。カナメ君の切り札のエネミーだ。」
オウカ「このエネミーが精霊だったのか。」
精「恐らくこのエネミーは自分の主であるカナメ君の身に危険が迫っている事を察知し、どこかへ連れて行ったのだろう。機械系統のエネミーは警戒心が兎に角高い。カナメ君に接触できてもこのエネミーが立ち塞がる可能性がある。」
ヨウラ「いかにカナメさんや「マキシマス」の心を開けるかが問題って事か...。」
精「そうだ。それに今のカナメ君はあの頃より成長している筈だ。尚更警戒心が高いだろう。」
リョウカ「よーし!なら早速向かいましょ!」
ザクヤ「フン、そう上手くいくのか?」
ヨウラ「どういう事だ?」
ザクヤ「そんな強力な人材をグリーディアンやあの神城シンヤが見逃すと思うか?」
オウカ「何でシンヤが?」
グリーディアンなら兎も角、シンヤが狙ってるのか?
ザクヤ「あの男は相当頭が切れる。あの男は現在2枚の「七欲神」カードを持っている。その為、俺達やグリーディアンはアイツといずれ戦わなきゃいけねぇ、だがアイツは1人。対する俺達やグリーディアンは数十人、限界がある。」
オウカ「...!」
ザクヤ「その事にはアイツも気付いている筈だ。なら戦力を増やす事を考えていてもおかしくは無い。」
ヨウラ「もし、カナメさんが彼の仲間に加わったら一気に形勢が傾いてしまう...!」
オウカ「なら急がないと!」
精「よし、なら早速彼女の元へ向かおう。車を出す。」
俺達は精さんに着いて行って作戦室を出る。真壁カナメ。一体どんな奴なんだ?
ザクヤがシンヤ側を1人と行ったのはエネミー治安ポリスやグリーディアンがアイカやレイカの事を知らないからです。